どうやら1年A組の副担任はTSっ娘らしいよ   作:高身長女性大好きマン

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誰も不在にならない話が書きたかったので。


生徒二十人、教師二人

 自分が転生した、と自覚したのはいつの頃だっただろうか。

 多くの一般人がそうであるようにあまりにも小さい頃の記憶は残っていないため、正確にいつとは言えないがおそらくは3歳か4歳くらいの頃だっただろう。

 それに何より、自分のこれが正しく『転生』と呼べるものなのかすらはっきりしない。前世の記憶、もとい意識のような物は持っているが、その中身はイマイチ判然としないのだ。かろうじて思い出せるのは自分が男だった事と、日本に暮らしていたという事くらい。

 

 ともかく。

 手から小さな棘が生えた父親と体の一部を硬化できる母、そしてテレビで流れる映像を見て俺は悟った。

 

『……''個性''の不正利用による凶悪事件は後を絶たず……』

『……先日デビューしたヒーロー、ロータスがまたもやお手柄です!……』

『……そもそも''個性''とは何なのか!?それを突き止める事こそが現代科学に課せられた使命であり……』

 

 ああ、ここってそういう超能力とか当たり前なタイプの世界なんだ、と。

 

 ***

 

 ''個性''。

 それは今からだいたい100年くらい前に━━ひょっとしたらもっと前からあったのかもしれないが━━出現した、世界の大きな変化を引き起こした原因であり、今の世を語る上で欠かせないもの。

 中国で「光る赤子」が生まれた時を境にして、何故だか世界中のほぼ全て、今では八割近くの人類が''個性''という名の超能力を使えるようになったのだ。

 それだけ聞くと漫画やアニメのようでそれなりにワクワクしたりもしたもんだが━━それによって社会がどう変わったか、その悪影響までを歴史の授業でじっくりこってりと教えられれば熱も冷めてくる。

 それに自分がその世界に生きているおかげで、実際に色々と弊害があるのも十分すぎるほど理解出来たからだ。

 この''個性''というのは厄介なもので、中身が人によって千差万別どころか億差兆別くらいはあるのだ。手の指が伸びるだけというようなイマイチパッとしないものもあれば、パンチ一発で天気を変えられるほどの超パワーを持っている奴だっている。場合によっては人を百人単位で殺す事すら簡単に出来てしまうようなものすらある。

 だからまあ、そんなのを国が纏めて管理なんてできやしないのは自明だ。一応公の場での''個性''の使用は原則禁止されているが、他の誰かに迷惑をかけない範囲での使用なら見逃されてるのが実情。たとえば落とした携帯を「物を引き寄せる''個性''」で拾ったとしても、誰も文句は言わないだろう。

 

 ━━━━ただ、その決まりにはひとつだけ例外がある。

 

「誰かぁ、そいつ捕まえてください!引ったくりです!」

 

 朝。通勤途中に自宅の最寄り駅へ向かう途中、春の麗らかな空気とは裏腹に緊迫感のある声が響き渡った。

 振り返って見れば声の主は初老の女性のようで、その前方━━つまりは俺の方に向かって一人、ヤギのような脚をした男が走ってくるところだった。

 

「っこの……っ!止まりなさい!」

「んだコイツクソはええぞ!」

「はっはっはぁ!止まるわけねーだろノロマどもがよ!」

 

 おそらくは善意の一般人か。周囲の何人かが咄嗟にヤギ男を取り押さえようとしたが、ヤギ男はその全てを器用に避けて走り続けている。

 

「ヒーロー!誰かヒーロー呼んで!」

 

 誰かが叫んでいるが、今からヒーローを呼んでも間に合わないだろう。インゲニウムとか、そういうスピードタイプが近くにいれば話は別だが。

 

 ━━━━だからまあ、仕方ない。職場への到着は遅れるだろうが、ちょっと仕事してから行くか。

 カバンを地面に置いて引ったくり犯に向き直る。これまで何人も躱してきたから調子に乗ってるのか、ソイツはまっすぐこちらへ突っ込んできた。恐らくは俺の事も今までと同じように避けるつもりでいるのだろう。

 

「あー……なるほど。その速さとか、いい''個性''持ってんじゃん」

「オラオラ!どきやがれこのア━━」

「でも悪い。先輩と比べたら動きも読みやすいしだいぶトロいわ」

 

 向かってきた引ったくり犯のその顔面を、思いっきりぶん殴った。

 避ける間も無い速さでぶん殴ったのと本人のスピードがそこそこ出ていたせいだろう、ヤギ男は頭を起点に勢いよく縦に一回転して綺麗に倒れ、声を上げる暇もなく気を失った。

 

「はい完了、と。ちょっとそこの人、良ければ警察呼んでくれませんかー?」

 

 周りに声をかけつつ、とりあえず何か拘束するためのロープとか……無いか。仕方がないから靴紐を引っこ抜いて引ったくり犯の腕と脚を縛り、その体の上にどっかと座り込む。

 

「ありがとうございます!銀行行くところだったから、このバッグには通帳とかの大事な物が入っていて……!」

「なら取り返せて良かったですよ。念の為、中身は確認してくださいね」

 

 ようやく追いついた被害者の女性と話しているうちに、通報が届いたのだろう、パトカーのサイレンが聞こえてきた。

 

「引ったくり犯がいると通報を受けて来たのですが……そこの、あなたの下のそいつですか?」

「そうですそうです。思いっきりぶん殴ったんで気を失ってますけど、多分その内起きると思いますんで」

「ぶん殴ったって……ああ、もしかして''個性''使いました?」

 

 俺の言葉に警察が耳聡く反応する。ひょっとしてこいつ、真面目なタイプのおまわりさんか。

 

「あー……やっぱ分かるんすか、そういうの?」

「そりゃあ分かりますよ。あなたのスーツ、袖が破けてますし。腕を大きくしたりする''個性''ですか?まあ今回は見逃しますけど、本来無許可での''個性''使用は━━」

「あー待って待って。無許可じゃないですから、大丈夫ですから」

 

 何やら小言が始まりそうな予感がしたので咄嗟に言葉を遮る。これ見せると一気に書く書類増えるから見せたくないんだよ。ただでさえちょっと仕事遅れそうなのにさぁ……

 

「ほら、免許(ライセンス)。自分、プロヒーローやってますんで」

「……ああ、これは失礼しました。では書いて欲しい書類がありますので、少しお時間頂けますか?」

「……これから仕事で急いでるんですけど、それ拒否できます?」

「後からだとまた面倒なだけなんで、今した方がいいと思いますけど」

 

 そうか、ダメか……

 警察の用意した手錠と俺の靴紐を交換しながら大きなため息を吐く。

 とまあ、このように。

 ''個性''を悪用する悪人、通称「(ヴィラン)」と、それらを取り締まる善意の奉仕者たるヒーロー。

 そんな、まるでアニメかコミックのような世界にて。

 

「それじゃあ、少々手間だとは思いますが。署まで付き添いお願いしますよ、『ガントレッド』さん」

「へいへい……」

 

 俺、『ガントレッド』こと腕山(うでやま)金鱗(かりん)

 プロヒーロー兼()()、やってます。

 

 ***

 

「いやあ、にしてもすっかり春っすねえ」

「……ああ」

「こんなに暖かいとついつい眠くなっちゃって、困りますよねえ」

「……そうだな」

「ほら見てくださいよ、桜があんなに綺麗。遅咲きのはまだまだ残ってるんすねえ」

「…………」

「……あの、相澤(あいざわ)先輩。ひとついいっすか?」

「…………なんだ、言ってみろ」

「……いつまでその寝袋にくるまってるんです?」

 

 春。

 全速力で手続きを終わらせてからやたらと大きい教室のドアに時間ギリギリで辿り着いた俺は、どうしようもなく途方に暮れていた。

 その原因は今目の前にいる、この寝袋にくるまって横たわるめちゃくちゃにくたびれた三十代男性のせいだ。

 やけに長い髪はロン毛と言うよりも伸ばしっぱなしと言った方が正しいし、剃り残しの口ヒゲと顎ヒゲも相まって教師やプロヒーローと言うよりもそこらの浮浪者とでも言った方がしっくり来る。正直、もうちょっと見た目を何とかできないかと思わない事もない。

 ……まあ、ヒーローとしては十分過ぎるくらいに一流なんだけれども。

 

「別にこの中はきちんと着てるんだからいいだろう。雄英(ここ)はその辺、自由だ」

「いやいや、この後入学式とか色々あるじゃないっすか。『こんなのが担任かよ』とか思われたくないっすよね?ほらほら、しゃっきりしてくださいよ」

「……もうそろそろ予鈴が鳴る。その時に立ってればいいだろ」

「ああもうこの人は……」

 

 いいからしゃっきりしろ、と言いそうになったところで、キーンコーンカーンコーン……と、予鈴が鳴った。寝袋男もそこでようやく立ち上がり、閉まっていたドアを開けるとそこには、

 

「あ、あなたの直談判のおかげで……僕は……その……」

「へ?なんで知ってんの?」

「~~~~……!」

 

 ショートヘアの全体的に丸っこい女子と、ワカメみたいなモジャモジャヘアにそばかすの男子がドアの真ん前で微笑ましく会話していた。

 そばかすの方は教員の間でも話題になってた奴だ。超パワーで0ポイントロボをぶっ飛ばして、その結果バッキバキに骨折してた奴。確か緑谷(みどりや)出久(いずく)、だったか?

 

「今日って式とかガイダンスだけかな?先生ってどんな人だろうね、緊張するよね!」

 

 丸っこい子の方は人懐っこくあれこれ話しているようだが、そばかすの方は顔を真っ赤にして女の子を直視できないでいる。

 ははーん、コイツさてはウブなオトコノコだな?よっしゃ、いっちょからかってやるか。

 

「おーおー。朝っぱらから━━」

「お前ら、お友達ごっこしたいなら他所(よそ)へいけ」

 

 おアツいねえ、と茶化そうとした声はしかし、それ以上に大きく冷たい声に遮られた。言うまでもなく、目の前のこのくたびれたおっさんである。

 

「ここは……ヒーロー科だぞ」

 

 ヂュッ!と懐から取り出したゼリー飲料をひと息で飲み干し、そして静まり返ったクラス全体を入り口から見回す。威嚇かよ、と思ったけども口には出さない。多分だけど、静まり返ったクラス全員が「こんなくたびれたヒーロー知らねえよ……」って思ってるはずだ。

 

「━━ああ!はいはいはい、急にこんなのが登場して皆びっくりしたよね、ごめんね!」

「仮にも先輩をこんなの呼ばわりすんな」

 

 その代わりに、相澤先輩の体を押しのけてその前に立つとできるだけの笑顔を作って声をかける。ってかお前地味にデケェんだよ。どかすのが大変だろうが。

 

「えーと、まずは自己紹介かな。俺━━じゃない、私は腕山(うでやま)金鱗(かりん)。担当教科は古典。君たち1-Aの副担任やらせてもらうから、よろしくね!」

 

 できるだけ明るい声で元気よく挨拶。こればっかりは今生の性別が女であった事に感謝する。こういう時に若い女だと無理くりにでも明るい声出せるから助かるんだ。

 

「……おい、何でお前が」

「そんでこっちが担任の相澤(あいざわ)消太(しょうた)!こんなナリでもちゃんとプロヒーローやってるから、安心してね!」

 

 何か言いたげな先輩の言葉を遮って他己紹介。どうせまた合理性がどうのと言い出すつもりだろう、そうはさせんぞ。去年と全く同じあの冷えきった空気はもう味わいたくないからな!

 

「……!あ、あの!その真っ赤な髪と目……あなたってもしかして、プロヒーローの『ガントレッド』ですか!?」

「うおぃ!いきなりグイグイ来るね君!」

 

 さてこっからどうするかと考えていると、例のワカメ頭の少年が目を輝かせながら迫ってきた。物理的にも、精神的にも。

 

「あっ……す、すみません!」

「いやいや良いんだよ少年!合ってるけどコスチューム着てる訳でもないのによく分かったな!」

 

 ってかひと目で俺が分かんのすげえな。相澤先輩程じゃないにしても、俺だってあんまりメディア露出無い方なんだけど。よっぽどのヒーローオタクなんだな、こいつ。

 ちなみに今の服装は上半身タンクトップに下半身はスラックスというよく分からない組み合わせだ。

 どれもこれも今朝の引ったくり犯が悪い。あいつが居たから''個性''を使わざるを得なくなって、''個性''を使ったせいで着ていたスーツの袖がおシャカになって脱がざるを得なくなった。雄英が着衣に関して緩い環境で本当に良かったぜ……

 

「『ガントレッド』……?有名な人なの?」

「おおっと丸っこい少女!その質問は無邪気だが、それ故に私の心に深く刺さるぞ!気をつけるんだ!」

「ま、丸っこい……!?」

 

 それはそれとして丸い少女よ、そうやって不思議そうな顔で首を傾げないでくれ。呼び方に衝撃を受けてるとこ悪いが、ヒーローだって一応人気商売の面はあるんだ。それがこうも知られてないってのは━━

 

「くっ……!自業自得だとしても、こう、クルもんがある……!」

「???」

「だから少年よ!知っていてくれてありがとう!ほんっとうにありがとう!」

「あっちょっ急に抱きつかうわやわらか……!」

「……!高身長豊満で気さくな少年呼びタレ目お姉さんの胸元に抱き寄せられる……だと……!?許っ羨ッ!」

 

 おおっと、感動のあまり抱きしめてしまった。予想通りこのワカメ頭は女性への耐性が無さそうである。なんか奥の方に座ってる紫髪のちっさい男の子が凄い顔してるけど、まあしゃーない、でもまだ離さんぞ。女の身になってからこっち、こういうからかいが楽しくて仕方がないんだ。

 

「……はあ、全部で3分強の無駄だ。時間は有限、合理性に欠けるね、君たちは」

 

 そんなこんなでジタバタ大騒ぎしていると、相澤先輩がウンザリした様子で割り入ってきた。

 

「お前もだ、腕山。仮にも教師(おとな)生徒(こども)と同じようにはしゃいでるんじゃない。それに仕切るんなら最後までやりきれよ」

「いやでも最初の一歩だし、ある程度はフレンドリーに……」

「よし。それじゃあお前ら。早速だが体操服(コレ)着てグラウンドに出ろ」

「コイツ聞いてねえ……!」

 

 不平も会話も無理やり打ち切られた。俺との会話は合理的でないとでも言いたいのか。

 それにこの流れって事は間違いなく()()だろう。やっぱり今年もやるのか、アレ。

 

「先輩。今年もやるんすか、アレ?」

「当たり前だよ。アレがなけりゃ、こいつらはいつまで経っても呑気な学生気分だ」

「……学生なんだし、少なくとも春のうちくらいは学生気分で十分だと思うんすけどねー」

 

 まあ、そう言っても始まらない。結局のところ公的にも私的にも俺は相澤先輩より下の立場なのだから、大人しく彼の決定に従うしかない。

 そして、ため息をひとつ吐いて。

 

「腕山は先にグラウンドで準備しててくれ。俺は後からコイツらを連れてく」

「はいはい、分かりましたよっと。それじゃ、私は先に行ってるから……せいぜい頑張りなよ、少年少女諸君!」

 

 未だ困惑している生徒達を置いて、俺はひと足先にグラウンドへと向かった。

 

 ***

 

「個性把握……テストォ!?」

 

 グラウンドで相澤先輩の言葉を聞いた途端、誰かが、あるいは生徒皆が叫んだ。

 

「入学式は!?ガイダンスは!?」

「あー……それね、先輩のクラスじゃ全部無いよ。そんなのに出てる時間無いんだってさ」

 

 丸っこい子━━麗日(うららか)ちゃんの疑問には苦笑いで答える。信じられないと思うけれど、これが雄英というところなのだ。

 

「雄英は''自由''な校風が売り文句でしょ?だから━━」

「''先生側''もまた然りってことだ」

 

 俺の言葉を引き取って相澤先輩が答える。

 

「ソフトボール投げ、立ち幅跳び、50メートル走……」

 

 そしていつもの説明が始まった。要は普通の体力テストの、''個性''使用OKバージョンってとこだ。去年と説明の言葉が一字一句同じなのは一周まわって面白さが勝つまである。

 そして説明が一通り終わって、こちらも去年と同じく誰かにデモンストレーションをさせる。今年はあの爆発くん━━爆豪(ばくごう)くんとか言ったか。あの子のソフトボール投げで━━

 

「死ねえ!」

 

 …………死ね?

 いやまあ、記録は凄いけども……口悪くないか君?

 

「705mってマジかよ!」

「''個性''思いっきり使えるんだ!!さすがヒーロー科!!」

「おーおー、お前らちょっとはしゃぎすぎな━━」

 

 そして途端に騒ぎ始めるギャラリーども。こうやってはしゃいでいると、絶対に誰かが相澤先輩の反応する()()()()を言い出しかねない。だから止めようとしたのだが。

 

「なんだこれ!!すげー()()()()!!」

「あっおいバカ」

 

 止められなかった。俺は無力だ……。

 

「……面白そう、か……」

 

 相澤先輩が低く呟く。こうなったらもう俺では先輩を止められない。まあ別に止める気はないけども。

 

「ああ……やっぱり今年もこの流れになるのか……」

「え?ガントレッド先生、流れってどういう」

「お前らはヒーローになる為の三年間、そんな甘い腹積もりで過ごす気でいるのかい?」

 

 誰かが俺のぼやきに疑問を投げてきたが、それに答える前に先輩が言葉を続けた。

 毎回思うが、先輩のこの聞き方は大分ズルいと思う。『はい』と答えたら『ヒーロー舐めんじゃねえよ』に繋げられるし、『いいえ』なら『それなら心構えを見せてみろ』で返せる。どっちにしろ自分のペースに持ち込める質問だ。

 そして。ゆらり、と俯いていた顔を上げると、先輩は遂に()()()()を言い出した。

 

「よし。トータル成績最下位の者は『見込み無し』と判断し━━除籍処分としよう」

「はああああ!?」

 

 告げられた言葉に1-Aの絶叫が響き渡る。ようやく憧れの雄英に入れたと思ったらいきなり除籍のピンチだなんて、そりゃあそんな反応になるだろう。

 

「除籍って……学校辞めさせるって事ですか!?入学初日ですよ!?」

「ちょ、ちょっとガントレッド先生も!なんとか言ってくださいよ!いくらなんでも無法すぎじゃないスか!?」

「あー、ごめんね?でもほら、生徒の如何は先生(わたしたち)の自由、ってのが雄英のやり方だからさ」

 

 近くにいたチャラそうな金髪の生徒━━上鳴(かみなり) 電気(でんき)が泣きそうな顔ですがりついて来るが、そんな目で見られても困る。所詮俺は副担任で、全体的な権限は先輩(あっち)にあるのだ。

 

「それに私も先輩のやり方には賛成だよ。見込みが無い者には早めに他の道を勧めるってのも、教育者としては大事な事だと思うしね」

「……そういう事だ。という訳で、諸君」

 

 ニヤリと意地悪そうな顔で笑った先輩は、髪をかき上げて。

 そして、不敵に言い放った。

 

「ようこそ、これが雄英高校ヒーロー科だ」 




腕山(うでやま) 金鱗(かりん)(29)
Hero Name:〈ガントレッド〉
Birthday:5/30
Height:196cm
好きなもの:寿司、雲を見ること
個性『???』
作中描写には未登場。発動すると袖が破けるらしい。
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