エンデュミオンのカスの方の英雄   作:パパパパンパース

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アルテミス編完結でございます。


第16話 オペレーション・ロミジュリ・クライシス

 

その戦場は緩やかに激しさを増していった。

 

突如として消失したアルテミスの傘に対し、クルーゼはヴェサリウス艦長のアデスに両舷全速を指示する。

 

「よろしいので? 恐らく罠かと思いますが」

 

「一番いいのは閉じこもるか、我々が到着する前に行方をくらませることだった。わざわざこのタイミングで動くという事は、そうできなかった事情があるという事だ」

 

クルーゼは十中八九、補給だろうと睨んでいた。また、それにしても時間が掛かり過ぎた理由を、アルテミスを管理するユーラシア連邦閥と足つき戦艦の管理元である大西洋連邦との権力闘争の一環であろうと見抜いていた。

 

「この土壇場でも身内同士の小競り合いとは、余裕があり羨ましい限りだ」

 

嘲るように言いつつ、艦内放送のマイクをオンにする。

 

「MS隊は順次発艦。アスラン達はアルテミスの防衛網を完全に破壊しろ。横から邪魔をされても面倒だ。マカオの小隊はヴェサリウスの直掩に付け。再編成した部隊の初戦闘だ。何かあっても、私が後詰めを引き受けよう」

 

指揮官としては補充人員と新兵器がどこまで動けるか、見ることを優先させるべき戦場だった。

 

そうでなければ今すぐ艦を飛び出してあのカスのMSから四肢を引き千切り、コックピットから引きずり出したカスを同じ目に遭わせ、76mm弾頭で全身が無くなるまで撃ち続けてやりたいと思っていた。

 

「レイ、君の心を汚したクズには必ず報いを受けさせてやる……」

 

クルーゼの脳裏には、赤ペケ先生から返って来た答案に書いてある一言コメントを見て、花のように顔をほころばせて笑うレイ・ザ・バレルの姿が思い出されていた。

こいつも何だかんだ余裕がある側の人間である。

 

 

 

アルテミスの抵抗はあっけないの一言だった。

傘の合間から侵入したディアッカのバスターによる面制圧射撃は、瞬く間にただでさえ乏しいアルテミスの抵抗火力を根こそぎ薙ぎ払った。

 

『グゥレイトォ! ナチュラルも中々いいMSを作るじゃないか!』

 

GAT-X103バスターは火力支援機でありながら機動性にも優れ、中遠の射程を自在に使いこなす器用さを併せ持っている。

サブジェネレーターや予備のバッテリーパック等、継戦能力を意識した作りで火力もGATシリーズトップクラスの傑作機だった。

 

パイロットのディアッカ・エルスマンも優れた成績でザフトの士官学校を卒業しており、あのクルーゼ隊の一員として今後の将来を嘱望される存在だった。

 

ただカスは、ディアッカ達の代をよくいる親が偉いタイプの第二世代だから、優秀なのは優秀なんだろうな、位に思っていた。

 

傘発生装置の陰、未だミラージュコロイドを展開するブリッツの中で、頭上を飛び越えていくバスターを悠々と見送る。

 

「お呼びじゃねえんで、消えてどうぞー」

 

バスターはそのまま周囲に弾をバラまきながら、入港口の方へ向かっていく。

 

「こちらロミオ、そっちはどうだ?」

 

艦へ呼びかけてみると、返答はすぐに返って来た。

 

『こちらアークエンジェル。出航準備完了まで残り15分。食料コンテナの積み込み、推進剤補充は完了済みです。現在、給水ポンプ接続をオペレート中』

 

ミリアリアからの応答だった。

 

「マリュー達は?」

 

『艦長はお戻りになられてます。副艦長も着替えてすぐ来るそうです。ブリッジ員は、CIC含め全員配置済みです』

 

「えー、ナタルちゃん着替えちゃうの? 写真とかある?」

 

『撮ってありますよ大尉。なんなら私はそのままの格好でいいって言ったんですよ』

 

マリューの声だった。

 

「おお……マリュー、いや艦長、アンタはデキる人だって生まれた時から思ってたんだ。クソヒゲが死んだら次は俺の直属にしてあげるからね」

 

『いやぁ、それはどうかしら……』

 

……カズイ君とか見てると何も喜べないのよね、心の底から。

 

『何の話です?』

 

ナタルだった。どうやら戻ったらしい。

 

「今この艦で1番優秀な才女を口説いてたんだ。悪いなナタル、その艦、俺とマリューの二人乗りになるかもしれん」

 

『……なるほど?』

 

『違うの! 違うのよナタル! 大丈夫だから! 私は貴方の彼氏候補に手を出したりしないわ、安心して! そんな顔しないで、ね?』

 

『艦長、それは第8艦隊では名誉毀損が通るセリフですよ』

 

「はっはっは、すまねえ、モテ男ですまねえ!」

 

この人達、日に日にやり取りに緊張感がなくなっていくの、毒されているのかしら。私は気を付けなくちゃ。

ミリアリアは小さな肩に力を入れた。

 

『……それで、用向きは何ですか、隊長』

 

「バスターがそっち行ったから、もう出ないと危ないよー」

 

まあまあ緊急事態だった。

 

『早く言って下さい! 艦長!』

 

『ええ、機関始動! 給水停止。ポンプ切断。ノイマン曹長、準備でき次第発進を!』

 

『了解、機関始動。アークエンジェル発進シークエンス。55秒後に発進します』

 

『ナタル、アルテミスの管制室に緊急発進を伝達。ゲート開けるように!』

 

『了解。管制室、こちらアークエンジェル。緊急事態につき当施設を離脱する。速やかにゲートを開けられたし。開かない場合は実力を行使して出航する!』

 

 

途端に騒がしくなる通信先に、

 

「ふぉ、ふぉ、ふぉ、それでは儂らも行きますかな、()()()()

 

そう言って、カスは注射器を取り出す。応急セットに入っている、気付けの効果があるものだ。

浸透タイプで、肌に押し付けるだけで薬液が注入出来るものだった。

 

それを、自分の股の間に座らせた()()()()()()()()()の首筋に押し当てた。

 

「…………っは、ここは……?」

 

「目が覚めたかな? ジュリエット」

 

目覚めたニコルが声に振り向くと、この世で1番禍々しいカスがカススマイルをこちらに向けていた。

 

「〜〜〜〜〜っ!!!!!!」

 

ニコルは声にならない悲鳴を上げた。

 

「おっと」

 

セイルはメットの遮音機能をオンにした。

そんな機能は本来無かったが、試しにキラにやらせたら一晩で試作品を作ってくれた。元々ある集音機能の設定段階をマイナスにしたらしい。それでいて、計器類や通信関連の音はヘルメット内に届けてくれる優れものだ。

 

なお、カスが思い付きでキラにやらせた案件は、この3日でそろそろ50に届きそうだった。

 

「はっはっは、暴れんな暴れんな。どうせ筋弛緩剤打ってるから、首から下は動かねえだろ?」

 

ニコルは恐怖した。

ヘリオポリスでの痛みと恐怖が蘇る。

 

「お、来た来た。カーッ、仲良く並んで飛んじゃってまあ」

 

ブリッツの頭上を、イージスとデュエルの2機が飛んでいく。

時折上がるアルテミスからの砲撃も、最小限の動きで躱し、迎撃していった。

 

「小綺麗なマニューバだこと。あれか、教科書通りってやつか」

 

セイルはそんなことを呟きながら、僚機への通信を入れた。

 

「こちら頼れるお前の兄貴分、キラ君キラ君、今日も元気かな?」

 

「光った……何だろう、流星かな……違うか……流星はもっとこう、パァーッと光るもんな」

 

「独り言多いとハゲるぞキラ」

 

「………………何ですか? コックピットにつけるドリンクバー用の動作プログラムはもうちょっと待って下さいランダムミックスの仕様がまだなんです。それにコックピットで出来立てのアイスを食べるのは諦めて下さいよ。アイスクリームメーカー持ち込もうとしたのマードックさんに見つかって割と本気で怒られたんですよ僕。あと全自動タバコ着火装置はマッチじゃ無理です繊細過ぎて。せめてオイルライター使わせて下さい。それとブリッツに白鳥の湖は踊れません。シミュレーションだと片足立ちの3歩目でオートバランサーが誤作動起こします。そう言えばもしかしなくてもトリィに交尾のモーション入れたのセイルさんですよね? 朝起きたら人の鼻の穴で腰振ってたトリィを見た気持ちが分かりますか? 殺しますよ? 人の思い出を何だと思ってんですか!!!」

 

乱高下の激しい地獄のようなテンションだった。

 

「ナードはキレると情緒不安定で怖いなぁ。僕達は気を付けようね、ニコル」

 

「〜〜〜〜っ!!!!」

 

「え、ニコル君そこにいるんですか!? 何考えてんですか! ニコル君にとって貴方は諸悪の根源で恐怖の対象でアレルゲンなんですよ! ニコル君に何かあったら僕は貴方を許しませんよ!?」

 

キラは精神的に限界スレスレで過ごす中、凡庸だが優しく人懐っこいニコルの人柄に救われ、過去イチ仲良くなっていた。

 

「おいおい酷い言い草じゃねえか。俺とニコルは同じ戦場を1つのコックピットの中で協力しながら生き延びた謂わば戦友にしてソウルメイトなんだよ」

 

「あの状態のニコル君と何をどう協力したんですか!?」

 

「自ら進んで灰皿になってくれたんだよ」

 

「貴方だけはぁ!!!」

 

「うわ、こわぁ」

 

セイルはブリッツにアルテミス表層を走らせ、アークエンジェル出航予定地点に向かう。

 

「ともかく、イージスとバスターの足止め頼むな。俺等はデュエルと遊んでくるからよ」

 

その言葉が終わるか終わらないかの内に、白煙を上げるゲートが開きアークエンジェルが出航する。

ブリッジ前の甲板には既にエールストライカーを装備したストライクがスタンバっていた。

 

「早く戦闘を終わらせて、ニコル君を助けないと!」

 

キラは過去最高の戦意で艦から飛び立った。

逃がすものかと襲い来るバスター、イージス、デュエルの3機に対し、

 

「フィーッシュ!!」

 

不意に姿を現したブリッツから放たれたグレイプニールが向かう。

 

『なにおう!?』

 

標的はデュエルだった。

 

グレイプニールはその役割を十全に果たし、デュエルをぐるぐる巻に拘束した。

正確には、ビームライフルを持った右腕を除いて。

 

そして2機の間に、ワイヤーを介した直接通信リンクが成立する。

 

「ハロー、イザーク・ジュール。初めまして、世界最強のナチュラルにして地球連合秘密兵器兼最高権力者のセイル・オランチョだ。ヘリオポリスでは世話になったな。ムシケラみたいな死に様だったお仲間の死体は回収出来たのかい?」

 

『この、クズがぁ! よくもラスティ達をやってくれたな!』

 

「うわぁ。初手からマジギレじゃん。コーディってみんなこうなの?」

 

『貴様ぁ!』

 

デュエルは拘束されていない右腕で、ライフルを連射してくる。

 

「おっと、おいおい、良いのかい? 君のここでの行動は、お母さんの立場を台無しにするんだぜ?」

 

カスはそれらを避けながら、イザークが耳を貸さざるを得ない言葉を口にした。

 

『イザーク、耳を貸すな! 隊長にも言われただろう! そいつの言葉はゴミ山と一緒だ! 大きく見えても価値は何もない!』

 

指揮官機用に強化されているイージスの通信機能を使い、会話に割り込んできたアスランが忠告する。

 

「大人同士の会話に口を挟んじゃあいけないな。キラ、やっちまいな! 仕留め損なったらニコルのケツを避難民の好きモノ女達の競りにかけてやるからな!」

 

『やらせるかぁ!』

 

発狂したように叫びながら、エールストライクがサーベルでイージスへ斬りかかる。寄りながら、バスターへは横蹴りを入れた。

 

『うお!? この野郎!』

 

『くっ、キラ!? やはりキラなのか!? なんで、どうしてお前がこんなところで、そんなモノに乗っているんだ!?』

 

『アスラン……それでも、それでも僕は――』

 

キラの脳内で、チューリップの球根のようなイメージが弾けた。

 

『護りたい人達がいるんだぁ!!!』

 

イージスもサーベルを抜き、激しい鍔迫り合いとなるが、気迫の差は歴然だった。

 

『押されているのか!?』  

 

『アスラァン!!』

 

勢いを乗せたストライクのヒザが、イージスのコックピットを叩いた。

流れるようにシールドバッシュ、サーベル刺突、僅かでも距離が空けばライフル。イージスは攻めに転じることが出来ないまま追い詰められていく。ストライク、そしてキラの実力が開花……どころではない飛躍的な戦闘力の向上を見せる。

 

「おお怖え。なんか、アイツ普通の感じと違えなぁ……ま、いいか。こっちはこっちでお話しようねぇ」

 

セイルの呼び掛けに、クルーゼ隊の切れたナイフ、おかっぱのチワワことイザークが吠える。

 

『貴様のような下賤なナチュラルと話すことなど無い! 次に母のことを口にしてみろ。生まれてきたことを後悔――』

 

「ニコル・アマルフィを預かってる」

 

『……なんだと!?』

 

「っていうかここにいる。まってね、ほい、と」

 

モニターに映像が映る。相手のコックピットだ。

 

『っ、ニコル!!』

 

イザークのその叫びに、アスランやディアッカも驚きの声を上げる。

 

『おいおいマジかよ!?』

 

『ニコル!? よかった、無事で―』

 

「〜〜〜〜〜っ!!!」

 

無事ではなかった。少なくともボロボロと涙を零して叫び声を上げるニコルは無事には見えなかった。

 

「はは、やっぱ遮音切るとうるせえなぁ。はい、ニコル君です」

 

セイルはヘルメットを外しており、泣き喚くニコルとは対照的に人を小馬鹿にするような笑みを浮かべていた。

 

「イザーク君が僕を撃った場合、もれなくハッピーセットでこいつも死ぬんだけど、大丈夫そ?」

 

『この、卑怯者がぁ!』

 

「根も葉もない誹謗中傷はやめてくれ。別に撃つな、なんて言ってねえだろ?」

 

セイルは相手に理解させるよう、ゆっくり説明してやる。

 

「撃ってもいいけど、こいつも死ぬ、と言っている。そして、プラントで最大のMS工業地域を有するマイウス市代表の息子を、同じくプラント有数の兵器局があるマティウス市代表の息子が殺したら、本国で内戦が起こるけど、大丈夫? と聞いている」

 

『な、なんだと?』

 

「論点はどっちの息子が、どういうシチュエーションで、何故撃ったか、という話になる。マイウス市もマティウス市も、単独で戦争が可能な設備を持った地区だわなぁ。当然、双方強気だ」

 

『イザーク、耳を貸すな!』

 

『下がれ、アスラン!』

 

『くっ、キラァ!』

 

『何なんだよこいつ、こんなに強いなんて聞いてねえぞ!?』

 

「だが、血縁に対する愛情が重いプラントでは、当然息子を失ったアマルフィに同情が集まる。そして、日頃エザリア・ジュールの子煩悩っぷりを知るからこそ、こう言う……『自分の息子さえ無事ならいいのか? そんな女に兵器開発を任せていいのか!?』と」

 

『やめろ……』

 

「エザリア・ジュールにとって、タカ派中核の席を維持するためにも、兵器開発局は必要だ。だが、世論がそれを許さなくなる。哀れな女、エザリア・ジュール。遠く離れた戦地の息子に、積み上げてきた何もかもを台無しにされ、政争に負け、裏路地を彷徨い、そして……」

 

『やめろと言っているんだ!!………………目的はなんだ?』

 

「アルテミスはくれてやる。連合の要塞1つの攻略だ。僻地とは言え、十分な戦果だろ?」

 

『見逃せ、と?』

 

「お前らとのケリは近い内着くだろ。だが、今じゃなくていい」

 

『俺の一存では……』

 

「勿論、追ってきても構わん。が、まあ半日はここにいてもらおうかな。破った場合、イザーク・ジュールが約束を反故にしたためという理由でこいつを殺す。死体は大事に保管して、この会話記録と共にボアズかカーペンタリアのお仲間に渡してやるよ」

 

『ぐ……』

 

「難しい事は言ってねえだろ? 回れ右してそこの石ころと戯れてろ、そう言ってるだけさ」

 

イザークがその難問に答えるまで、しばしの時間を要した。

 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 

『何故だキラ! お前が戦う必要なんて無いはずだ!』

 

「必要じゃなくても理由はある! 君達がヘリオポリスを壊したから、僕は今、ここにいるんだ!」

 

ストライクとイージスの激しい戦いは続いていた。

バスターは武装であるミサイルを撃ち尽くし、接近戦を続ける2機の間合いには近寄れぬまま、時折足を止めるストライクを狙うものの、未だ有効弾はなかった。

 

『くそ、こいつ……!』

 

実際にはバスターを引き付けるため、キラが意図的に足を止めて撃たせていたのだが、ディアッカには知る由もなかった。

 

『あれは任務だった! 中立コロニーが連合の兵器を作っていたんだ。見逃すわけにはいかなかった!』

 

「……そんな理屈、襲われて住むところを追われた人達に通用すると、本気で思っているの? 君の言う事は、全部自分を納得させる言い訳みたいだ」

 

『……キラ?』

 

「ニコル君は、優しかったんだ。僕にも、僕の友達にも、ヘリオポリスからの避難民にも、頭を下げて謝ったんだ」

 

『待て、キラ、待てよ、なんだよ、ニコル君て……』

 

「ニコル君は、優しかったんだ。それなのに君は戦うことを止めもしないで、自分の言い訳の言葉ばかり投げ掛けてくる。僕が、僕が、あの人の舎弟をしながらどんな気持ちで戦っているか、知りもしない癖に!!!」

 

ついにストライクのサーベルが、イージスの左腕を切り落とした。

 

『くっ、キラ、待て!』

 

「追ってくるな! ここは連合の要塞で、君は損傷した。引くには十分な理由の筈だ」

 

そこへバスターが近寄り、イージスを回収する。

 

『アスラン、撤退信号が出てる。どうやらイザークも先に帰投したらしい。ここは引こう』

 

『キラ、待てキラ! お前と最初に出会ったのは俺じゃないか……ニコル君って、駄目だろそんな! キラァァァァァァァ!!!』

 

『ア、アスラン!? く、正気にもどれアスラン、行くぞ!』

 

去っていく2機。

戦闘の熱が徐々に引いていく中、ブリッツから通信が入る。

 

『作戦終了、さ、帰るぞキラ』

 

『あ、あうう、キラさん、ご無事で……良かった……』

 

「セイルさん、ニコル君……」

 

キラはかつての親友との決別を確かに悔やんでいた。

しかし、それが全てではない。

 

「今、行きます」

 

そして、まだ何も終わってはいないのだ。

彼方に去ったアスランへ、キラは一度だけ目を向けた。

 

 





一応見切り発車ではあるんですが、カスは出自なんかは固めた上で書いてるので、そこまでブレてはない筈。
ブレの無い、ただ1つのカス。
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