機動戦士ガンダム 進撃のオズマ   作:武者ジバニャン

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【イメージOP|Fighter|機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ】

【イメージED|prototype|機動戦士ガンダム00】

注意として今回所々、話しの展開上省いたりする箇所があるので、ご注意ください。


STAGE7 組織

その日の夕方、マーヤは逸る気持ちを強くしつつも自宅へ着いていた。

クラリスは未だ仕事で帰って来ていない、マーヤはそのまま自室に入りベッドに腰掛ける。

その後はずっと黙って壁に向かって見つめていた。しかし少ししてから漸く口を開いた。

 

「私....ブリタニアと戦えるんだ。あの人....オズマさんの下で....」

 

そう口にする彼女は懐より何かを取り出した。それはサポートロボであるハロの形をした、掌に収まる位のコンパクトな小型の機械だった。

 

「....」

 

マーヤはそれを貰った時のことを振り返る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これを君に渡そう」

「あの、これは?」

「それは携帯端末機【ハロパッド】だ。携帯電話機能や多種多様な機能をもっている、取扱説明はハロパッドを起動するとすぐでてくる」

ハロパッドを貰ったマーヤ、余りにも準備の良さに驚く。

 

「私が入ることを見越してたんですか?」

「違う。それは元々俺が使ってるものだが、スペアは他にもある。それに君がうちに来るのであれば連絡手段は必要だ」

「なるほど....」

「常に携帯してろ」

「は、はい!」

確かにオズマの指揮下に入るのであれば、何かしらの連絡は必要だ。マーヤ自身自前の携帯はあるが、それだと足が付きやすい。

しかしこのハロパッドであればブリタニアにはバレにくいし、特殊な通信を使っているので傍受されることはない。

 

「明日の夕方にまた此処に来い。その時にお前を案内すべき所に教える」

「はい!」

「.....あと、学校は出ろ」

「え?」

「学生でいる以上、普通を装っておけ。いいな?」

「は、はい」

自分はブリタニアと戦うのであれば、もう学生でいる意味はないのだろうとマーヤは思うが、しかしオズマの命令であれば彼女はそれに従うべきなのだろうと納得する。

 

 

 

 

 

 

「....」

彼とのやり取りを思い出すと自然と笑みが溢れてしまうマーヤ。ベッドに腰掛けた身体を思いっ切り倒して天井を見る。

 

「陽菜、私やるよ。そして父さん、母さん....私、ブリタニアと戦う。見ていて...」

 

今は亡き者たちに思いを告げる。自分は世界を相手にする為の戦いに身を投じる...その気持ちを抱いたまま眠りにつく。

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

一方、オズマはコンテナシップ内でリヴァイヴとリジェネの二人と通信で話していた。

 

『現地協力者ですか?』

リヴァイヴが首を傾げてその言葉を口にする。現地協力者...つまりそれは自分たちに対して積極的に活動し、組織を支援又は組織の為に活動を行う人間が現れたのかと、そう考えながらオズマに問う。

 

「協力者ではなく、うちに加入したいと言うことだ」

『なるほど。でも使えるのかい?』

リジェネは面白そうにその人物はどの程度の能力があるのかを問いかけた。

 

「それは明日確かめる。トレミーに連れていく」

『トレミーに、かい?』

「ああ。まずは訓練シミュレーターを使い初期訓練をやってもらう」

『分かりました。こちらで手配します』

『なら、その加入希望者のデータがあるなら見せてくれるかい?マスター』

オズマは座席の傍にある端末を操作し、彼が調べたマーヤの情報をリジェネとリヴァイヴ双方に送信した。

彼女の情報を一通り眼を通したリジェネは、あることを尋ねた。

 

『日本人とブリタニア人のハーフか....。それと七年前に家族を失って...まるでこれは“誰かさんみたい”じゃないかい?マスター』

「.....」

リジェネの問いにオズマは沈黙で返す。しかしそれが答えなのだとリジェネはこれ以上問うことはなかった。

 

『分かったよ、マスター』

『リジェネは無粋な所があるね』

しかしリヴァイヴはそんな彼に睨むようにして抗議する。リジェネと違い、リヴァイヴはオズマに対する忠誠心が高い。対してリジェネはオズマの補佐に着いて長いので、ジョークや茶化すなんてよくやるのでそれがリヴァイヴにとっては不満である。

 

「そこら辺止せ。リヴァイヴ、シミュレーターの用意を頼んだぞ。リジェネは...」

『わかってる。引き続きブリタニアと反ブリタニア勢力の動向を、でしょ?』

「そうだ。頼んだ」

『『わかった|分かりました』』

通信を終えた後、オズマは席を立ち上がる。そこへオズマと同じソレスタルビーイングの制服を身に纏ったZ.Z.が現れた。

ただその着こなしに対して、オズマはため息を漏らす。

 

「はぁ」

「どうしましたか?オズマ」

「お前...なんだそれは」

頭を抱えながらオズマが指摘したZ.Z.の格好...下のパンツは彼女が改造したのか、ショートパンツに変わっており、彼女の肉質あるセクシーな太ももが見えている。

上に関してはインナーのジッパーが首まで閉まっておらず、胸元で止まっている。そのインナーの上にオズマと同じロングコートを纏っているという何とも露出ある形になってしまった。

 

「いかがです?私なりのコーディネートですよ、ふふ」

彼女がクルッとしなやかに回って見せる。まるで魅惑の踊り子みたく披露する姿は正に全てを魅了し、全てを狂わす傾国の美魔女。

 

「はぁ....もういい」

彼女の横を通り過ぎようとした際――

 

「どうしてあの子を入れるのですか?」

ピタッとオズマの足が止まる、しかし彼女には振り向かない彼。Z.Z.は静かにゆっくりと近づきながら話しかける。

 

「あの女の子を迎えるのは、何ですか?憐れみですか?――それとも」

オズマの横顔に自分の顔を近づけながら、甘い吐息を彼の耳元に吹きかけながら呟いた。

 

「――同情、ですか?」

「っ!!」

一切顔色を変えずにZ.Z.の顔を片手掴む、しかし彼女はオズマに対して優しく笑みを返すのみ。

それが余計にオズマの神経を逆撫でにする、然れどもZ.Z.は自分の顔を掴む彼の手に愛おしそうに自身の手を重ね、そのまま笑みと言葉を止めず続ける。

 

「貴方があの子に対して、“何を重ねて見ているのか”....言わないでおきます。でもそれは、あの子にとって重荷ではないですか?オズマ」

「.....」

鋭く射殺す程の眼つきで彼女を睨むが、これ以上は時間の無駄だと彼女の顔を掴む手を乱暴に離した。

乱雑にされた彼女は痛がる様子を見せず、只々笑みを見せる。

 

「あの子を入れてメリットがあると?」

「...それを言うなら、居候状態のお前に何ができるんだ?」

「そうですねぇ~、一応身体を動かすのは得意ですし、銃やナイフの扱いも長けていますよ...後はナイトメアの操縦ぐらいですかね♪」

「なに?」

Z.Z.の内容に訝しげに彼女を見つめる。つまり軍事教練は出来ているのかと思うが、しかし最後のナイトメアに関しては使えない。

 

「なるほど...一応の戦闘教練は出来ているのか。しかしナイトメアに関しては使えない、うちにはナイトメアなんてガラクタものはない。あるのはモビルスーツだけだ」

「そうでしたねぇ。あ、ここにもシミュレーターありますよね?」

「あれはマイスター用の為にある上級者クラスのものだ。素人には――」

「あら?私あれで結果でましたよ?A+でした。ね?ボールちゃんたち♡」

何?っとオズマが白ハロと黒ハロに睨むように視線を向けると、ハロたちは慌てるように「Z.Z.!A+!A+!」っと騒ぎながらぴょんぴょんと跳ねながら、白ハロがパかっと開いてモニターを見せる。

その画面にZ.Z.のシミュレーター結果を表示され、確かにモビルスーツシミュレーター結果はA+だと出ていた。

 

「ね?」

「.....一応、使えるようだな。なら、ヒモ生活はさせないぞ、今後は....」

「えぇ、わかってます。貴方の為に...ふふ♡――あら♪」

Z.Z.がオズマの身体に自身の魅惑的で男を全て籠絡できる官能的な身体を押し付けるが、当人は一切興味処か無視してすり抜ける。

 

「もう...いけず♪――ふふ♡」

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

翌日、アッシュフォード学園。マーヤはオズマの言われた通りに学園に登校していた。

しかし上の空の状態で、夕方にオズマとの約束のことばかり。中庭でずっとそのことばかり考えていた。

 

「(オズマさんとの約束、早くあの人に会いたい....って!!違うちがう!!そうじゃない!!)」

彼女は首を左右に振って思ったことを自己否定する。その時――

 

「おはよう」

「え?」

マーヤに話しかけてきた人物が一人。彼女が顔を上げるとそこに居たのは、学園の生徒会に所属している男子――ルルーシュ・ランペルージであった。

ルルーシュは平然とした顔で話しかけてきた。

 

「今日は登校したんだな」

「えっと、確か――」

「ルルーシュ・ランペルージだ。同じクラスで、生徒会では副会長をやっている」

「あ、私は――」

「マーヤ・ガーフィールド、成績は上位で優秀。しかし不登校気味でクラスには馴染めていない」

「うぐ」

図星だと見事に突かれて痛い顔をするマーヤ、自分に何か用かと尋ねる。

 

「えっと、何か用?」

「いや別に、ただ最近先生たちが頭を悩ませていたよ。あんまり学園に来ないってさ」

「あー、そうなんだ。なんかごめん」

「謝ることじゃない。ただ学園に馴染めないのはどうしてかと.....誰かに虐められてるとか?」

「ないない!ただ――」

自分が日本人とブリタニア人のハーフ故に、純粋なブリタニア人じゃない。日本人の血が流れている自分にはブリタニアの学園いることが正直居心地が良いとは思わない。

だが彼らからしたら日本人はイレブン――その日本人の血が流れてることは誰にも言ってはいけないことである。

 

「ただ?」

「ううん、何でもないの。ただ馴染めないだけだから」

「そうか」

何ともないからと笑みを見せて、自分の周辺に良くない事は起きていないと告げるマーヤ。

二人が話している所へ、新たに近づく者がやってくる。

 

「ルルーシュ、おっはよー!」

マーヤとルルーシュの下に、ミレイが陽気でハツラツとした挨拶をしながら駆け寄ってきた。

相変わらず元気すぎるルルーシュに思われるも、ミレイは当たり前なのだから気にしていない。だがそれよりもミレイとしては珍しい組み合わせを目にしている。

 

「珍しいわよね、そっちの子は欠席の常連さんじゃない」

「お、おはようございます。ミレイ会長」

「なになに~?素行不良のふたりが揃って、朝からエスケープの相談かな?」

からかい気味にルルーシュとマーヤに絡む。マーヤは突然やってきて今まで関わりがなかった学園の生徒会長に焦るが、ルルーシュは涼しい顔をして悪戯っぽく絡んでくるミレイにそうでないと告げる。

 

「違いますよ。先生から彼女のことを相談されたので、一応生徒会の副会長ですから」

「お~お~、いいねぇ副会長~♪」

「茶化すのやめてくださいよ」

散々茶化すミレイだが、二人にサボってはダメだぞと言いつけ離れようとした際にマーヤに振り向く。

 

「あ、そうだ。貴女、生徒会に興味はない?」

「遠慮しておきます。そういうの向いてないので...」

「そっか、そっかそっか。じゃあまたね」

ミレイが居なくなり、一息つくマーヤにルルーシュが再び話しかける。

 

「じゃあ俺も行くよ」

「うん、気にかけてくれてありがとう」

「ああ、じゃ」

今度こそ一人になり、ため息を漏らす。突然だったから戸惑ってしまったと焦る彼女、しかもいきなり生徒会に興味があるか問われ、自分を入れるつもりだったのかなと思うがそんな柄じゃないと一人苦笑する。

だがすぐに顔を引き締め、マーヤは学園が終わったことを考える。

 

「(私は必ずブリタニアに復讐する。だからこそ、あの人が...オズマさんが必要なんだ)」

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

学園屋上...アッシュフォード学園がフランクな校風の為、生徒などがお昼ご飯など休憩時間に良く利用する。

この時間ではまだ多くの人間は利用していない様子。そこに一人の赤い髪の女子生徒がスマホを取り出し、何処かに通話している。

 

『どうだい?久しぶりの学校は?』

「窮屈。昨日なんて歴史の授業だったし。ねぇ、そっちに戻ったほうが――」

『今は軍の警戒が厳しい。しばらくは、そっちでほとぼりを冷ますんだ』

「でもあの声のだって――」

『声だけじゃ探しようがないよ。それに“カレン”が学生やってる方が、ナオトも喜ぶ』

「ん...」

この赤色の髪に碧眼の少女....彼女、カレン・シュタットフェルト。貴族の名家・シュタットフェルト家の令嬢である――だがそれは表向きの顔、本当の名は紅月カレン。

前回のシンジュクゲットーでの騒乱で、ブリタニアと戦闘をしていたあのレジスタンスの少女である。

普段はこのアッシュフォード学園でカレン・シュタットフェルトとして過ごすが、本来の姿は反帝国活動を行うレジスタンス扇グループの一人である。電話の相手はそのグループのリーダーである扇要だ。

 

『シンジュクのことはしばらく忘れろ。また連絡する』

「待って!あの時、扇さんも見てたでしょ!あの時の――」

『あの正体不明の巨大なナイトメアのことだろ?確かにあれは凄かったのは覚えてる、あれの存在はまだ井上たちとも話してるが情報がない』

「そっか...」

『じゃあな』

そこで通話は終わり、カレンは深くため息を漏らしながら考えこむ。

 

「....あれは一体何だったんだろ...」

彼女は自分を助け、エリア11のブリタニア軍を壊滅させた謎の機体――ガンダムを思い浮かべる。

圧倒的な力でブリタニアのナイトメアを物ともせず、完膚なきまでに攻め潰した。

そして終いにはブリタニアの皇族、または連なる貴族が乗るG1ベースをも一瞬で粉々にして見せた。

自分を救ってくれたガンダム――ダブルオーガンダムに、彼女は熱い気持ちを抱いていた。

あれにもし人が乗っているものであれば、確かめたい。

 

「どんな人が乗っているんだろう....またシンジュクで...ん?シンジュク?....はっ!!」

 

シンジュクのワードで思い出す。自分たちを指揮していた人物の声が、ある者と似ていることを思い浮かべたからだ。

 

 

 

“シンジュクのことは誰にも言うな”

 

この言葉、とある男子生徒から言われたからだ。

その人物は同じクラスだが、親しい仲ではない。もっとも、表面上での付き合いしかしないカレンと親しい生徒などいないのだが、それでも会話をしたかどうかの記憶もあやふやな相手。

学園でも他生徒に人気者の彼――黒髪に紫の目、生徒会副会長のルルーシュ・ランペルージ。

 

 

「確かめないと....」

 

 

だが結局は無駄に消えることになる。

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

時間もお昼頃、マーヤは廊下を歩きながら考えこんでいた。

 

「(変革.....。オズマさんはいったいどうやってブリタニアを壊すつもりだろう)」

「あ~!ここにいた!不良生徒、発~見っ!」

思考しているマーヤに、今朝ルルーシュと一緒に出会った生徒会長・ミレイが相変わらずの陽気さで、彼女に駆け寄ってきた。

 

「み、ミレイ会長!?」

「やっと見つけたわよ!授業終わってすぐに貴女の教室に行ったのに、もう居ないんだもん。学生なら放課後、無駄に教室にいるものでしょ?」

「いえ....。それよりも何かご用ですか?それとも先日の無断欠席の件でなにか?」

これまでもマーヤは何度も欠席しており、かなり教師たちを悩ませている。各成績は上位で言うまでもなく優秀ではあるが、やはり欠席がネックになっているので無視には出来ない問題。

だがミレイはケロッとした様子で違う違うと否定。

 

「それに私はこんな格好してないでしょ?」

笑みを浮かべて自分の格好を見せつけるミレイ。生徒会長であるはずの彼女、何故かエプロンを付けていて、これから料理をするっていう姿である。

 

「確かにエプロンしてますね。それが、なにか?」

「ふっふっふ~。これが君を呼びに来た理由。ちょ~と付き合ってもらうわよ」

「いえ、これから人と会う約束があるので....」

「あら?そうなの?それ何時?」

「夕方頃に...」

「じゃあそれまでなら大丈夫ね!」

っとこっちの都合も考えずに、ミレイはマーヤの手を掴みとり引っ張っていく。

 

「じゃあ行くわよ!共に青春を謳歌しようではないか!」

「ええ~!?」

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

「はぁ~、大変だった...」

あの後、生徒会で集まりで“色々”なことに遭遇し疲労を見せる。だが時刻はもう夕方になり、約束の時間に迫っている。

ゲットーのとある場所に到着するマーヤはそこで迎えを待つ。その間に生徒会でのやり取りを思い出すマーヤの顔は何処か綻んでいた。

 

「それにしても生徒会、か~。賑やかで驚いちゃった...」

マーヤがミレイによって連れてかれた後、生徒会長である彼女の決定によって生徒会に所属することになった。

理由としてはミレイの祖父である学園長が、マーヤの学園生活の実情を心配し孫である彼女に『学園の楽しさを教えてあげて欲しい』と頼んだのが始まりである。

 

「もう一人、私と同じく生徒会に入ったのが...カレン・シュタットフェルト。私と同じクラスの....あ」

彼女がそう生徒会での事を思い出していた所へ、一台の車がやってきた。

運転席にはオズマが乗っている。

 

「助手席に乗れ」

「は、はい!」

「親御さんには何ていってある」

「一応電話で、友達の家に泊まると....」

「わかった」

オズマの指示に従い助手席に座り、シートベルトをかける。オズマは車を発進し、今来た道をUターンしていく。

車はコンテナシップに到着し、二人は中に入る。

入って直ぐにオズマがハロたちに指示をする。

 

「黒ハロ、彼女の制服を用意しろ」

「ハロ ハロ」

黒ハロが目の部分からスキャニング用のセンサーを放射、マーヤの身体データを視認する。

正確なデータを読み取り、それを白ハロと共有。そのデータを基にして白ハロが彼女のサイズに合う制服を作成する。

 

「凄い....」

「ハロハロ デキタデキタ」

白ハロが作成した彼女の制服、色は桜の色と同じ桃色である。色合いといい、出来栄えといい、職人レベルの力作。

 

「ありがとう、白ハロ黒ハロ」

「「ハロハロ」」

笑顔で礼を言って受け取った彼女はそれの着換えに医務室を使うことに。アッシュフォード学園の制服から、ソレスタルビーイングの制服へ着替え始める。

自分の身体データを基に正確に作られているので、インナーを着てみれば身体に完全フィットしている。

 

「凄い...ピッタリ...でも」

確かにピッタリなのだが身体のラインが強調されているので、それで人前で立つのは恥ずかしくもある。

インナーの上にジャケットを着れば隠せるが、しかしそれでも胸の辺りがハッキリ出ているのが気にかかる。

頬を赤くしながら彼女は恐る恐るオズマの前に着換え終えた姿を見せる。

 

「お、終わりました...」

「ああ。サイズは問題ないようだな」

「え?あ、はい...」

淡々として自分の格好に興味を示さないオズマに内心不満を持つが、彼は気にせず話しを続ける。

 

「君にもう一人紹介する人間を呼ぶ。Z.Z.」

「Z.Z.?」

「はーい」

「....え?!」

オズマに呼ばれてZ.Z.がやってくる。自分やオズマ同様ソレスタルビーイングの制服を纏っているが、やはり彼女自身の手が加えられている露出ある制服姿なので、マーヤは一瞬驚く。

Z.Z.は穏やかな笑みでマーヤに近づき、平然と挨拶をしてくる。

 

「初めまして、私はZ.Z.。貴女と同じようにオズマにシンジュクで保護された者です」

「あ...初めまして。マーヤ、です」

「よろしくお願いしますね」

挨拶と握手を重ねるZ.Z.だが、その彼女に対してマーヤは自分以外の女がオズマと一緒にいた事に何故か嫌な気持ちを抱き、不安げな顔つきで彼を見る。

 

「どうした」

「....いえ」

「そうか。ではこれより、コンテナシップをトレミーに移動する。二人ともシートに座れ」

二人ともそれぞれ座席に着く。オズマの操縦でコンテナシップが浮上、そのまま租界をバックにして飛翔する。

ゲットーの上を飛ぶコンテナシップのブリッジ側面窓より、マーヤは下の光景を見下ろす。

 

「凄い....」

外を見て呟く彼女だが、見下ろすゲットーを見て陽菜たちとの思い出を嚙み締める。

物思いに浸っている矢先、彼らが乗るコンテナシップが旧東京湾の海に突っ込む。余りのことに悲鳴を上げる余裕はなく、目を閉じてシートに手を鷲掴みしがみ付く。

 

「眼を開けていいぞ」

オズマに言われ、ゆっくりと眼を開ける。

 

「わあ....」

視界には海の中の景色が広がっている。先ほど空を飛んでいたコンテナシップが今、水中を快適に潜水していることに驚き入る。

 

「あれですか?オズマ」

「え?」

Z.Z.が表情を崩さず、笑顔で自分が見ているモノの指摘をする。マーヤもそれに釣られように視線を向けると、そこに海の中に見たこともない船――オズマの母艦である、プトレマイオスⅡ改が待っていた。

オズマは手動から自動に切り替え、コンテナシップをプトレマイオスⅡ改の船体中央のリング部に設置。

 

「着いた。これから艦内に移動する。付いてこい」

「はい」

「分かりました」

オズマに連れられてマーヤとZ.Z.はコンテナシップから、プトレマイオス艦内へと移動する。

先ほどのシップもそうだったが、プトレマイオスの中もまた近代的でブリタニアのモノに比べても此方の方が上に感じる。

二人を先導しつつオズマはブリッジに入る。彼らを迎えるようにリヴァイヴたちが横一列に整列していた。

 

「マスター、お帰りなさい」

「ああ」

 

リヴァイヴたちの前に立ち、マーヤたちに振り向き――

 

 

「ようこそ、我が組織――ソレスタルビーイングへ」

 

「ソレスタル、ビーイング....」

 

これによりマーヤの戦いの日々が始まる。

ヒロイン増やすなら誰

  • モニカ・クルシェフスキー
  • 紅月カレン
  • オルドリン・ジヴォン
  • シャーリー・フェネット
  • ミレイ・アッシュフォード
  • 篠崎咲世子
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