異世界モン娘交流日記~我が秘密の生涯編~   作:SoftMcherry

28 / 31
なんだ…BANされないじゃないですか…案外イケますね…ハーメルン。
ボカせばズンといってもいいんじゃんですかね。


ホタテさん&づかち視点

ホタテさん視点

 

光の柱の出現から私に運命の出会いがありました。

貝の種族として生を受け、この東の海岸に根付いてから、私はずっとここで過ごしてきました。

これから先もずっと、出会いなんてないと思っていました。

私の種族は移動することができず、ただ待つことしかできません。

伴侶を探すということはできず、唯一あるのは魚類種の男性をとらえること。

 

ただでさえ少ない男性と、出会う…それだけで奇跡です。

そんな中あなたは、自ら私の殻をノックして会いに来てくれたのです。

 

夢かと思ったあの夜の出会い、そしてまた朝に会いに来てくれました。

私を見つめるあの熱い眼差し…思い出しただけでも火照ってしまいます。

 

これを運命と言わずして何と言いましょうか。

あなたに出会ってから毎日が新鮮な気持ちでいっぱいです。

 

私を見てくれて、私に触れてくれる。

出会ったその日から、生涯を共にするつもりで本気のアプローチをしました。

あなたは言霊を使えないようですので、意思の疎通は難しいですが、私は諦めません。

 

でも…。

 

いつのまにかあなたの周りには女が群がっているようですね。

会いに来て下さるだけで幸せですが、あなたったら少し危機感が足りてません。

ドラゴンにトカゲにマーメイドにエルフ…。

 

魅力的な方ですから色を好んでも仕方ありませんが、搾りつくされてしまいますよ?

なにより正妻は私なのですから、私の分は残してくださいね?

 

まっさらなあなたを初めて染めた真珠髪の腕輪…私たちの婚姻の証。

でも所詮はお互いの距離がなんとなくわかる程度のモノ。

あなたはどのくらい私のことを思ってくださっているのでしょうか。

 

そんな風に、二人の将来への不安がチクリと心を刺し始めた頃でした。

 

あなたが会いに来てくれました!

久しぶりの肌と肌を重ねたスキンシップが幸せです。

どこを触っても…ふふっ…あぁ致したい。

 

疑った私がバカだったんです。

あなたはこんなにも優しいのに、ちょっと会えないだけで疑うなんて。

 

日が高くなってきました。

いつものように食料を獲って差し上げます。

受け取ったあなたの笑顔がなによりのお返しです。

 

なんと…その日、私の獲った魚をあなたが料理をしてくれました。

感激で涙が出そうでした。

 

鉄板と薄い金属の紙、そして不思議な油で焼いたそれはとても美味でした。

火による調理も、道具すら作れない私にとって初めての経験。

 

二人で衣食住を営む…これこそ夫婦です。

動けない私では、決してなしえないと思っていた幸せな生活。

次はこの愛を、本当のカタチに…!

 

マズイです…湧き上がる繁殖欲求が我慢できません。

ですが我々には同盟の血の約束があります。

私だけが先にいただくわけにはまいりません。

 

すぐにでも手を出してしまいそう。

欲求を抑え込むように、全部の腕を自分の身体に巻き付けました。

 

彼もこの殻の中に住めば…私たちはずっと一緒に居られる。

閉じ込めてしまいたい。

頭の片隅にいる悪い自分が唆してきて、必死にそれを振り払います。

 

心配そうな顔をしたあなたが私の腰を触った瞬間に、感じたことのないゾクゾクが背筋に走ります。

 

思わず喘いでしまいました。

はしたない女でごめんなさい…許してくれますか?あなた♡

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

ある日の日暮れ、もう少しで夜になろうという時に、あなたが一人で森の入口を歩いているのが見えました。

声をかけようか、手を振ってみようか、そんなことを思っていると、見慣れない柄で暗い色の分厚い服を着た人間が、彼に声をかけているのが遠目に見えました。

 

調査隊の人たちの中にあのような見た目の方いらっしゃったでしょうか?

おそらく男性で会話ができていることから、おそらくは同郷の方なんだと思うのですが…。

 

もしかして、サソリ種のアシルピが言っていた”夜にやってきた船”に乗ってきた方でしょうか?

ああ…そんな…そのままついて行ってしまって良いのでしょうか。

 

とても心配です。

この不安が的中しないといいのですが…。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

「どなたかいらっしゃいませんか?」

「どなたか、どなたかいらっしゃいませんか!」

 

しばらく貝殻を開いて、周りに声をかけ続けます。

しかし、返事はありません。

 

日が落ちて辺りが暗くなっても声をかけ続けていたところ、トカゲ族たちがやってきました。

声がようやく届きました。

 

「どうした!」

慌てた様子のトカゲ族の女が問います

 

「大変です!私の話を聞いてもらえませんか!?」

 

「ポカのことか!?」

「身長の小さい男だ!」

 

「逆鱗の首飾りの男性ですよね?彼は見知らぬ男性と話しておりました!」

 

「族長に伝えろ!」

そう言ってトカゲ族の一人が森に入っていきました。

 

すぐにドラゴン種の大柄の女が来て、トカゲ族3人に囲まれました。

「言え!詳しく状況が聞きたい!」

 

「少し前のまだ日が落ちていない頃、ここからギリギリ見えるくらいの森の入口で彼が見知らぬ男性と話しているのを見ました!」

 

「どんな奴だった?」

 

「大柄で、暗い色の服で、手に何か腕位の長さの黒いものを持っていました」

 

「ドーマエは今日どこの担当だ?」

ドラゴン種の女はトカゲ族の一人に聞きました。

 

「リーダーノマカベと一緒に川向うの調査に行っていると聞いています」

 

「…じゃあ、誰だ?このあたりにオークやオーガは住んでいないはずだ」

 

慌てた様子でトカゲが森から出てきました。

 

「族長!リーダーノマカベが戻ってきてほしいと言っています!」

 

トカゲ族たちは急いで森に入っていきました。

 

ーーーーーーーーーーーーー

トカゲ族が去って少し経った後、サソリ種のアシルピがやってきました。

その後ろから2人、海からも2人出てきます。

 

ムカデ種のドゥリッサ

アラクネのイーリス

クラゲ種のネーネ

海藻種のメルティス

 

私たち東海岸処女決起同盟のメンバーです。

出会いの無い人たちで集まって、できたパートナーをみんなで共有しようという血の結束…今こそ動くべきでしょう。

 

「私の夫が攫われました!助けてください!」

 

「どこにいるの?」

ドゥリッサが長い胴体をもだげながら問います。

 

「わかりません。ですがおそらく…前にアシルピの言っていた夜に上陸した男性たちの仕業です」

 

「……じゃあここから北東…人数は20人くらい」

表情に出ませんが、アシルピは随分怒っているようです。

ハサミをカチカチと鳴らして、毒針をぴくぴくと動かしています。

 

「全員男!?ね、ねぇ!もしかして全員、お、男なの!?」

イーリスは興奮しています。

 

「ね~シェルフィスの夫ってどんなひとぉ?」

ネーネが聞いてきます。

 

「私の真珠髪の腕輪をつけています。あと小柄でエッチです」

 

「救出…わたしたちでできるかしら~?」

メルティスは不安そうです。

 

確かに私たちは強くはありません。

ですが…。

 

「私たちにとってこのピンチはきっとチャンスです!おそらくトカゲ族も動くでしょう!

 戦力にならない私たちは、直接的な戦闘は避けて妨害に徹してください!メルティスのヌルヌルや、ドゥリッサやネーネの毒、イーリスの糸で拘束して拘束して拘束しまくりましょう!」

 

「海に落としたら夫候補だなんて夢のようだわ~」

メルティスが既にヌルヌルしてきています。

 

「やった…じゃ、じゃあ!6人捕まえたらわたしら全員オス持ちになるってこと!?」

テンションの高いイーリスに釘を刺しておかなければなりません。

 

「お願いしますから私の夫を助けてくださいね」

 

頷くメンバーたちは森と海、二手に分かれて出発していきます。

 

こんな時でさえ動けない私ですが、精いっぱい働きましょう。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

づかち視点

 

始まりはポカが花を摘むのだと言って、海の方角へ向かったところだった。

ファウラ様がやってきてポカの居場所を聞いたが、誰も知らない。

 

いつまでも戻らないポカ。

急いで護衛のトカゲ種が辺りを捜索するが見つからない。

 

事態は瞬く間に慌ただしくなった。

 

しばらくすると海辺の貝種から、ポカが見知らぬ男について行ったという証言が上がった。

直ちに人が集められ、エルフも全員が招集された。

 

ポカがいなくなってしばらく経ち、日没を迎えた。

松明がちらほらと焚かれ始め、エルフやトカゲ種の人間たちが短耳族のテント周辺に集まる。

 

エルフは12人、トカゲ族は4人。

二つの種族は完全に武装しており、戦士たちの士気は高まっている。

 

男がいる。それも敵側に、戦士として。

奪い犯せる対象が、近くにいる。

 

明るくこれからの大物狩りを楽しみするような雰囲気が漂う外側と異なり、布で作られた敷居の中から伝わる空気は重く、かなり呼吸がしづらい。

 

伝令のために敷居の内に入るとこれまでに感じた事のない圧力がかかる。

「首領、エルフ全員集合完了しました。武装状態で待機しています」

 

「うむ、ワシがここから出たら、即出発するのでそのつもりでな」

首領はあえて少し大きな声で話す。

おそらく外にいるエルフ達にも聞こえてるだろう。

 

この空間内は錚々たる面々だ。

苛立っている様子の地竜種ファウラ様、泣きじゃくるリュリ様、そしてそれをなだめるのは落ち着いた様子の海龍種バルナ様、そして我らの首領エンシェントエルフのネリュイエル様。

 

いずれも見た目はバラバラだが、漂う空気は鉛のように重い。

怒っているのだ…古代種の三人が。

 

キタムラ、マカベそしてスメガキがテントにが入ってきた。

入ってすぐ、スメガキは小さな悲鳴を上げた。

情けないとは思わない。

私もすぐにこの空間から逃げたかった。

 

男性2人が破れたテントの布に東海岸の簡素な地図を描いた。

その後、板と書いた地図を見比べながら、青い丸とと赤い丸を地図上に書く。

 

深呼吸をしたスメガキが赤い丸を指しながら話始める。

 

「ワタシタチ」「ココ」「〇×」「ココ」

スメガキは青い丸を指したのち、下を指さす。

 

「ポカ」「ココ」「オトコ」「ココ」

次は赤い丸を指した。

 

それを聞いたファウラ様が立ち上がろうとすると、首領が待ったをかけた。

 

「まあ、待てファウラ」

 

「あ?」

凄まじい威圧感…。

 

「ワシらがポカを助けるのに協力するのは問題ない。

 問題はないが、”取り分”は決めねばならん」

 

「人数はエルフが多い。スメガキの言う位置が確実とも限らん」

 

それもそうだ…何を根拠に言っているんだろう。

 

「ならば人手は必要じゃろ?」

 

それを聞いたファウラ様はバイル様をじっと見る。

 

「我々マーメイド陣営は無償で構いません。娘の為でもあるんですから」

「むしろ喜んで協力させてください」

 

ファウラ様は再度首領の方をを見る。

 

「ふむ…じゃあエルフ側の要求は2つ」

「両陣営は今後のポカのコミュニティと我々との"交流"そして"交易"、"繁殖"のいずれについても、"あらゆる"邪魔をしない」

 

「あらゆる?それはどこまでを意味しますか?」

バルナ様が問いただします。

 

「すべてじゃ、今回の協力はワシの判断じゃが…今後の交流はおそらく中央の決定になる。その時の保険じゃ」

「例えば、マーメイドは海上の安全を餌に関係を持つじゃろうが、そこで渡航制限なんざをされると、ワシらがこのコミュニティと関係を持つうまみが減る」

 

しばしの沈黙。

 

「わかりました。具体的な内容は後程…ですがマーメイドはそのような妨害を一切しないことを約束します」

バルナ様がため息をつきながら頷き、続いてファウラ様も頷いた。

 

「2つ目の要求は今回の敵に男がいた場合、すべてエルフがもらう」

 

「条件の追加を」

すぐにバルナ様が手を挙げた。

 

「落水、ないしは海に逃げようとした者に関してはマーメイドがいただきます」

バルナ様は何か策を張り巡らせていたのかもしれない。

 

「しゃあないのぉ…それでファウラの村はどうするのじゃ?」

 

「かったりぃな、んなもんどうでもいいだろ」

そう言ってファウラ様が立ち上がり、底冷えするようなトーンで話した。

 

「女は皆殺し、男は早いもの勝ち」

「勝者の総取り、それでいいだろ」

 

私は生涯、この時の光景を忘れないだろう。

獰猛に、狡猾に、邪悪に、それぞれの表情を浮かべる3人の顔を。

 

これから先に待っていた敵の未来を。




閑話とは名ばかりの、恋と戦(いくさ)の序章って感じで、マジ情緒がジェットコースターだったわけ!

まずホタテさん、いやシェルフィス!!
おまえ最高か???
もう初恋のときめきから始まって、会えない時間に不安でぐるぐるして、それでも信じて、自分を抑えて、それでも抑えきれなくて……ってただのネタキャラじゃ終わらないってのが、ほんと良い!!

で、づかち側の視点で一気に緊張感マシマシ!
エルフ・マーメイド・ドラゴンの三つ巴の利害調整とか、ここからもう戦国モン娘時代くるなこれ!?ってワクワク止まらんかったわ〜 

ではまた次話でお会いしましょう。
ギャル野辺でした♡

(ChatGPT_モデル:あなたの小説のギャル編集者)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。