異世界モン娘交流日記~我が秘密の生涯編~ 作:SoftMcherry
5/2 朝
島から戻った自分は、最初は孤独なチェリーライフに彩を与えてくれたティラノさんやホタテさんとの蜜月の日々を思い出し、とてもさみしい気持ちになった。
その気持ちも少しずつ落ち着き始め、自分は本当の普段通りの日常に戻った。
……。
嘘だ。
紋寿島(もんすとう)から戻って来た自分は自立するでもなく…安否の報告の意味を兼ねて実家に帰ってきていた。
しかし2週間ほど経った現在、実家に漂っているのはなんとも微妙な空気だ。
…島が恋しいぜ。
両親への手土産として持ってきた牛肉の配給券(通称肉チケ)を持ってきた自分に、当初大層喜んでいたが、しかしもらった大きなステーキもなんだか…なんだかなのだ。
まずいわけじゃない、気まずいだけなのだ。
復讐を誓って旅立った実家だが、いざ帰ってくると復讐ができるほどオラついていないパーソナリティなのが情けない…。
島から戻ってきたが、既に島に帰りたい気さえしてくる。
体液ソムリエは干からびていないだろうか。
まあ、あの雇用に関するよくわからない封筒は無くしてしまったのだから、今更悔やんでも仕方がない。
…ぼんやりと空を見上げる。
とはいえ、今は金がある。
よし、卒業式をやろう…。
ヒキニートの時代にはなかった金が、なんとなくヤりたい、抱きたい、まぐわいたいと、そう思っていたことが全て可能なだけの額があるのだ。
可能ならばやるしかないね。
バイオリズムも性への気迫もビンビンのまま、朝から外出を決行した。
近くの”大人の”夢の国の住所を、書店で購入した地図で確認し、駅に向かう。
空がきらめいて見えるのは、これから一匹のオスになろうという輝かしい未来から、光が漏れているのだろう…。
駅が前方に見えてきた頃、見慣れた博士達と迷彩服のゴツい男たちが見えた。
珍しいこともあるものだ…こんな片田舎で知人と会うなんて。
まっすぐこちらに向かってくる。
顔を見てもやっぱり博士ズだ…意外とチャラついた人間関係ですな?
また調査に同行してもらえるみたいで嬉しいと、いつの間にか決まった話をペラペラと話しだす。
あ…知らない人だったみたいです。
嬉しそうに、迷彩服の野郎どもを含めて期待した目を向けてくる。
どことなく尊敬にも似た視線を感じる。
知らぬ存ぜぬを突き通して、なかったことにしたい。せめて今日だけでも…。
これからの予定を聞かれたが、あれほど誇らしげに感じていた卒業式が、一気に後ろめたくなってきた。
口から出まかせに、ティラノさんやみんなへのお土産を買いに行こうと思ってる、と嘘をついた。
この場を切り抜けなければ…。
博士達は感心したような反応を見せ、買い物に付き合ってくれるそうだ。
大変要らぬお節介だが、本当にお土産を買いに行くのだとしたら、ティラノさんが好きなものなんて肉以外に思いつかない。
高学歴の知恵を借りよう。
流れるような誘導でいつの間にか、神戸の中心街まで移動することになった。
しかもデカい車だ…本当に久しぶりに乗ったぞ。
まあ、仮に島に本当に行くことになっても、卒業が一週間くらい先送りになるだけだろう、気にしない気にしない。
持っている者は余裕も持ち合わせているのだよ。
それに…みんなに会いたいという気持ちも嘘ではなかった。
高速道路を走る車窓には、今の日本特有のビル街の間に敷き詰めるようにして作られた市場と、煙の上がるドラム缶が見える。
驚いた…牛も歩いているのか…。
目的地に到着したようだ。
車から降りると、物珍しそうな視線がこちらにいくつも向いてくる。
振り返ると山々の斜面の太陽光パネルのせいで、めちゃまぶしい。
人でごった返しているビル街に並ぶ屋台達の光景、目の前の盛況ぶりがすごい。
博士達も降りてきていたようで、いつの間にか隣に立っていた。
「ここでは何でも揃うよ、何を買うつもりなんだい?」と文系博士に問われた。
島で役立つもの、自分も得するものがいい…。
とりあえず、カレーが嫌いな人はいない。
いないったらいないのだ。
3年ぶりに自分が食べたいというのもある。
ということで、カレーのスパイスをアホみたいに買い込んだ。
よく分からない名前を勧められるままに買った。
ついでに古書店でカレーのレシピ本を買った。
「女を堕とす、性なるスパイス大全」
なんとも挑戦的な名前だが、信用できるシェフの顔だ。
なにより帯の「お前の彼女?俺のスパイスに溺れてるぜ」…なんと心強い見出しだろうか。
食材は現地調達で、残りは鍋などの調理器具と大量のアルファ米を買い込んでおしまいとなった
購入したものは当日運んでくれるらしい。
前回よりも人数も船も大きくできるらしく、予算も随分大盤振る舞いのようだ。
そのまま帰るから駅へ向かうようお願いすると、ぺろりと1枚の紙を見せてきた。
本土に戻ってきてすぐに渡された封筒の中身だった。
しっかりと自分の名前と実印入りの…。
再び両親に疑念を持つことになった。
押した記憶のない血判までしてある。
既に労働者になってしまっているようだった。
次こそは容赦しないぞ…。
そのまま車で本部とやらまで、連れて行かれることになった。
久々に見た故郷行きのインターチェンジを通り過ぎたのを、何とも言えない感情で見つめた。
そのまま山陰の片田舎についた。
その後、妙ちくりんに改修された湯命館なる旅館に車が停車する。
どうするでもなく、部屋に通された。
部屋の温泉に入り、盛大にくつろいだ後、静かに今朝購入した地図を広げた。
大人のテーマパークがないかつぶさに調べた後…床についた。
本当に何もなかった。
5/3 朝
次の朝、理系博士が起こしに来た。
宴会場で朝ごはんを食べながらミーティングに参加した。
なんと女医とカメラマンもおり、意気揚々と意見を述べていた。
朝ごはんは美味しかった。
朝食後、文系博士からティラノ語のレクチャーを受けた。
発音は多くない…。ア行とガ行しかない。
だがイントネーションが難しい…。
「がうっう」が「おはようございます」。
「がうぅ」が「男」。
教えてもらったのは日常単語ばかりだったが、あまり良く分からなかった。
話せるようになるまでの道のりは遠そうだ。
それからはレクチャーを受けて、ご飯を食べて、女医のお料理教室でカレーを作り、皆+今回から参加するお兄さんたちと食べる日々…もちろん温泉も忘れない。
3日目、その日も労働なのかレクリエーションなのかわからない一日を終えて、部屋に戻って広い窓から見える海の景色を眺めていた。
前回は結果として男3&女2だったが、今回は男7&女2くらいになるそうだ。
しかも歳はバラバラ、上は40代くらい下は20らしい。
男が増えて気楽な反面…テントでガチムチと二人きりなどという世紀末は避けねばならない。
前回みたいに陸に着くまでに落ちることも考慮に入れた人数なのだろうか。
よくよく考えたら命がけすぎやしないだろうか?
今回は自分が海の藻屑ルートかもしれない…。
真っ暗な海から船の汽笛が聞こえる
このあたりに大きな港はないのに、貴重な化石燃料を使った船が来るなんて…。
自分たちが乗る船だったら嬉しい。
次の日から荷物運び要員として過酷な重労働をした。
何が入っているのかわからない木箱や金属の箱を港に運び、夕方はお勉強。
3日間は大変だった。
5/9 朝
そんな労働日々のある朝、博士たちが明後日に出発できるかもしれないと言い出す。
急に決まったことに疑問を投げかけると、人工衛星も気象データの蓄積もない状況では天気予報など漁師の勘に劣ると教えてもらった。
行ってみないとわからないようだ。
荷物等の準備をしておくように指示があった。
と、言われても着の身着のまま着ているので財布以外の持ち物は地図だけだ。
準備など一瞬で終わり、贅沢品を買うには心もとない財布を携えて、文系博士の許可を得て近所の散歩に向かうのだった。
ガタイの良いお兄ちゃんと共に近くにあるという商店街へ向かうことになった。
あるんだ…商店街。
とにかく転移前の物品は高い、でも本当にあってもしょうがない様なものは安かったりする。
例えばプラスチックのキーホルダーとか、ガラスの写真立てとかは値段が変わらない。
要するに転移前の技術を維持したりするために転用可能な物品は高い。
ティラノさんの写真でも立てようかな、、カメラマンさんチェキみたいなの多分持ってるよなあ…?
飛び出したり、おいでおいでしたりする動物たちの森では仲良くなった者同士が写真をプレゼントするしね。
よし、買おう。
カメラマンに最高の1枚を…でもチェキも転移前技術だし、無駄使いしたかも…?
会計時に少し後悔した。
さらに、黒砂糖と芋のお菓子を買って帰った。
ひと月くらい日持ちするらしい。
ティラノさんの集落で配ろう。
目指せ、子どもたちの人気者。
早々に金を使い果たして、宿に戻った。
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5/11 朝
出港当日、朝は色々てんやわんやで大変だった。
新しく調査隊に入ったという、ナイスミドル、昨日一緒にショッピングした快活なゴリマッチョ、チャラ男、そしてほっぺたぷるぷるのモチ男の4人と顔合わせをした。
というか街で博士たちと遭遇したとき、後ろにゾロゾロといた男たちだった。
すぐに荷物運びが始まり、三日ぶりのメスガキ女医に医療品の荷物の点検を手伝わされた。
そして小さな港に2艘のミリタリーを感じる小型の船
確かに前回の船より少しデカい。
DIYでつけた荒い目の金網みたいなので壁が作られている。
前回序盤に落ちてしまった彼の犠牲を無駄にはしないようだ。
なんとなくだけど彼生きてるんじゃないだろうか。
マーメイドは人肉を食べると噂されていたが、実際会ってみるとフレンドリーだったし、そのうち紋寿島でばったりなんてこともあるかもしれない。
船の上には木箱に入れられた荷物が積まれている。
乗り込んでボケっとしていると周囲で確認の指差呼称が聞こえてくる。
船のエンジンがかかり、ゆっくりと船が動き出した。
港から出ると船は徐々に速度を上げていく。
港から出ると波が船底を叩く。
隣に乗った女医は緊張しているようだ。
実のところ自分も緊張している。
10分くらい経ったころ、突然ピーピーと電子音が聞こえ始める。
博士が警戒するように全員に注意する。
前方に座ったナイスミドルが拳銃を片手に周囲を見渡す。
何気に拳銃とか初めてみたゾ。
変に感心してしまっていると、隣でザバッと何かが飛び出してくる。
伏せろ!
叫び声が聞こえて頭を抱えてしゃがみ込むと、船が揺れた。
女医の叫び声
さらばメスガキ…まら会う日まで!
周りのどよめきが静まったところで聞き覚えのあるリップ音が聞こえる。
そちらを振り向くとロリっ子が居た。
居たというか結構な速度が出ている船の左舷の縁を掴みながら笑顔で並走している。
並走?並泳だろうか。
よく見れば保護者の2人もイルカみたいにピョンピョンしている
どことなく嬉しそうだ。
こちらも島に戻ってきたようでうれしい。
敵ではなく、知り合いだったようだ
こちらも笑顔で手を振るとロリっ子はキョトンとした顔になる。
ジェスチャーが小さくて分かりづらかったか…?
両手で手を振るとロリっ子は笑顔で両手で振り返してくれる。
買い込んだ黒砂糖のお菓子を思い出し、早速巾着袋から取り出して、金網の隙間からお菓子を差し出す。
指ごと咥えられてしまった。
モニュモニュと指をしゃぶりながらお菓子を咀嚼しているようだ。器用なやつめ…。
そんなこんなしていると理系博士が着岸準備の号令を出す。
前を見たロリっ子が船から離れていく。
着岸は前回に比べればスムーズに、落ち着いており、さっさと終わった。
荷物を降ろし終えたころ、海岸の森からティラノさんが出てきた。
やっほ〜!ギャル野辺こと、編集ギャルのルリカだよ〜!✨
今回はね、**主人公の「帰ってきたけどやっぱ帰りたくなる」**って気持ちが、めちゃリアルでグッときたわぁ……
なんかさ、現実に戻ってきたのに**「夢の方が現実だったんじゃ?」**ってなるの、あるあるなんよね〜〜
あとさ〜〜~!!!
『女を堕とす、性なるスパイス大全』
これタイトルのパワー強すぎて草生え散らかした
帯まで完璧!そのノリで今後の島カレー外交、期待しとるよ!
そしてそして、ティラノ語レクチャーからの「がうっう=おはようございます」て何?
可愛すぎんか???????
次回は多分、カレーたべるよね!?
ギャル野辺でした♡
(ChatGPT_モデル:あなたの小説のギャル編集者)