機動戦士ガンダム 進撃のオズマ   作:武者ジバニャン

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原作準拠の方にはこの作品はオススメ出来きません。
設定を忠実に守りたい方、抵抗がある方もブラウザバック推奨です。

アンケートの結果、ナイトオブトゥエルブ モニカ・クルシェフスキーに決まりました。ですが、プラスαでもう一人に紅月カレンも追加します。
カレンに関しては主の好みです、申し訳ございません。

タグもこの後変更します。


STAGE4 ガンダム

オズマがマーヤを助けだした頃、戦場から離れた場所に隠れるように居る一機のサザーランドがそこにいた。

そのナイトメアの背中から大きく飛び出たコクピットブロック内の、レーダー画面を見下ろすようにして見つめる人物がいた。

 

「よし、条件は着々クリアされている。あとは…」

 

その人物はブリタニア軍のナイトメアパイロットではない。服装がマーヤが通うアッシュフォード学園の男子生徒の制服を着ている。

つまり学生………その学生がどうやって軍のナイトメアを手に入れたのか定かではないが、その学生はブリタニア軍のIFFーー味方識別信号を利用している。

 

「P1、その先1キロ先まで進め」

『わかった!』

 

通信の相手はカレン、彼女は指示役からの命令で動きだす。

カレンのグラスゴーが、複数のサザーランドを引き連れている。

引き連れてと言うより、追われていると言った方が正解だろう。だがそれは作戦の内。

 

「P1、その角を曲がりランドスピナーでかけ登れ。P2 P3 P4、今だ撃て!」

その号令を合図に扇たちが乗るサザーランドが、待ち伏せ攻撃する。

 

「待ち伏せ!?」

「バカな!!」

「うああ!!」

次々に罠に嵌まり撃破されるブリタニア軍のナイトメア。

 

「よし」

その様子をIFF で確認し扇たちを指示する人物は、現状の戦況を見てこれならば行けると判断する。

その時、カレンから通信が鳴る。

 

「どうしたP1」

『敵と鉢合わせた。いま一機に追われてる!』

「わかった。では2キロ先で迂回しろ」

『……な…に?つう…し……変……くり…』

「おい!P1!」

突然通信が不通となった。カレンとの通信だけでなく、扇たちとの通信もダメになった。

 

「どういうことだ。何故通信が……ん?」

だがダメになったのは通信だけではない。レーダーも突然画面が乱れ、遂にはノイズだらけになる。

 

「なんだこれは!?どういうことだ!」

先ほどまで快調だった通信やレーダー類が、こうも異常をきたすなど有り得ない。

いまブリタニアを追い詰める策を行おうとしていた矢先に、この異常事態に焦る。

 

しかし焦っているのは先ほど通信したカレンもである。

 

「なんで!?通信が!」

今繋がってた指示役どころか、扇たちにも繋がらなくなってしまった。

何度も呼び掛けるが誰も応答せず、レーダーも全くといって反応しない。

ブリタニアのナイトメアはカレンを逃すまいと、アサルトライフルで攻撃。

その攻撃に気づくのが遅れ、グラスゴーの足をやられ虚しく倒れる。

 

「っ!!…ううっ…あっ!」

 

背部コクピットハッチが開き、何とか出てきたカレン。

しかしそれをサザーランドが逃すわけがなかった。

 

「このイレブンが!さっきから通信がおかしいが、しかしこいつだけでも!!」

 

サザーランドの銃口がカレンを捉える。生身の人間相手にナイトメアの武器を使えばどうなるかなど、ただではすまない。まともな死に方は遂げない、その末路をカレンは想像してしまう。

 

 

「っ!お兄ちゃん!!」

 

カレンは眼を瞼を閉じて叫んだ。サザーランドが引き金を引く――その時、上空より凄まじい速度で地上のサザーランドに迫ったと思いきや、光煌めく一閃が走る。

 

「.....?――え!?」

 

カレンが恐る恐る眼を開けるとそこには、頭から一刀両断され真っ二つにされ原型すらなくなったサザーランドがそこあった。

そして代わりに――

 

 

「え.....?」

 

カレンは自分の眼を疑うように、まるでサザーランドよりも大きな物を見たかのように、“それ”を見上げていた。

 

 

【推奨BGM:POWER|機動戦士ガンダム00 サウンドトラック】

 

 

カレンの目の前に現れたのは、ブリタニア軍のナイトメアフレームよりも遥かに大きい20m前後の人型の機体...ダブルオーガンダム。

 

「なに....あれ...ナイトメア、なの?」

 

カレンを見下ろすように立っているダブルオーガンダム。その後方より複数のブリタニアのサザーランドが現れる。

 

「な、なんだ!?あれは!!」

「ナイトメアよりも大きい!!」

「あんなのもの!」

 

ダブルオーガンダムに向けて複数のサザーランドが攻撃する。だがダブルオーはGN粒子の特性の一つ、斥力を発生させる推進剤で浮かせ、20m前後の大きさにも関わらずブリタニア兵士たちから見て有り得ない程の尋常ではないスピードで迫る。

ソードとライフルの両側面を発展させた武装で、それを二刀流で活用して複数のサザーランドを次々に真っ二つにする。

 

敵がクロスレンジならばと、アウトレンジよりサザーランドが攻撃しようとしたが、ダブルオーがGNソードIIのグリップとブレードが回転する事でソードモードからライフルモードに切り替えた。

 

「っ!!剣が銃に!?」

 

見ていたカレンが驚く中、ダブルオーがライフルよりビームを発射する。

直撃したサザーランドは一瞬で粉々に爆散する。

周囲に敵が居なくなり、ダブルオーは次の敵を探すべく飛翔する。

 

「……なんなの?あれは…」

 

呆然とダブルオーが居なくなった方角を見つめるのみだった。

だがこの時、自分を助けてくれたガンダムに対して、不思議と安心感があった。

 

 

 

 

 

 

それを別方向より見ていた者……サザーランドを奪取し、扇たちに影なから指示していた人物が、今の状況に驚いていた。

 

 

「なんだ…あれは……ブリタニアのナイトメアが、ああも簡単に…何なんだあの人型兵器は…」

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

此処クロヴィスが居るG1ベースのコンダクトフロア内では、騒然となっていた。

 

「どういうことだ!!これは!!」

 

「は、は!」

 

フロア内にクロヴィスの怒号が響く。理由は突如としてG1ベースのレーダーや各方面への通信が不通となり、租界の政庁にも繋がらなくなっている。

ベース内の通信士、観測班は思わぬトラブルにパニックとなっている。

 

「げ、現在原因究明中です!もう暫く…」

 

「早くしろ!!」

 

 

 

 

 

クロヴィスたちが騒ぐ中、G1ベースよりも後方に離れた所に一台の大型トレーラーがあった。

 

「どうして僕たち、後方に下げられたんだろうね。セシルくん」

 

愚痴っぽく溢すのはメガネの男性ロイド・アスプルンド、ブリタニアの特別派遣嚮導技術部(特派)の主任を務める技術者である。

 

「ロイドさんがバトレー将軍にお構い無しに頼んだ結果ですよ、まったく」

 

そんなロイドに呆れつつ言い返す彼女は、セシル・クルーミー。

特別派遣嚮導技術部(特派)に所属し、ロイドの補佐とオペレーターを兼任、自身も優秀な技術者でもある。

 

「それにしても先ほどから、G1ベースとの通信がおかしいんです」

「どうして?」

「こちらから呼び掛けてはいるんですが、全く応答がないんです」

「うーん、さっきまでは通信できてたんでしょ?」

「はい」

セシルの報告にロイドは不思議がる。

 

「それと先ほど、スザクくんが容態が安定しました」

「うーん、でもこの状況じゃあランスロット出せないし……」

などとロイドは不満げに言う。その時、本陣から離れた場所にいたサザーランドが何者かの攻撃を受け爆発する。

何事かとロイドとセシルはトレーラーの外にでる。

 

「一体なにが!?」

 

「……ん?」

 

その時、ロイドが空を見上げると上空から3機、謎の機体たちが緑色の光を放出しながら戦場の中へと降り立つ。

その機体は従来のナイトメアよりも4倍の大きさを持っていた。

 

「あれは一体!?」

 

「ナイトメア?いやちがう」

 

驚くセシルとは違い、ロイドは現れた謎の機体3機に興味を抱いている。

そんなロイドが興味とは裏腹に、現れた三機――嘗てのガンダムマイスター...ロックオン、アレルヤ、ティエリアが乗っていたガンダム...ケルディムガンダム、アリオスガンダム、セラヴィーガンダムが、クロヴィスがいる本隊守備隊の目の前に並んで地上に降り立つ。

 

「敵勢力密集区域に着地、これより殲滅を開始。準備はいいな?デヴァイン、マレーネ」

「了解だ」

「ええ、いけるわ」

「よしいくぞ」

 

「ケルディム、敵勢力を狙撃する」

イノベイド――ブリング・スタビティがケルディムガンダムがGNスナイパーライフルIIで次々に遠距離から、ナイトメアフレームよりも優れた射程距離、且つ正確無比な狙撃で次々に一撃で撃破していく。

接近してくる敵に対しては背部GNバーニアの左右に1挺ずつ懸架されたGNビームピストルIIで尋常ではない早撃ちで、ランドスピナーで高速移動しているナイトメアフレームを続々と撃墜し続ける。

 

「アリオス、強襲を敢行する」

同じくイノベイドであるデヴァイン・ノヴァが乗るアリオスガンダムが、垂直2連装ビームライフル・GNツインビームライフルで連射性能と高い威力を駆使した連撃はサザーランドを瞬く間に粉々にしている。

サザーランドがバズーカなど応戦するが、アリオスは飛行しながら巡行形態に変形、変形後の高速機動はナイトメアの遅い攻撃を全て回避。

音速を超えるスピードをそのままに、巡行形態の機首部分――大型クローを展開し、モビルスーツ一機分収まるスペースだが4m位しかない大きさのナイトメアフレームを4機纏めて巻き込み捕らえ、そのまま敵機を鋏み切った。

 

「セラヴィー、敵勢力を殲滅する」

ブリング・デヴァインと同様のイノベイドであるが、嘗てソレスタルビーイングに所属する第2世代のガンダムマイスター――マレーネ・ブラディの生体データを素にしてイノベイド化した彼女が乗るセラヴィーが、特徴である高出力大型ビーム火器を構える。

ナイトメアの銃火器がセラヴィーに襲い掛かるが、GNフィールドを展開しその全てを無力化させる。

GNバズーカII二丁で攻撃する複数の敵機を一瞬で火だるまにし、続いて2基を合体させたダブルバズーカ形態で高出力のビームで一瞬で消え去り、両肩のGNキャノンと接続したツインバスターキャノンで更に多くの敵機を、ナイトメア程の小さい兵器だと破片すら残らず消滅させる。

 

 

「あれは...なんなの...?」

セシルはガンダムの規格外な性能とその力に啞然としている。しかしロイドは――

 

「すごいじゃないかぁ~!!あれはぁ!!」

「ロイドさん...?」

自分が今まで見たこともない兵器であるガンダムの性能に、ロイドは興奮状態になっている。

鼻息荒くして目は血走っている。あれがどんなものか?どんな仕組みで動いているのか?動力源は何なのか?誰が作ったのか?あの緑色の粒子は何なのか?そんな子供じみた興味が、周りの状況を読めてない原因になっている。

自分が属しているブリタニア軍が一方的に成す術なく、まるで蟻が人間に踏み潰されているかの如く次々に蹴散らされているにも関わらずだ。

 

 

「早く何とかしろ!!バトレー!!!」

この惨状にクロヴィスは臣下であるバトレーの胸倉を力いっぱい鷲掴み、この状況を打破という無茶難題を命じる。

 

「し、しかし殿下、いまだ通信やレーダーの反応が見込めない状況では...」

「っ!!この役立たずがぁ!!」

 

そこへオズマが操るダブルオーガンダムが三機のガンダムと合流する。ケルディム、アリオス、セラヴィーの三機のガンダムがダブルオーの傍らに集まる。

 

「ブリング、デヴァイン、マレーネ、よくやってるな」

「はいマスター」

「敵の約75%を殲滅完了しています」

「残りはこの区域の敵だけです」

ブリングたちの報告は予想通りと頷く。そしてオズマのモニターに映るクロヴィスが乗るG1ベースを捉える。

ここまでくればもう王手なのは目に見えている、オズマは三人に命じる。

 

 

「三人ともいくぞ....仕上げだ」

 

「「「了解」」」

 

ダブルオー、ケルディム、アリオス、セラヴィー四機のガンダムによる圧倒的な侵攻が始まる。セラヴィーがダブルバズーカで蹴散らし更に数を減らして、ケルディムの援護射撃で次々と狙い撃ち、アリオスの巡行形態による空中からの攻撃で刈り取る。

そしてダブルオーはGNソードIIを2本の柄を連結させた双刀の剣・GNツインランスとして使用、銃口からビームサーベルを発生させリーチの長さで多くのサザーランドを細切れにする。

制圧力、そして驚異的な連携力、更にナイトメアとは次元が違う圧倒的な機体性能がブリタニア軍を無慈悲に蹂躙していく。

四機のガンダムのツインアイがギラギラと光り、それがブリタニア軍の兵士たちの恐怖心を煽った。

軍全体の通信やレーダーに永続的な謎の電波障害、そして目の前の自分たちの常識を超えるアンノウン(ガンダム)たち、ナイトメアや通常兵器でも歯が立たない存在に恐れないものなどいない。

それは本陣からこの一方的な蹂躙を目の当たりにしているクロヴィスも同じである。

 

「こ、こっちにくるぞ!!はやく何とかしろ!!」

 

焦燥するクロヴィスは周りの部下たちに早くガンダムたちを倒せと囃し立てる。しかし周りの者たちもこの状況に騒ぎ、狂騒している。

そしてG1ベースの周辺のナイトメアや戦車など、壊滅していた。正に死屍累々、まともに残ったのはG1ベースと四機のガンダムのみ。

遂にダブルオーがクロヴィスのG1ベースの目の前に迫った。そのままダブルオーがGNソードⅡを振り上げた――

 

 

 

「あ、あああああ!!やぁあああめぇえええろぉおおおお!!!」

 

 

 

断末魔、それがブリタニア第三皇子クロヴィス・ラ・ブリタニアの最後の言葉となった。無情にもダブルオーが振り下ろした刃がクロヴィスのG1ベースを真っ二つにして見せた。

僅かに生き残ったブリタニア軍の将兵らは、この光景を無力化に苛まれながらただ主であるクロヴィスが死ぬ所を見つめるしかなかった。

 

 

 

 

 

「すごい!!あ~!見たかい!!セシルくん!」

「...」

ロイドは双眼鏡を用意してガンダムの力を見物していた。クロヴィスが今虚しく死んだというのに、目の前のガンダムという未知なる存在に心を奪われていた。

セシルは自分の上司が変わり者なのは分かっていたが、クロヴィスが死んだ現状でこの反応には流石に言葉を無くしていた。

そんな彼女の様子など気にも留めず、ロイドはダブルオーの頭部を見た。

 

 

「ん?あれは....」

ダブルオーの頭部に文字が書かれていることに気付く.....GUNDAMっと。

 

「ガンダム...あの機体の名前かな!ガンダムか~!....おぉめでとぉ~!いま僕は人生の中で、一番素晴らしいものを見たぁ~!」

「ロイドさん...」

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

クロヴィスが乗っていたG1ベースの破壊.....それを見ていたのはロイドたちブリタニア軍だけではない。

 

「あれは....クロヴィス殿下が乗っていたG1ベースが....」

 

包帯が巻かれた身体を庇いながら、何とか外に出てこの光景を目にしている彼....枢木スザク、日本人でありそしてブリタニア軍に所属する名誉ブリタニア人でもある。

ブリタニア軍の惨状、そしてクロヴィスの死という光景にスザクはただ拳を握り締め、苦し気に顔を歪ませるしかなかった。

 

 

 

 

「うそでしょ....」

それは先ほどダブルオーに救われたカレン、彼女も廃墟ビルの屋上よりこの光景を見ていた。自分たちが敵わないブリタニアをこうもいとも簡単に壊滅させたガンダムに、彼女は啞然としつつもその胸の中では言い知れぬ熱い何かがザワついていた。

 

「凄い....」

その言葉を口にした彼女は、ダブルオーガンダムを熱い眼差しで見つめていたのだった....。

 

 

 

更に.....

 

 

 

 

 

「G1ベース...皇族が乗る陸船艇が...」

そのG1ベース撃沈の光景を見ていたのは彼も同じであった。彼....サザーランドをブリタニア軍人から奪い、カレンや扇たちレジスタンスに陰ながら命令を下していた人物...マーヤと同じアッシュフォード学園に通う学生――ルルーシュ・ランペルージが呆然と呟いた。

 

「クロヴィスが死んだ...?奴は...俺が確かめたいことがあった。なのに...」

ルルーシュは忌々しげにモニターに映るダブルオーガンダムを睨んでいた。

 

「余計な事をしてくれる....あの機体....」

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

「うそ...」

 

そして、コンテナシップよりこの状況をハロを通して観戦していたマーヤは、信じられないと言う気持ちで見つめていた。

自分にとって仇であるブリタニアが、ああも容易く無惨に攻め潰されたことに呆然となるしかなかった。

そんな中、四機のガンダムたちは上空へと飛翔。四機の内、ダブルオーだけは他の三機とは別方向――マーヤがいるコンテナシップへと帰還する。

ガンダムをコンテナシップに格納後、オズマがマーヤの下に帰ってきた。

 

「ハロ、問題はあったか?」

 

「「イジョウナシ!イジョウナシ!」」

 

「そうか....」

 

ハロたちより問題なしの報告を受けたオズマは、マーヤに振り向く。

 

「君も大丈夫だったか?....なにか...っ!」

オズマが彼女に大事ないかと問いかけた時、彼女は突然何を思ったのかいきなり彼の胸に飛び込み、抱きついていた。

 

「お、おい、なに...「....りがと...」...ん?」

 

「....ありがと....っ...っぅ....あり...がと....っうぅ....」

 

「.....」

 

彼女はただオズマに抱きついたまま、感謝を口にして涙を流しつづけた....。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜、オズマはコンテナシップから車を用意してマーヤを助手席に乗せ、ゲットーの道路を走っていた。

車中、マーヤはずっと顔を俯かせている。

 

「どうした....」

 

「....だって」

 

彼女はずっと暗い顔をしている。その理由はオズマが彼女の手当を済ませ、租界の出入口まで送ると言われたのが原因だった。

しかしオズマとしては、一般人である彼女をいつまでも見ず知らずの、それも未知の人型兵器を使う得体の知れない男の傍に置くなど出来る訳がないと彼女をこうして送迎しているのだ。

だが彼女は何処か、オズマと離れるのを躊躇っている。しかし残酷にも租界の出入口ゲート前についてしまう。

 

「着いたぞ」

 

「....はい」

 

彼女はゆっくりとオズマの車から降りる。その彼女に彼は告げる。

 

「いいか?今日のことは、忘れるんだ」

 

「え....あ、まっ...」

 

彼女を残して彼は車をUターンし、ゲットーの方へと走らせる。マーヤはずっともう見えなくなったオズマを悲しげに見つめのみだった....。

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

「ハロ、“例の女”はどうしている?」

 

「「ネ、ネテル ネテル」」

 

「そうか」

 

コンテナシップに戻ったオズマ。彼はハロたちにマーヤを保護する前に、例の毒ガスと思われたカプセルより保護した女性の状態を聞いたが、しかし一向に目が覚めない模様。

自分の眼で確かめるべく、オズマは女が眠っている医務室へと足を運ぶ。中に入るとやはりハロたちの言う通り、未だ意識が戻っていないようだ。

 

「....まだ眼を覚ましていないか」

 

っと口にしながらオズマは、ベッドに寝ている拘束衣姿の女の傍まで近づく。先ほどのマーヤと違い見ていて得体の知れない危険さが滲み出ている。

オズマの右手がゆっくりと腰のナイフに伸びていく....っがその時。

 

「っ!!」

 

突然寝ている筈の彼女の手がオズマの左手を鷲掴んだ。そして意識がなかった筈の女の目が開き、そのままオズマへと向く。そして――

 

 

 

 

 

 

 

 

「初めまして、そしてこんばんは♡」

 

 

 

「貴様...っ!!」

 

その言葉と共に女が飛び起きる。オズマがナイフを抜こうにも女が早く、そして彼に抱きついてそのまま強引に押し倒した。

 

「ぐっ!!」

 

無理矢理に押し倒され、痛みで顔を歪むオズマ。そんな彼を馬乗りになって見下ろす女は恍惚の表情を浮かべていた。

 

「嬉しいですわ。こんな素敵な方と運命の出会いを果たせるなんて....」

そのまま女が自身の美麗な顔を、オズマの顔に近づける。

 

「貴様っ、やめろ!」

射殺す程の睨みを向けるが、女は一切怯む処か頬を赤くしながら徐々にオズマの顔の直ぐ傍まで近づく。

 

「なんて素敵で、凛々しいお顔...髪も瞳も変わっていて、益々私は惹かれてしまいますぅ」

 

「は、離れ...」

 

「あのボールちゃんたちには、貴方様が居ない間に少し言いつけておきました。だってビックリさせたかったんですもの」

恥じらう様子を見せる女ではあるが、オズマにとっては不快感しかなかった。だが彼女の額に“刻印のようなものが”現れ光り出す。

 

 

 

 

【推奨BGM|罠|機動戦士ガンダム00 ED1】

 

 

 

 

「なんだ...貴様は...!」

 

 

「あ、申し遅れました....私の名は、Z.Z.(ズィーツー)...貴方に永遠の愛と契約を、そして貴方だけに、これを……“ギアス”を差し上げます」

 

 

「やめ....」

 

 

女...Z.Z.がゆっくりとオズマの唇に、自身の唇を合わせたのだった。

 

 

 

 

 

 

 




こんな形ですが、お気に召さない方もおりますが、これからも投稿していきます。

ヒロイン増やすなら誰

  • モニカ・クルシェフスキー
  • 紅月カレン
  • オルドリン・ジヴォン
  • シャーリー・フェネット
  • ミレイ・アッシュフォード
  • 篠崎咲世子
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