爆豪、出久(ドクターオクトパス)にイラつく。
電気、自分の前世を思い出す。
ドクターオクトパス、オール・フォー・ワンから仕事の依頼をされる。
ちなみに現段階での時系列的には雄英襲撃前です、!
荼毘。
本名は轟燈矢で、エンデヴァーの長男としてこの世に生を受けた存在。
彼はエンデヴァー以上の火力を誇る炎を操ることが出来るが、肉体は氷結の個性を持つ母親譲りだったため炎に耐えることが出来ない体質であることが発覚。
彼のことを案じたエンデヴァーは個性の特訓を止めるために弟を産んだのだとか。
けれども....それがきっかけで彼はエンデヴァーへの不満を爆発させ、13歳の時に個性を操作しているところを父親である彼に見せようとした。
だがその期待を裏切るように結局エンデヴァーは来ることなく、感情が昂った轟燈矢は結果的に自らの炎で瀕死の重傷を負ったものの、オール・フォー・ワンによって何とか命を取り留めるが、その後施設から脱走。
そして、父親を見返すために特訓を続けていた時.....つい数日前に義爛によってスカウトされたことにより、彼はヴィラン連合に入ったようだ。
「ふぅん......アンタがヒドラカンパニーの天才科学者か。意外とガキなんだな」
「えぇ、アナタよりかは年下ですがどうぞよろしくお願いします」
ラボにて、そんな会話をした後に握手をする私と荼毘。
彼は父親を恨み、父親を超えるために生きている。
エンデヴァーが最高傑作を作ろうとしたがために生まれた怪物。
これは中々に笑えるジョークだな。
そう思いつつ、ニコッと笑う私。
そんな私を尻目に禿鷲くんは禿鷲くんでこいつは面白そうだと言わんばかりの顔になり、死柄木弔は死柄木弔で荼毘のことを警戒するような顔で見つめていた。
一方、荼毘の方は私の顔を見ると
「.......お前、無個性なんだろ?なのに輸送機を襲ってナノマシンを強奪するとか、科学者にしては根性が凄いよな」
ハッと笑いながらそう言った。
まぁ、彼らからしてみれば私はイレギュラーなヴィランなのかもしれないな。
そう考えながら、私は微笑みながら荼毘の方を向きながらこう言った。
「根性論というよりかは狂気論ですね」
その言葉を聞いた荼毘は私の中の狂気を察したのか、それとも自分と同類の存在.......あるいはそれ以上だと感じ取ったようで、彼もまた狂気を含めた笑みを浮かべていた。
前世の私が生きた世界では、彼のように狂気に取り憑かれたヴィラン達は少なくなかった。
だからこそ、私は彼の狂気を少なからず理解できるのだ。
何せ、私も狂気に駆られた悪役の一人.....だからな。
「お前.......相当イカれてるな」
「それはお互い様ですよ」
「「ハハハハハ!!」」
お互いのイカれ具合を確認した後、歪んだ笑い声を上げる私達。
その光景を見た禿鷲くんは同じ穴の狢かよ.....と呆れた様子で見つめていた。
何だったら、死柄木弔は荼毘と自分が似ているなと思ったのかニヤリと笑っていたしな。
まぁ、この場にいる我々の共通点は社会の歪みによって生まれた存在......という点で繋がっているからな。
そう思いつつ、コーヒーを飲む私。
「ところで....コーヒー飲みます?」
「飲む」
そんな会話をした後、さっきの緊迫した様子とは裏腹に和気藹々とした様子でコーヒータイムに浸る私達。
なお、砂糖とミルクたっぷりのコーヒーを飲んでいる死柄木弔に対して荼毘がお子ちゃまだなと言ったのをきっかけに、二人がドンパチし始めていたが.....それは見なかったことにしよう。
しかし.....死柄木弔や荼毘と言い、この世界は身内がヒーローな奴に対しては厳しくないか?
前世の世界でもそういうことは色々あったが、こちらの世界ではそれが一際目立っているというか何というか。
「なぁ死柄木、お前荼毘にドックを奪われてヤキモチ妬いてるのか〜?」
「......妬いてねぇよ」
「そうかそうか〜!!」
そんな会話をした後、死柄木弔の頭を撫でる禿鷲くん。
ただ、当の死柄木弔は不満げな顔をしていたがな。
「だから何で俺のことをわしゃわしゃするんだよ!!」
禿鷲くんに対し、そう叫ぶ死柄木弔。
その光景を見た荼毘はフッと笑うと
「なぁ、アイツが例の禿鷲男か?」
俺の方を見ながらそう尋ねてきた。
禿鷲男。
その言葉の意味を理解した私は、彼に向けてニコッと笑うと.....こう言った。
「あなたのお察しの通り、彼こそが例の禿鷲男....ヴァルチャーですよ」
私がそう言うと、やっぱりという顔になる荼毘。
今の今まで特訓をしていた輩の耳にまで入っているとは.....私達も有名になったものだな。
そう思いながら、照れている禿鷲くんの方を見つめる俺。
ちょうどその時、荼毘に関することを思い出した私はニヤッと口角を上げると.....コーヒーを飲んでいる彼に向けてこう言った。
「そういえばあなたの弟さん.....轟焦凍くん、でしたっけ?彼、雄英での社会科見学という名目でここに来たんですよ」
「.....は?」
私の言葉を聞いた瞬間、目を見開く荼毘。
その顔には嘘だろ?という表情が映っていたが.....私の顔を見て嘘を言っていないのだと気付いたのか、マジかという表情に変化していた。
別に私は嘘を言ってはいない。
私は彼に対して事実を言っただけ。
ただ、それだけだ。
けれども、これは荼毘という轟家の闇から生まれた存在にとってはとても面白い事実だったらしく、徐々にニヤけ始めていた。
.....やはり、彼もまた歪んだ社会の犠牲者か。
「で?このラボに来ていた俺の弟はどんな様子だったんだ?」
「そうですね.....ハッキリ言って、この施設には興味ないと言わんばかりの感じでしたよ」
私がそう言うと、ハハハと腹を抱えながら笑う荼毘。
その姿は傍目から見れば笑い茸を食べたか?と思うぐらいに笑っており、どうやら私は彼の笑いのツボを刺激したようだ。
.....それほどまでに彼は狂っていると言うことなのだろうな。
そんな彼を見ながら、コーヒーを飲みつつそう思う私。
あぁ.....狂っている奴を見ながら飲むコーヒーは美味いな。
「アイツ、父親にはなりたくないと願っていたクセに父親に似てくるとは.......コイツは傑作だな!!」
そう叫ぶのと同時に、クルクルと踊り始める荼毘。
それを見た死柄木弔はやっぱヒーローはクソだなと呟いた後、甘々のコーヒーを飲んでいた。
......強力な個性を持った代償としてその個性に耐えきれない肉体、か。
ヴィラン連合の支援をするものとして、どうにかしなければな。
例えば、アメリカのケツことキャプテン・アメリカがヒョロガリから超人になったように。
.....ん?
「......その手があったか!!」
私はそう呟くとデスクの椅子に座った直後にパソコンを操作し始めた後、とある画面にたどり着いた。
その画面を見た時、私は脳内に浮かんでいる荼毘の強化案の一つが実現するかもしれないことを悟ると、思わずニヤッと笑った。
......まさか、この世界にもアレがあるとはな。
「おいドック、どうかしたのか?」
俺が急に動いたことに対し、不審に思ったのかそう尋ねる死柄木弔。
そんな死柄木弔を尻目に前世からの付き合いである禿鷲くんは、私のやろうとしていることを察したのか.....ニヤッと笑うと
「ドック、お前さてはやる気だな?」
茶化すように言った。
「荼毘、とりあえずまずはあなたの肉体に関する問題を解決したいのですが......よろしいでしょうか?」
「.......肉体?」
キョトンとしている荼毘に対し、私は彼に対して悪魔の囁きをするかのようにこう言った。
「一言で言えば、自らの炎に耐えられる肉体を手に入れられる可能性があるお薬を投与する.....と言えば分かりますか?」
そう言った瞬間、荼毘は目を見開くと.....こう言った。
「いいぜ。同じ狂ったもの同士、その実験に乗ってやるよ」
そんなわけで、荼毘の強化計画の幕が上るのだった。
【悲報】
荼毘、原作よりも強くなるってさ。
ついでに言えば、ドクターオクトパスと仲が良くなったとさ。。