適正があるそうなので旧友のスタスクと制空権取りに行きます 作:D-4466
今回から本格的にトランスフォーマーが出ます。お楽しみに!
墓場での一件の後、ラッキー、ハルバート、フリッツは三人仲良く牢屋に入れられていた。
「そういえばラッキー、なぜ君まで捕まっているんだい?」
「ガキがこんな時間に出歩くなだとよ。」
「まぁ妥当だね。」
ハルバートはラッキーがなぜ檻に入れられたのかと疑問に思うが、本人から捕まった理由を聞いて妥当だと納得した。
「んで?さっきからそこで憤慨してるアレは何でここにいる?簡単に捕まるようなタマじゃねぇだろアレは。」
「それはねぇ…」
ラッキーはフリッツがなぜ檻に入っているのかを疑問に思い、ハルバートに聞いた。
そんな簡単に捕まるか?と。
そうすればハルバートは事の顛末を話始めた。
「ぜぇ、ぜぇ、ちくしょう…まさか賞金までかけられるとは…一夜にして俺は大スターだぜ」
「減らず口を叩けるくらいには余裕あるんだね。」
「少なくともお前は金じゃ釣れねーだろ…これでも安心してんだぜ?なぁ、ハルバート。」
俺は今とある路地裏にいる、そして今暗闇からコツコツと杖を鳴らして現れたのは親愛なる友人ハルバートだ。
少なくともこいつは金では釣れない、俺にとっては今最も信用できる人間だ。
兄はどうなんだって?あんなもんハナから信用してねーよ。
あとラッキーの方は結構現金な奴だから俺の命に関わらなければすぐに釣れる。
「喉渇いてる?」
そう言いながらやつは瓶コーラを渡してきた、全く気が効くいい友人だ。
しかし眠い、走り疲れたのか?
いや…これは…
思考がまとまらない…
「…というわけだよ。」
ハルバートが渡した瓶コーラには睡眠剤が盛られていたのだった。
「やっぱテメェ裏切ってたのかよ!」
「まぁまぁ、落ち着けって。」
初耳だ、さっきから黙っていると思ってたらそういうことだったのかとフリッツは怒り狂う。それを必死にラッキーは宥めるのだった。
「というかなんでお前も捕まってんだよ。」
そうなのだ、今頃コイツは家のベッドでぐっすりなはず、特に悪いこともしていない。
「あーお前は知らなかったか…」
ラッキーがぽりぽりと頭を掻きながらいう。
なぜコイツは知っているんだ?
「実は僕も適性ありだったんだ…」
……………………はぁ!?
「ってことはラッキーも!?」
「俺は無かった。というかお前とハルバート以外にある奴はいなかったな。」
「一人で日本に行くのは寂しくてね…」
「ふ、ふ、ふざけんなぁッーーー!?」
拘置所にフリッツの叫び声がこだました。
「んで、ここに呼び出して何の用だ?来週にはもう日本なんだこっちにも用意というもんがあんだぞ?」
あの後MIBモドキとオハナシした後、俺達は晴れて釈放された。晴れて自由だ!っていいてぇところだが電子足輪なんてつけられちまったぜ。
俺達が今いるのはウェストバーグ軍事博物館、名前の通りハルバートの親父が金を出して建てた博物館だ、規模としてはスミソニアン航空宇宙博物館と同じかそれ以上だ。
子供の頃からここには何度も足を運んだ思い出の場所だ。
「僕は君と違って素直に捕まったからね、国家と少し取引をしたんだよ。それが今日届いてね、きっと君も気に入るはずさ。」
だだっ広い博物館裏の広場にそれはあった。
「F-22!?」
「退役したのをここで展示することになったんだ。」
F-22といえば、ISが登場して第一線は退いているものの未だに現役の機体だ。
そんなものを簡単に手放してしまえるほど俺たちに価値があるのか、それともコイツはもはや無用の長物と考えられているのか…
おそらく、両方だろう。
目の前に在る物言わぬ兵士に俺は哀れみを感じた。
機体には何かの幾何学的な紋様がびっしりと、丁寧に塗装されている。
コイツに乗っていた人物は相当気に入っていたのではないか。
F-22がこうして間近で見られるのはとても嬉しいはずなのに、なんだかいたたまれなくなってきた。
そんなことを思案しているうちにもう手を伸ばせば届く位置まで歩みよってしまった。
なんとなく、俺はソイツに塗装された紋様を指でなぞろうとした。
バチッ!
俺の指とソイツの間に小さな青い稲妻と火花が走った。
驚いて指を引っ込めた後、俺はさらに驚くことになる。
キンッ
金属音とともに目の前のソイツがひび割れ、その部品一つ一つが蠢き、戦闘機という概念と構造を捨てさり、別ナニカへと再構築されていく。
「これはマズイ…」
唐突な異常に呆気に取られていたハルバートもついに正常を取り戻しそう呟いた。
そして叫んだ。
「ブラックアウト!!」
『ブラックアウト』それは大抵の場合『停電』と訳される。他には戦闘機などのパイロットに見られるGが体に加わることで、脳に血液が十分に供給されなくなり視覚を消失する症状にもこの語句は使われている。
要するに広義的には視界が暗闇に覆われるような状態を指すと言っても過言ではないだろう。
しかし、ハルバートの喚んだ『ソレ』は希望の光だった。
一機のヘリが爆音を鳴らしながら超低空、猛スピードでこちらへ飛んで来たかと思えばその形を瓦解させ人の様なナニカへとその身を変形させ、土埃を巻き上げながらハルバートの後ろに着地した。
その鐡の巨人は腕を変形させる。
テイルローターであったであろうソレを回転させその腕でハルバートを守る体勢に入る。
フリッツは目を丸くして目の前の鐡の巨人を見つめている。
「お前スタースクリームか?久しぶりだな、元気してたか?」
スタースクリームと呼ばれた鐡の巨人は困惑したように首を傾げる。
「フリッツ…?」
「安心しろ、俺の昔ダチだ。」
フリッツは目の前のバケモノを友人だといいながらバケモノに一歩、また一歩と近づいていく、しかし当の本人?には全く心当たりがないらしい。
フリッツはやれやれと言った風に続ける。
「分からなくてもしゃーねーな。俺だよ、フリードリヒ・リッター・フォン・アッシェンベルクだ。」
フリッツ「俺達の〜」
ハルバート「相棒が〜」
フ・ハ「ついに〜」
フ・ハ「登場!!」
ラッキー「お前らずるいぞー」
主「だって君モブだもん…」
フ・ハ・ラ「えっ?」
主「えっ?」