気になる彼の素顔に迫ってみた。
ハウラ、またやらかします。
前回の追いかけっこでぶつかったのは…
何処までもやりたい放題な主人公…
ご飯を食べに食堂に行ったら、出入り口でとても目立つ縦長仮面とすれ違った。
先に食事に来ていたネリエル達に同席許可を貰ってから、ご飯を食べ始めた。
食後のお茶を啜るネリエルにふと聞いてみた。
「…ねぇ、ネリエル。あの縦長仮面さぁ、名前何て言うの?」
「…縦長仮面?」
「えーっと…人形なしで腹話術やってる変なの」
「…?メノリ解る?」
「えっと…1人なのに2人が交互に喋っているみたいな話し方する襟元がフリルの男なんだけど…」
「…あぁ、アーロニーロ・アルルエリの事ね」
「…何でメノリに説明求めたのさ」
「…貴女の説明じゃ解らなかったからよ」
「むー…」
「…で?彼がどうかしたの?」
「仮面の下がどうなってるのか知ってる?」
「…それを知ってどうするの?」
「ん〜?ただ何となく気になっただけ」
「そう…なら、本人に直接聞いた方が良いと思うわ」
「ちぇっ…ネリエルがそう言うなら、本人に聞くかぁ」
既に食べ終えていたメノリを連れてアーロニーロ探しに出かけた。
「見ーつけた!」
「ゲッ…」「何の用だ?」
「仮面の下見ーせーてー!」
「「………」」
「アレ?聞こえなかった?」
「ナンデ」「見せなきゃならない?」
「気になるから!」
「ミセテモイイケド」「後悔するなよ」
深〜い溜息と共にそう言い捨てて仮面を外した。
「…っ」(明らかに怯えた表情)
「………?」(僅かに首を傾げる)
仮面を付け直そうとしたアーロニーロから仮面を取り上げた。
「ナッ!?」「何をする!?」「「返セ!」」
「え〜?何これ?どうやって声出してるの?」
「「ハぁ!?」」
「え?ちょ、ハウラ?」
「声もだけど音って空気振動が無きゃ聞こえない筈だよね?どう見ても液体の中に顔があるのに何で声が聞こえるのさ?どう考えても液体が邪魔でゴボゴボッとかブクブクッとかの息を水中で吐き出した音しか聞こえない筈でしょ〜?何で?どういう仕組みで声出てるの?」
「チョ」「おい」
「この液体に秘密があるのかなぁ?」
「マテ」「離れろ」
「それともこの頭部はフェイクで、胴体に本当の口が?」
「「ハナシを聞」」
グィッ、ビリビリビリーーー!!
「「キャあああ!?」」
「ハウラーーーーー!!」
「あ、もう1枚着てる。面倒くさいなぁもう」
「止めなさーーーーい!」
ゴッ!!(ハンマーで躊躇なくぶん殴った)
「ふぎゃっ!?」
「…痛いよ〜。何すんのさメノリ〜」
「こうでもしなきゃ止まらないからよ!」
「えぅ〜…だって、気になったんだもん」
「全くもう!」
ひと通り怒ってから、メノリはハウラの殴った所を(わざと)押さえながら非礼を詫びた。
アーロニーロは、ハウラとメノリの力関係を何となく悟った。
「トリアエズ」「仮面を返してくれ」
アーロニーロは、返して貰った仮面を付け直しながらハウラに問うた。
「オマエハ」「俺達が」「「コワク無いのか?」」
「怖い?何が?」
「「エぇ…」」
「私が1番恐れてるのは、空を飛べなくなる事とメノリが居なくなる事だよ」
「ハウラ…」
「だって、やらかした時に止めてくれるのメノリだけだし」
「ハ〜ウ〜ラぁ〜?」
ギューーー(ほっぺた思いっ切り引っ張ってる)
「ひてててて!」
「アノサ」「俺達」「「行ってモ良いカ?」」
「待って待って!まだ用あるから!」
「「エぇ…」」
物凄く嫌そうな声音のアーロニーロを食堂に引っ張って行った。
「アノオンナ」「今度は何を」「「企んでイルンダ?」」
「本当にすみません。今は兎に角、好奇心を満たしたくて仕方ない状態なので、気がすむまで付き合ってあげて下さい!お願いします!」
「ウワサハ」「聞いてたが」
「キミモ」「相当」「「苦労シテルナ」」
「あ、あはは…」
「はい、お待ち遠様!ハウラ特製とろろ蕎麦出来たよ〜!」
「「トロロソバ?」」
「ハウラ、蕎麦打ちしたいって、藍染様に大量の蕎麦粉用意してって…練習したのを試食してくれる人探してたんです」
「ダッタラ、ネリエルニイエバ」
「食ベて貰えるんじゃないのか?」
「…ネリエル、藍染様の任務で数日居なくて…私は余り食べられないし、自分だけで食べるのは味気ないって」
「…シカタナイナ」「不味かったら承知しないぞ」
あげたとろろ蕎麦(総重量2kg)は一瞬でアーロニーロの左手に消えた。
「…フ〜ン」「悪くないな」
「「…え?」」
「今…左手…え?」
「シラナカッタノカ?」「俺達の口は此処だ」
そう言って左手を掲げた。
左手の平には大きな穴…口があった。
「ひっ…」
思わず息を呑んだメノリに対し、ハウラは…
「え?口此処にあったの?いっつも壁の方向いて食べてたから解らなかったけどマジか…え?て事は、食道は左手首から肩にかけて?あれ?でも腕はちゃんと関節の所で曲がってるよね?て事は食道と腕の骨はどんな状態で中に入ってるの?それに仮に肩までが食道だったら胃はどんな風に繋がってるの?それに喋る用の口は試験管の中2つに食べる用の口は此処って…見た目微妙だけどちょっと便利そうな進化したのね〜」
アーロニーロの左手を掴んで肘で曲げ伸ばししながら1人マシンガントークを炸裂させた。
「ハ、ハウラ…」
「ナンナンダヨ」「この女は」「「リカイ出来ない」」
「…こういう子なんですとしか言いようが無いです」
「んあ?何が?」
「「…ナンでも無い」」
力無く項垂れるアーロニーロだった。
任務から帰って来たネリエル達とおやつを作っていたら、何処からか小犬がやって来た。
「アン!アンアン!」
「…え、何この子?可愛い〜!」
「あら、クッカプーロじゃない。ヤミーはどうしたの?」
「この子クッカプーロって名前なの?ヤミー?って誰?」
「俺様の名前だ。この間はやってくれたな、鳥女」
「うわ〜…でっか。ん?この間?初対面だよね?」
「ドルドーニの野郎追っかけてた時に俺を突き飛ばしたんだよ!危うくこの犬踏むとこだったんだからな!」
「クゥ〜ン」
「え!?ご、ごめんね!ケガ無かった!?」
「アン!」
「良かった〜!」
「まずぶつかった俺に謝れよ」
「え?あ〜、ごめ〜ん。次は気を付けるね」
「…てめぇ」
「その子と戯れる前に、彼にちゃんと謝りなさい!」
ヒョイッ(クッカプーロを抱き上げる)
「クゥン?」
「あー!メノリズルい!私も抱っこしたい!」
「謝罪が先!ってか、この子の主は彼なんだから、ちゃんと許可を貰ってからじゃないとでしょ!?」
「う〜…」
「ほら!」
「…ぶつかってすみませんでした〜」
「ハ〜ウ〜ラ〜…(怒)」
「…もう良い。とりあえずソイツ返せ」
「本当にすみませんでした」
「あー…おめぇは巻き込まれただけだろ。あの時の顔、覚えてるぜ。涙目になりながらしがみついてただろ」
「…お、お恥ずかしいところを…」
「あのスピードで気絶しなかっただけすげぇと思うけどな」
「…何か、メノリには優しくない?」
「てめぇに優しくする義理はねぇからな」
チーン!
「焼けたわよ、ハウラ。出して良い?」
「あ、うん、出して出して!竹串チェックしなきゃ!」
「…何だぁ?何の匂いだこれ?」
「サツマイモとレーズンたっぷりのパウンドケーキだよ」
ピピピピピ…ピッ
「良し良し、リンゴ蒸しパンも完成〜!」
グゥーキュルルルル×3
「「ん?」」
「今のは…」
「ネリエル様とハウラと…?」
「クゥ〜ン」
「君だったのかぁ…良し良し、今切ってあげるからね〜」
「おい」
「んぁ?あ〜…心配しなくても、アンタにもあげるよ」
「…俺を、ここまでコイツのオマケ扱いする奴はてめぇが初めてだ」
「はい、えっと…ヤミー?の分、でコレがクッカプーロの分。どうぞ、召し上がれ!」
「アン!(ハグハグ)」
「あ〜、本当に可愛い〜。カメラ欲しいなぁ…後で藍染に言いに行こう」デレデレ
「………(イッラァ〜〜〜怒)」
「…諦めなさい、ヤミー。ハウラは今クッカプーロに夢中だから。後でまたメノリに説教されるだろうし」
「…藍染サマやバラガンの爺にも平気でタメ口きいてたが…ここまでとは思ってなかったぜ…ハグッ、ムグムグ…お、美味えなコレ」
「でしょ?普段の態度に問題があるけど、この料理とお菓子でみんなの胃を掴んで離さないからね。私もその1人だし、あの藍染様も例外じゃないし」
「マジか…」
「クゥ〜ン」
「え?お代わり?しょうがないなぁ〜!」
ヤミーとネリエルの会話に全く気付かず、クッカプーロに自分の分まで分けてあげるハウラだった。
この後全然足りなくて、藍染用の絹豆腐を勝手に使ってカップケーキを作った事を知った東仙に滅茶苦茶怒られた。
…藍染のご飯よりもクッカプーロのが大事だもん
更に怒られた。
ハウラから見た2人
アーロニーロ→不思議な生命体。腹ペコ仲間その2。
ヤミー→兎に角デカい。一緒に居るクッカプーロが凄く可愛い。欲しいなぁ…
2人から見たハウラ
アーロニーロ→変な女。でもご飯とお菓子美味しい。
ヤミー→変な女。犬のオマケ扱い止めろ。犬は絶対やらねぇ。
この2人だけでなくハウラに関わった人達は、メノリは苦労人と認識してて、割と同情的で優しいです。
ついでに
東仙→藍染様の許可が下りたら、いの一番に消したい存在。ストレスで血圧上昇傾向にある。
ぶつかった人はもう1人いる筈…