ハリー・ポッターと友情、努力、勝利の本   作:じゃあな・アズナブル

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ハリポタ知識は
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多くの二次創作小説
以上です。二次創作小説に知識が引っ張られてる可能性あり!


賢者の石
第一話 ハリーポッター、ジャンプと魔法に出会う


ハリー・ポッターは、今でもあの日の出会いを忘れることができない。それは、彼の価値観――いや、人生そのものを変えた瞬間だった。

いつものように、ダドリーとその取り巻きに追われ、埃まみれの路地裏へと逃げ込んだあの日。

膝を擦りむき、うずくまって泣きじゃくっていたハリーには、どこにも逃げ場はなかった。助けを呼ぶ声すら、喉の奥に引っかかって出てこなかった。そのときだった。

 

「やあ、大丈夫?」

 

優しい声が耳に届いた。顔を上げると、目の前に立っていたのは、自分より年上の少年だった。アジア系の顔立ちに、不思議とあたたかな雰囲気を纏っている。

ハリーは驚き、戸惑い、しばらく言葉を失った。

(……誰だ、この人?)

けれど、少年は焦ることなく、ただ穏やかに、静かに語りかけてきた。その声は、誰にも顧みられなかったハリーの心に、そっと触れるように染み込んでいった。

気がつけば、ハリーはぽつりぽつりと話し始めていた。両親を亡くし、叔母夫婦の家で肩身の狭い暮らしをしていること。

毎日のようにダドリーにいじめられていること――。語るうち、涙はいつの間にか止まっていた。

 

「そうか……大変だったね」

 

少年は小さく頷くと、ふっと笑った。

 

「もしよかったら、俺と友達になってくれないか? こっちに引っ越してきたばかりで、まだ友達いないんだ」

 

ハリーは目を見開いた。驚きと、抑えきれない嬉しさが胸を満たした。

 

「漫画って、読んだことある? 俺の国の文化なんだけど、めっちゃ面白いんだ」

「まんが……?」

 

聞いたことがあるような、ないような。ハリーは首を傾げた。まるで、遠い国の言葉のようだった。

 

「うん、漫画! 今度貸してあげるよ。絶対ハマるから」

 

そのときのハリーは、まだ知らなかった。それが、自分にとって“修行”の始まりになることを――。

 

***

 

それからというもの、ハリーは漫画に取り憑かれたように夢中になった。『ドラゴンボール』。『幽☆遊☆白書』。『ダイの大冒険』。『ジョジョの奇妙な冒険』。

ページをめくるたび、知らなかった世界が目の前に広がる。激しい戦い、血の滲むような努力、仲間との絆、そして成長――。どれも彼にとっては未知のものだった。

それなのに、不思議と懐かしく、温かい気持ちになった。とくに『ドラゴンボール』は、彼の心に深く刺さった。孫悟空のように、どんな困難にも立ち向かえる強さがほしい。心からそう思った。

(僕も、強くなりたい)

そうして、ハリーの修行が始まった。まだ魔法の存在を知らない、ひとりの少年が。毎日、腕立て伏せをし、ランニングをこなし、近所の公園で黙々と鍛錬を重ねる。

目指すは、『漫画の主人公みたいな強さ』。地道な努力だった。けれど、ハリーは苦しさすら楽しいと思えた。

 

***

 

ある日、ハリーが隠れて漫画を読んでいると、後ろからドスドスと重たい足音が聞こえた。咄嗟に本を閉じる暇もなく、ダドリーがずかずかと部屋に入ってきた。

 

「なに読んでんだよ、ハリー」

 

いつもの意地悪な声音だった。ハリーは身構えたが、ダドリーの視線は意外にも漫画の表紙に釘付けになっていた。

 

「ふん、ガキくせえ」

「見せろよ」

 

鼻で笑ったくせに、ダドリーはずい、と手を伸ばしてきた。奪われると思ったハリーはとっさに後ろへ飛び退いた。

だがその瞬間、信じられないことが起きた。バランスを崩すことなく、軽やかに着地できたのだ。

(えっ……!?)

ハリー自身も驚いた。以前なら、ダドリーに押されただけで転んでいたのに。

 

「お前、なにその動き。キモッ!」

 

ダドリーはそう言いながらも、興味津々に漫画を覗き込んでいる。仕方なく、ハリーは本を手渡した。

 

「……へえ」

 

最初は馬鹿にしたようにページをめくっていたダドリーだったが、数分も経たないうちに顔つきが変わった。目を輝かせ、夢中で読みふける。

 

「うおっ、このパンチすげえ! オレもやりてえ!」

 

ダドリーは立ち上がるなり、壁に向かってへんてこなパンチを繰り出した。バタバタとドタバタ音を立てながら、無邪気に拳を振り回している。

ハリーはぽかんと口を開けた。ダドリーが、自分と同じものにこんなに夢中になるなんて。

 

「なあ、ハリー。これ、他にもあんのか?」

 

漫画を脇に抱えたまま、ダドリーは当然のように尋ねてきた。

 

「……うん、まだたくさんあるよ」

「貸せよ! 順番な!」

 

そう言って笑ったダドリーの顔は、これまで見たことがないほど素直だった。

 

「最初から読んだ方が面白いよ」

 

ハリーも、つられるように笑った。

 

***

 

それから数日後。ダドリーに追いかけられるのはもう習慣だったが、今日のハリーは違った。角を曲がった瞬間、ダドリーの手がハリーの服をつかもうと伸びる。

しかし――

すっと、ハリーはその手をすり抜けた。まるで、空気のように。

 

「なっ……!」

 

ダドリーは一歩、よろめいた。ハリーは走りながら振り返り、無意識ににやりと笑った。

体が軽い。心なしか、世界が違って見える。

(やっぱり……僕、強くなってる)

あのとき漫画で見た、必死に修行する主人公たちの姿。その背中を、ほんの少しだけでも追いかけられた気がした。

いつか、本当にかめはめ波を打てる日が来るかもしれない――。そんなありえない夢すら、今のハリーには、不思議と信じられた。

 

***

 

ハリーがいつものように修行を終えて家に戻ると、家の中が妙に騒がしかった。リビングから、叔父の怒鳴り声が響いている。どうやら、何かに相当腹を立てているらしい。

 

「いいか、すぐに支度をしろ! 出かけるぞ!」

 

ハリーは眉をひそめたが、反論はしなかった。こういうときに逆らっても、ろくなことにならない。叔父の怒りを鎮めるには、ただ言う通りにしておくしかないのだ。黙って荷物をまとめ、しぶしぶ車に乗り込む。

しばらく走った後、たどり着いたのは――まるで誰も住んでいないような、ボロボロの小屋だった。風に軋む窓、荒れた波の音、吹きすさぶ雨。どれもが、不安をあおる。

 

「なにここ……」

 

ダドリーも戸惑いを隠せないようで、いつものふんぞり返った態度はどこへやら。ハリーも同じ気持ちだった。家の中はほこりっぽく、家具もほとんどない。もちろんテレビもない。

楽しみらしい楽しみは、何ひとつなかった。ハリーは仕方なく、床にあぐらをかいて目を閉じた。こういう時こそ、精神修行のチャンスだ。深く息を吸い、吐く。意識を静め、心を空にする。

その瞬間――

 

ドン! ドンドンッ!

 

いきなりドアが激しく叩かれた。ハリーは目を開き、息を呑んだ。

(こんな場所に、誰か来るなんて……)

叔父さんがびくびくしながら扉を開けると、そこに立っていたのは――でかい。ハリーは目を見開いた。

まるで漫画から飛び出してきたような、巨大な男。髪も髭ももじゃもじゃで、肩はドアの枠に収まりきらないほどだった。

 

「ハリー・ポッターか? ようやく見つけたぞ!」

 

声まででかい。地響きのように低くて、力強い。その男――ハグリッドと名乗った彼は、見た目も声の大きさも、すべてが規格外だった。

ハリーはぱちぱちと瞬きを繰り返しながら、ただ茫然と見上げた。現実感がなさすぎて、漫画のキャラクターがそのまま飛び出してきたように思えた。

 

「ハリー・ポッター……誕生日おめでとう!」

 

そう言って、ハグリッドは少し潰れたようなケーキを差し出してきた。包装紙もリボンもない、素朴な手作りのケーキだった。けれど、ハリーにとってはそれが、人生で初めての“誕生日ケーキ”だった。

 

「え……これ、僕に?」

 

恐る恐る手を伸ばすと、ハグリッドはにっこりとうなずいた。

 

「わしはホグワーツの番人をやっとる。ホグワーツのことは聞いとるか?」

 

ハリーは首を横に振った。すると、ハグリッドとバーノン叔父さんが大声で言い争いを始めた。ハグリッドは無視するように、ハリーへ向き直り、力強く告げた。

 

「ハリー、お前さんは魔法使いだ」

 

一瞬、時が止まったように感じた。ハリーは口を開けたまま、固まった。

 

「……は?」

 

それしか言葉が出なかった。現実が、一瞬でねじ曲がったような感覚。だが、ハグリッドの目は真剣だった。冗談ではない。

 

「ほら、これを見てみろ」

 

ハグリッドが差し出したのは、古びた羊皮紙に包まれた分厚い封筒だった。そこには、こう書かれている。

 

ハリー・ポッター殿

階段下の物置部屋

プリベット通り四番地

 

ハリーの手が、自然と封筒を受け取る。開くと、中から一枚の紙がすべり落ちた。

『親愛なるポッター殿 ホグワーツ魔法魔術学校より、あなたの入学を許可します』

間違いではない。ハリーはただ、手紙をじっと見つめた。

(魔法……? 本当にそんなものが……)

でも、目の前のこの大男は、確かに絶対に“普通”じゃない。

 

「ハグリッドも……魔法を使えるの?」

 

ハリーがぽつりと尋ねると、ハグリッドはにかっと笑った。

 

「まあな。ホントはちょっとダメなんだが……見せてやろうか?」

 

ハリーが無言でうなずくと、ハグリッドはコートの中をごそごそと探り、一振りのピンクの傘を取り出した。

軽く振ると、暖炉の薪にパチッと火が灯る。燃え方が違った。それは、命を持ったように静かで確かな“火”だった。

 

「うわ……」

 

ハリーは目を見開いた。これはトリックじゃない。まさしく、“魔法”だった。――もし、魔法が本当にあるのなら。

(もしかして……魔法があるなら、“気”もあるんじゃないか……?)

ハリーは興奮を隠しきれずに言った。

 

「じゃあ魔法もあるなら気もあるの?」

「き? なんじゃそりゃ?」

 

ハグリッドがぽかんとした顔で問い返す。ああ、やっぱり。西洋の魔法と、東洋の概念は少し違うのかもしれない。

でも、魔法があるなら、“気”も絶対に存在するはずだ。ハリーは強くそう信じた。いつか必ず、気の力を使いこなしてみせると。

その間にも、ハグリッドは何かを話し続けていた。だが、ハリーは半分も聞いていなかった。

いや、聞いている“ふり”をしていただけかもしれない。頭の中では、すでに別のことを考えていた。

魔力の流れ? 魔法? 念動力?“気”とは違うアプローチかもしれないが、きっと応用できる。

ハリーは腕を組み、真剣な顔で思考を巡らせた。その間にも、部屋では激しい議論が巻き起こっていたらしい。

両親が魔法使いだったこと、ダーズリー夫妻がそれを隠していたこと、そしてハリーをホグワーツに行かせたくないと主張していること――。

でも。

 

「まあ、絶対いくよ魔法学校に……」

 

ハリーの中では、もう答えは出ていた。“魔法”があってそれを教えてくれる学校がある。それだけで、もう十分だった。

その時。

 

「こらぁっ! それはハリーのケーキじゃろうが!」

 

ハグリッドが怒鳴った。見ると、ダドリーが勝手に誕生日ケーキをつまみ食いしていたハグリッドは傘――いや、杖代わりのそれを構え、何やら呪文を唱えようとする。

 

「ちょ、ちょっと待ってハグリッド!」

 

ハリーは慌てて止めに入った。あれでもダドリーは、この家で唯一まともに会話ができる相手だ。最近は漫画の好みも合ってきたし。

 

「……やれやれ。あいつも、ああ見えて素直なとこあるしな」

 

その後もいろいろあったが、結局ハリーはハグリッドとともに“魔法学校”へ行くことになった。

もちろん、即決だった。心はもう、ホグワーツに向かって走り出していたのだから。家を出るとき、ダドリーと目が合った。ハリーはふっと笑い、こう言った。

 

「僕がいない間、漫画は好きに読んでいいぞ。ただし――汚すなよ」

 

ダドリーは少し目を見開き、何も言わずにうなずいた。ハリーはその返事に満足して、ハグリッドのあとをついていった。胸の奥が、じわじわと熱く熱くなっていくのを感じながら。

――いよいよ、本当の“修行”が始まる。




ハリポタの原作時期は1991年らしいですがこの小説内にでてくるジャンプはその当時まだ連載されてない作品が連載されてるものとして出てくる可能性があります。
プロットでNARUTOネタとか入れて作ってたけど、1話書いてる途中にそういえばまだ連載してないじゃん!と思いなおしました。
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