この話は体育祭前…何回すんだよこのくだり
柳視点
「紅音」
「あっ? なんだこの時間に訓練場取ってるの柳だったのか」
放課後、体育祭に向けて私は数ある体育館の一つを借りていたんだけど紅音も同じ所を取ったのね
「体育祭前の練習?」
「じゃなきゃここ取ったりしないだろ」
頭を掻きつつもそっぽを向く紅音、前は敬語混じりだったのに襲撃の事件があってからは素に戻った?というのかこんな感じにちょっと荒い口ぶりになった
「ふふっ その口調じゃまた茨や飯田くんに注意されるよ?」
紅音はそれはそれでめんどくせぇと顔に書いてる、分かりやすくなったね
「だぁーもう さっさと訓練しようぜ 俺は向こうでするからよ」
紅音が歩いていった方は確かロボと模擬戦できるエリアね、私はどうしようかしら
その辺の瓦礫なんかを個性で浮かしていると紅音の歩いていった方から何か音が響く
〝センタイリング!〟
紅音が個性を発動させた時の音ね、これ結構特徴的だから分かりやすいわ
何となく気になって見に行くと10体のロボが迫る中紅音は右手に装着した銀色の手型の剣を叩く
1体ロボを蹴り飛ばすと紅音の足元から魔法陣が浮かび上がり炎と共に紅音を包み込み新たな姿に変身する
〝マジレンジャー〟
マントをはためかせた赤い戦士、紅音が変身するのは基本的に赤い姿ばかりだ
「ブッコロス!!」
ロボ達が攻めてくる中スティック?を取り出す紅音
「マジスティックソード!」
スティックが剣となり迫るロボを切り裂く
「オラァ!」
「ウガガ!?」
更にもう1体を真っ二つに切り裂く
「はぁ!」
飛び上がると近場の崖に飛び乗りソードをスティックに戻して腕をくむ
「オリテキヤガレ!」
「愚カナ人間メ!」
ロボがミサイルを腕から展開し紅音に向けて放つ
「マージ・マジュナ」
紅音はガラケー?を取り出し打ち込むと魔法陣が展開し姿を消したと思えばロボ達の後ろに魔法陣と共に現れた
「こっちだ オラァ!」
振り向いたロボを回し蹴りで破壊してマントをはためかせる
「次だ」
〝センタイリング〟
腕型の剣と二回タッチしてエネルギーが解放されたのか上空に金で作られた獅子の顔が浮かび上がり赤い炎の柱がほとばしる
〝ギンガマン〟
「星獣剣!」
腕を振り上げたロボの腕を切り裂きソイツを足場に登り空に高く飛ぶ
「炎のたてがみ!」
右手の平から放たれた炎がロボ達を飲み込んでいく
「ふん!」
炎から逃れたロボに飛びつき押し倒しそのまま引きずり回し壁に向かって投げ飛ばしロボを破壊する
〝マスクマン〟
「はぁ!」
波動?オーラ?に包まれて姿を変えた紅音が残りのロボに向かって走っていく
「はぁ!」
飛び蹴りでロボを蹴り倒し刀を構えそのままロボを縦に切り裂く
「マスキーブレード」
「はぁ! ふん!!」
ズバズバと切り裂いていく紅音、でも何か動きが……焦ってるようにも見える
「…うん」
ロボを切り裂いていくのを横目に私はその場から離れた
「はぁ!!」
最後に残ったアーマーを追加したロボをマスキーブレードで押し出しマスキーブレードにエネルギーを込める
「ふぅ……マスキークラッシュ!!」
エネルギーを込めたマスキーブレードを構え走りロボを過ぎ去り際に切り裂く
「P……pp?」
切られたことも分からずロボの体がズレ崩れる
「ふぅ…」
変身を解除し額の汗を乱雑に拭う……喉乾いた
「紅音」
「おっと…」
呼ばれ振り返ると飛んできた水のペットボトルをキャッチする
「投げんなよ」
「まだ周り燃えてるもの」
…右手でフィンガースナップすると周りに燃えていた焔がゆらりと消える
「座る?」
「あぁ」
柳の座る岩に腰かけ水を開け飲む…後で大金払わないとな
「はりきってたね」
「…別に」
ただ戦っていると思い出す…助けられなかったあの日をずっと
後悔がまだ……まだ俺を蝕んでいる
「口調変わったけど…そっちが素だったの?」
「別に……ただ」
「ただ?」
ただ自分を強く見せないと俺は折れちまう……そんな気がする
あの頃の無力さが俺を…過去の俺も今の俺もへし折ってしまいそうになる
だから口調を強くして強気に見せてるだけ…ヴィラン連合が攻めてきた時またフラッシュバックした
失う恐怖! 守れない弱さ!!
あの日から夢を見る…彼女を守れなかった日を
「紅音?……大丈夫??」
「あぁ…大丈夫だ」
これは誰にも言わない…言いたくないだけ 弱い自分を他人に見せたくない
「やっぱりこれが素だ……元からこんなもんだよ」
「…そう」
柳がフワリと笑いそのまま時間はゆっくり過ぎていった
嘘ってすぐわかったけど…きっと今の貴方は言いたくないのね
「いつかは…話してね貴方の隠した気持ち」
それまでは貴方の近くに居させて…紅音
次回から職場体験