パチモン催眠アプリを使ったら、幼馴染がスカートをたくし上げた。   作:荒井竜馬

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第19話 犬系幼馴染

「ちょっ……っ」

 

「れろっ、ちゅぷっ、ちゅるっ、」

 

 出来心で幼馴染に犬のコスプレをさせて、頭を撫でていたら急に恵理が俺の手を持って舐め始めた。

 

 初めは手のひらを少し撫でただけだったのだが、俺の反応を見ながら手のひらだけでなく、指を舐めたり、指先を軽く口に咥えたりし始めた。

 

 急にうるさくなってきた鼓動の音は、妖艶な表情で俺の手を舐める恵理を見たせいなのか、恵理の舌によって与えられる刺激に対するものなのか。

 

 いや、今はそんなこと冷静に考えている場合じゃないだろ!

 

「え、恵理っ、ちょっ、まっ」

 

「れろっ、ちゅるっ、ぴちゃっ」

 

 舐められているのに、くすぐったさとは別の感覚を覚えそうになる。それは、ただ犬が飼い主の手を舐めているといった可愛らしいものではなく、男女がするときのそれのようでーー。

 

「っ! くっ……」

 

「れーろっ、ちゅっ」

 

 俺はこんな状況で出すべきではない声を漏らしながら、ただ握られた手を好きに舐められていた。

 

 熱い吐息交じりにとろっとした唾液と共に這っていく舌先を前に、俺は声を抑えることもできなくなっていた。

 

 俺がベッドに逃げようとしても、恵理はベッドに倒れ込んだ俺の手を掴んで離す素振りを見せない。

 

 これ以上は、本当におかしくなるっ。

 

 そう思った俺は、一瞬の隙を見て握られていた手を無理やり振りほどいた。

 

「ほ、本当にダメだっ!」

 

「え……あっ」

 

 そして、それ以上身動きが取れないように、そのままベッドの上で強く抱きしめるようにして体を拘束した。

 

 自分の胸に恵理の顔を押しつるようにしながら、これ以上舐めることができないように背中に回した腕を強く引き寄せながら。

 

「はぁっ、はっ……」

 

 何か新しい扉を開いてしまいそうなくらい、的確に必要以上に責められ続けた指と手のひら。

 

 激闘の末になんとか逃れることができた俺の息は、少しだけ上がっていた。

 

 そんな息の上がった状態で強く恵理を抱き締めて、俺は一つの誤りに気がついた。

 

 今の状態って、中々にヤバいのではないか?

 

 女の子に制服姿のまま犬のコスプレをさせて、息を切らせながらベッドの上で強く抱きしめているという状況。

 

 いくら咄嗟のこととはいえ、これだけ体に密着している状態は紳士とは呼べないだろう。

 

 今からでも遅くないし、離すべきだろうか?

 

 いや、離した瞬間にまた手を舐められる可能性がある。それに、こんな状況で手を離したらどこを舐められるのか分からない。

 

 もしも、手のひらよりもヤバい所を舐められたとき、俺は自制心で押さえ込むことができるのだろうか?

 

 幼馴染に催眠をかけて、毎朝パンツを見せてもらっているという状況から考えるに、それは無理だろう。

 

 そうなると、恵理が落ち着くまでこのまま過ごす方が良いのかもしれない。

 

 しかし、そんなことを考えても先程まで舐められ続けていた記憶がなくなることはなく、むしろ近くに感じるからこそそれを思い出してしまう。

 

 鼻腔をくすぐるのは甘い香り。それと、押し付けられるような柔らかい女の子の体。

 

 先程していた大人びた表情と、唇と舌の感触。

 

 ここ最近見てきた下着姿の記憶とそれらが繋がり合って、恵理が一人の女の子であるということを再確認させられた。

 

 その瞬間、心臓がいつになく大きく跳ねあがった。

 

 ただ一度跳ね上がっただけではなく、そのままどくどくと全身にその血を運んで、その考えを全身に伝えられていくようだった。

 

 え、まてまて、恵理だぞ?

 

 確かに、最近は恵理に対して性的な視線で見てしまうこともあったけど、ずっと一緒にいた幼馴染で、恋愛とは違う方向にいるはずの存在。

 

 そうだったはずなのに、なんでこんな心臓の高鳴り方をしているんだ?

 

 これじゃあ、まるで俺が恵理のことを好きになったみたいじゃないか。

 

 え? この感情はマジですか? マジなんですか?

 

 それを確かめるように、俺はもう少しだけ恵理を強く抱きしめた。細くて華奢な背中を少しだけ撫でて、自分の気持ちを整理しながらその体温を感じていた。

 

そして、俺はその気持ちの一端を垣間見た気がした。

 

 

 

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