誤字などは随時修正していきます。
すいませんでした。
ロキファミリアはオラリオ最強の一角だった。
ゼウスとヘラの英雄達が去りその後を継承し活発化した闇派閥を相手に有利に戦いを進めて見せた手腕は正に人外じみた者であることの証明である。フレイヤファミリアと共に共闘することは決して無かったがチームワークという点において彼らはフレイヤファミリアを圧倒し、その連携力がジャイアントキリングを成し遂げてきた。
だが、彼らは現在病床に伏せっていた。ロキファミリアの三大巨頭、フィン、リヴェリア、ガレスを含め最前線にいた者達は突如現れた騎士により吹き飛ばされ、後方待機だった者達も魔女により精神攻撃を受け廃人寸前にされた。完敗だった。3人は次の日には目が覚めていたが、それなりの重傷だったため「戦場の聖女」アミッドによって寝たきり生活をさせられていた。
「ここまでされたのはいつぶりかな?」
「あいつら以来だろう?」
「止めろ。私はあいつらに良い思い出が無いのだ。」
「全員そうだろうよ。」
「「「はあ~~~~。」」」
三人は示し合わせたように深くため息をついた。つい先日まで闇派閥を相手に有利に進めていたにも関わらず今回の件で全てがひっくり返った。フレイヤファミリアとロキファミリアの第一級冒険者が全員敗北したということはそういうことだ。それもたった二人に。
「団長!」
慌てた様子で団員のラウルが病室に入ってきた。
「あなたこっちに包帯早く!」
「はい!」
看護師が忙しそうに走り回っている。
「神会が開かれた結果が出ました!」
「そうかい。どんな感じだ?」
「ギルドとアンリマユファミリアとの間に同盟が締結!結果的にギルドはアンリマユファミリアに全面的に協力するようです!」
「「「な!!」」
これはギルドの全面降伏つまり、オラリオが闇派閥を相手に完全敗北したことを意味している。
「外の状況は!!」
闇派閥が勝利したとなればもう既に秩序など失われたに等しい、外に屍山血河が築かれていてもおかしくない。ここで寝ている暇は無いとすぐに支度をする3人は間違い無くこの都市の守り手であった。が・・・。
「平和です!!」
「「「はあ?」」」
状況は海千山千の彼らを持ってしても予想の斜め上をいっていた。
◆◆◆
「・・・以上が現在の平和が維持されている要因だと思われます。」
「・・・成る程。」
「疑問点が尽きないな。」
「まずはこいつらについて調べる必要がありそうじゃのう。」
「それもそうだが、情報が足りない。至急、ヘルメスファミリアからの情報が欲しいな。やることは多いが一つずつ潰していくしか無いな。ラウル!ノアール達はいるか?」
「いるっす!」
「彼らにオラリオの変化について住民達に聞き回るように言ってくれ彼らが何もせずに過ごしているようには思えない。それと、現在のアンリマユファミリアの所在はつかめているか?」
「はいっす!現在はアストレアファミリアが監視についてくれてるっす!」
「何?確かに彼女達は勇敢だが危険だすぐに私達が、せめて第一級でなくては・・・。」
「それが、アストレアファミリアとアンリマユファミリアは顔見知りだったみたいで・・・。」
「・・・顔見知り?」
「はいっす。何でもお互いの神が争ったとかで・・・。」
「神同士の因縁か・・・。」
「アストレアは正義の神だ。何かあっても不思議じゃ無い。で居場所はどこだ?何をしている?」
「それが・・・孤児院でバイトをしてるらしいっす。」
「こら!なにやってるの!?物を移したら戻さなくちゃダメでしょ!」
「はい!すみません!」
看護師は叱られているようだ。
「「「・・・」」」
「おつかれさん!三人とも元気か~?」
そんな中彼らの主神が帰ってきた。
「一応いくつか食べ物買ってきたで~。」
「ロキ、神アンリマユは何をしているんだ?」
「うちかて分らん。でもまあ、目的は判明したで本当かは怪しいけどな?」
「目的?」
「せや。どうにもあそこんとこの目的は黒竜らしいで?」
ロキはその細目を開き言った。
「な!?」
「ほう?」
「あっはっはっは!いいのう!それは!」
三大クエストの完遂。それはゼウスとヘラでさえやり遂げられなかった大偉業。それを成し遂げると自ら闇派閥を名乗る者達が言ったというのだ。
「・・・可能性はあるな。」
「あの猛者を相手に無傷なのだ。実力は折りがみつきよな?」
「確かに、実力だけなら彼女達はゼウスとヘラに匹敵するだろうが・・・。」
「なあ?面白いやろ?」
目的が黒竜の討伐ならオラリオを沈めない理由は分る。あの竜を相手に二人ではいかに実力があろうとも不可能に近い。そのためオラリオの冒険者と強力するというのなら理解可能だ。だが・・・。
「何故彼女達は黒竜を?」
「何でも、団長がその竜にお熱らしいで?」
「それは・・・。」
推測はできる。だがそれ以上に方針を彼らは決めなくてはならない。
「ロキ、神会の方針は?」
「アストレアに一任や。」
「神アストレアか・・・。まあ、適材適所かな。」
「ラウル確認だが被害は出ていないんだね?」
「は、はいっす。最初の砲撃とその後の爆発で家屋が吹き飛んだ意外被害が出て無いっす。まあ、それがかなりの被害なんすけど・・・。」
「リヴェリア、ガレス、何か意見はあるかい?」
「ギルドの決定はまあ良いが、儂らはけじめ付けなくて良いのか?」
「そうだな。やられっぱなしは僕の野望のためにも放置は出来ない。だが、対策を立てることが出来たとしてもその戦闘に闇派閥が介入した場合間違い無く取り返しの付かない被害がでる。よって他の闇派閥を優先的に対処するのが妥当だろう。」
「ふん。まあ、仕方ないの。」
「黒竜の討伐が目的なのは真実なのか?」
「ロキ」
「分らん。」
「な!!」
「あの悪神、間違い無く禄でも無い奴や。せやけどゼウスとヘラと一戦交えてでも果たそうとしたんは間違いないようやからなあ。一概に嘘とは限らん、ちゅうのがうちの見解や。」
「加えて、僕達にトドメをささず人的死傷者は0,動けない僕たちに変わって他の闇派閥からのオラリオの防衛も確認された。ここまでされればある程度の信頼はするしかないかな?まあ、それがあるからギルドも同盟を結んだのだろうけどね。・・・ロイマンの胃が心配だね。」
「まあ、実害はない方がお互いにとってメリットがあるだろう。」
「かあ~~。闇派閥を信用なんておもろいなあ~!」
「その件については信用してもたって大丈夫です。」
件の騎士が看護師の姿をして花瓶を取り替えながら話に加わってきた。
「「「・・・・・・・・・・・」」」
「・・・あなたはここでなにを?」
やっとの思いでフィンが聞いた。
「バイトです。」
「失礼、あなたは孤児院でバイト中では?」
「孤児院の方はアストレアの眷族が助っ人してくれたおかげで人数が足りたんだ。だが、その私は子供の扱いが下手で・・・。クビにされました。クロに。」
「・・・(唖然)」
「安心してください。怪我人の手当ては十分に経験を積んでいます。」
そう言いながら丁寧に丁寧に掃除を続けていた。
「おい!新入り早くこっち手伝え!」
「はい!今すぐ!」
「・・・(唖然)」
「ああ、私の情報は伏せています。では。」
アンリマユファミリアの最強騎士はパタパタとバイトに戻っていった。しかも楽しそうに。
「・・・なんやろな。都市最強が一般人にこき使われているって。」
「しかも嬉々としてな。」
「あれが闇派閥とは誰も思わんじゃろて。」
「ここまでくると、僕も分らなくなってくるな。」
「フィン我々はあれに負けたのだぞ。」
「アンリマユ。本当に面白い子ら集めたんやなあ。」
平和だなあっと三大巨頭は思うのだった。
後日、アンリマユファミリアと盛大にやらかすのだがそれはまた別の話だ。