願いが叶った私は心のままに飛び続けたい。   作:如月雪見

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前回、東仙を怒らせて1ヶ月程罰を受けた。


今回、特殊能力を持った仲間が増えた。

いよいよ始まる計画の第1歩。



作戦開始

 

 

十刃のみんなの雑用(食事係)終了の知らせと召集の知らせが来た。

いよいよ動き出すらしい。

 

 

 

 

 

 

藍染からはウルキオラが選んだ面子(ヤミー、グリムジョー、ルピ、メノリそしてハウラ)と覚醒したばかりの藍染の秘蔵っ子、ワンダーワイス=マルジェラも連れて現世に向かうよう命じられた。

 

今回の目的の確認をした後、ウルキオラは別行動の為その場で別れ、ハウラが黒崎一護の相手をするから、他のメンバーはメノリとワンダーワイスを守りながら死神達の相手をするよう手筈を整えた。

 

「…で、来た訳だけど…」

「中々良い場所に出たみてぇだな」

「だね~、死神達がちょうど屯ってるところみたい。で、黒崎とかいうのは居ないっぽいけど…どうするのさ?」

「任せた!」

(持参したレジャーシートを敷きながらサムズアップ)

「…言うと思った」

「…俺が相手した赤毛野郎も居ねぇな。その代わりか追加か知らねぇが、1匹増えてるな…んで、誰が誰の相手する?」

「ボクは誰とでも良いよ?グリムジョーに従うさ」

「…じゃあ、俺はハウラのデコピンで気絶しただけっつうあのチビを貰うぜ!」

 

そう宣言したヤミーは日番谷へと突っ込んで行った。

 

「…お前は1対1よりも複数相手のが得意だろ。取り敢えず、腕章付きと何も付けてない連中の相手しとけ」

「了~解!」

 

グリムジョーの指示でルピは手っ取り早く帰刃しながら松本、斑目、綾瀬川の所へと向かった。

 

「…で、テメェの相手は俺だ。間違っても今のアイツに手ぇ出させる訳にはいかねぇんだよ」

「巫山戯るな!私は奴を!…くそっ!離せ!」

 

黒腔を閉じた後、此方を見向きもせずにメノリとワンダーワイスに持参したお菓子を振る舞うハウラを憎悪の目で睨み付ける、初めて会う白い羽織の女死神、砕蜂の右腕を掴んで其処から遠ざかった。

 

 

 

 

 

それぞれの相手が無事に決まり、ウルキオラの目的達成までの時間稼ぎが始まった。

 

「…いやぁ、みんな中々やるねぇ~。ルピなんてやる気満々じゃ~ん!」

(頻りに頷きながらオレンジピールたっぷりのパウンドケーキを頬張ってる)

「…い、良いのかなぁ…私達だけ、こんなお菓子食べてて」

(そう言いつつもトリュフを口に入れてる)

「あぅぁ~、うぅ~!」

(ゆで小豆入り抹茶ケーキとほうじ茶ラテが気に入ったらしい。そればっかり食べて飲んでる)

「メノリは戦うの苦手なんだからイイの。ワンダーは現世の空気を感じるのが今回の任務なんだし~…んぁ?」

(とある方向に視線を向けた)

「ハウラ?…もしかして」

「…来たね、黒崎一護…じゃ、会いに行こうかな…っとその前に…」

 

シュボッ!ガシッ!

 

「なっ!?」

(アッサリと背後を取られた事に驚愕する女死神)

「おいハウラ!」

(ハウラの突然の行動に思わず怒鳴るグリムジョー)

「グリムジョー、黒崎一護来たからあの2人の事よろしくね!」

「…チッ。ならさっさと行け」

「うん、でもその前に…よいしょっ…とぉ!」

 

響転でグリムジョーが相手をしている女死神の背後に回り込み、そのまま羽交い締めにして状況が変わった事を伝えた。

そして、ついでとばかりに彼女の両肩と鎖骨、両腕を躊躇いなく砕いた。オマケで背骨も。

 

ボギボギボギィィィッッ!!

 

「あ、イ~ィ音!」

「っああああぁぁぁ!?」

「ウルサイよ」

 

パァンッ!ゴキッ

 

後頭部と首の境界辺りを遠慮なく叩いて、女死神の意識を刈り取った。

 

「ぁぐぁっ!?」

(完全に気絶して、ハウラに支えられた状態)

 

ポイッ………ドサッ

 

「これでヨシ…んじゃ、行って来るね!…ついでに、あっちから何か来るかもだから、それもよろしくね」

(グリムジョーの耳元でボソッと呟いた)

「あぁ?」

 

シュバボォッッッ!!

 

そのまま落下して地面に倒れたまま動かなくなったのを確認、グリムジョーに伝えておくべき事を(一方的に)言ってから、黒崎一護が向かって来ている方へと走って行った。

 

「…はぁ…やっと行ったか…相変わらずマイペースで過保護過ぎんだろアイツ…」

 

グリムジョーの半ば呆れ返ったボヤキなど、当然知る由も無いハウラだった。

 

 

 

 

 

 

 

お目当ての黒崎一護とは直ぐにエンカウントした。

 

「ヤッホ~!黒崎一護!あれからちょっとは体調不良治った~?」

「…ハウラ=リベラシオン!」

「お?名前教えたっけ?…まぁイイや。みんなあっちに集合してるよ。行きたい?なら私の相手してからね…って」

 

黒崎一護が抜刀したまま左手で顔を覆った次の瞬間、仮面が彼の顔に装着された。

 

「…は?」(物凄く怪訝な表情になった)

 

死神と同じ能力を持ち、そのくせ自分達と同じ虛の気配もする不思議人間な彼が、かつて自分達が身に付けていた仮面を被った。

その事実に何とも言えない感情を抱きつつも、いつ攻撃を受けても大丈夫なようにハウラは防御態勢を取った。

それと同時に放たれた黒い斬撃を‘現時点での’全力で受け止めた。

 

ガギイイィィィィン…!!

 

「…っとぉ…ふ~ん?ちょっとピリッとしたかなぁ?うん…で?」

「なっ!?」

 

全力で斬り付けた筈のハウラの腕は、軽い引っかき傷が付いたかどうかすら微妙な具合である事に驚愕する黒崎。

対して、もう終わりなのかと首を傾げるハウラ。

 

「クソッ!」

 

ガギッ!ガギッ!ガッ!ガチッ!ガチチッ…

 

挑発なのか偶々なのか解らないが、ハウラは黒崎の斬撃全てを最初に受けた左腕の微かな傷らしき箇所だけで受け止めている。

ちなみに、傷が深くなる気配は全く無い。

焦りながらも兎に角刀を振るっていたが、タイムリミットが来てしまったらしく、黒崎一護の仮面が砕けた。

 

「…なっ…くそぉっ…!」

「あ、もう終わり?じゃあ、こっちの番かな?」

 

ケロッとしたままのハウラは、虛化の反動で動きが鈍くなった黒崎の両手からアッサリと刀を取り上げた。

 

「藍染から色々聞いた時から、ずっと気になってたんだよね…取り敢えず、ちょっと貸してね」

「なぁっ!?…返「ちょっとだけだから」うわぁっ!?」

 

トンッ…ギュルルルルルルル…ガゴゴンッ!

(取り返そうとして逆に突き飛ばされた挙げ句、物凄い回転をしながら壁に激突した)

 

「ぐはぁっ!?…ゲホッ、ゲホゲホッ…うっ、ゲホッ」

(高速回転させられながらの頭部と背面強打による吐血と嘔吐き)

「う~ん…?…何だろ、この変な感じ…死神の力に虛の力…それ以外にも‘何か’あるような気がするんだけど…私のカン違い?…でもなぁ…ってか、コレ本当に斬魄刀?」

(彼にお構いなしで刀の観察を続ける)

 

バチィィィィンッ

 

「…ったぁ!?」

 

マジマジと見つめていた斬魄刀から

【これ以上干渉するな】

と言わんばかりの激しい拒絶を受けた。

 

「…元の持ち主の所に返せって事?ハイハイ、返せばイイんでしょ、返せば!」

 

ビュッ…ザクッ!

 

「…あ、ゴメン」

「…っぐぅ!」

 

知りたい情報が得られない結果に苛立ったハウラは、漸く立ち上がった黒崎一護へと刀を投げ付けた。

彼の顔スレスレ、壁に向かって投げたつもりが失敗、右肩を壁に縫い付ける形で目深に刺さった。

 

「…さてと、こっちの用事はほぼ終わったんだけど…あっちはまだかなぁ…っと」

 

ヒュッ…パシッ

 

「…現世はまだ暑いから、ちょうどイイかな?」

 

真横から飛んで来た氷塊を余裕で掴み、使いやすい大きさに砕いてそのまま額に当てて目を細めた。

 

「くっ…」

「…あ~、冷たくて気持ちイイ~…で?何の用?…あ、もしかしなくても…彼を助けに来たのかな?」

「…ルキア…」

「別にイイよ。彼の現時点での状態は大体解ったからさ。連れて帰ってもイイし、他の死神達の所に行きたいなら連れてくし…どうする?そこのお兄…オジサン?もさ」

「誰がオジサンやねん!言い直さんでええわい!」

 

ッキィィイン!

 

「…っとぉ…だってさぁ、お兄さんはちょっと図々しくない?」

「何やこの失礼なお嬢ちゃんは!?つい出て来てもうたやないか!」

「…平子」

「オジサン、ヒラコって言うんだぁ…ふ~ん…人間…じゃないよね?」

「…どうでもえぇやろ其処は…ただ…オジサン呼ばわりだけは撤回して貰うで!」

「ヤダね!」

 

平子も黒崎とは違うデザインの仮面を被り、ハウラへと斬り掛かった。

僅かに目を見開いたハウラだが、直ぐに表情を戻して防御態勢を取った。

 

ガキィッ!ガッ!ガッ!ガキキィッ!ガッ!…ズザザザァァァァ

 

「…意外とやるじゃんオジサン…ちょっと腕切れたよ、ホラ」

 

両腕で平子の斬撃全てをいなしたハウラは、距離が取れた所で右腕の僅かに血が滲んで来た箇所を指差した。

 

「よぉ言うわ…しっかし、そんだけ硬い身体やとはなぁ…しゃあないわ、一か八かや…」

「んぁ?…あ″?」

 

平子は刀を水平に持ち、本気の虚閃を放った。

 

「…イイ度胸してんじゃんか」

 

どうやら機嫌を損ねたらしいハウラも、遠慮なく虚閃で応戦した。

 

ズオォォォ…カッ、ドゴォォォォン!!

 

ハウラの虚閃は平子の放った虚閃を掻き消し、その威力は衰えないまま一直線に飛んでいった。

平子はしっかり黒崎の所へと避難して、肩に刺さったままの刀を抜いていた。

 

「…チッ…あ~ぁ、時間になっちゃったか」

「…目的は達成した。お前は?」

「無問題!横からチョッカイ出されたから相手してただけ~」

「…なら戻るぞ」

「は~い!あ、黒崎一護!今度会う時はもうちょっとデキる男になってて欲しいなぁ~。そんなんじゃ全然楽しめないし…何より、守られる男はちょっと…ねぇ?」

「…!」

「…さっさと帰るぞ」

「はいは~い」

 

反膜に覆われた2人は、漸く壁に縫い付けられた状態から解放された黒崎一護を介抱するルキア、そして平子を一瞥して消えた。

 





〈原作との違い〉まとめ

仲間外れ無し、しっかりと情報共有してウルキオラの目的達成の為にきちんと話し合って作戦を開始した。

No.6にならなかったルピ、グリムジョーの従属官の仲間入り。

意思の疎通が難しいワンダーワイスと、原作には居ない非戦闘員のメノリ、命令された事しかしないハウラをサポートしながらの作戦だから、グリムジョー、ルピ、ヤミーとしては自然と慎重にならざるを得ない。
死神達よりも、ハウラの機嫌を損ねる方が余程恐ろしいから。

先遣隊に砕蜂が追加された。
まぁハウラによって、あっという間に上半身使い物にならない状態にされて無造作にポイ捨て、そのまま放置されたが。
砕蜂のハウラへの恨み辛みが物凄い勢いで倍々に上乗せしたのは確定。
書いておいてアレだけど…この怪我って全面戦争までに治るかなぁ?

平子をオジサン呼ばわり。
純粋な虚では無い存在が虚閃を使ったのは、流石にムカついたらしい。
居た場所が空中だったのもあって、遠慮なく虚閃を放った。

平子が実力者だと確信し、どうしようか思考を巡らし始めたところで目的達成したウルキオラが全員を回収。
虚夜宮へ帰還。

今回は此処まで。
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