適正があるそうなので旧友のスタスクと制空権取りに行きます 作:D-4466
主「テストってもんがあんのよ」
ハ「でも勉強は?」
主「やってない⭐︎」
フ「ラッキー、1911」
ラ「はいはーい」
主「え?待って待ってちょっと待って!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛コメントよろしくお願いしますぅぅぅ」
数日後…
『こちらスタースクリーム、ディセプティコン集結せよ。』
ウェストバーグ軍事博物館…
『ドレッズ、現場に急行する。』
『ブロウルも向かう。』
『ボーンクラッシャー出動。』
『こちら……
「いってらーしゃーい」
「日本旅行楽しんできてねー!」
「坊ちゃんをよろしくお願いしますよー!ああ見えてお転婆なんですからー!」
「フリッツの坊やのことも頼んだぞー!」
博物館の広場からハリアーⅡとグリペン、ファントムⅡ、スーパーコブラが離陸し一斉にフレアを投下しながら飛び去って行き。
戦車、地雷撤去車、ミサイル運搬車になぜか駐車されていた数台のシークレットサービス使用のサバーバンとアウディにレッカー車、バス、ボロボロのバンが一斉にヘッドライトを点火させ土煙を巻き起こしながら去っていった。
それを白衣を着た人間が手を振って見送るのだった。
とある海域…
そこには数隻のコンテナ船が密集して航行していた。
全てウェストバーグ財団系列の会社が保有する船である。
その船の上で何か巨大な人影が立ち上がった。またその隣の一際大きい2隻の船舶からは巨大で異形なシルエットが立ち上がる。
「坊ちゃんが新しい機材を買ってくれるのは嬉しいが何だか寂しいもんだな。」
「やめてくれよ親方、湿っぽい。」
「短い間だったが助かったぜ。」
「また手伝いに来てくれよー」
数人の作業服を着た男達が名残惜しそうな目で鉄の巨人達、もとい長年連れ添った仕事仲間を見つめる。彼らはウェストバーグ建設集団、ウェストバーグ財団傘下の建設会社である。
元々彼らからしたら道具に過ぎない、しかし時間の流れは無機物を友にすることもできる。
知的生命体として接した時間は数日しかない、それでも彼らに取っては長年の苦楽を友にした"仲間"なのであった。
最も、彼らも数年前にこの機械は生きているなどと言われながら分厚いマニュアルと大量の金を渡され、秘密保持契約にサインさせられた時は何の冗談かと思っていたが……
『こちらコンストラクティコン、出発する。』
鉄の巨人達は職人達に一瞥し、暗い海にその身を沈めていった。
とある暗い部屋のテーブルからホログラムの地図が浮かび上がる。
その地図の上で二十数個もの赤い点が点滅しながら少しずつ動いている。
その赤点から点線が引き延ばされる。
全ての点線はただ一点に集約する、それは細長い独特の形状をした島。
極東の島国、日本である。
既にその島の上にもいくつかの赤点が点滅していた。
そしてその島国日本の人口島、そこに彼らは居た。
「ここがIS学園か…デカいな、我が母校プロイセン陸軍士官学校よりあるだろこれ。」
「いやーすごいね、うちの屋敷より広いや。」
「何で俺まで……」
「おい!チャッチャと歩けチャッチャと!その出来の悪い脳みそをほじくり出してやろうか!?アァッ!?」
「分かってっから少し静かにしてくれドクター…」
唯一の移動手段であるモノレールから降りたフリッツとハルバードの二人は目の前に聳え立つ建造物達を見上げて、フリッツは前世で通っていたプロイセン陸軍士官学校と、ハルバートは自分の屋敷と比べてこの学園の巨大さに感嘆していた。
そしてその二人から数歩後ろに下がったところに項垂れている小柄な男が一人、まず頭に巻かれている包帯が目に入るが周りの女子達の視線はそれよりも彼の頬や首に目を向けている、なぜなら彼にはタトゥーが彫られているから。
そうこの男こそ愛すべきバカにしてモブ、ラッキー・マイアグリムである。
「お前は俺たちの国家機密級の情報をバカの癖に知っちまったからな。」
「君が馬鹿で助かったよ、最初に僕らのところに来ずに新聞社やTVにモホークを見せに行かれたら何から何まで全てが狂うところだった。」
「人をバカバカ言うなぁ!」
コイツは知っちまったからなーディセプティコンの存在を。
知るだけならまだいいんだけどコイツはバカだ。いつ何処で口を滑らすか分かったものではない。だから総理に頼み込んでIS学園の整備科に捩じ込んでもらった。敵(信用できないバカ)は近くにおけとは昔の偉い人の言葉だ。
まぁヤツは手先が器用だから大丈夫だろう、それに強力な助っ人もいる。
さて、その強力な助っ人を紹介しよう。
今アイツのバックの中にはとあるディセプティコンがいる。
ドクター・スカルペル、ディセプティコンの軍医で博物館内にあるハルバートの私室で復活した元顕微鏡だ。
軍医といっても部品をよくつけ間違えるとかいう軍医としてあるまじき欠陥持っているが。それがかなーり痛いらしくディセプティコンの奴らでも治療を嫌がるらしい…なんだ可愛いなアイツら。
ちなみに大怪我を負ったラッキーに治療を施したのも彼だ。その際に彼にラッキーが弟子入りする形で行動を共にすることとなった。
「んじゃ、俺達はこっちだからまた夜寮で会おう」
「へいへい、精々同じ部屋になるといいな。」
俺達はそう言って別れた、自分で言うのも何だが可哀想だなアイツ…女しかいないところに男一人とは…化けて出てくるなよ。
「ここか…」
1-1と書かれた札が掛かっている扉の前に立つ。
中からはワイワイガヤガヤと形容できる女性の声が十割を占める喧騒が聞こえてくる。
「先に行けよ」
「なぜ僕が…」
……………
俺たちの間に暫しの緊張が入る、しかし次の瞬間
阿吽の呼吸で2人の握り拳が突き出される。
勘違いしないで欲しいがこれは殴り合いではない、ジャンケンだ。
その手がチョキに変形しパーに変わると一旦腰の横で溜めが入る…
次の瞬間勝者が決まる。
勝ったのは
「よしっ!」
「あちゃー」
この俺、フリッツファルクナーだ。
観念したハルバートが扉を開ける、俺はその背中に蹴りを入れて扉を閉めてやった。
一瞬の静寂の後窓ガラスが割れんばかりの歓声が上がる。
もはや衝撃波だ手榴弾のソレ並みかもしれない。
「クククwww」
今頃奴はあの衝撃波によってめまいを起こしているだろう。それを想像すると笑いが止まらなかった。あの腹黒紳士に一杯食わせてやった、それが嬉しくて嬉しくてたまらなかった。俺は腹を抱えて必死に笑いを堪えていた。
しかし俺は忘れていた。
怒りや恨みといった負の感情は人間に強力な力を与えるものだということを。
目の前の扉がピシャッと勢いよく開け放たれる。
恐る恐る顔を上げると恐ろしい顔をしたハルバートがこちらを見下していた。
「今のはちょっと酷くないかい?」
「ヒェッ」
なんだ今の間抜けな声は怯えているのか?この俺が?ヴェルダンの地獄を走り抜け、なんの躊躇いもなくフランス軍の塹壕に飛び込んだこの俺が?下方から豪雨の様に撃ち込まれる対空射撃の中を悠々と飛び回り激突上等で敵機を堕としたこの俺が?
そう過去を回想しながら戸惑っている俺の両手を奴は掴んで教室の中に引きずり込んだ。
これまた一瞬の静寂、一種の溜めのように息を吸い込む音が聞こえてくる。
マズい、このままでは耳を塞げない!
「お、おい!手を離せ!このままじゃ俺もお前もあの衝撃波の餌食だぞ!?」
「一緒に地獄へ行こっか〜」
手を離すように懇願してもこいつは聞く耳を持たない、道連れにする気だ。
奴はにっこりと笑っている、それはいつものようにとても柔らかい微笑みだったが悪魔としか形容のしようがないほどのオーラを垂れ流していた。
手を振りほどこうにもか弱い奴とは思えないほどの握力で力強く握られている、火事場の馬鹿力ってやつだろう。
観念して衝撃が逃げるように口を大きく開けるが……
「キャー!!!!」
「イケメンよー!」
「TVで見たときから大ファンです!!付き合ってください!」
無意味だった。
酷いめまいがする。
おかげで俺たちはしばらく机に突っ伏すことになった。視線を感じてその方に目をやればヤーパンの…織斑だったか?が哀れみの目でこっちを見ていた。
見せもんじゃねーぞこの野郎……
あと一世一代の告白をしてくれたそこの君、残念ながら俺は少し女性に対してトラウマがあるんだこっちの腹黒紳士の方にしてくれ…玉の輿だぞ。
そうこうしているうちにキーンコーンカーンコーンとロンドンのビッグベンの鐘の音が鳴った。どうやらこれはチャイムらしい。アメリカはジリリリって感じの音だからあまり馴染みがない、これをチャイムと認識するまではもう少し時間がかかりそうだ。
「おはようございまーす」
数秒後、俺たちと同年代だろうか?若い緑髪の日本人が入ってきた。しかしその女性はあろうことか教壇にたった。本当にアレは教師なのか?俺は斜め後ろにいるハルバートと目を見合わせた。どうやら奴も同じ思いらしい。
「全員揃ってますね〜それじゃあSHR始めますよ〜。ちなみに私が副担任の山田真耶です。一年間よろしくお願いしますね。」
マジで先生だった…ヤーパンは実際の年よりとても若く見えたりすると聞いたが本当だったとは…
第一次の時からの謎が解けてスッキリした、とても気分がいい。ウーデットの奴に聞いてからずっと気になってたんだよな。西部戦線にはシゲノとかいう日本人もいたが遠目な上に帽子とゴーグルも被っててよく見えなかったからな、今回やっとその噂の真偽を確認できた。
今時ネットでも見ればすぐに分かるだろって?分かってないな、こういうのは自分の目で見て確かめるからいいんだろう?
パァン!
前の人生ならこのくらいの音では驚かなかったものだが15年も平和に生きてくるとやはり感覚も鈍るというものだ。
俺はその音を聞いて咄嗟に肩が跳ね上がってしまった。別に数メートル圏内に砲弾が落ちてきたわけでもないのに……
音のした方向に目を向けると殴られたのだろうか?痛そうに頭を抑える織斑の傍らに誰かが立っていた。
「げぇっ!関羽!」
「マッケンゼン元帥!?」
口を突いて我がドイツ屈指の英雄マッケンゼン元帥の名を出してしまったが、その人物の東洋人なため細かい年齢は分からないが少なくとも彼のような老齢ではないし、ましてや男性でもない女性だ。
しかし、スーツをかっちりと着こなしたその女性は彼の様にとても厳格な雰囲気を身に纏っている。そう見るとあの仏頂面と言えばいいのか顰めっ面と言えばいいあのおかた〜い顔もマッケンゼン元帥に似ている気がする。
…なるほど分かってきたぞ、雰囲気でなんとなく察した。
あれが世界最強の称号を持つ織斑千冬か。そりゃ関羽とも例えたくなる……
ん?となると姓が同じ織斑一夏は弟か何かか?
あ、織斑一夏がまた叩かれた、あれ出席簿で殴ってたのかよ…音やべぇな。
「誰が三国志の英雄だ、誰が20世紀のプリンツ・オイゲンだ」
「ち、千冬姉(バァン!!」
おい今バァンっていったぞバァンって!
どんな馬鹿力で殴ったらあんな音が出るんだ!?
「学校では先生と呼ぶように。で?さっきの挨拶はなんだ?お前は挨拶すらまともにできんのか?」
言ってることは正しいんだろうが怖ー姉ちゃんだな、姉があれとかヤツも可哀想な野郎だクソアニキがクソアニキで良かったとなんて今まで生きてきたなかで初めて思ったぜ。
刹那、俺の第六感が危険信号を発する。
先程から静寂を保っていた皆が一斉にある音を発する、呼吸音、それも空気を吸う音だ。
ゴジラが放射熱線を吐く際に若干の溜めを行う様に彼女らも溜めているのだ、エネルギーを…
次の瞬間、
「キャー!」
皆が一斉に叫ぶ、彼女らは大声でセルフノイズキャンセリングでもやっているんだろうか、なぜこの耳を塞いでいてもうるさい大音量の中で彼女らは平常を保てるのだろう?人体の不思議だ…
「諸君も知っての通り私が担任の織斑千冬だ。君たち新人を一年で使い物になる為のIS操縦者に育てるのが仕事だ。私の言うことはよく聴き、よく学習しろ、出来ないものは出来るまで指導してやる。逆らってもいいが私の言うことは聞け。いいな?」
うへぇ、軍の教官みたいなこと言ってるよあの人……それはもう100年くらい前にやったってのに…
突撃大隊でのあの地獄のような訓練の日々を思い出す、サッカーなどの楽しいメニューもあったがあれは戦争に並ぶ真の生き地獄だ。皆して戦場で敵に殺される前に訓練に殺されるとはよく言ったものだ。
まあ彼女がどれだけ厳しい人物であろうとあの地獄を超えることはないだろう。さすがに平時にそれも軍人でもない少年少女に死人が出るようなことはさせるまい。
そう考えると気が楽になってきた。あの鬼ね
キーンコーンカーンコーン
おや、再びビッグベンの鐘が鳴ったな。
これでSHRは終わりと言うことだろうか。
「よしこれにてSHRは終わり、次の時間から早速授業だ。諸君らには半月でISの基礎知識を学んでもらう。その後の実習だが、基本動作は半月で身体に染み込ませろ、いいか? 良いなら返事をしろ。良くなくても返事をしろ。私の言葉には必ず返事をしろ。」
「一つお聞きしてよろしいですか
教官!」
俺は手を挙げて彼女に問う。
相手の口調が口調なせいでつい軍にいた頃のような聞き方になってしまった。
まぁあそこでは質問なんぞすれば返事はjaのみと言われその場で腕立て伏せをやらされたものだがな、懐かしいなぁ。
「なんだ言ってみろ。それと私のことは先生と呼べ。」
よかった、ちゃんと話は聞いてくれるようだ。俺はそのまま質問を続ける。
「織斑より後ろの自分達の自己紹介がまだ済んでおりません先生。」
「いやお前には必要ないだろ。」
「え?」
「皆がお前のことを知っているぞ?なぁ適正があると分かった瞬間逃亡したフリッツ・ファルクナー君。日本でも特集が組まれていたからな、お前の性格から行きつけの店まで全て報道されていたぞ。モノクルをつけたのとタトゥーを入れたのがインタビューで洗いざらい話してたぞ。」
彼女は揶揄うような不敵な笑みを浮かべながらそう語った。
オォウ、その洗いざらい話したやつには心当たりしかないぞ。
俺が後ろを振り向くとその裏切り者は机に突っ伏していた。
もう親友やめようかなこいつ……でも金のなる木だしなぁ…またなんかユスるか。
このクズ三人、ただし最強(狂)(恐)である。
その化けの皮が剥がれるのは時間の問題だろう。
もう少し、もう少しでブラックアウトとスタスクが暴れるんです!
今しばらくお待ちください!
あとコメントよろしくお願いします(執念