適正があるそうなので旧友のスタスクと制空権取りに行きます    作:D-4466

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サブタイトルって難しいね。
あと一応言っておくとオリ主君は現代からの転生じゃないです。


プロローグ1

「寒いなぁ」

身体から温度が、命が、液体という形をとって身体から流れ出ていくのを感じる。

寒い、ただそんな気がする。もう身体の端の方、足の感覚は無い。いやそもそももう足はないんだっけ?

タバコの煙が少しだけ口の中と肺を温める。

それももう感じない。

視界が暗闇に覆われだす。

暗闇の中に二つの赤い光を見る。

目だ、あれは目だ。

 

「行くのか?」

 

酷く無機質な、くぐもった人ならざる声が聞こえる。

最後の力を振り絞る。

 

「ああ、一足先にヴァルハラに行くよ。」

 

「そうか…」

 

「なんだ?虫ケラの死にずいぶんと感傷的じゃないか、まだまだ子供だな。」

 

「貴様の数倍は生きているぞ、小僧」

 

少しムッとした声色で怪物はそう言う。

しかしその声はどこか嬉しそうで悲しそうだ。

意味が分からない。

怪物の癖してずいぶんと人間臭いじゃないか。

こういうと奴は「俺様が貴様達より進化しているからだ」とか言うんだろうな。

 

フフッ

 

「何が可笑しい?」

 

「秘密さ、でも礼を言うよ。」

正真正銘これが最後になる。

「ありがとう、これで笑って逝ける。」

「さよならだ戦友。皆にも言っておいてくれ…迷惑をかけてすまないと、悔いはないととても楽しかったと。」

 

「死にかけの癖によく喋るやつだ。」

 

頑丈なのが私の取り柄だからな!

そう言おうとしたけど口は動かなかった。

さすがに無理だったか。

 

もうあの赤い目は見えない。

 

最期に感じたのは乱暴に、けれども傷つけぬように私を掴む硬く、巨大な手の感触と身体の表面を打つ風、それから人智を超えた轟音をだった。

 

それはまるで叫び声の様だった。

 

 

………………………

 

「あれ、なんだろう?」

 

鬱蒼としげる森の中で少年は蔓に包まれたナニカを発見した。

蔓の隙間から僅かに灰色とその上から塗装されたであろう黒い文字がかろうじて見える。

 

「4……0…X?」

 

もっとよく見てみようと近づいてみる。

幼い頃の物知らぬ故の勇敢さとは羨ましいものである。

しかし用心せよ、

好奇心は9つの魂を持つと言われる猫をも殺すのだ。

 

ソレが目と鼻の先まで近づいた時、

首からかけていたネックレスの飾り石が磁石の様に吸い込まれ、ソレに当たったと同時に消えた。

一瞬、ソレは青白い電流に包まれたかと思うと少年の前に立ちはだかり、巨大な影を落とす。

 

人智を超えた者の出現に普通なら恐れ慄き、逃げ惑うだろう、しかし、彼はまだ幼い少年だ。

幼い少年の、本能とも言える思考は別の選択をした。

 

「おともだちになる?」

 

 

 

 

 

アメリカ某所

 

「おいお前ら昨日のニュース見たか?」

 

丸サングラスをかけて顔やら首やらにタトゥーを入れた青年…ラッキー・マイアグリムが教室の隅にいた二人の同級生に話かける。

 

二人とも綺麗な金髪をしているが、

一人は右目に片眼鏡をかけ、その傍らには杖を携えたいかにも英国紳士といった特徴的な風貌をしている。

 

翻ってもう片方の青年は少し目つきが悪く、前者とは対象的な真っ赤な目をしている。こちらはラッキーと同じく少しヤンチャそうな雰囲気感じ取ることができる。

全く正反対な気質をしていそうな二人。

しかし

「「いいや見てない」」

 

二人は同時にそう口を開いた。

これに対してラッキー・マイアグリムは面食らった、なんでこいつらはこんな大ニュースを知らないのかと。お前らは一体昨日何していたのかと問えば

 

「「チェスやってコーラ飲んでた」」

 

これである。まるで漫才でもやってる気分だ。

 

「んで?何があったんだよ。戦争でも起きたか?」

 

赤目の方がそう問いかける。

 

「んな物騒なことじゃねぇよ。」

「ならどうでもいいや」

 

そういって赤目は視線を手元に戻す、どうやらクローズドポーカーをやっていたらしい。

 

「まぁ聞けって。聞いて驚くなよ?

 

日本で男がISを起動させたらしい」

「「へー」」

 

「あ、俺五枚ドローするわ」

 

「じゃあ僕も〜」

 

二人とも全く興味がないらしい、以前として視線はトランプに向いている。

 

「ちょっとは驚けよ!!」

 

「驚くなって言ったのは君じゃなかった?」

 

「あ゛あ゛あ゛ー!」

 

しまいには碧眼に揚げ足を取られる始末、これには彼も面食らってしまう。

 

「お前らマジで興味ないのか!?」

 

それを聞いた赤目は「はぁ〜」とため息を吐き出してから…

 

( ´,_ゝ`)フッ…

 

「フリッツ、テメぇぶち殺されてぇのかゴラァ!」

 

ラッキーが胸ぐらを掴む

 

┐(´д`)┌ヤレヤレ

 

「よーし分かった…911か1911で選ばせてやる、前者は30分後者は3秒だ。さぁ選べ」

 

度重なる煽りに刺青の青年は激怒した。

しかし、哀しいかなラッキーの背は低い、それゆえに側から見ればその光景は微笑ましいものに見えるだろう。

兄弟喧嘩のように。

 

「全く、他人の喧嘩で飲む紅茶は最高だね。」

 

碧眼の青年…ハルバート・ウェストバーグは紅茶を啜りながらそう微笑んだ。これが彼らにとっての日常であるからだ。

いやちょっと待てその紅茶どっからだした?

 

「まぁまぁ君達、座りなよもうそろそろ先生が来るから。」

 

「「けっ!」」

 

二人とも自分の席に戻ってから程なくして、教師が教室に入ってきた。

どうやら三年生男子は校庭にて集会があるらしい。

何事だろうと教室がざわめく、が1時間目は数学だ少しでも時間が潰れるなら嬉しいと皆ポジティブに捉えて、軽やかな歩みで校庭へと向かった。

 

全員が集まったことを確認して校長が喋りだす。今日も彼の頭は素晴らしい輝き具合だ、

早く鷲に石と間違われて亀でも投下されればいいのに。

どうせ今回も碌な話じゃないだろう。

そんなことを小声で話しながらフリッツとラッキーは眠りに落ちた。

 

「二人とも、話終わったよ?ほら立って。」

 

ハルバートが二人を揺り起こす。

 

「OKハルバート、さっきまでの話を要約して」

「どうせ碌な話しじゃなかったんだろ?」

 

「君達は僕を便利なAIか何かと勘違いしていないかい?まぁいいや、今からIS適正検査をやるんだってさ。で適正ありなら日本のIS学園に強制入学らしい。」

 

思ったより碌でもない話が出てきたとフリッツは思った。本人的にはあまり乗り気ではないが横にいるラッキーはどこか楽しみにしているようだった。

 

長蛇の列の後、ついに彼らにお鉢は回る。

 

 

 

俺の名はフリッツ・ファルクナー、名前の通りドイツ人だ。ドイツ人の両親がここで俺を産んだからこうしてアメリカの学校に通っている。

さてどこに向かってしているのか分からない自己紹介は終わりにするか。

 

俺の前にはクッソデカい金属の塊が鎮座している、ISとか言われてる欠陥兵器だ。

どのへんが欠陥かというとそうだな…

 

まず女しか使えない、人を選ぶ性能とかいう兵器はあるが本当に選ぶやつがあるか!ちなみに、この欠陥のおかげで世間は女尊男卑の真っ只中だ。

まぁ今朝ラッキーに聞いた感じこの欠陥は少し間違っているかもしれないが。

 

そしてもう一つクソ見たいな欠陥がある。世界に467機しかこの兵器はないのだ。

どこの誰が言ったか戦いは数だというのにだ。しかも追加生産もされないときた。

 

こんな産廃同然の兵器を前にそれまでの兵器は鉄屑同然になり下がった。

 

それが今目の前にある。

 

目の前のソイツに触れる。

キンッと金属音がしたかと思ったら夥しい量の情報がスッと頭に入ってくる。

 

「「は?」」

 

俺と係の同時に人間が素っ頓狂な声を上げた。

そして係員の叫びは続いた。

「適性S!?」

俺にはどうやらコイツの適性なるものがあったらしい。

この日から俺の人生が変わって

 

…たまるかぁ!!

 

 

冗談じゃない!!俺は空軍に入って"戦闘機"に乗りたいのであってISなんて乗ってる場合じゃねぇーんだよォ!

すぐにISから降りて走り出す。後ろから黒服が追いかけてくるがそんなの無視だ無視。

 

 

「あーあー」

「行っちゃったねぇ」

 

「つ.次の方どうぞー」

 

ハルバートとラッキーは走り去るフリッツを見送りながら検査へと向かった。




冒頭に出て来たナニカは一体どこのドイツなんでしょうねぇ……(すっとぼけ)
ちなみに冒頭の最初の方のナニカが分かるとフリッツ君の転生元も分かると思います。
分かった方はどうぞコメントしていってください、モチベ爆上げです。
他にも感想、誤字報告あればお待ちしております。
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