TS薄幸白髪赤瞳超絶カワイイ超能力美少女がサイバーパンク世界を行く   作:第616特別情報大隊

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虚栄の権威//空中突撃

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 ──虚栄の権威//空中突撃

 

 

 私たちはミネルヴァが計画したTMC自治政府に対するテロを阻止するために行動中。

 

「自爆ドローンの攻撃だけで終わるでしょうか?」

 

「分からん。他にも盛りだくさんだと楽しめるんだが」

 

 相変わらずリーパーは共感できないことを言っている。

 

「ツムギ。テレパシーで索敵しておけ。裏切り者がいる可能性もある」

 

「そうですね。警戒してきます」

 

 私はテレパシーでの索敵を続け、リーパーとともに田中長官の執務室に急ぐ。

 

 エレベーターは無事に上層に私たちを連れていき、私たちはガラス張りの壁から敵が投じてくる航空戦力に警戒した。

 

 複数の自爆ドローンが突っ込もうとしては、大井統合安全保障によって迎撃されている。しかし、いつあれが突っ込んできてもおかしくない状況です。

 

「本当に大丈夫でしょうか……?」

 

「さてな。俺にもそこまでは見えてない」

 

 未来の見えるリーパーにも分からないことはあるのですね。

 

 そうこうしている間に私たちは田中長官の執務室に到着。

 

「無事か、田中?」

 

 リーパーが執務室の扉を開けると、中には机の下に隠れた田中長官がいた。

 

「お、お前たち! 私を守るのが仕事(ビズ)だろう! どこに行っていた!?」

 

「お前以外の人間を守りにだよ。それも仕事(ビズ)だからな」

 

「他の連中がいくら死のうとどうでもいいだろうが! 私を守れ!」

 

 田中長官の言葉に私とリーパーは顔を見合わせる。

 

「こいつ、次の選挙では落ちそうだな」

 

「次の選挙があればですが」

 

 リーパーが呆れたように言い、私もそういって呆れた。

 

「ほら、上層は危険だ。地下のバンカーに向かうぞ。立て」

 

 リーパーは田中長官を立たせると、地下にあるバンカーに連れていく。

 

 その間にも自爆ドローンによる攻撃は続き、大井の防空戦闘が追い付かなくなり始めたときだ。

 

「リーパー! パワード・リフト機が突っ込んできます!」

 

 防空網を潜り抜けた1機のパワード・リフト機がTMC自治政府庁舎に向けて突っ込んでくるのが見えました!

 

「へえ。やろうってのか」

 

 そのパワード・リフト機はアーマードスーツを含めた地上部隊を運んでおり、窓からそれらを一斉に突入させてきたのです!

 

『──……ジェリコ・ゼロ・ワンより本部(HQ)。TMC自治政府庁舎への突入(ブリーチ)を完了した。これより目標(ターゲット)の殺害を急ぐ……──』

 

 ここでテレパシーに突入(ブリーチ)してきた部隊の通信が傍受される。

 

「来ましたよ、リーパー。どうします?」

 

「敵に背を向けて敗走ってのは好みじゃない」

 

「でしょうね。なら、蹴散らしてからバンカーに向かいましょう!」

 

 リーパーが“鬼喰らい”を構えて言うのに私も覚悟を決めて周囲に武器になりそうなものを浮かべた。

 

 そして、パワード・リフト機が突っ込んだ方から足音が聞こえてくる。

 

接敵(コンタクト)接敵(コンタクト)!」

 

 現れた強化外骨格(エグゾ)と電磁ライフルを装備した敵が叫ぶ。

 

「そら、来たぞ。楽しませてくれよ!」

 

 リーパーは敵に向けて駆ける。電磁ライフルが連続射撃モードで連射されるのを掻い潜って敵に迫っていく。

 

「思う存分暴れてください!」

 

 私も周囲に武器として浮かべてたものを使って敵を攻撃。ガラス片やコンクリート片が容赦なく敵を引き裂き、蹂躙する。

 

『──……畜生。敵の歓迎員の抵抗が強固だ。航空支援は受けられるのか……──』

 

『──……ドローンを突っ込ませる。位置を指示しろ……──』

 

 不味いですよ。敵は自爆ドローンを航空支援代わりに突っ込ませる気です!

 

「リーパー! ドローンに警戒してください!」

 

「それはそっちに任せる。どうにかしておけ」

 

「どうにかって……!」

 

 リーパーは突入してきた敵と斬り合うのに全力で、外を見てすらいません!

 

「こうなったら私が……!」

 

 私は窓の外を見てドローンに警戒する。大井の防空戦闘は今や完全に停止しており、自爆ドローンでも何でも突破が可能な状況だった。

 

「見つけた……!」

 

 そこで私は突っ込んでくる自爆ドローンを視認。それに向けて力を伸ばす。

 

「捕まえた!」

 

 私は自爆ドローンをテレキネシスで捉え、それを振り回して逆に突入してきた敵に向けて突っ込ませてやりました!

 

 爆発が生じ、敵が炎に包まれる。窓ガラスが振動し、TMC自治政府庁舎内を衝撃波が駆け抜けていく。

 

「やってやりましたよ、リーパー!」

 

「上出来だ、ツムギ。残りを掃討するぞ」

 

 リーパーは満面の笑みでそう言い、私たちは残る敵を殲滅した。

 

「オーケー。クリアだ。田中を地下のバンカーに移送するぞ」

 

「了解です」

 

 敵を退けた私たちは田中長官の下に戻る。

 

「さ、さっきから何をしているんだ、お前たち! 私を守るのが仕事(ビズ)じゃないのか!?」

 

「うるさい。さっさと行くぞ」

 

「傭兵風情が……!」

 

 田中長官をリーパーは引きずるようにして、地下のバンカーに連れていく。まずはエレベーターに乗り、それで地上を目指す。

 

 しかし、考えが甘かった。そう、災害時にはエレベーターは使用するべきじゃなかったのだ。

 

「不味い」

 

 リーパーがふいに告げる。

 

「落ちるぞ。自爆ドローンが突っ込んでくる」

 

「ええ!?」

 

 リーパーがそういった直後、上層で爆発が生じ、エレベーターが大きく揺れると急降下し始めました!

 

「ツムギ。テレキネシスでどうにかできるか?」

 

「やってみます!」

 

 私はエレベーターをテレキネシスで持ち上げる。気合を入れて自分たちの乗ったエレベーターのかごを持ち上げ、ゆっくりと降ろしていく。

 

 そのおかげで私たちはぺしゃんこにならずに無事に地下1階に到達。

 

「上出来だ、ツムギ。流石にムービー中に攻撃されたらかなわん」

 

「はいはい」

 

 リーパーは私の頭をぐしゃぐしゃと撫でるのを振り払いながら、私は地下で敵が待ち伏せしていないかを調べる。

 

「オーケー。クリアです。敵はいません」

 

「じゃあ、バンカーにこいつを放り込めば仕事(ビズ)は終わったもの同然だな」

 

「ええ。仕事(ビズ)は達成です」

 

 私たちは田中長官をバンカーまで案内すると、核攻撃にも耐えられるらしいそこに放り込んだ。

 

「全く! 最低の護衛(エスコート)だったぞ! このことは大井に報告させてもらうからな!」

 

 田中長官は最後までご立腹の様子でしたが、もう知ったことじゃないです。

 

「では、次は自分で傭兵を選んで雇うといいですよ」

 

「そうするとも!」

 

 私は激怒する田中長官にそう言って地下バンカーを出た。

 

「これで仕事(ビズ)は終わりってことでいいのですかね?」

 

「そのようだ。ジェーン・ドウから連絡が来ている。仕事(ビズ)は終わりで、ここから引き上げていいと」

 

「なら、行きましょう」

 

 私たちはTMC自治政府庁舎を出ると、ジェーン・ドウに指定された喫茶店に向かう。

 

「しかし、これは結局何かの陽動だったのでしょうか? それにしては派手に行われてましたが……」

 

「分からん。その点を含めてジェーン・ドウに聞いてみよう」

 

「ですね」

 

 私たちはセクター4/2の喫茶店を目指した。

 

 TMCセクター4/1の道路には大井統合安全保障のコントラクターが展開し、戒厳令のようだった。

 

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