何も見えないほど真っ暗な場所・・・
物音ひとつしない、不気味なこの場所に2人の男女が居た。男はまるで王のように椅子に座り、ひざまついている女を見下ろしていた。
「計画は順調か?」
「はい、すべてうまくいっています。この調子だと皇帝が世界を支配する日はそう近くないかと・・・」
「未来の話などどうでもいい!私は現在の話を聞いているのだ!」
皇帝と呼ばれる男の質問に女は答えたが、逆に皇帝の癪に障ったようだ。
「申し訳ございません。現在の進行状況は30%ほど完了しています。ただ・・・」
「どうした?」
皇帝は女が言葉を詰まらせたのが気になった。
「1人、我々の計画に厄介な人物がいるのです。」
「それは誰だ?」
女は皇帝を真っ直ぐに見据えて言った。
「星河 スバル・・・ロックマンです。」
「ロックマン?それは何者だ?」
「ロックマンは地球を3度に渡り、FM星・ムー・メテオGから守った男です。世界では彼を英雄視しており、実力もなかなかある男です。」
「それがどうした?」
スバルの偉業をなんとも思っていないのか、皇帝はややスルーしているようだった。
「確かにそれだけなら特に問題はありません。しかし、ロックマンはブラザーバンドという『絆』の力を利用してこれまで地球を、そして自身を救ってきたやつなのです。」
「・・・『絆』だと・・・確かに、我々の『フォルテ・プロジェクト』の障害になるが・・・・」
皇帝はしばらく考え込んだ。
そしてあることを思いついた。
「ロックマンは英雄視されている、つまり『絆』の象徴的存在だ。ならば万が一ロックマンが我々の計画を妨害するのであれば、ロックマンを倒し、『絆』の脆さを世界に知らしめたらよい。」
「すぐに倒さなくてよいのですか?」
「かまわん。こちらも戦力を無駄に使いたくはない。」
「かしこまりました。」
「もうすぐだ・・・もうすぐで・・・もうすぐで世界は私の手の中に!!ハーッハッハッハッ!」
皇帝は笑い続けた。
それを黙って見る女。
しかしその女も口元が緩んでいた
(さて、このバカな男にもうしばらく付き合うとしようかしら。こんなバカバカしい生活もあと少しでおさらばよ・・・。そして、世界は私のものとなるのよ・・・。ウフフッ・・・)
どうやら女は皇帝に仕える気はないようだ・・・
人間の様々な思惑が交差していることをスバルはまだ知る由もない・・・
これから起こることを・・・
これから起こる、ひどく、激しく、そして、史上最大の危機を・・・
明日か明後日までに次話投稿します!