TS薄幸白髪赤瞳超絶カワイイ超能力美少女がサイバーパンク世界を行く 作:第616特別情報大隊
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──ワイルドファイア//偵察
ミノカサゴと名乗った女性は座っていた椅子から立ち上がると、私たちの方に歩み寄ってきた。
「一応今回の
「もちろんです」
ミノカサゴさんはそう求め、私は頷く。
「
「ありません」
「そして、やつが研究しているウィルスについて
「その通りです」
ミノカサゴさんがひとつずつ確認していくのに、私が頷く。
「オーケー。ちゃんと
どうやらこの手の
「裏切ったり、裏切られたりするのは確かにごめんだな」
そこでリーパーが私の方に視線を向ける。
私はミノカサゴさんの思考を読んでおり、彼女が別の目的を持っていないことを確認しているので、リーパーの視線に頷いて返す。
「じゃあ、早速殴り込むか」
「待ちな。そりゃ不味いよ。こっちの情報だと研究所には
「ああ。大した相手じゃない」
リーパーは何度もパトリオット・オペレーションズと交戦して、彼らを撃破しているだけあって余裕の態度です。
「随分と大口叩くね。だが、一緒にやるからにはこっちの意見も聞いてもらうよ。まずは偵察からだ。帝都生化技研ってところはそこそこの広さなのに、こっちはそこに3人で
ミノカサゴさんは慎重な人のようです。
正直、リーパーとどっちが頼りになるかというとミノカサゴさんの方ですよね……。リーパーはいつもドーンと入って、バーッとやるぐらいの大雑把な作戦しか立ててくれませんから……。
「リーパー。偵察からやりましょう。念のためです」
「まあ、たまにはそうやってのんびりやるのもいいかもな」
私もリーパーを説得し、まずは偵察という路線が決定した。
「じゃあ、出発だ。運転はあんたに任せていいかい?」
「いいぞ」
ミノカサゴさんはリーパーにそう言って、私たちはリーパーを先頭に外に出る。
それからSUVに乗り込み帝都生化技研へを目指した。
「この手の
SUVの中でリーパーがミノカサゴさんに尋ねる。
「あるよ」
「へえ。じゃあ、これまで経験した
「そうだね。樺太の旧ロシア海軍の地下原潜基地から脱出する
「なら、かなり腕が立つみたいだな」
「そこそこだ」
ミノカサゴさんはリーパーに煩わそうにそう返していた。
「偵察って具体的にはどうします?」
「マトリクスからとドローンを利用したものの2段構えだ。
「マトリクスから……。ハッカーに当てが?」
「ある。もう
「手際がいいですね」
ミノカサゴさんは頼りになりそうです!
「ところで、ちびっ子。あんたの役割は?」
「私はリーパー同様にドンパチと、それから情報収集を」
「へえ。小さいのに頑張ってるね。偉い、偉い」
ミノカサゴさんがそう言って私の頭を撫でる。犬猫の扱い…………。
「そろそろ到着するぞ」
リーパーがそう通達し、私たちの間に緊張感が生じた。
SUVはゆっくりと速度を落とし、リーパーは窓の外を見ながら車を止めた。
「あれが帝都生化技研だ」
帝都生化技研はセクター9/7というあまり治安が良くない場所でありながら、そこそこの規模の研究施設だった。
「うちのハッカーから研究所の見取り図が来た。共有する」
ミノカサゴさんがそう言って私たちと研究所の見取り図を共有。
「ふん。正面はやはり無人警備システムが山のようにあるな。で、問題の黒沢バレリアの居場所だが」
「ここにP4レベル実験室がある。問題のベルセルク・ウィルスがそれなりに危険なものならば、ここで扱ってると思う。ただ、そこに同時に黒沢バレリアがいるという保証はないな」
「結局は研究室内を探し回ることになるのか」
「待て。うちのハッカーが無人警備システムへの侵入を試みている」
ミノカサゴさんの雇ったハッカーは研究所の無人警備システムへの侵入を試みているらしい。もし、それが成功すればベルセルク・ウィルスの場所も黒沢バレリアの居場所も分かりますね!
「オーケー。侵入に成功。内部の情報が来たぞ」
おお! これで
「クソ。旧式の無人警備システムみたいだな。生体認証スキャナーが部分的にしか機能していない。一体どこにいやがる…………」
ミノカサゴさんは愚痴りながらも無人警備システムで
「掴んだ。やつの居場所はここだ」
「P4レベル実験室がある棟と同じ建物の部屋だな」
「ああ。あとはドローンで上から様子を見よう」
そう言ってミノカサゴさんは外に出るとキャリーバッグを開く。
その中には軍用グレードのクアッドロータードローンが収まっていた。
「それっと」
ミノカサゴさんは操作デバイスにBCI接続すると、ドローンを飛ばす。
「映像を共有してくれ」
「あいよ」
私たちにも情報が送られてくる。空から見た帝都生化技研の映像だ。
「物騒なもので武装した狙撃手がいるな。口径30ミリの対物電磁ライフルか」
「ああ。パトリオットの連中は結構な武装をしているぞ」
私には武器の種類などはそこまで分からないので、ドローンで掴んだ位置にいるパトリオットのコントラクターたちの思考を盗聴しておこう。
『──……定時連絡。異常なしだ。何も起きてない……──』
『──……今日は気合を入れておけ。
『──……分かってる、分かってる。全く忙しいぜ……──』
何やら愚痴っていますが、
「リーパー。敵は研究所に
「ふん?
「愉快じゃありませんよ……」
私にとって不愉快ですらあります!
「ちびっ子。あんたも敵の通信をハッキングしたのかい?」
「そんなところです。ある程度、通信情報は掴めますから頼りにしてください」
「そりゃあいいね」
私の活躍にミノカサゴさんも満足げ。
「そろそろ作戦を立てようぜ」
リーパーはそう言って見取り図を開く。
「今回は黒沢バレリアとベルセルク・ウィルスって
「異議なし。なら、
リーパーが示した作戦方針にミノカサゴさんが
「オーケー。万が一の場合のプランBだが、
「大丈夫ですか?」
「問題ない。それにこれはプランBだ」
リーパーはそう言っていますが、この人わざとプランBを発動するようなことはないですよね……? ちょっと心配です…………。
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