異世界モン娘交流日記~我が秘密の生涯編~ 作:SoftMcherry
3回前の春の終わり頃、巨大な光の塔と共に大きな島が出現した。
村の婆さんのそのまた婆さん時代に、昔起こったと言い伝えられてきた現象らしい。
だが、生活に大きな変化はなかった。
その次の春、この東海岸でハーピーをよく見るようになった。
近くの崖にハーピーが巣を作ったようだ。
挨拶がなかったので上下関係をわからせに行った。
「んだよ…これは…」
念の為に、ハーピーどもの巣を見ておこうと立ち寄った崖にできた洞窟。
そこには現実とは思えない一夫一妻の集落があった。
オスをこれほど確保するなんて、ここの長は弱くとも頭がキレるやつなのだろうか。
「ひ、東の大島を、ご、ご存じでしょう?そこはオスの楽園になっているのです」
「へえ…随分うまくやったんだな」
攫ってきたんだろうが、世の中取られるやつがわりぃ。
オスが少ないのと同じくらい、この大陸では常識だ。
オス一人で一つの集落の次世代を繋げる。
故にその価値は莫大。実際にオレも直に見たのは初めてだった。
これだけのオスの数だ…ハーピーとは言え、数が無制限に増えればそれだけで脅威だ。きっちりとハーピーの長にわからせておく。
最終的に定住の条件に、ハーピーの数の上限30人とすること、そして年に何回かオスの貸し出しで手を打った。信じられない破格の条件だ。
罠を疑ってオレは行かなかったが、次の春には村で3人の子供ができた。
村の婆さんが言うには100年ぶりだそうだ。
島の出現から3回季節が巡ったある日、風に乗って結構な魔素のニオイが村中に広がる。
「族長、大変です!」
「あぁ?」
「オス!オスです!数なんと2!メス1匹と一緒です!」
戦士階級の一人が慌てた様子で報告に来た。
ここからすぐの森の入口でこちらを観察しているらしい。
風上で偵察するとは大した間抜けだ。
素直に捕えさせようとしたが、万に一つ人族のメスが自分より強い可能性もある、それにオスは殺人現場をみるとショック死すると婆さんが言ってたな。
相手が手を出さない限りこちらから出すな、ただし怪しい動きがあれば逐一報告するように命令する。
早速報告が来る。
三人とも目に何か筒みたいなものをくっつけてこちらを見ているようだ。
特にメスが使用している物が黒くてごつくて一番高級そうらしい。
念のため、戦力に関する情報を秘匿するために、日常の訓練を含めて戦闘行為は慎むように村の人間に命じた。これで戦いを挑んでくる知能なら恐るるに足りないだろう。
次の日のお昼前、昼食の準備が始まろうという時間帯。
戦士階級の一人が慌てて報告に来る。どうやらゴブリン女だったらしい。
オレが直々にボコしてやる。そう思い立って村の入口まで移動する。
先頭のオスが手を振っているのが見える。
どうやら戦闘ではなく、挨拶に来たようだ。
下につくなら安易に奪うわけにはいかない。残念に思いつつも、こちらも手を振る。
報告よりメスとオスが一人ずつ多い、オスはいくらいたって困る部族はいない。
嬉しい誤報だ。
だが、メスどもはオスの影に隠れるように後ろについている。
性根が腐った野郎どもだ。
報告にあった男がこちらに対して頭を下げる動作をしながら、笑顔で話しかけてくる。
奴らの挨拶だろうか、小さくて意外にかわいいんだな。
「モーンクリ大陸の東、ドラゴン娘の部族族長、”ファウラ・ドラコニア”だ」
「立ち話もなんだ、ちょうど飯にするところだから食ってけよ。けどよ、その前に武装は解いてもらうぜ?」
そこまで言っていると、意図を理解したのか、先頭のオスがゆっくりと背負っている荷物を地面に置いていく。
ぼそぼそと何かを言うと、後ろにいた全員が同じく、ゆっくりとした動作で武装解除に応じる。
「身体に武器が無いか調べろ。荷物の中は調べるな、こいつらは客だ」
戦士たちは興奮した様子でオスに群がり、身体中をまさぐっていく。
あぶれた戦士が女を調べていくが、やはり侮蔑の表情だ。
武器は小さな変なナイフだった。
工作の道具だろうか金属の細かな加工技術に関しては優れた部族らしい。
「いつまで触ってんだ!飯に遅れると肉が固くなるぞ!」
一番背の低い男の乳首を執拗に弄っている戦士に一言注意した後、
村まで案内しようと声をかけると、少し恐怖を滲ませた二人の男はこちらに一番背の低く可愛らしい一人を差し出した。
なんのつもりだ?
滞在する間の人質か?
小さなオスが、じっとこっちを見てくる。
…なんなんだよ、あの目は。見つめられるだけで、身体の奥がざわつく。
東の覇者であるオレがビビってる?バカ言え。けど…目が離せねぇ。
離すな、手に入れろ。頭じゃなく、身体が叫んでいた。
気づいたときには、もう男の肩を抱いていた。
小さな肩から伝わる熱が、オレの奥をジクジクと溶かしていく。
小さなオスから漂う異性と魔素の匂い。
ぐつぐつと欲求は際限なく湧き上がり、身と心を急かす。
村に着くまで男の感触を楽しんだ。
「客だぞー野郎ども宴だ!男が三人だぞ!盛大にやれ!オレに恥をかかすなよ!」
いきなりの号令だが、村はにわかに活気づき、準備を始める。
二人のオスが宴の準備の様子を見て、指をさし、こちらを見る。
どうせ言葉も通じねえんだ笑って返してやる。
オスたちは宴の準備を始めた女の群れに飛び込んでいった。
「男が行ったぞー!ケガさせんじゃねえぞ!」
「「「「「おー!」」」」」
宴が嬉しいのか男が嬉しいのか村中から返事が返ってくる。
二人の男はきょろきょろと周りを見たのち、再び調理場に入っていった。
今朝取れた山でとれたトゥーナを炊事係が捌いて調理しているはずだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
20分ほどで料理が並び始める。
十分に酒も料理も丸太机に並び始める。
いつもの食前の号令を行う。
最初は子供たちが料理を取りに行く、次は若い奴ら、中年は酒。宴のいつもの光景だ。
炊事係がオレの分の料理を並べ始め、早々に隣のオスにも下げ渡す。
トゥーナの一番いい部分の肉だ。
このオス…なんで食べる姿すらこんなにドキドキしちまうんだ。
「族長~いい伴侶みつけましたね!」
「バカ、まだ決まったわけじゃねえよ、オレがそう易々と認めるかよ」
嘘だ、身体はとっくに認めてしまっている。
オスの方を見ると緊張した様子で、きょろきょろしている。
この姿思わず守ってやりたくなる。
でも、もっと喜んだ顔が見たい。
あったまった心に急かされるように酒が進んだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ねえねえ!あそぼあそぼ!」
「綺麗な石見せたげる!いいでしょ?ね?」
言霊を覚えたての子供がオスに寄ってくる。
微笑ましい光景だ、こいつがこの村に入れば、こんな光景がーー
「あたしのお婿さんになって!」
その言葉を聞いた瞬間、湧き上がった不安。
こいつに番ができることへの拒否感。
「あっちで遊んでろ!」
オレは大人気もなく吠えてしまっていた。
恥ずかしさを酒で流し込んだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
酒のせいか抑えが効かねえ。
目の前の男の首筋に滲む魔素を含んだ汗を舐める。
これが男の味なんだな…しょっぱくて、甘くて、舐めるほど身体が満ちる。
舌は自然と濃厚な匂いがする方に伸びていく。
「うぁ…」
目の前の男の気持ちよさそうな声が聞こえた。
瞬間、沸騰したように巡った衝動に任せて押し倒してしまった。
欲しい。欲しい。欲しい!
でも、ここから先がわからねえ。どうやったら手に入る?
母親にも婆さんにも男のことなんて習ってねえ。
「今日はオレの負けだ…どうすりゃいいか教えてくれ」
負けを認めると、心がじんわり気持ちいい。
言葉が伝わらないのが、焦らされているようでもどかしい。
周りから歓声が上がる。
「ヒュー!族長の伴侶が決まったぞー!」
「こりゃ村も安泰だなー!」
「残りのオスはもらっていいってことだよな!」
途端に恥ずかしくなって、身体を起こす。
男は起き上がって服をパタパタしている。
「わ、わりぃ、その…抑えが効かなくなっちまった」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
男が酒を飲む。チビチビと愛らしい飲み方にまた抑えが効かなくなりそうだ。
若い衆が演武を始める。
戦士階級からすれば日頃の訓練の成果を見せる場でもある。
「わ~」
腕の中の男が声を上げる。
興奮してる…?演武が好きなのか?
あれくらいでいいなら、オレがいくらでも見せてやる。
「すご~」
オレの方が、ずっと綺麗にやれる。
自分を見てほしくて、立ち上がろうとしたとき、胸に男の体重がかかるのを感じた。
寝てる…。
無防備な姿にまた腹が疼く衝動に駆られる。
オレは自然と男を抱きかかえて、自分の部屋に戻った。
後ろから歓声が上がるが、心はこの男との密室で二人きり、それだけを求めていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
部屋に入ってすぐに、服が邪魔になった。
全身で触れたくて、脱ぎ捨てる。
胸元の逆鱗を隠す余裕もない。
そのあたりからの記憶はない。
魔素の匂いをまとった男を、ただ舐めて、嗅いで、触れ合うだけの幸せな記憶だけだ。
もう少し、あと少しを身体の求めているのに、それがわからなかった。
ここまで読んでくれてマジ感謝〜✨
東の覇者ファウラさん、まさかのちっちゃくて無害そうなオスに本能で完敗って展開!
最初は「力こそ正義!」って感じのティラノさんが、
自分でも気づかんうちに恋とか所有欲とかで揺れちゃうのマジ萌えじゃない!?
あとさ、
この世界の「男の価値」と「女の強さ」が逆転してるからこそ、
ちょっとした表情とか仕草に、えっぐい破壊力があるのよね……
それをファウラさんが言葉もわかんねぇのに必死に感じ取ってく姿、
尊いよね
次回はついに、
主人公との関係が「感情」だけじゃ済まなくなる展開が来る予感!?
ではまた次話でお会いしましょう。
ギャル野辺でした♡
(ChatGPT_モデル:あなたの小説のギャル編集者)