一部設定が変なところがあるので色々と修正していきます。すみませんでした。
「神会」それはオラリオ中の神々が一同に介してあらゆることを話し合う正にオラリオにとって最も重要な会議である。
しかし、内容は存外大したことがないことが大半だ。神々は愉快犯の集まりであり、そもそも真面目に話をする者たちの方が少数派だ。それは暗黒期になっても変わらない。
つまり、神会とは愉悦である!
しかし、今回は違った。
「今回は事情が事情だから私、アストレアが司会進行をさせてもらうわ」
そこには普段は見せる慈悲深い女神と言うよりも仄かに神威を立ち昇らせる正しく委員長女神がいた。
「別にそれは構わないんだがなんで俺この状態で出席?」
正に縄でぐるぐる巻で連れてこらされた悪の神は情けない姿で出席させられていた。
「当然でしょう。」
「当然やな。亅
「「「うんうん」」」
「あなたはオラリオの壁を壊しただけでなく、冒険者達も重傷を負ってしまったのよ。当然の結果です。」
「分かったよ。と言うかお前らよく俺と会う気になれたな?下手したら全員天界送りだぞ。」
「だからこそ、俺たちのアストレアだ。」
「そう!膝正枕してもらいたいランキング1位の正義の神アストレア!」
「正義の神は悪の神の天敵やからな、ある程度は安全ちゅう結論がうちらででた。ついでにこのアバズレもいることやからな。」
彼の両隣は正義の神と美の神という徹底した防壁になっていた。
「ち、美の神の魅了かよ。チートだろ。それ」
「それを言うたら自分ところの眷族どうなってんねん!うちらの眷族を一人でボコボコにしてそっちのは無傷やろ!どっちがチートや!」
「あれはチートじゃねえよ。そっちの眷族共が弱えだけだ。つうか、俺の目的はそもそもゼウスとヘラだ!」
「それなあ。」
「なんで、アンリマユ知らないのー?」
「あれ、天界にも情報いったはずだけど?」
「・・・俺は正規の手段で降りようとしたんだが全然申請通らねから性悪女に別口で下界に送ってもらったんだよ。」
「むむむむむ。」
「?」
「俺の場合いるだけで下界への影響が出かねないからな。制限のかけ方お前らとは全然レベルが違うんだよ。」
「え?」
「つまり、アンリマユって」
「そうだよ、しばらく隔離されながら制約の色々をやってたんだよ。それでやっと下界にいけるようになったんだが、俺はよくわからん所に降ろされて、辺境のモンスターに追われるところからスタートしたわけよ。」
「「「嫌われすぎだろ。」」」
「言うな!!」
情報も貰えず送られた地は即落ちほぼ確定の地獄。もうこれはさっさと天界送りにして下界に意地でも下ろさせないという抵抗があったことの証明である。
「その結果があの2人の眷族かー。」
「なんというかな〜」
その結果、悪神は最悪のファミリアを結成させてしまっているのだから全然笑えない。
「事情は分かりました。では本題です。」
「あれ、俺の苦労話は無視の流れ?」」
「どうしてあなたはゼウスとヘラに会いたかったの?」
「まあ、いいか。三大クエストの攻略だよ。」
「何故?あなたにとってあれらは下界を滅ぼせるファクターだと思うのだけど。」
「仕方ねえだろそれがエヴァの望みだ。それに気にくわねえ。」
「エヴァ?あの騎士の女の子?」
「ああ。あいつがやりたいことだそうだ。」
「あの黒竜の討伐ですか?それは・・・。」
「へえ、意外やなあ。」
「いやまさにヘルモードだあ!」
「やっちゃうのーー!」
「まさに、ガネーシャだ!!」
神々がざわめき出す。黒竜の討伐という偉業とはまさしく人類救済といっても過言では無い。
「そういうことだ。」
「分ったわ。そういうことにしましょう。」
「それじゃあ、うん。」
「これは聞いとかんとな?」
女神達はその鋭い目つきで彼を見る。
「アンリマユ、あなたは敵?味方?」
アンリマユが秩序側か闇派閥かその確認。それこそが今回の本命だった。
「それ、ウラノスからも聞かれたんだけど。答える意味あるのか?」
それこそ彼にとって当たり前の事実。彼の絶対の真理。
「敵に決まってんだろ。」
ここに悪は断言した。己の在り方を。
その瞬間、動いた者は二人。悪の神は隠しナイフで縄を切り正義の女神は己の手と悪の神の手に手錠を掛けた。
「は?」
「あら、まだ話すことあるのよ。座ってて?」
まさに早業。縄を切ったアンリマユがどう動くかを完璧に把握した全く無駄のない動きによって正義の女神はお互いを鉄の手錠で繋げた。
「いやいや、ここから俺の脱出ショーが始まる所だろうが!!つうか、よりにもよって何でお前と俺が繋がるんだよ!」
「これが一番確実ですからね。」
正義の女神は笑顔で答えた。
「うらやましーーー!!」
「俺もアストレアに繋がれたーーい!」
「「「俺もーーーー!!」」」
「そこ変われーー!」
「「「変・わ・れ!変・わ・れ!」」」
男神達はこの状況に同調して己の欲を暴走させていた。
「そうだぞー。アストレアの脳筋ー。」
「空気読めないー。」
女神達はアストレアに辛辣だった。
そんなこんなで美の神フレイヤが話を切り出した。
「アンリマユ。あなたは何か切り札を持ってるでしょ。吐きなさい?」
「はあ?誰が言うかよ。」
「アンリマユ?一生このままにしてあげましょうか?」
「おいおい、正気か?クソ女神。だいたいこんな手錠ぐらい俺なら・・・。あれ?」
その手錠には鍵の差し込み口が無かった。それに加えて手錠の材質が明らかに普通では無かった。
「おいおい、待てコラ。この手錠何で作りやがった?」
「アダマンタイトよ?」
「はあああああああ!?」
「なに、最高金属使ってんだよ!無駄じゃねえか!」
「あなたを捕まえておくためのものよ?当然じゃない?」
「つうか鍵穴は?これどうやって外すんだよ?」
「それ、ダイヤル式よ?50桁の。」
「50けた!?」
「ええ。これでいかにあなたの眷族が優秀でも簡単に壊せず、そしてあなたでも簡単には開けられないわね?」
もはや開いた口が塞がらないアンリマユ。
「・・・誰だよ。この無駄遣い思いついたの・・・。」
「失礼ね。私よ。アンリマユ。」
「なあ・・・!」
実行犯はあっさり判明した。
「この、クソ女神がああああああああ!」
そこには、完全な勝利を手にし満面の笑みを浮かべる女神と財力の理不尽によって敗北し声を上げて叫ぶ男神の図が出来上がっていた。
「それにしても、アストレアがここまで強硬手段にでるのは珍しいなあ。」
「本当になあ。アストレアと言えば慈悲深い女神なのにー。」
周りの神々は二人の神のやりとりをニヤニヤしながら見ていた。
「そうでも無いぞ。アストレアは闇派閥に対してはあいつの眷族もそろって容赦ないから。」
「それにしても。」
「ああ。」
「なんというかなあ。」
神々はなんとなく、その喧嘩が夫婦漫才に見えてきた。
「さて、吐いてもらいましょう。でなきゃ一生私と一生このままよ。」
「ああん?俺の眷族に勝てるのか?てめえ。」
「仕方ないわ。あなたは私の管轄だもの。」
「ああん?誰が俺の管轄だと?いいか!俺は」
「それに、神威を使うわ。」
「「!!」」
「はあ!それ反則だろ!つうかダンジョン、下手したら反応するぞ。」
「確かに。でも、あなたを放っておいた方がヤバいと私の勘が言うのよ。」
神威の解放それは超越存在の片鱗を出すことを意味する。その状態の女神に反抗することは並大抵の精神力では不可能だ。エヴァなら対抗できるだろうがその状態のこの正義の女神の手錠のみを切るのは至難の技だ。加えてアンリマユファミリアにはある枷が課せられているためさらに難しい。
「・・・降参だ。降参。」
ついに悪の神は敗北を宣言し、一枚の紙をバンダナから取り出した。
「「「!!」」」
それはギルドからの同盟締結の紙だった。
「って!なんやこれ!」
「ギルドがあなたに肩入れしたっていうの?」
「そういうことだ。」
内容は、簡単に言えば彼が動いたとき都合の悪いことはギルドがもみ消すということだった。
「嘘?」
「おいおいマジか!!」
「俺がガネーシャだあ!!」
「ガネーシャうるさい!」
これは間違い無くウラノスからの書状であり、オラリオの秩序の崩壊と同義だった。
「いったいどういうこと?あのウラノスが何故?」
「それについては俺が説明しよう。」
そこに、紳士服を着込んだ一柱の神がやってきた。
「ヘルメス!」
「まず、今回の事件の全貌を明らかにしよう。第一にオラリオは彼に敗れた。だが、死者はでていない。」
「待って?死者が出てないの?あの破壊で?」
「ああ、下敷きになった者はいたが不思議なバリアのようなもの致命傷は避けられていた。加えてあの後何者かによって迅速に治療されていることも判明した。」
「つまり?」
「ああ、彼らは誰も殺していない。加えて精神攻撃を受けた者達も快復に向かっている。」
「はあ!?」
「嘘でしょ?」
「悪の神が悪事してない件についてーー。」
「でも壁ぶっ壊してるじゃん。」
「確かにー。」
「ああ、城壁の修復には外のファミリアにも応援を頼んでいる。その修理代はギルド持ちだ。そこの悪神は手持ちがないようだしな。」
「まあ、つまりオラリオは舐めプされた上で死者を出さずに一度制圧されたということだ。完敗だな。」
「な・・・。」
多くの神々が絶句していた。このオラリオの冒険者が本当にたった二人の外から来た者達が死者無く敗れたことに・・・。そして改めて彼らは二人の力に驚愕した。
「それから、彼らがオラリオが来た理由も確認が取れた。彼らは黒竜に挑み失敗したためゼウスとヘラに頼み一緒に討伐をしようとしていたらしい。」
「「「「「「はあああああああああああ!!」」」」」」
悪神の破天荒ぶりに神々は発狂した。
「おい、ちょっと待て。何故お前がそれ知ってるんだ。そんなことここで喋った覚えねえんだけど。」
それは悪の神があえて隠していた話だった。
「ああ、それについては[ナイト・オブ・ナイト]が証言している。」
「おい、待てそれ知っている奴は・・・。もしかしてあいつが?」
「そういうことだ。なんというこか傷を負っていた君達を助けてオラリオに君達をデリバリーしたのは学区の先生だったんだよ。」
「待てや!それってオラリオは身内にこいつらデリバリーされて滅びかけたんかいな!」
「そういうこになるなあ・・・。」
ヘルメスも苦笑するしか無かった。
「つまり・・・?」
「だが、[ナイト・オブ・ナイト」が悪人を助けるか?」
「いや、その見分けを彼が間違えることは無い。」
「良い神アンリマユ?」
「やってることも筋が通っている?」
「悪ぶる悪神?」
「え、なにそれ超かわいい。」
「かわいいな。」
「かわいい悪神。容姿も青年だし・・・」
「これは・・・まさか!」
「ガネーシャか!?」
「てめえら。・・・死にてえのか。」
「ガチギレも可愛いよ。アンリマユ♪」
もはや悪神がおもちゃになっていた。抜け出そうにも正義の神に手錠でつながれ、それをどうにかしようにも隣の美神に魅了される。つまり・・・
「よ!人を助ける闇派閥!」
「まさかお前らがやるとはな、ふふふダークヒーローか・・・」
「ふうー、ダークヒーロー、ふうー!」
「中二病乙!!」
もはやサンドバックだった。
「おまえら潰す!」
悪神は断固とした意思で彼らを潰すことを決心した。