適正があるそうなので旧友のスタスクと制空権取りに行きます 作:D-4466
「ここは何処だ…?」
私は…花畑に立っていた。
動脈血のような鮮やかなバラやポピーの花、青い勿忘草に矢車菊、白や黄色の菊…色とりどりの花が咲き誇っていた。
見上げればとても大きさな木が立っていた。
それはとても大きかった。筆舌に尽くしがたいほど巨大だった。
その木陰には金色の城塞とも言える館があった。
それを見た瞬間、朧げだった意識が一気に覚醒する。
私は無我夢中で走りだした…脇目も振らずに…無くした肉の脚、木とブリキに置き換わってしまった脚のことなど忘れて。
空では鷲が私の頭上を旋回し、オオカミが花畑を蹴散らしながら私の後ろを追いかけてきた。
それでも私は走った。
あれはヴァルハラだ!そういう確信があった。
「やっとこれた…!やったぞ!」
目を覆い私の視界を邪魔する涙を何度も何度も何度も拭いながら私は館に向かって走った。
館の門には二人の男が立っていた。
話に聞くヘイムダルやワルキューレでも無かったが私にはそれが嬉しかった。
なぜなら彼らは帝国陸軍の兵士だったからだ!
馬に乗っているな?服装と装備からして軽騎兵か!?あと少しで顔も分かる、第五連隊の奴らだったらどうしようか?私はあそこにいたことがある、顔見知りも多い。
そしたら話が弾むな、なにせ私はあれから波瀾万丈な人生を送ってきた。
さぁ彼らは誰だ?
ハインツにゼップじゃないか!
どっちも士官学校から第二次マズーリまでくつわを並べた仲だ!
彼らが私の方にライフルを向けた、後ろのオオカミを追い払うのだろうか?
その必要はない!私の脚の方が速いからだ!
銃声が聞こえた…
体が弾かれるように、私は花畑にうつ伏せに倒れた。
脛が灼熱感に襲われてやっと、私は事態を理解した。
撃たれたのは私だったのだ…
蹄の音が近づいてくる。
私は持てる力の全てを使い仰向けになった。
見知った顔が私の顔を覗き込んでくる。
「どうした?私だゼップ、フリードリヒだ!」
「フリードリヒ?お前のような奴は知らん。ハインツ、お前知ってるか?」
「一人知ってるがコイツのような奴を僕は知らん。君らコイツを知ってるか?」
生前の竹馬の二人の友は私のことを知らないといった、そしてハインツに促されて何人かの男が私の顔を覗いた。
みんな見知った顔だった。
第五軽騎兵連隊の仲間、突撃小隊で私が死なせてしまった者たちもいた。もちろん第一戦闘航空団のパイロット達も。
彼らは口々にこう言った。
「知らない」
異口同音にこう言ったのだ、誰だお前はと。
私はみっともなく泣いた、声を上げて泣いた。
「俺たちは覚えているぞ…」
後ろから声がした…そう、後ろからだ。
私は今、仰向けになっている。
つまり、この声は地面からしているのだ。
その時地面から何本もの手が伸びてきた。
私の髪が掴まれ、腕が掴まれ、脚が掴まれ、引っ張られた。
地面が泥濘のようになり、引きづり込まれていく。
何とか地面から左手をなんとか地面から伸びる腕から振り解くことができた。
その腕には五指があった。
私は人差し指と中指を無くしていた筈なのに…
よくよく考えればそうだ、私の両足は既に義足じゃないか。
なぜあるんだ?
眼球を少し動かせば地面が見える。そこは花畑などではない、真っ赤なポピーの花畑は血溜まりに、青い花は血塗れのフランス軍の軍服に、白い菊は人骨になっていた。
そうだ、ここはあの塹壕だ…
彼らは私が殺した者たちなのだろう、ヴァルハラに行けない俺に行き場は無い。あるとすれば彼らが連れて行くであろう地獄だけだ。
私を掴む腕達は銃剣を私に突き立てた。
銃剣が私の体を刻んで行く。
…ついにその銃剣が私の喉元に当てられた。
最後に私は血溜まりに映る私の顔を見た。
お前は誰だ?
そこには知らない顔が映っていた。
「うわああああああああああ!!!!!」
「うぉッ!」
「わわっ…」
「ハァッ、ハァッ」
私…いや俺は現実に戻った。
息がまだ荒い、汗で服が体に張り付いて気持ちが悪い。
ゴミ箱に胃の中の者を全て吐き出した。
胃酸で喉が焼けてさらに気持ち悪い。
「大丈夫か?」
「はい、水」
「あぁ、ありがとう」
ハルバートが水を手渡してくれた。
まだ喉に残ってる胃酸を水で胃の中に送り返してやる。
さっきのあの顔…あれは俺だ…ヴァルハラ行きたさにまさか自分の顔まで忘れるとは…
ゆっくり行けばいいさと自分に言い聞かせる。
そうでもしなきゃ勢いで自殺してしまいそうだ。あそこに行くには戦死する必要がある、まだその時じゃない。
「んで?お前らは何でここにいる?」
窓からの景色は真っ暗、こいつらは部屋で休んでいるはずだ。
ニヤニヤ笑いを浮かべてて気持ち悪ぃ、いったい何しに来やがった?
「いや、ちょっと寝顔を拝みに…クフッwwダメだ笑っちゃうw」
「あ゛?」
「まぁw鏡見ろよww」
ラッキーに促されて鏡を見る。
俺の顔にはなんとも芸術的なアートが描かれていた。
それからは楽しい楽しい乱闘騒ぎだ。
珍しくハルバートも混ざってやった。
それで思った、やはりこいつらは俺に必要だと。
俺たちは寮の廊下を肩を組んで歩いていた。
廊下の角、ドアの隙間から少女たちが物珍しそうに覗いていた。
頭に巻かれた包帯の内側が生温かい。
「クッソ、さっきので傷口が開いちまったじゃねぇか。」
「火薬でも使うか?」
「あぁそうする。」
「「マジ?」」
火薬で傷口を焼くことなんざもう慣れっこだ。
いや、慣れててもさすがにこの傷は縫った方がいいな。
「ってぇなぁおい!何処に目ェつけてんだテメェ!」
なんてことを考えていたらチワワが吠えていた。
どうやら誰かにぶつかったらしい。
相手は…
「うわっすまん!ってウェストバーグにファルクナーだったか?助けてくれ!」
「あぁ織斑か、分かった。」
俺はグルルと唸っているラッキーの首根っこを掴んで持ち上げた。
犬かコイツは…
「犬か俺は!」
「違うそっちじゃないっ!」
織斑がその言葉を発した瞬間…
ナニカがドアを穿ち、俺たちの目を腹辺りを掠めた。
見慣れないモノだ、ただ少なくともドアを貫けるような材質でないことは分かる。
それとこのドアの向こうのヤツがとんでもない野郎なことも。
「まぁとにかく逃げるぞっ!」
俺はラッキーを放り投げて織斑とハルバートの手を掴んで走り出した…
「ちょっと待て!俺の部屋何処だ!?」
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トランスフォーマー小噺
皆さん、映画版第一作目のミッションシティの戦いのシーンでこんなこと考えませんでしたか?
「ブラックアウト弱くね?」
と、カタール基地ではあんな大爆発を起こしてたのになぜミッションシティでやらなかったのか?と…
これは海外YouTuberの考察なのですがとても腑に落ちたので紹介したく思います。
まず理由1はミッションシティの地形です。
ミッションシティは高層ビルが乱立していましたよね?
もしあそこでエネルギーウェーブを放とうものならビルは倒壊します。
ビルが倒壊すれば生き埋めになってしまい危険ですし、小さなキューブを瓦礫の山から見つけだすのはとても手間がかかります。
そして理由2ブロウルの位置です。
アイハンハイドとの撃ち合いの際、ブロウルとは挟み撃ちの関係にありました。
そこで広範囲殲滅型のエネルギーウェーブを打てばブロウルに流れ弾が当たってしまうというモノです。
今後もこのような考察をちょくちょく出していきたいと思います。