パチモン催眠アプリを使ったら、幼馴染がスカートをたくし上げた。   作:荒井竜馬

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第18話 勘違いするなって言う方が無理あるから?!

「啓介くん、帰らないの?」

 

「ん? あれ? 授業は?」

 

「いや、とっくに終わったよ」

 

 啓介くんが帰りのホームルームが終わってもずっとぼうっとしていたので、話かかけてみると、そんな返答が返ってきた。

 

 いや、結構前に授業は終わってるんだけどと思いながらツッコむと、啓介くんはじぃっと私のことを見つめてきた。

 

 何かを考えるように少し眉間に皺を寄せて、本気で何かを考えているみたいだ。

 

 何かあったのだろうか?

 

「ん? どうしたの?」

 

「……ちょっと、先に帰っていてくれ。寄る場所ができた」

 

「そう? うん、分かった」

 

 何か神妙な面持ちでそんなことを言うと、啓介くんはまた何かを考え始めたみたいだった。

 

 別に、少しどこか寄るくらいなら一緒に行ってもいいんだけど。

 

 いつもなら、一緒に行くところだけど、先に帰ってくれと言われたら従うしかないか。

 

 私はそんなことを考えながら、先に帰宅することにした。

 

 まぁ、帰宅すると言っても、夕飯を作りに啓介くんの家に向かうんだけどね。

 

 私は結局、啓介くんがどこに寄ってくるのか分からなまま、一人帰路についたのだった。

 

 

 

 そして、啓介くんは家に帰ってくるなり、私にキリの良い所で二階に上がってくるように言い残して、自分の部屋に籠ってしまった。

 

 ……多分、えっちな命令をされるんだろうなぁ。

 

 そんなことを分かっていながら、私は少しだけ夕飯の支度をするペースを速めて、手際よく夕飯の下処理を終えた。

 

 今日はどんなことをやらせられるのか。

 

 それを考えると微かに心臓の音が大きくなっているのが分かった。

 

 そして、そんな気持ちをいつまでも否定し続けることは難しくなってきて、そのそわそわした気持ちが前のめりになっていることを認めざるを得なくなっていた。

 

 ……もしかして、私って実はえっちな子だったのかな?

 

 そんな疑惑を自分にかけてしまいそうになるほど、心音の音はうるさくなっていた。

 

 その疑惑を確かめるためにも、私は催眠にかかったフリをするしかないのだ。そう思った私は、心臓の音をそのままに啓介くんの部屋へと向かって行った。

 

 そして、部屋の扉を開けて啓介くんの部屋を覗き込んで、私は呼ばれた理由が分かっているのに分かっていないフリをするのだった。

 

「えっと、なに、かな?」

 

「恵理。これを見るんだ」

 

 私に向けられていたのは真剣な顔をした啓介くんの顔と、催眠アプリの画面。

 

 私は小さく生唾を呑み込んだ後、そっと部屋の中に入って後ろ手で扉を閉めた。

 

 ……一体、今日は何をするんだろう。

 

そんなことを考えていると、啓介くんが何かの紙袋を私に手渡してきた。

 

「……これを身に着けて欲しい」

 

 身に着ける? 着替えるとかじゃなくて、身に着けるってどんなものだろう?

 

 そんなことを考えながら紙袋の中を覗いた私は、そこに入っていた物一式を見て驚きを隠せず、ばっと勢いよく啓介くんの顔を見てしまった。

 

 入っていたのは犬耳のカチューシャと、ベルトのように付けるタイプの犬の尻尾。それと、わんちゃんが付けるような首輪と赤いリード。

 

 これを付けろって、正気なの?! 

 

 こ、これって、あの、そういうプレイをするときにつけるんじゃないの?!

 

「さ、さぁ、身に着けるんだ」

 

 しかし、反論ができない私はどうすることもできず、催眠にかかっている設定の私はそれを身に着けるしかなくなってしまったのだった。

 

 ……啓介くんって、こんな趣味もあるんだ。

 

 少しずつわんちゃんの恰好をしていく私に向けられる熱い視線。それに気づかないフリをしながら、私は少しずつわんちゃんの恰好になっていった。

 

 最後に、首輪をつけてリードを手に持った頃には、諦めながらも顔から火が出るくらいに恥ずかしかった。

 

「おぉっ……」

 

 そして、全てを身に着けた私に、啓介くんは感動するときに漏らすような声を出していた。

 

 別に、いつもみたいにスカートをたくし上げているわけではない。それなのに、向けられる視線はその時と同じくらい熱くて、私を見て興奮しているようだった。

 

 握ったリードの先を弄ぶようにして、恥ずかしさを誤魔化そうとしたけれど、それは逆にリードに繋がれていることを再認識するだけになって、羞恥心を高めるだけだった。

 

「似合いすぎだろ。な、なんか、罪悪感が……こんな格好させてしまって、本当にいいのだろうか?」

 

「~~っ」

 

 いいわけないでしょ?! こんな格好、付き合ってるカップルとかでもやらないよ……。

 

 そんなことを考えながらも、本気で似合ってると言われるのは悪い気がしないこともなくて、思わず口元が微かに緩みそうになってしまった。

 

 なんかさっきよりも体が熱い気がしてきたし。

 

 そんな私の姿を少し近くで見た後、啓介くんは首輪が気になったのかじっと私の首元を見つめていた。

 

「えっと、あ、リード持とうか?」

 

「っ」

 

 私は少し驚きながらも、なんでリードまでつけたのかということの答えが今分かった。

 

 本来なら、家の中でリードを使ったりしない。

 

それでも、あえてリードを付けたということは、女の子にリードをつけて、えっちなことをしたいという願望があるからだ。

 

 け、啓介くんの知らなかった性癖がどんどん暴かれていく。

 

 こんなに人の性癖を知っちゃっていいのかなと思いながら、ここまで色々と身に着けてしまった私は後に引けなくなって、私は握っていたリードを啓介くんに手渡した。

 

 啓介くんの手に握っているリードの先に、私のつけている首輪がある。

 

 ……啓介くんって、こういうプレイが好きなんだ。

 

 急に緊張とかの感情によって私は少し呼吸が浅くなって、心臓の音がうるさくなってきた。

 

まさか、こんな形でそういうことをするとは思わなかったから、驚いているのだ。

 

 べつに、今の状況に対してどう思っているとかはないのだ。

 

 わ、私は啓介くんじゃないしね!

 

 啓介くんは少しリードを引いて、私に数歩前に来るように指示を出してきた。首輪に行動を支配されてしまったように、私は行動を促されて少しだけ前に歩いた。

 

「んっ……」

 

 服従させられているような感覚を少しだけ感じて、湧いてはならない感情が心の奥で

小さく沸々としているような気がした。

 

 その感情を否定しようとする間もなく、啓介くんは私の目を見つめながら言葉を続けた。

 

「えっと、おすわり」

 

「……わんっ」

 

 私は犬になりきる必要なんてないのに、そんな言葉を漏らしながらそっと啓介くんの足元に正座をした。

 

 これで合ってるのかなと思って啓介くんを見上げると、啓介くんは目を少しだけ大きく見開いて、興奮しているような目を向けてきた。

 

「お手」

 

「わんっ」

 

 私が差し出された手の上に握った拳を乗せると、啓介くんは少し感動しているように目を煌めかせていた。

 

 や、やっぱり、啓介くんってこういうのが好きなんだ。

 

 女の子にわんちゃんの恰好させて、従わせるのが好き、なんだ。

 

「ちんちん」

 

 ん? ち、ちんちん? ちんちんって、え?! この流れでそういうことさせるの?!

 

 いや、逆に、この流れからそういうことさせるのに興奮するんだ、啓介くんって。

 

「…………わ、わんっ」

 

 首輪をつけられて、従わせられている今の状況が、私の中の変な部分を刺激していたのだと思う。

 

 私は少し躊躇った後、そっと啓介くんの太ももに手を置いた。

 

 本当に、こういう流れでそういうことさせるのかな?

 

 そんなことを考えて啓介くんの目をじっと見てみたけど、啓介くんはただ静かにそれをしてもらうのを待っているようだった。

 

 も、もうここまで来たら、やるしかない、のかも。

 

 そう思った私は意を決して、その手を少しずつベルトの方に伸ばしていった。

 

「ん?」

 

 そして、そのまま啓介くんのベルトに手をかけてベルトを緩めてきて、そのまま啓介くんのズボンを下ろそうとーー

 

「いや、違う違う! 犬がやる芸の方だって!!」

 

「え? あっ」

 

 私がズボンを下ろそうとすると、啓介くんは慌てたようにズボンを押えて、ズボンが脱がされそうになったのを食い止めた。

 

 え? 犬がやる方? あ、そっちの……わぁぁぁぁ!! なにしようとしてんの、私?!

 

 私は自分で分かるくらいに顔を赤くさせながら、自分の醜態を恥じていた。

 

このまま小さく丸まって消えてしまいたい気分だったけど、啓介くんは私がちんちんをするのをじっと待っていた。

 

 それ以上に恥ずかしいことをしようとしていたこともあって、私はそれを誤魔化すように犬がやるちんちんのポーズをした。

 

 座ったままつま先立ちをして、胸の前で握りこぶしをする。多分、こんな感じだと思うけど、合ってるかな?

 

「わ、わんっ」

 

「おー……これは中々」

 

 ちらりと啓介くんの方に視線を向けると、啓介くんはそんな言葉を漏らしながら、スカートの中を覗くような視線を向けてきていた。

 

 いつになく熱い視線を一か所に受けて、私は自分の恰好含めて恥ずかしくて、顔から火が出そうだった。

 

 これ、よく考えるまでもなく、女の子がやるには少し下品なポーズな気がする。

 

 でも、そんなポーズと少ししか見えないはずのパンツを見て興奮している啓介くんは、熱視線を向け続けていた。

 

 もしかして、このまま一時間とかないよね? そんな長い時間は多分足がもたないと思うんだけど。

 

 そんなことを思っていると、どうやら満足したのか、啓介くんはそっと私の頭を撫でてきた。

 

「よしよーし、よくできました」

 

「く、くぅーん」

 

「ちんちんって言って、変なことしようとしてきたときは驚いたぞ。さながら、淫乱な雌犬になってしまったのかと思ったわ。なっはははっーーえ?」

 

 淫乱な雌犬?! ちがっ、そもそも啓介くんが私に毎日変なことさせるし、しまいにはこんなコスプレさせて、紛らわしいことさせたからでしょ?!

 

 でも、そんな声は私の胸の中でしか叫ぶことができなくて、いつまでも反論できないのがむず痒かった。

 

 だからだろう、後から考えると恥ずかしくて、のたうち回るようなことを私はしでかしたのだった。

 

 ……淫乱な雌犬っていうなら、わんちゃんとして啓介くんに仕返しするのはいいんだよね?

 

 そう思った私は、頭に置かれている啓介くんの手を取って、そっと頬ずりをした。

 

 ただそれだけのことで体をビクッとさせたのが面白くて、わんちゃんみたいに少しだけ舌先でその手のひらをぺろりと舐めた。

 

「ひゃっ」

 

 あ、可愛い声出した。

 

 ずっと何も返せなかった溜まった分、それを今ならわんちゃんとして仕返しができる。

 

 それに気づいた私は、小さな笑みを浮かべていた。

 

 

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