NTR同人誌の世界で竿役を始末しながら人理を救う カーマルート+二週目特典 作:一般マスター
今日もあちこちの部屋から嬌声が聞こえてくる。ド級のカスと化したカルデア職員が『へっへ、お前のサーヴァントは俺のものだぜ……?』とニヤニヤこっちを見ているし、サーヴァントも『ごめんなさい、マスター……♥』略してごめマスをキメて気持ちよくなっている。
つまり、NTR同人誌の世界である。そんな世界に、俺は転生してしまった。
「ボケがよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
『~ボケが代~』
あのカス共は 千代に八千代に さざれ石の 巌と成りて 苔の蒸すまで死ね
(マスター 心の絶唱)
どうも。人類最後のマスターです。この替え歌、普通にキレる人は滅茶苦茶キレそう。
「まあ周りの人間の頭の方がよっぽどブチブチにぶちぎれてんですけどね~~~~~~~~~~~~!!! 金! 暴力!! SEX!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 今のカルデアはチンコのデカさで人間性能力顔全てが決まるスーパー猿世界だぜ!!!!!!!!ボケがよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
さて、ここに1冊のNTR同人誌という物がある (異常性癖オーキド)。
寝取られもの、略してNTR。ポケットモンスター略してポケモン。思いあっていた男女の間にチンポがデカくてセックスが上手い男が入り、女と肉体関係を持って最終的に女を奪っていく系ジャンルの総称だ。細分化すると寝取らせだとかBSS (僕が先に好きだったのに)とか色々あるのだが、今それの説明をしたところで何の得も無いので割愛する。
重要なのはただ一つ。
俺は今、FGOのNTR同人誌の世界に居るという事だ。
「
多分俺、前世の前世でキリストでも殺したんだろうな。もしくはマーラとして仏陀の悟りを邪魔したのかもな。業、またはカルマ。平凡な前世で拭いきれぬ程の汚泥を、俺は前前世で積み上げてしまったのだろう。じゃなきゃこんな事される理由ないもん。
「誰か!!!!!!!! 誰か助けてください!!!!!!!! 俺が!!!! 俺が死にそうなんです!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
世界の中心 (カルデア)でそう悲鳴を上げる。誰か♡ 誰か助けて♡ 僕を助けて人理も救って♡
藤丸? 奴ならいねえよ。泣きながら探し回ったけどカルデアの何処にもいないの。もしやと思ってどうにか調べてみると、普通に日本で生活してるの。なんか献血とかしなかったらしいの。なんで????????? お前がやらなきゃ誰がやるんだよ(龍拳)。
世界「ふ、藤丸くん!! 片田舎でシコシコ生活しないで!!」
藤丸くん「うるさいですね……」
世界「あ、あぁ~ッ!」 ドピュドピュドピューッ!
はい、これで人理は終わり。お疲れさまでした (笑)。
「死ぬ^~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!」
サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ……。
藤丸君、無し! フォウくん、無し! なんか訳わかんねえカスみたいな転生者一人、有り!w
という、この世の終わりのような状況が今なのである。何見てヨシって言ったんですか???
「死にたくねぇ^~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!」
人理くんが「じゃあ俺、ギャラ (剪定事象)貰って帰るから……」と帰ろうとしている。主人公が献血に行かなかったせいで、世界の全てが滅びようとしている。どういう事だよおい。みんな、献血に行こう!!!!!!!!!!!!!! お菓子もいっぱい食べれてお得、みんなで命を繋ぐ赤い血を守るんだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「オギャーッ!!!!!!!! オギャッ、オギャ、オギャァアアアアアーッ!!!!!!!ぷにゅうううううううううううッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ま゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!」
誰か!! 誰か、俺を助けろ!!! もしくは俺以外のカスを全員殺してくれ!!!!!!
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!!!!!!!!!!!!!!」
マイルームの中で一人、肺の空気を全て絞り出すように叫ぶ。
叫び、叫び、叫び……いつしか喉が枯れ、ヒューヒューと喘鳴のような音しか出なくなった所で、俺は虚無顔でスッと立ち上がった。
「ふう」
すごくおちついた。
「じゃあ……まあ……行くか……。行かないと死ぬし……」
朝の出社を嫌がる社畜よりも酷い、人理の奴隷となった哀れな男がそこに居た。みんな!!!! そろそろ人理を救わないと死ぬぞ!!!!!!!!!!!
だから、どんなに嫌でもマイルームから出る必要があったんですね。ファック(笑)w
「あ。遅かったですね、マスター。愛の神である私が、慈悲深く迎えに来てあげましたよ」
マイルームのドアを開けると、そこにはいつも通り一人のサーヴァントが立っていた。
短く揃えられた白い髪に、諦念を浮かべた紅い瞳。サーヴァントにして人類悪の一人、クラス:アーチャーのカーマ。何か知らんがこいつだけ寝取られていないので、強力かつ超貴重なサーヴァントとして頼りにさせてもらっている。まあ時間の問題かもしれんがね。
ちなみにカーマは特異点Fで召喚した、俺のファーストサーヴァントでもある。この時もスケルトンやらなんやらで大概追い詰められていたが、トップサーヴァントの一人である彼女の活躍で何とかスケルトンの包囲を抜ける事が出来たのだ。
あの時ばかりは俺も『人理修復いけるやん!』と存分にポジらせてもらったものである。真の地獄がその後に待ってたけどな。
『あ、あああああ♥ 分かりました♥っ…あっくっ 逆らいませんっ、あなたのものになります、なります…ん゛っ♥か…ら少し腰止…めて……ッ あっ、だめ…… 止め、止めあああああああっっ♥』
↑これなんだと思う? ミキプルーンの苗木。じゃなくて、素材狩りの帰りに送られてきたビデオメッセージ。頭おかしいんじゃねえの?
まずショックとか興奮とかより、「誰?????」という感情が先に来たね。カルデア着任直後に特異点に飛ばされてるから、殆どのカルデア職員とは初対面だ。なんならこのビデオに映っている男とはこのビデオ越しに初めて会った。どういうファーストインプレッションを抱けば良いんだよ。猿にしては賢いですね、人語を喋れるなんてって思えば良いのか?
毎日毎日人理修復のためにシミュレーションルームに籠ってる俺に対してなんて仕打ちだよ。俺、人類最後のマスターだぞ? マジで俺の肩に人理が乗っかってるんだぞ? 俺の足を引っ張るって事が今この状況で何を意味するのか分からないのか? 遠大な自殺志願者なのか?
その後も色んなサーヴァントが召喚されては寝取られ、なんか知らんけど聖杯がポコジャカ湧き……今のカルデアは色欲の支配する魔窟と化した。ほとんど動物園である。多種多様な竿役が収容されているカルデア大動物園だ。お願いだから竿役くんたちに餌をあげないで下さい。
「カーマ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「うるさっ。今日も今日とて無駄に元気ですね、マスター。今日もいつも通りヤケクソになってるんですか?」
「そうだよ!!!!!!!!!! ストレスがえぐくて毎朝キチゲ解放しないとやってられねえんだ!!!!!!!! 声もデカくなるもんよ!!!!!!!!!!!!!」
まあなんにせよ、今日も寝取られずにいてくれたことはシンプルにありがたい。カーマちゃんありがと♡♡♡ いっぱいちゅき♡♡♡
「カーマちゃん♡♡♡ 今日も裏切らないでくれてありがとね♡♡♡」
おそらく今の俺は躁鬱だと考えられるが……(TOUGH)。
ほぼ全員裏切者のなか孤軍奮闘している状態で正気を保てる訳無いんだよね、馬鹿みたいじゃない?
「……はあ。ええ、どうぞお気になさらず。愛の神として、哀れな貴方にも愛を差し上げなくてはいけませんからね」
「ぼくいっぱい堕落してるよ♡♡♡ だからいっぱい愛してね♡♡♡」
「はいはい。全部本音というところが愚かで可愛いですよ。哀れではありますが、どこかコミカルと言うか……真の弱者は救いたくなる形をしていないというのは、こういう事かもしれませんね」
「は? 何だお前、人の好みに合わせようとしてる健気さにケチつけやがってよ。もっと愛してくれよ俺を」
「そういうところですよ」
本人からの聞き取りによると、カーマの好みは『堕落している事』『でも堕落していない事』らしい。どういう事??? と聞きたくなるが、まあ人類悪に道理を聞いても仕方がない。ゲーティアを見ろよ、あいつ『人類哀れナリ……救いたいナリ……』ってモチベでこの大虐殺引き起こしてるんだぜ。どうして病院にいかずにこんなところ(人理焼却)へ来たの???
まあともかく、貴重な戦力であるカーマの好ましい人物像に合わせた方が良いだろうと言う事で、俺はこういう道化のような振る舞いもしているのである。愚かで愛らしいだろ? 神相手に腹芸出来る訳ないからな。こっちも思ってる事そのまま口に出すだけでいいから楽なのである。
「……で、今日はどうよ? 」
「今日はサーヴァントが8騎召喚されました。1週間くらいは持ちそうですね。ちなみに今日新たに寝取られたサーヴァントは5騎なので、収支の上ではプラスです」
「わーい、うれし~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」
カーマの報告へ投げやりに返す。
もう何の感情も抱かないな。サーヴァントとかただの数字ですわ。
なんかこう……マジで、同人誌展開に対して深く考えても完全に無駄と言うか……。『そういうものだ』っていうルールでゴリ押しされる理不尽に疲れ切ってるっていうか……。
ここに召喚されるサーヴァントたちも、最初はまともなのが逆にムカつくんだよな。召喚された第一声では『よろしくお願いします、マスター。共に人理を救いましょう!』って言って、1週間前後でだんだん様子がおかしくなっていき、カルデア職員と関係を持ち始め、最終的にNTRビデオレターを送ってくる。マジで何しに来たの?
もうこれ召喚しない方が良くね??? と思ってアーチャーに宝具を撃ってもらった事もあるが、なぜかカルデアの召喚システムには傷一つ無かった。世界の修正力だか何だかで保護されているらしい。へー。あっそ。もう何しても無駄ですわマジで。
「……ただ。ちょっと、妙な事が一つありまして……」
「あ?」
「……朝イチで伝えられて良かったです。ちょっと、マスターにはしばらくマイルームに籠ってもらった方が安全かもしれないので」
「何だ? とうとう竿役どもが反乱しはじめたか? もしそうなったらマイルームに籠るしもう人理修復止めるからな」
「そうなったら私は、もうカルデアから退去してますよ。そうじゃないです」
なんだ? またトラブルか? もうまともに運用出来てる部分の方が少ねえよ、このカルデア。こんなんで人理修復しろってんだからたまらないよな。ブッダはゲイのサディスト。
かかって来いよカス世界がよ……! 俺は泥水すすってでも生き延びてやるからな……! と内心怒りを燃やしていると、カーマが何処か歯切れ悪く続ける。
「その……現在カルデアに召喚されているサーヴァントと、
「ん……? 何だそれ……? 別霊基ってやつか? カーマ(水着)みたいな」
「……分かりません。同一霊基が召喚されるはずない以上、確かに別霊基のはずですが……カルデアのチェックを通しても、霊基反応に違いが見られないのです」
「へー……まあ正直どうせ寝取られるサーヴァントだからどうでも良いが、異変の兆候だったら困るな……。本人たちへの聞き取りは可能か? これはつまり、まだ寝取られてないか? って意味だが」
「最悪の注釈ですね……ただ、これに関してはマスターが動かない方が良いと思います」
「……?」
サーヴァントシステム、既にだいぶ異常起こしてるからな……。これ以上ぶっ壊れてカーマの現界に支障が出ても困る。そう思って聞いてみると、カーマは口をもにょもにょさせながら続けた。
「その……彼ら彼女らは全員、共通点がありまして……『
「………?????」
どういう事……? と数瞬の思考停止を挟んで、考察を始める。
えーと……ん? なに、どういう事? いや、理屈は分かる。英霊の座はなんかこう、ふわっと時間の概念が無かったり並行世界に繋がってたりするんだろ? 藤丸立夏が男だったり女だったり的な。その最たるものがこのNTR同人誌世界だもんな。醜いな、死ねよ。
まあとにかく、その並行世界出身のサーヴァントがウチに召喚されたというのはまだ頷ける話だ。それは別に良い。問題は、その並行サーヴァントがマトモかどうか……。つまり、人理修復の戦力になってくれるかどうかという事である。
「彼女たちのいたカルデアは滅んだらしいですよ。誰一人マスターを手助けするサーヴァントが居なくて、マスターが『あ ほ く さ』と言って人理修復を放棄したらしいです。サーヴァントもカルデア職員も全員寝取り寝取られで、さすがに勝ち目が無かったみたいですね」
「……残念ながら当然すぎるな……。並行世界の俺に同情するわ。カーマが居なかったら俺も多分やめてるし」
「ふ、ふふん。当然ですね。私という慈悲深い愛の神に深く深く感謝してください。ま、それはともかく。マスターを失ったカルデアは大混乱。誰も指揮を取らないまま、やけに怒り狂った魔術王に焼き尽くされたとか」
「うわぁ……」
ゲーティアくんお顔アチアチで草。醜いものを見せられてイラついたんやろなぁ……。
……しかし、そうか。結局、その世界の俺は失敗したのか。人理救済は成せず、世界は燃やされて灰になった訳だ。並行世界とはいえ、人類滅亡のニュースを聞くのは嫌な気分になるな。カルデアがド級のカスだっただけで、世界には普通の、ただ幸せになりたい人たちが沢山いただろうに。
「…………」
しばし黙祷。並行世界の俺も、せめて苦渋の末に下した判断だったことを祈る。横を見ると、カーマも合わせて目を閉じてくれていた。
「……うん。で、その世界出身のサーヴァントがこっちのカルデアに来てると」
「ええ。何人か来てますが、全員辛気臭くて嫌になりますよ」
「でも結局、人理は消滅したんだろ? そのサーヴァントたちは何で生き残ってるんだよ。カルデアごと焼き尽くされたんだろ? そうじゃなくても、確か剪定とかあるだろうに」
「さあ? 知りませんよ、あの再生怪人どもが蘇ってきた理由なんて。本霊の方に『記録として保管するのも嫌』って捨てられたんじゃないですか?」
「うーん、暴論」
絶対違うだろうけど、でもちょっと分かってしまう力強さがあるな。そりゃ、自分の分身(悪性情報汚染バージョン)が好き勝手してたら嫌になるよな……。
「まあいいや。どうせここで考えたって時間の無駄だ。じゃ、そのサーヴァントたちに聞き取りに行くか。カーマのことだし、ちゃんと1カ所に集めておいてくれてるだろ?」
「いえ……その、マスターがそう言うと思って一応集めてるんですが……」
「さすがカーマ、特異点で黒幕経験があるやつは仕事が早くていいわ。じゃ、早速行こうぜ。護衛頼んだ」
「いえ、ほんとにやめておいたほうがいいんじゃないですかね……。なんというか……一応専門家として言わせていただくと、執着にも2種類というか……」
「……? なんだよ、さっきから歯切れ悪いな。もっとはっきり言ってくれ」
「うーん、えっと……」
マスターが直接関わらない方が良い、とかもそういや言ってたな。そう思って問い返すと、カーマはしばし口をもごもごさせたあと、何とも気まずそうにこう言った。
「サーヴァント全員、メンタル病んでて危険ですから近づかない方が良いですよ」
「草w」
草に草を生やすな(自己批判)。