ホロウを駆ける電光   作:ケルさん

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第13話 もう一つの方法

 

 

 

ニコ「猫又!猫又ってば!アンビー、ビリー、ハル、早くドアを開けて!」

 

ハル「ナックルハンマー!」

 

 

ハルはドア目掛けて、大振りに鉄鎚の如く拳を放つがびくともしない。

 

 

ハル「チッ!硬えな!」

 

ビリー「ニコの親分!この車両、窓もドアも信じらんねぇほど頑丈だ。パールマンのやつが、わざわざ補強させたに違いねぇ!」

 

ニコ「ああもう、クソッ!」

 

ハル「もう一発…!」

 

アンビー「しっ、静かに。外から話し声がする!」

 

 

同時刻、列車の外にて──

 

 

猫又「はっきり言ったでしょ?今からあんたたちのボスを連れて徒歩でホロウを抜ける。目的は、新エリー都の爆破解体本部での交渉だ。武装部隊は封鎖を解いて、住民たちを解放して。それが終わったら、あたしと一緒にここから立ち去るの。あんたたちのボスはあたしが預かってるんだ。彼に無事でいてほしいなら、耐侵蝕装備と、ホロウを抜ける最短ルートを用意して!」

猫又「……ニコ、みんなのことは頼んだ」

 

 

そう言って猫又は、パールマンを連れて兵士と共に、この場を離れていった。

 

 

ニコ「猫又……ああもう!」

 

 

〈ディスチャージアップ!〉

〈スパークラビット!〉

 

 

ブリッツ「どけ、ニコ!」

 

 

ハルはブリッツに変身すると、ボルテクスブレイドを出して右側のスロットにラビットコアバッテリーを装填して、トリガーを5回押す。

 

 

〈ラビット!〉

〈フルチャージ!〉

 

 

すると、刀身に電気を纏い、それをドアに向かって振るった。

 

 

〈ボルテックチャージブレイク!〉

 

 

ブリッツ「オォラァァ!!」

 

 

電撃を伴う斬撃がドアをぶち破り、ブリッツたちはすぐに外に出るが、既に猫又とパールマンの姿は無かった。

 

 

ニコ「くっ……車両を破るのに手こずったわね……猫又とパールマンたちは、もうホロウに入っちゃってるはずよ!」

 

リン「Fairy、猫又の位置を教えて!」

 

Fairy『依頼人の現在地を特定。進路によると、依頼人はおよそ30分後にホロウの出口に到着すると推測されます』

 

ビリー「ってことは、もう猫又を止める方法はないのか?」

 

ニコ「そうだとしても……住民の救出なんて大事、猫又ひとりに背負わせるわけにはいかない。ヴィジョンは人命を踏みにじるようなドクズなんだから、きっと一筋縄ではいかないわ」

 

ハル「パールマンを見る限り、人質としての価値も無さそうだしな……」

 

ニコ「でも列車に乗せるプランが失敗した今、どうやってエーテル適性のない住民たちを脱出させたらいいの……ああもう!一瞬で全員にエーテル適性をあげる方法があればいいのに!」

 

アキラ「……見方を変える必要があるかもしれない。『山もしわれに来たらずば、われ山へ行くべし』って言うだろう?」

 

リン「……なるほどね、流石お兄ちゃん。危険は伴うけど、私たちに残された唯一の方法かもしれない」

 

ニコ「え?どういうこと?」

 

アキラ「実はね、カンバス通りと新エリー都、この二つは直線距離で結ぶ分には、そう遠くないんだ。デッドエンドホロウの拡張で道が阻まれたから、時間をかけてホロウの中を通らないといけないってだけさ。つまり、ホロウ自体を縮小させることさえできれば、安全になった道から、住民たちも一気に脱出できる」

 

ビリー「そうか、その手があったか!エーテリアスを叩けばいいだけだろ?俺たちにとっちゃ楽勝だな!」

 

アンビー「だけど、ホロウの規模を効率的に縮小させたいなら、さっきみたいなエーテリアスを3000体ぐらい倒さないと」

 

ハル「その辺の雑魚じゃ大した効果がねえな……」

 

アキラ「でも、特定の状況下において、一部の巨大な個体のエーテル活性は、標準的なエーテリアスの数千倍、あるいはそれ以上に達する……そう、デッドエンドブッチャーだ」

 

ビリー「あのデデデ……デカブツのことか!?俺にゃ、色んな意味でデカすぎるぜ……」

 

ハル「俺たちだけじゃ、ブリッツの力を持ってしても敵わないだろうな」

 

アキラ「でも、ここにはヴィジョンが送り込んでくれた武器がたくさんある」

 

リン「何トンもあるエーテル爆薬が使い放題!」

 

ニコ「なるほど、爆薬でデッドエンドブッチャーを倒すのね!」

 

ハル「え!今日はみんなエーテル爆薬を使ってもいいのか!?」

 

ビリー「あぁ……今までの分、たんと使え…」

 

リン「なんか毒ガス訓練始まりそうなんだけど」

 

アキラ「君たち意外と余裕あるんじゃない?」

 

ニコ「危険が伴うけど、迷ってる時間はないわ!すぐに作戦開始よ!」

 

 

一行はすぐさま、監視拠点の方へと向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─ヴィジョン監視拠点─

 

 

ハル「エッホエッホ……早く爆薬を積み込まないと」

 

ビリー「エッホエッホ」

 

ニコ「……どう見てもふざけてるのに、ちゃんとやってるからツッコミにくいわ……」

 

リン「やっぱ余裕あるんじゃん……」

 

Fairy『注意、猫宮又奈の生体信号を検出』

 

アキラ「彼女は今どこに?」

 

Fairy『間もなく、ホロウの出口に到達します』

 

アキラ「まずいな……一応、ハルが用意してくれた保険があるとはいえ、急がないと……!」

 

ビリー「店長!積み込みが終わったぜ!」

 

アキラ「よし、それじゃあ作戦通り、ここからは二手に分かれよう」

 

ニコ「あたしたちは、目標地点までデッドエンドブッチャーを引きつければいいのね?」

 

アキラ「ああ。爆薬列車の方は、僕たちに任せてくれ」

 

ニコ「了解。それじゃあ行ってくるわ!」

 

 

そう言って、邪兎屋とハルはデッドエンドブッチャーの方へと向かった。

 

 

アキラ「僕たちは、列車の運転に取り掛かろう」

 

リン「了解!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして、デッドエンドブッチャーがいるであろう地点に着いた邪兎屋とハル。

 

 

ビリー「何もねえな。あのデカブツはここに?」

 

ニコ「デカいのはいないわね……チビばっか」

 

アンビー「身を潜めてるはず」

 

 

周囲を見渡すが、小型のエーテリアスばかりで、デッドエンドブッチャーはどこにも見当たらない。

4人が進んでいると、急に周囲のエーテリアスが逃げ始めた。

 

 

ニコ「ん?雑魚たちが逃げてく……」

 

アンビー「来るわ……」

 

ハル「デカブツか?」

 

アンビー「BGM」

 

ニコ「はぁ?」

 

アンビー「映画なら悪役のBGMが……」

 

ハル「ちょっと何言ってるかわかんない」

 

ビリー「フッフッフッ……安心しろアンビー!俺はスターライトナイトに必勝法を教わった!悪役相手にルールは無用!開幕必殺キックだ!10秒で倒せば、BGMが流れる隙なんてねえ!」

 

ハル「でも初手必殺キックって、防がれたりして決まらんこと多くね………ってビリー!」

 

アンビー「後ろ!」

 

 

瞬間、ビリーの背後の空から光る何かが飛んでくる。

咄嗟にアンビーが前に出たことで、なんとか防ぐことに成功した。

 

 

ビリー「お、俺の予想を読まれた!?」

 

ニコ「おバカ!エンドロールが流れるとこだったじゃない!」

 

ビリー「さてはスターライトナイトのファンだな!?」

 

ハル「エーテリアスがファンねぇ……」

 

 

〈セット!ラビット!〉

 

 

そう言いながら、ハルはドライバーにコアバッテリーを装填する。

そして、奥からホロウの主であるデッドエンドブッチャーが目の前に現れる。

 

 

ハル「変身!」

 

 

〈ディスチャージアップ!〉

〈スパークラビット!〉

 

 

『GAAAAAAAA!!』

 

 

斧のような道路標識を持ち、咆哮を上げるデッドエンドブッチャーに、ブリッツと邪兎屋は武器を構えた。

 

 

ビリー「よ、よし!出鼻は挫かれたが、ブリッツも一緒なら敵無しだぜ!」

 

アンビー「プロキシ先生が来るまで、持ち堪える」

 

ニコ「邪兎のウサギの力、見せてやろうじゃない!」

 

ブリッツ「さあ、バリッと行こうか!!」

 

 

 

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