剣道少年ビターエンドアフター ~後日談はデンドロで~   作:砂漠谷

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新たな仲間、そして再戦

刀巫(シャーマニック・ソード)】ミルキーウェイ・アンティプライド

 

 天地は、いつも殺伐としている。犯罪プレイヤーが入れられる“監獄”に勝るとも劣らないような気がする。“監獄”に関しては噂にしか聞いていないから想像だが。

 

 命のやり取りが、日常とまでは言わなくても、正常の範囲にある国。常在戦場の大切さを師や仲間たちから教わるのも当然だ。

 

 そう、仲間。各々目的を胸に抱えながら、強者を目指すプレイヤーの固定パーティメンバーが最近できた。

 

 SNS上で、「#天地」「#刀都」「#固定パーティ」とタグを付けて投稿し、連絡を取って出会ったのだ。その後、何度か狩りに出かけたことで仲良くなった。

 

「よ、ミルキ! 早かったじゃねぇか」

「まあ、そうだな。そういう職種だし」

「んだとぉ、ブラック勤めの俺への当てつけか?」

「いやいや、そんなことはないぞ」

 

 オレンジの髪に、緑のバンダナを着けた少年と青年の間くらいの姿のプレイヤー。軽い皮鎧を着用している。徒手でありつつも、構えは軽快。手に装着している赤と黒の指ぬきグローブが特徴的だ。

 彼に冗談染みた因縁を付けられていると、指ぬきグローブが光の流体に変化し、彼の隣に人形を象る。

 長髪の女性的なシルエットに、光の白だけでなく、色がついていく。

 

「スタイリー。そこまでにしておけよ」

 

 現れたのは、改造したセーラー服を着こなした、いわゆるスケバンスタイルの女子。だが、その改造とは裾を短くする程度のものではなく、流線型の電子基板を服に張り合わせ、冷却ファンをヘアバンド代わりにしている、サイバーパンクスケバンと言うべき少女。

 

「フェ、フェネクス……そうだな。すまんミルキ」

 

 彼女は、青年の<エンブリオ>。TYPE:メイデンwithアームズの【再醒令嬢 フェネクス】。

 彼、スタイリー・ピーカブー自身は【大博徒(ヒュージ・リスクテイカー)】のジョブに就いている。

 

 そして、もう一人が。

 

「ごめん、遅れた……」

 

 薄い桃色の髪に、黒縁眼鏡を掛けた大学生くらいの年齢の女子。肩には半透明の白羽黒目の鷲が留まっており、服装は、茜色を中心とした大正浪漫を感じさせる和洋折衷服。

 

「いや、問題ない」

「そうだぜ、俺らくっちゃべってただけだし」

 

 ガードナーの【遺声蒐鷲 ヤマビコ】と、その<マスター>、ウミネコ・アマイ。

 彼女自身は【高位鷹匠(ハイ・ファルコナー)】だ。

 

「ありがとう、じゃあ、行こっか!」

 

 それに、俺とスタイリー、二人して頷き、出発する。

 目的地は<刃稲穂自然水田>。

 

 そう。今日は、【邪刃操乱 クレグレ】と、その所有者である【剣聖】との決闘の日。

 

 俺だけの力ではなく。

 三人の力で勝つ。

 

 

 リアル時間で一週間ほど、デンドロ内部では三週間ほど前。

 俺は、師匠の剣術の模倣精度がかなり高くなっていたこともあり、人斬り野盗を称する狂った【剣聖】と、調子に乗って単身で再戦した。

 今なら討伐できるだろうと、そう思って。

 

 ――甘かった。怨念を刃に変えて、延伸する剣。それを自在に使いこなす【剣聖】の技量に圧倒され、僅か数分で破れた。

 いや、数分は持った方だろう。【剣聖】の剣の冴えは通常時の師匠と同等。俺は【クロサワ】のスキルを使いこなして、何とか食らいついた。それで数分。

 

 致命傷を負った俺は、生き絶え絶えになりながら、【剣聖】に問う。

 

『お前の目的は、何だ?』と

 

 【剣聖】は、呂律の回らない妄言しか吐かなかったが。

 それに寄生していた妖刀【邪刃操乱 クレグレ】の発言は違った。

 妖刀が地面に刀身で字を描く。天地の文字だが、簡単だったのでなんとか解読できた。

 文章の意味合いはこのようなものだった。

 

『より良い宿主』『より巧い宿主』『より強い宿主』

 

 つまるところ、この妖刀型<UBM>は、強い剣士を捜して宿主にするために、今の宿主である【剣聖】に野盗をさせているのだ。

 それなら。コイツがこれから生む悲劇を止めるためならば。

 

『お前の宿主になってやる』

 

 妖刀はこう返した。

 

『【剣聖】を殺せたら』

 

 つまるところ。死合の約束が成ったのだ。

 

 

 

 ジョブ構成を見直し、レベルをさらに上げる。【刀憑】の上位職である【刀巫】をカンストさせ、【武士】と【剣士】を前提条件とし、高いステータス加算を持つ【一刀武者】も取得した。

 剣の技も、さらに磨きを掛けるために、師匠の弟子、つまり弟弟子たちにも剣を教えるようになった。人に教えるということは最も優れた訓練方法だという。そのために【教師(インストラクター)】のジョブも取得した。

 

 その時まで、萌々手捜索の片手間に修行をやっていた。だが、今では修行とレベリングに本腰を入れ、捜索を片手間にやっている。

 まずは強さを手に入れなければ、萌々手捜索も困難だということに気が付いたのだ。捜索のためには、ある程度の知名度と天地での影響力を得る。そのために重要なのは、強さだ。

 

 結果。先日のこと、師から一応の免許皆伝として認められた。スキルに依存しない、純粋技量による剣技は教え切ったというのだ。もっとも、俺の場合、通常の剣士としての免許皆伝ではなく、【クロサワ】による模倣がほぼ100%の精度になったという意味での皆伝だが。

 

 師曰く。『免許皆伝というのは、守・破・離の守を極めたということに過ぎない。破の領域ではお前はまだまだひよっこ。覚えておけ』だそうだ。

 

 それでも、一定の領域にまで達したということは事実。あとは仲間の力を借りればなんとかなるだろうという、楽観的観測。

 今がその時だ。ティアンが数十年かけて練り上げた剣術の技量に、<UBM>のスキルとバフ。それを、俺の最高効率による促成修行と、<エンブリオ>のスキル、そして、二人の仲間の力で凌駕してみせる。

 

 

 

 刃稲穂が、柔らかくなっている時期である。稲穂は垂れ、太陽の輝きを黄金色に変換して反射している。

 その、空き地部分で。

 

『よく来た、喃。御仲間も連れて。死合、のつもりじゃったのだが』

 

 大地から囁くような声と共に、ゆらり、と【剣聖】の老爺が立ち上がる。抜き身の妖刀、【邪刃操乱 クレグレ】は、その気配も隠さず怨念を撒き散らしている。

 妖刀の怨念に反応し、鳥が飛び立ち、虫が地中に潜る。生物が抱く本能的な恐怖を呼び起こすオーラだ。

 

 老爺は焦点を合わせず、ぼんやりとこちらを見つめていた。師もよくやる、<観の眼>。焦点を作らない事で盲点を消し、死角を狭める技法。

 

「お前も一人じゃねぇだろうが。宿主と寄生者。そもそも一人と一匹だ。複数人で掛かってもバチは当たらんだろ」

 

 俺とスタイリーの二人は並び立つ。

 俺も、紋章から抜き身の刀、【クロサワ】を解き放つ。剣を構える。

 スタイリーは俺と肩を並べる。【フェエクス】が変化した指ぬきグローブからは、三つの紅い尾羽のシルエットが現れる。

 

「準備は完了だ。戦ろうぜ、おっさん」

 

『儂は、喃。おっさんという年齢だったか、喃。まあよい。ゆくぞ』

 

 彼は無造作に刀を振るう。その一太刀が致命的だと、身をもって理解していたのは俺だけだった。

 剣の速さは延伸と斬撃の合成速度。亜音速に達するそれは、衝撃波を撒き散らす――直前に、俺は飛び出し、【クロサワ】でそれを遮る。

 怨念で延長された紫鉄の刃と、<エンブリオ>のモノクロの刃が衝突し、火花を散らした。

 骨が軋み、筋線維のいくつかに掛かってはいけない負荷が掛かる感覚。だが問題はない。

 

「っ~! スタイリー!」

 

「応! 《内爆掌》」

 

 【クロサワ】によって妖刀を弾いた刹那の隙。そこに【功力士(クンフー・レスラー)】の奥義である、外部防御無効の浸透打が襲う。

 だが、【剣聖】は一筋縄ではいかなかった。スタイリーの手首を掴み、掌には触れずに中に投げ飛ばす。合気にも近い柔術。

 空中に投げられたスタイリーを膾に裂こうと、老爺は妖刀を振るい――振るった右手首は切り落とされ、その腕に剣は無かった。

 <失秋>。【クロサワ】で何百回とコピーし、ようやくモノにした刹那の小手払いだ。

 

 アマイの<エンブリオ>、【ヤマビコ】が空から急降下して来る。《光学迷彩》などの隠密系スキルを用いて死角から老爺に迫ったヤマビコは、その鉤爪に掴んだ小瓶の中身を彼にぶちまける。

 

「来たか、アマイ!」

 

『この香りは……【誘い鬼酒】かぁ、喃。決闘の風情も台無しじゃの』

 

 【(デコイ)】のジョブを持つ、ウミネコ・アマイ。彼女が全力で疾走し、<鬼>系統のモンスターたちを連れてきた。

 《ルアーオーラ》を切ったアマイよりも、【誘い鬼酒】の匂いに釣られるモンスターたち、その数は大小合わせて百匹に近い。

 俺とスタイリーも巻き込みつつ、老爺に襲撃を掛けるモンスターたち。

 事態は、乱戦にもつれ込む――と思われた。

 

 老爺は、迫りくる<鬼>たちを目にする。すると、誰にも触れられず妖刀は自然に浮き、鞘に収まった。

 隙、ではない。抜刀から放たれる一閃を、俺たちの反応速度では防ぎ切れないだろう。抜刀系スキルを持っていたらなおさらのこと。

 

 俺も、スタイリーも、距離を取り、死角に逃げることしかできなかった。

 老爺は刀を握る。切り落とされた右手首は、既に再生していた。

 そして――。

 

『奥義――《刳昏(くれぐれ)》』

 

 抜刀、したのだろう。その瞬間は観えなかった。

 迫りくる<鬼>たちの、頭、首、胴体、腰。明らかに間合いの外であるそれらを、一太刀の下に切り伏せた。

 

「グギャ――」「アギ――」

 

 自らの死を悟り、喉や口が無事なものは最期の断末魔も上げ、光の塵と化す<鬼>たち。その犠牲を眺めている場合ではない。

 

 アマイは幸運にも抜刀の一閃から逃れ、生存している。【救命のブローチ】は持っていないから、純粋な幸運のためだ。

 そのアマイが、震える声で呟く。

「ヤマビコ……お願い」

 呟きに従い、彼女の【ヤマビコ】はスキルを発動した。

 《人の死を聴き我が振り直せ(レット・ユー・サバイブ)》。周囲で発生した死の原因を分析収集し、その数と質に応じた耐性系バフを生成・味方に付与するスキル。

 この場合は、<鬼>たちの死を収集し、俺とスタイリーに、【斬撃耐性:大】と【怨念耐性:中】が与えられる。

 

「よっし、これでなんとか!」

 

「ああ、戦える」

 

 俺とスタイリーは視線を交差させ、剣と拳を構えて老爺に吶喊、突撃する。

 俺が剣戟を防ぎ、スタイリーが隙を見て防御貫通系攻撃を叩き込む。そういう作戦を立てていた。

 

 だが。

 

『決闘でないなら、こちらも幾分かやりようがあるわい』

 

 懐から取り出した水晶――ジョブクリスタルか――を砕き、老爺のジョブが遷移する。【剣聖】から【呪怨拳(カース・フィスト)】に。

 妖刀――【クレグレ】を老爺は口に加え、そこから放たれた大量の怨念は拳に纏われる。

 恐ろしい威力を感じさせる拳。それをジャブのように放ち――拳からは砲弾を連想させる怨念の弾が放たれた。

 

 俺は咄嗟に【クロサワ】で弾くが、スタイリーは弾ききれず、額を怨念弾で揺らされる。

 ふらついたところに、ぬるりとした歩法で老爺に近づかれ、腹に強烈な一撃。スタイリーのHPは危険域にもつれ込んだ。さらに【呪縛】【呪詛】などの呪怨系状態異常に掛かり、スタイリーの身体は動かない。

 

「スタイリー!」

 

 老爺の背後に周り、首筋に剣を叩き込もうと踏み込む。その瞬間、視線すら向けずに、俺の脇腹に後ろ蹴りが突き刺さった。肋骨に罅が入る音。肺が強く圧迫され、空気が口から吐き出される。

 

 どさり、と地面に崩れ落ちるスタイリーにトドメを刺そうと、老爺はその脚を振り上げ――動けないはずのスタイリーが、身体を捻ってそれを躱した。

 

「《再醒の星(リ・アウェイクン)》!」

 

 任意で発動する、条件付きコンテニュー。行動の失敗や機会の損失に応じて<後悔(リグレット)>ゲージを溜め、それをゲージ単位に消費してデバフの解除・HPの回復および自己強化の効果を得る。それが【再醒令嬢 フェネクス】の能力。

 

 今のスタイリーは【再醒】モード。行動に成功すれば成功するほど強く、硬く、速くなる。

 

「インファイトだッらァ!」

 

 彼は腹筋の力のみで起き上がり、老爺の顎に拳を叩き込む。同時に老爺もスタイリーの脳天に拳を叩き込むが、ダメージは同等。

 

 スタイリーの右フック、左ストレート、ジャブ、素早いウェービングからのアッパーカット。それに対応するように、老爺も下弾き、掌底、正拳突きからの回し蹴り。

 

 拳の間合いによる技の応酬に、双方のHPは徐々に削れていく。

 拳が腕で弾かれるたび、または頭蓋や胸骨に衝突するたび。骨と骨がぶつかる鈍い音が俺の耳にも届いた。刃で介入すると、下手すればスタイリーの身体を裂いてしまうほどの超接近戦。介入はできなかった。

 

 このままではまずいと思ったのか。老爺が後ろに跳躍し、距離を取る。

 だが、スタイリーは取られた距離を詰めない。一呼吸置き、自身のHPバーにちらりと視線を向けた。

「使いどころだな。運試し、行くぜ――【大博徒】奥義、《バイタリティ・ベット》!」

 スタイリーは、自身の胸を拳で一つ叩いた。

 スタイリーのHPバーの、灰色が急激に無くなっていく。最大HPが削れているのだ。HPバーが五分の一ほどになった時点で、その減少は止まった。

 

「投入完了。どうだ、どうだ……?」

 

 直後、スタイリーの体が七色に光り輝く。彼のステータスのうち、SP、STR、AGI、ENDに200%倍ほどの強力なバフが掛かっていた。

 

「来た来た来た、大当たり! 行くぞオラァ!」

 

 ステータスで老爺と同等以上の領域に達したスタイリーは、拳を構えて大きく老爺に飛び込む。

 それを見た老爺は、しかし剣を納刀した。

 

「不味い! アレが来る!」

 

「《刳昏(くれぐれ)》」

 

 先端速度は超音速に達する延伸抜刀。回避は間に合わず、スタイリーは腰を横薙ぎにされ。

 

「クソ、まっだぁああああ!」

 

 だが、【死兵】を持つ彼の上半身は慣性によって生きたまま跳躍した。

 

「だらぁああああ!」

 

 その拳を掌底に変えて、刀を振り切った老爺の胸部に掌を触れ。

 スタイリーは《内爆掌》を叩き込んだ。

 

『ふむ、なかなかやる、喃。青年よ』

 

 その言葉を最期に。老爺の肺と心臓は爆ぜ、地面に倒れ伏した。

 

「勝った……のか?」

 

 スタイリーと老爺、二人は地面に伏せ、倒れた――と思われた。

 しかし。老爺の身体を怨念のオーラが覆い、その身体を動かし、むくりと起き上がらせる。

 

『キハハ、ようやくこの剣士の身が、我が柄となった! ――これで、ワガハイは自由! 大地を駆け、血肉を喰らい、剣として、斬る命を選別するのであります!』

 

 今までとまるで異なる口調で、老爺は語る。

 違う、老爺じゃない。こいつが、妖刀の本体――【邪刃操乱 クレグレ】だ。

 証拠に、その声は老爺の腹からではなく、刀身の刃紋から、金属が喚くように漏れていた。

 

「お前か。お前が、今までこの剣士を操って、ティアンたちを襲っていたのか」

 

『貴様に言われたくないであります! 決闘と称して三人で集団暴行! しかし、自由としてくれたことには感謝してやります! では、死にたくなければとっとと逃げるであります!』

 

 むかっ腹の立つ言い回しだ。こんな奴が野盗として老爺に人々を襲わせていたのか。

 人倫の上で許せない、よりも先に。

 剣士として、許せない。老爺が主体として野盗をしていたなら、まだ良かった。

 だが、こいつは老爺の理性を薄め、人を襲うように誘導していた。剣士の尊厳を、踏み躙っていたのだ。

 同じ剣士として、それは――怒りを禁じ得ない。

 

「スタイリー、アマイ。これは俺にやらせてくれ。バフの継承を頼む」

 

「う、うん。《死せど伝する遺声明(ヤマビコ)》」

 

 【ヤマビコ】の必殺スキルにより、死亡する味方一人が保持するバフを100%精度で継承する。

 スタイリーから【ヤマビコ】に、【ヤマビコ】から俺に。

 《再醒》モードと各種ステータスバフが継承される。

 

「ミルキ――、俺がやりたかった分も、頼む」

 

「応」

 

 一言を返したのち、スタイリーの身体は、光の塵となって天に向かって消える。だが、それとは異なる七色の光と、赤い炎のような光。それが、俺の身体に流れ込んだ。

 スタイリーが託してくれた思い。それも一緒に流れ込んだ気がした。

 

『何? 貴様ら、逃げないであります? 超級職でもない貴様らが勝てる訳ないであります! ワガハイの錆にしてやるであります!』

 

 甲高い音で煩い奴だ。いちいち癇に障る。

 

「こっちの台詞だ。《刃心降霊》。クロ、助力頼む」

(はい、我が主。拙刀、今こそ主の正義の一助となりましょう)

 

 《刃心降霊》は、何も刀に自分の身体を明け渡すだけのスキルではない。刀と心を通わせれば、自分で刀を振りながら、周囲の警戒や敵の行動分析などを刀に任せることもできる。

 もっとも、<エンブリオ>と<マスター>のような間柄でなければ、そんなことは中々できないが。

 

『ワタクシは【残照録刀 クロサワ】! 刀剣の身分ながら、主を操るその領分の逸脱! 剣を汚すその振る舞い、見逃せませぬ。いざ!』

 

『ホウ、ワガハイは【邪刃操乱 クレグレ】。貴様も刀でありますか。同じ刀として、いざ尋常に』

 

『『勝負(であります)!』』

 

 一瞬の静寂。その次の鼓動と同時に、地面を蹴る音が二つ、重なった。




大博徒(ヒュージ・リスクテイカー)
 東方の【賭博師(ギャンブラー)】である【博徒(リスクテイカー)】の正統上級職。
 ランダムに攻撃の威力が変動する【賭博師(ギャンブラー)】とは異なり、《ベット》系スキルを用いて自分のHPなどを削り、それを種銭にして、ランダムな強度の自己バフを得る。人間パチンコ。ティアンで就く人は少ないが、LUCが上昇するジョブは貴重なので、ドロップアイテム目的で就く<マスター>はたまに見る。

高位鷹匠(ハイ・ファルコナー)
 東方の【高位魔鳥師(ハイ・バード・ハンドラー)】に位置するとされるが、西方のそれとは異なり、テイムモンスター単体のAGI・DEXバフおよび追跡系スキル付与に偏っている。
同系統ジョブにSTR・ENDバフの【大猿廻(コングショウマン)】など。

呪怨拳(カース・フィスト)
 東方の【毒手拳(ポイズン・フィスト)】。
 コンゴのブードゥ―レスリングが多分元ネタ。知らんけど。
 アゲてけよ、俺とお前、最後の呪い合いだ!

功力士(クンフー・レスラー)
 力士系統+気功師系統の上級職。SPを大きく消費した素手攻撃が多く、防御無視や体表防御力強化など多彩なスキルを持つ。

【再醒令嬢 フェネクス】
TYPE:メイデンwithアームズ
能力特性:再覚醒(つよくてコンテニュー)
モチーフ:悪魔事典ゴエティアに記された悪魔の侯爵「フェネクス」とその元ネタである、火より蘇る不死鳥「フェニックス」
動作やスキルの失敗や、攻撃チャンスを逃すことよって後悔ゲージが少しずつ溜まり、それを一ゲージ単位で消費することで【再醒】モードに突入。
【再醒】モードは、突入時にデバフ解除・HPの割合回復があるほか、行動成功時にステータスバフが加算される状態である。

【遺声蒐鷲 ヤマビコ】
TYPE:ガードナー
能力特性:周囲の死因分析・バフ化
モチーフ:渓谷に向けて大声を出すと響く現象『やまびこ』及び、その語源である山の神『山彦』
モンスターや人間範疇生物の死因を分析しバフに変える、バッファー型ガードナー。すでに第四形態の上級エンブリオであり、必殺スキルを持つ。(が<マスター>があまり使いこなせていない節がある)。

8/22 《ライフベット》→《バイタリティ・ベット》に変更。
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