適正があるそうなので旧友のスタスクと制空権取りに行きます    作:D-4466

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久しぶりにトランスフォーマーが出ます


野郎のお泊まり会って駄弁ってるだけでも楽しいよね

あれから──俺たちは慣れない建物の中を彷徨い続け、ようやく自室へと辿り着いた。

無駄に広い建物は、もはや迷宮そのものだった。

「やっと休める……」

そう思いながら扉を開けた瞬間、俺は目を疑った。

 

そこにいたのは、小型ながらも異形のトランスフォーマーたち。

背丈は膝ほどのものから手のひらサイズ、人間の2倍以上の者もいる、人型もいれば昆虫のようなもの、地球上の生物のどれにも当てはまらない奇怪なシルエットも混ざっている。

赤く光る目がこちらを向いた瞬間、奴らは「しまった!」と言わんばかりに動きを止めた。

 

次の瞬間、ガチャガチャとパーツを畳み、次々と変形していく。

最終的に残されたのは──自販機、ラジカセ、トースター、ミキサー、掃除機。まるで普通の家電製品の群れだった。

 

そう、彼らはキッチンボット(及びディスペンサーとフレンジー)だ!

スタースクリーム達を復活させたフリッツはエネルゴンを生成、放出できる生きたエネルゴンキューブのような存在になったわけだが2〜3日ほど制御が効かず無差別にトランスフォーマー化させてしまう時期があった。

彼らもその産物である。

彼らはフリッツ達の護衛として連れてこられたわけだが今回それが裏目に出てしまったのだ!

クッソ長い説明終わり!本編へGO!

 

 

俺もやっと我に返って急いで扉を閉めた。

後ろを振り返れば織斑が信じられないものを見たとでもいうように織斑が目を丸くして口を半開きにしていた。

 

…見られた。

どうする?殺して黙らせる?殺した後は?スタースクリームと一緒に宇宙に捨てに行く?その後は?アリスに化けさせる?それじゃあすぐに教師にバレる…記憶を消す?どうやって?ニューラライザー?そんなもんあるわけない!殴って消す?消えるか分からない…

俺の脳はコンピューターのように高速でQ&Aを繰り返し織斑の処分方法を考えていた。

そんな時にハルバートが口を開いた…

 

「驚いたかな?あれが我がウェストバーグインダストリーから発売予定の家電に変形する自宅警備ロボットだよ。」

 

「お、おう…すげーな!」

 

よくやったウェストバーグ!

そうじゃないか、この世にはISなんてトンチキなメカがあるんだからいくら家電が変形したとしても驚かないだろう。

コイツがいて良かったな織斑!さっきのままだったら俺はお前に何やってたか分からんぞ!

人知れず人生最大級の危機をやり過ごした織斑だった。

 

「まぁとりあえず部屋入ろうぜ。お前も今日は泊まれよ」

 

「ありがとう。」

 

俺たちは部屋に入った。

かなり良い部屋だ、ハルバートの私室に比べたら少し格は落ちるが学校の寮でこれならむしろ良すぎるくらいだろう。

 

さっそく洗面室に入って額の傷を縫い直す。

昔取った杵柄ってやつだが腕は鈍ってないようで何よりだ。

鏡写った俺は自慢げで憎らしい表情をしていた…だがどこか昔の私の面影があった。

 

ハルバート視点

僕とフリッツとラッキーの付き合いはかなり長い…

フリッツはご両親が亡くなってからはいつものように泊まりに来ている、もはやシェアハウスだ。

先程のように彼がうなされるのだって何回も見ている。

けれど、スタースクリームと遭遇してから──彼の中に僕の知らない「軍人フリードリヒ」が顔を覗かせ始めている気がする。

 

今だって涼しい顔で額の傷を縫っているが、前までの彼なら迷わず医者にかかっていたか渋々彼の兄を頼っていたように思う。

 

……その変化が、正直怖い。

いつかフリッツが“フリッツではなくなる”ような、不吉な予感が拭えないのだ。

 

だが、僕にそれを止める権利はない。

だから今は、静かに見守るしかない。

 

 

「うぉっなんだこれ!カッコいいな!」

 

「おぉーマジじゃねーか!これどうしたんだハルバート?」

 

僕たちの部屋を物色していたラッキーと織斑君がとあるモノを指差して尋ねてきた。

初対面なのにあそこまで打ち解けられるのはどちらもコミュニケーション能力が高いからなのかも知れないと考察しながら僕は読んでいた本を傍に置き、ソファから立ち上がる。

 

「あ、すまん…無理に立たなくていいんだぞ?」

 

「心配してくれてありがとう、でも少しでも体は動かした方がこの足には良いからね。」

 

「そうだぜ、それにコイツは俺たちがしょっちゅう振りましてっからこんくらい屁でもねぇぞ。」

 

君達には少し遠慮してほしいけどね、と言いながら彼らの横に立つ。

彼らが指差していたのはスタースクリームとブラックアウトのスタチューだった。

 

「これは僕達が操縦するISの模型だね。」

 

「これが!?俺の知ってるISとは大分違うぞ?」

 

「我がウェストバーグ・インダストリーは今回初めてIS事業に参入したからね…かなり野心的な設計ができたんだよ。右のが僕の操縦する視界暗転(ブラックアウト)、左がフリッツの星の悲鳴(スタースクリーム)だね。」

 

織斑君は目をキラキラさせて模型を見入っている。なんだかこちらも誇らしい気分になってきた。

やっぱり男の子はこういうのが好きなんだよね。

 

「欲しいならあげようか?」

 

「良いのか!?」

 

「作ろうと思えばいくらでも作れるからね。君はどうやら良い人間のようだからお近づきの印に上げるよ。」

 

彼は本当良い人間だ、いつか彼になら僕たちの秘密を明かして仲間に迎え入れてもいいかもしれない…

まぁこれは要相談かな。

 

「すげーこれ今目が光ったぞ!」

 

「たぶん気のせいじゃないかな…?」

 

フリッツ視点

 

傷を縫い終わり、包帯を巻き直すと頭に声が響いた。

 

「今すぐ、外に出ろ少尉…」

 

決してPTSDによる幻聴などではない、その元凶は俺が今つけている腕時計にあった。

話が少し変わるがISには待機状態というものがある、待機状態になると形は様々だがアクセサリーなどの小物になる。

俺の場合、つまりスタースクリームの場合はお察しの通り件の腕時計である。

その腕時計が神経に直接アクセスして脳みそに情報、もとい声を送ってくるのだ。

気持ちが悪いったらありゃしない。

 

「ちょっと夜風に当たってくる。」

 

「え、寮の門限…」

 

「そのくらい上手くやるから気にすんな〜」

 

引き留めようとした織斑を軽くあしらって外に出る。

 

要件は?と頭の中で問いかける。

俺の思考は神経で繋がっているスタースクリームに届くので声を出さずとも会話が可能なのだ。

 

「新たにディセプティコンが見つかった。」

 

「それだけか?」

 

現在、ディセプティコンの多くは日本に集結している。

だがまだ眠っている個体も多い。幹部のショックウェーブや、頭領メガトロンも未発見だ。

なので何体かはそれらの捜索のために国内外で動いてくれている…だが、最近もっぱら見つかるのはコンストラクティコンズやドレッズの同型個体、それかプロトフォームばっかりだ。

ある程度積極的に復活させに行ってはいるものの…彼らには悪いが重要度は低い。

なのでいつもはある程度数を見つけてからディセプティコン大復活ツアーを行うのだが今回は事情が違うらしい。

 

「当然大物だ…下等生物の人間など簡単に手玉に取れる。」

 

「それは楽しみだ、交渉のしがいがある。お前とソイツの仲は良いのか?」

 

「良くはないと言っておこう。」

 

「お前友達本当に少ないな、念の為バリケードも呼んでおいてくれ。」

 

腕時計がF22戦闘機へと変化する。

俺たちは満点の星空の夜空へと姿を消す。

誰も、この金属の流れ星を捕捉できるものはいない。

 

 

…次の日

 

「起きんか馬鹿者!」

 

「グハァッ!?」

 

いつもより威力が強い!?

どのくらいかというといつものが榴弾砲として今回は列車砲だ。

 

「罰として教科書6ページを音読しろ!」

 

「へいへーi「その腑抜けた返事はなんだ馬鹿者!」

 

頭殴られすぎて脳震盪起こしそう…

おいハルバート、なにわろてんねん。

 

──つーワケで各国家、企業、その他諸々ではそれぞれ割り振られたコアで研究・開発を行っていまーす。」

 

目の前に拳が迫る、俺はそれを紙一重で交わした。眠気が完全に消えた今では彼女の拳は交わせる。かなり頑張ればの話ではあるが…

などと言って油断していたら第二射が来た…いたい…

 

「コホン…それ故に例えば専用機は国家あるいは企業に所属する人間にしか与えられない…代表候補生やそこにいるファルクナーやウェストバーグなんかも企業所属として専用機を持っているな。それと織斑、お前にもデータ収集のために国から例外的に専用機が用意されている、理解したか?」

 

彼女がそう言い終わると同時に…

 

「えっファルクナー君とウェストバーグ君って専用機持ってるの!?」

 

「織斑君もそれって実質政府からの支援が出てるってことだよね!?」

 

「良いなぁ〜」

 

女子達から歓声が上がった。

精神年齢的に俺はもう三十路超えてアラフォーの域に近づいてきているがそれでもこうチヤホヤされるのは満更でもない。

 

「安心しましたわ、訓練機だからといって言い訳されても困りますもの。」

 

人が折角悦に浸っているところに邪魔者が1人、名前はなんといったか忘れたが兎に角気に食わんやつだ。

スタースクリームと共に完膚なきまで叩き潰し、二度とその高慢な態度をとれないようにしてやろう。そう俺は心に決めた、次の奴の一言を聞くまでは…

 

「ねぇ?ハルバート・ウェストバーグさん?」

 

「はぁ?おいハルバート、コイツ馬鹿なのか?俺とやるのが先の筈だろ。」

 

「あ、言うの忘れてた…実はカクカクシカジカデ」

 

「安心してくださいまし、彼を倒した後であなたも墜してあげますから。」

 

ハルバート曰くどうやら代表決定戦はトーナメント形式で初戦はハルバートとあの勘違い馬鹿、俺と織斑の組み合わせになったらしい。

不服だが決まってしまったことはしょうがないし、決闘を邪魔するのは俺のプライドに反する、それに奴がハルバートを舐め切っているのも非常に気に入らない。

 

「ハルバート…」

 

「なんだい?」

 

「奴を徹底的に叩き潰してやれ」

 

俺はニヤリと笑って親指で首を掻き切る動作をした。

 




ある程度年食ってから子供の頃見てた映画見ると下ネタ満載で驚くよね。
トランスフォーマーは個人的にそれが顕著な気がする。
さて、フリッツが起こしに行ったのは誰なんでしょうねぇ?
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