カガリについては、あの時点で軍関係以外を母体に持つ奴と関係性を持たないと、マジでただのガンダム1stになる可能性もあったから存在自体は必要だったと思います。
つまり殴っても良いってことですね。
――最高だなぁ、ラクス・クラインの歌はよぉ! 曲に合わせて引き金引くとマジでアガるぜぇ!! そう思うよなぁクソガキィ!?
パァンパパァン、パパパパパァン、パパパパパパパパァンパパァン……
セイル・オランチョ自伝
『英雄の条件/セイル・オランチョという男』
第4章 大天使のキレたナイフ、キラ・ヤマト
┗第3部 尋問に心を痛める優しき英雄 より抜粋
※C.E.72、ラクス・クラインより名誉毀損の訴えを受け、
本書を有害指定図書とする。
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「言ったじゃないですか言ったじゃないですか、まずは話し合うって言ったじゃないですかなんでなんでなんでなんで」
格納庫に降りるや否や、錯乱したマリューに胸倉を掴まれ、セイルは困惑した顔を浮かべた。
「話し合ったじゃん」
「どこがどこがどこがどこがどこがどこが?」
「前にも言ったろ? 俺の
カスはコンバットマスターを取り出しクルクルと回した。
「あのガキの脇腹に直撃した相棒の小粋なジョークを聞かなかったのか? 爆笑モンだったろ。あれで交渉の流れが完全に変わったね」
「変わりましたよ変わりましたとも、悪い方へね!」
「かつて、マハトマ・ガンジーは言った。汝、明日死ぬと思って生きよ、と。つまり明日死ぬ気で生きてるならいつ死んでも後悔は無い筈だ。あんなクソみたいな火器でMSに向かっていくんだから、連中もきっとガンジストだ。よってセーフ」
「
宇宙を全裸で泳ぐおっさんでも見たかのような目で、マリューはカスを見た。いつも通りのカスだった。
「何にせよ最悪のケース……坊主やセイルが殺されたり機体を奪われたりしなくて良かったじゃない。あちらさんだって、こっちとの関係を切るつもりはないんだろ?」
そこへやって来たムウが、取りなすように言った。
カスが連れてきたキサカが保安部からボディチェックを受けるのを見つつ、
「俺等もいきなりアフリカに放り出されて、情報も無くアラスカ目指すなんて無理なんだから。先ずは任務優先で行こうぜ?」
そう締めた。
マリューは、眉をハの字にしてしょぼくれた。
「例え現地のレジスタンスでも、味方勢力なら仲良くしてよ……私この後で向こうの代表者とどんな顔で話せばいいの?」
「思いっ切り優しくしてやれよ。彼等はチンケなナニみてえな武器で無駄な抵抗を続けて擬似セックスごっこに酔う孤高のオナニスト集団だぜ? 艦長みたいな美人さんから優しくされたら何でも言うこと聞いてくれるようになるって」
「……そうかしら?」
カスはそっとマリューのモチモチした頬に手を当てて、そっとムニった。
「そうだよ。何ならちょっと谷間でも出してウインクでもしてやれば、連中喜んでカミカゼでもしてくれるよ」
指先は顎を伝い、首筋、そして胸へと……
「こらこら」
ムウが、胸に迫ろうとしたカスの手を押さえてマリューから引き剥がした。
「駄目だよ」
真剣な眼差しでムウは言った。
「おん?」
「駄目だ」
「……ほぉん?」
ニチャア、とカスの顔が喜色に彩られた。
「くっそ……知られたく無かった……」
ムウは頭を抱えてしゃがみ込んだ。
「いやあの……私モビルアーマー乗りはお断りしてますので……」
マリューは苦笑いしつつも、申し訳無さげにやんわりと言葉を口にする。
カスはニチャニチャした笑顔のまま煙草を咥えた。すぐにトリィが飛んできて口から火を吐いて点火する。遠くでキラの愕然とした顔が見えた。
「あのガキ引換券にしてオーブでタカちん用のMS貰えばいいじゃん」
「……え?」
その言葉に、マリューは思わず聞き返した。
「あれ、オーブ前代表の娘よん、きゃはっ」
あれ? どれ? まさかさっき射殺一歩手前までいったあの子?
「…………はぅっ」
そして頭が理解するのと同時に、マリューはそっと意識を手放した。
慌てて抱き止めたムウが頰を軽く叩く。
「お、おい艦長!? しっかりしろ、傷は浅く……はないか。しっかり!」
そんな光景を遠くに見ながら、キサカは案外カガリもこの艦なら簡単に馴染むかもしれない、なんて考えた。
腹に9mm撃ち込まれたのさえ飲み込めれば十分可能性はあると言えた。
問題は飲み込むこと自体が結構な難易度なだけで。
キサカは格納庫の高い天井を見上げた。
飽きるほど見たはずの、砂漠の空が懐かしかった。
「キーラァー! さっきのガキ簀巻きにして民間人撃つ練習しようぜ! 先に靴舐めさせた方が勝ちな!!」
「嫌に決まってるでしょ!? っていうかトリィに何しました!? 無断で載せた機能をアップデートしないで下さいよ!!」
「あ、そうだ反省会しなきゃ。取り敢えずブリッツのOS改修してライフルの偏差修正しとけな。あと空調の風が機械的でさみしいからもっと南国に吹く海風のようなイメージで。それと製氷機の氷が油臭くなってっから廃棄しといて。多分ポンプが基盤の裏通っちゃってるから見直しといてな。つうかドリンクバーでピルクルと茶を混ぜるんじゃねえよこれだからファミレスで騒いだことのねえ陰キャは困るんだ。そうだ、重力下に入ったし椅子1GPやんなきゃなだからコースデザインよろしく。レースクイーンはニコルにやらせよう。お前ちょっと胸パッド10枚くらいミリリっちょに借りてこい。そしたらニコル気絶させて攫ってこいな。あ、今日の戦闘のレポートは1700までな。そうそう、スカイグラスパーのコックピットにブリッツと同じ機能つけとけよな。機体小せえから気をつけろよ機能に影響出したら下半身丸出しで艦から吊るすからな。あとここアフリカだろ? ライオンかカバ食いたいから見掛けたら狩っといてな。テリヤキでよろ。お前も戦闘で疲れてるだろうし明日の朝イチまでに出来てりゃいいから」
「ンギイイイイイイ!!!」
「はっはっはっ、喜ぶな喜ぶな」
やっぱ駄目かもしれない。キサカはそう思った。
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「……クルーゼが取り逃す訳だ。確かに、いい腕だ」
バクゥが持ち帰ったデータに、艦の望遠レンズで捕捉していたアークエンジェル及びストライクの姿をそれぞれモニターに映しながら、バルトフェルドは呟いた。
「ダコスタ君、ウチの手持ちでこの艦載機のモビルアーマー、抑えろと言われたらどうするね?」
コーヒーカップを傾けながら、バルトフェルドは横にいるダコスタに問い掛けた。
ダコスタはジャパニーズ・チョップスティックでコーヒー豆を一粒一粒選定する作業から顔を上げると、真剣な目で答える。
「有給欲しいです」
「ふむ、興味深い。確かにあの2機のモビルアーマーは別格だ。あれは戦争を知っている動きだった。下手にヘリを飛ばすより、精鋭のみをあてた方が被害は少ないかもな」
「ぼくを、ときはなて、ぼくは、にんげんだぞ!」
「いい着眼点だ。ツーマンセルで一気に畳み掛けて……いや、それで攻めきれないなら引かないと、食い破られる……そういうことがダコスタ君」
「ささやき、えいしょう、いのり、ねんじろ!」
「うーむ、最後が根性論になるあたり、まさにダコスタ君という感じだねぇ。ま、参考にはしよう」
クツクツと笑いながら、バルトフェルドはコーヒーを飲み干した。
「問題はこっちのMSだな。間違いなく砂漠に適応出来ていなかったのに、僅か十数秒で立て直して見せた……」
ストライクに目をやり、真剣な表情で考え込む。
「コーディネイターが皆、このパイロット程優秀なら、こんな戦争一瞬で終わったんだろうけどねぇ……」
遠方のバクゥに向けてプラズマ砲を撃ち放つストライク。
攻撃を食らったパイロットは確信を持って言った。
「怪物は……果してどいつか……全員か……」
「ばーぶー!」
「はいはい、ダコスタ君、豆のおかわりだよ」
「ンギイイイイイイ!!!」
「そうだねぇ……もう少し様子を見て、分断か削ぎ落とさないと、虎の口でも飲み込むのは苦労しそうだよ、まったく」
アフリカの地におけるアークエンジェルとザフトの初日は、その様に過ぎていった。
ちょっと仕事の稼働が落ちないので短いです。
ガンジーは非暴力、不服従を説きました。
非暴力は単なる消極的な抵抗ではなく、相手の良心に訴えかける積極的な力であると言うことです。
つまり非暴力主義者が殴られるということは、非暴力を相手の良心に訴えかける力が弱いせいですので無罪ということですね。
オーブが駄目なところは不服従を謳う癖に非暴力では無い上に負けた挙句自爆するからですね。世論を味方につける余地が無いってどうなんですよね。
非暴力だからこそ、不服従は力を持つんですよ。
僕は平和主義者だから詳しいんですよ。