エンデュミオンのカスの方の英雄   作:パパパパンパース

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間が空いたので1話とか見返してみたんですが、前書きも後書きも一行だけですよ。いつの間にこうなった……?


第78話 え? ほぼ巻添えで新型MSパイロットとして戦闘の重責に耐えながらあの人のパシリをさせられていた僕がMIA? ザフトの新型を引っ提げて颯爽と降り立った僕に今更戻って来てと言ってももう遅い②

 

キラは焦っていた。

プラントで傷を癒やしていたキラの元に、突如ザフトによるアラスカ基地襲撃の報が届けられた。

 

ついに始まってしまった地球降下作戦に対し、アラスカにいるかもしれない仲間達や、失われる命を想い歯がゆさを隠せず俯くキラへ、傍らにいたラクスは一筋の道を示した。

 

ZGMF-X10Aフリーダム

 

最新にして最重要機密でもあるニュートロン・ジャマー・キャンセラーを搭載し、核エンジンの恩恵を受けた、その剣の名と共に。

 

「頼む……行かせてくれ!」

 

とは言え、別に託されようがそうじゃなかろうが、プラントからすれば最新鋭機の強奪事件である。

地球に向かうフリーダムの前を、哨戒中だったジンの部隊が塞ぐ。

 

キラは武装を展開しつつ、ジンの手足やスラスター、頭部に絞って攻撃を仕掛けていく。

こんな戦い方を、あの隊長は何と言うだろうか。

 

しかしもう、狙って人を殺すのは嫌だった。

 

あの時、アスランが言った言葉はそのままキラの心に傷となって残っている。

今殺した誰かが、他の誰かにとって大切な人かもしれない。

 

それを仕方ないで、済ませたくはないのだ。

 

「サイ、ミリィ……みんな無事でいてくれ……!」

 

だから余計な手間をかけて、キラは地球へと向かっていた。

 

――――――――――――――――――――――――――

 

アークエンジェルのブリッジは混沌とした様相を呈していた。

何せ急な発進命令の上、その内容は『基地正面海域にて味方航空機隊の支援すると共に、敵戦力の誘引、足止めをせよ』というものだったからだ。

 

只でさえ、異動によりナタルもムウも、カスも居なくなっているのだ。ニコルやディアッカも捕虜という本来の立ち位置に戻っており、まともに艦載機を動かせる人間がゼロとなっていた。

 

味方のスピアヘッド隊も奮闘しているが、いかんせん敵の数が多過ぎる。流石アラスカ所属と言う高い練度である事は見て分かるが、それでどうにかなる程以ジンやディンの群れは易くはない。

 

「対空射は絶やさないで! バリアント、ってぇ!」

 

マリューの指示が飛ぶが、砲撃の効果は殆どない。精々が相手に距離を取らせるくらいのものだ。

 

「くそ、全然当たらない……」

 

チャンドラから歯噛みする声が漏れる。

 

「オランチョ中尉の誘導と、バジルール大尉の統率あっての命中率だったからな」

 

操舵中のノイマンがそれに応じる。

実際の所、最新鋭艦だろうが戦艦は戦艦だし、対MS戦に優れている訳でもない。

 

MSに比べれば巨大に過ぎる武装は、空を飛ぶハエを紙屑を投げて撃ち落とそうとする様に、その目的を果たす事が出来なかった。ある意味では正しく対MSにおける戦艦の姿と言っていい、現実だった。

 

今はもうこの場にいないカスこそが、その現実を変えていた。

そして、それを最もよく知るナタル。2人がいてこその、これまでの戦果であったことを彼等は実感していた。

 

「ニコル君達も、フレイも……随分少なくなったわね……」

 

ミリアリアの呟くような言葉に、サイも寂し気な表情になる。

 

「仕方ないさ……元々がここで別れる予定だったんだ……むしろ俺達が望んで残ってんだ。泣き言は言えないさ」

 

「その通りよ。今は少しでも敵の注意を本艦に引き付けるの。味方艦と航空機の攻撃を援護する事に集中して」

 

マリューの声は、力が弱かった。

この場にいる誰よりも、ヘリオポリスからやって来れた事がいなくなった者達のお陰だと言う事を自覚していた彼女は、今こそ全ての重圧が自身の肩に伸し掛かってきた重さを感じていた。

 

「こちらアークエンジェル管制……お待ち下さい」

 

その時、味方機からの通信を受けて応答したミリアリアが振り返る。

 

「艦長、第一航空師団のスピアヘッドが着艦を求めています」

 

アークエンジェル周囲ではアラスカから飛び立ったスピアヘッドが戦線を維持していた。

しかし、アークエンジェル以外に航空艦を持たない連合軍は、海上での補給手段が水上艦しかない。そしてそれらは今も現在進行形で数を減らし続けている。

 

アークエンジェルは彼等の仮の母艦としての機能も負担することになっていた。

 

「確認するわ」

 

マリューはシートに備え付けの受話器を取り上げると、格納庫のマードックを呼び出した。

 

「マードック軍曹をお願い……ええ、またよ………ええ」

 

確認が終わり、マリューはミリアリアを見る。

 

「受け入れて。但し、推進剤は半分までよ。出撃時に多めに積んだとは言え、元々がスピアヘッドは運用対象外なの。完全整備は無理と伝えてちょうだい。無理なら後方へ」

 

「了解です」

 

ミリアリアが通信を返す。

程なくして1機のスピアヘッドがアークエンジェルのドックへ滑り込んで行った。

 

程なくして、格納庫のマードックから連絡が入る。

 

『今受け入れたパイロットなんですがね! スカイグラスパーを貸してくれって言ってんですけど、どうします!?』

 

慌ただしく駆け回る格納庫の様相をBGMに、それ以上にがなり立てるような整備班の王様の声が受話器の向こうから聞こえてくる。

 

「え、それは流石に……態々こちらに確認頂かなくても……」

 

マリューの戸惑いを乗せた言葉に、マードックが続ける。

 

『そのパイロットなんですがね、勲章持ちなんですよ! それも生え抜きのアーマー乗りだそうで! ちったぁ状況がマシになるかもしんないんで、お伺いを立てようって話なんでさぁ!』

 

「……そうね、どうせ乗る人もいない機体ですもの……後で管理責任を問われても、この場を切り抜けられればチャラだわ。やってちょうだい」

 

とにかくまずは、やるだけやってみよう。

そんなカスの習性は、確かに艦内に残されていた。

 

 

 

「許可が出ましたよ。言うてアレは新型ですが、操縦は大丈夫そうですか?」

 

ブリッジとの通信を終えたマードックが、傍らのパイロットへ問い掛ける。

短く刈り込んだ茶髪に、首筋に走るタトゥー。精悍な顔立ちをした軍人は、落ち着いた声でそれに応えた。

 

「ええ、マニュアルは事前に目を通しています。スカイグラスパーは私も受領予定でしたから」

 

「本来はストライクの支援機って話なんですが、中尉達は普通に戦闘機として使ってたからなぁ……流石にストライカーパックまでは出せませんが」

 

頭を掻きつつ、マードックはスカイグラスパーに向かう。

 

「構いません。素のカタログスペック上でも、スカイグラスパーは良い機体ですよ。あれの配備が間に合っていれば、第一航空師団もここまで押し込まれることは無かったでしょう」

 

軍人もその後に続きながら、冷静に言葉を重ねた。

 

「無理を通して機体を融通して頂いた甲斐はあったと言わせてみせましょう」

 

「是非言わせてくださいよ、無事戻ってこれたら奢りますんで」

 

マードックの軽口に、軍人は仄かに笑って見せた。

 

「その時は、私から一杯奢らせてください。勿論、整備班の皆さんに」

 

「そりゃ楽しみだ……ああと」

 

軍人の名を呼ぼうとして詰まったマードックに、彼は改めて敬礼をして見せた。

 

「マグノフ・サラグナヤ少尉です。機体は必ず無事にお返しします」

 

それは見事な軍人の敬礼だった。

 

―――――――――――――――――――――――――

 

「隊長!」

 

地下へ向かう通路を行く最中、突然声を掛けられたカスは珍しく驚いた顔をそちらへ向けた。

 

「あぁ?」

 

声まで出る。

そこには既に父親の元へ送られるため、退艦していたはずのフレイ・アルスターがいた。

 

「お前、昨日にはもう降りてただろ……何やってんだよ」

 

「今日の夜にはパパが迎えに来るからって、待機になってて……」

 

「お前のオヤジ、呪われてんじゃね?」

 

「否定出来ないです……もう一緒にショッピングとか行けないかも……」

 

しょんぼりした様子のフレイに、カスはため息をついた。

 

「まあ……いいけどよ。つか、この基地もう少ししたら吹っ飛ぶからいつまでもいられねえけど、お前どうすんの?」

 

「あの、一緒にいた軍人さんも何処かへ行っちゃって……」

 

心細そうなフレイの声に、カスは眉を顰めた。

 

「ビビって逃げたな……お前のオヤジの所属考えると、ブルコスの下っ端かな……クソ練度じゃねえかよ」

 

「外は怖いし、不安で下の方に逃げてたら隊長に会えたんです……つ、連れて行ってくれませんか?」

 

本質的には、フレイ・アルスターという少女は臆病者だった。

しかし生まれの良さと、特に容姿の面において恵まれた彼女は、好意的な交友関係もあり、幸か不幸か性格面においてそれが露出する機会は少なかった。

 

もしかしたら戦時下の戦艦の様な、極めて特殊な環境で、常にストレスを掛けられ続け、そこへ父親が嫌うコーディネイターとの交流を余儀なくされて、挙句その父親を失うような事があれば。

 

彼女の持つ臆病さは周囲への攻撃的な衝動となって表れていた可能性が高かった。

 

しかしそうはならなかった。

 

そうはならなかったがその代わり、彼女の臆病な内面はある種の依存となって発露し、その向き先はカスへと向いていた。

 

これが例えばキラ等へ向けられていれば、たちまちの内に共依存の関係となり多くのものを巻き込んで破滅していたのかもしれない。

 

「ダリィな……どうすっかな……」

 

「え……」

 

「別にいいけど、はぐれたら探さねえよ?」

 

でもね、カスは普通のテンションでこういう事を言うからね。本人の前で。

 

「じゃ行くか。ちょっと地下で後で配信する用の動画撮ってから、アズラエルに用意させたスピアヘッドで逃げるから。死にたくなきゃ着いてきな」

 

ちゃっかり脱出手段は確保済みのカスは、そう言って歩き出した。

 

「は、はいっ!」

 

「お前、銃でもナイフでもいいから覚えろよ。丸腰でいっからこういう時ビクつく事になんだから」

 

「が、頑張ります……」

 

「……前に約束したデート、これでチャラって事に」

 

「それは駄目ですっ」

 

端から見れば脈無しなのだが、程よく依存させつつ突き放してくれるカスの横は、フレイ・アルスターにとってずいぶん居心地の良い場所であった。

 

 

 

アークエンジェルにいるフレイを救おうと、かつての味方であるザフトに銃口を向ける決意をしたディアッカ(ピエロ)にも見せてやりたい光景であった。

 

 





原作が、原作が変わっていく!
基本的にセイル以外のオリキャラをそんなダラダラ引っ張るつもりは無いです。


最近流行りのAI君に文章書かせてみたんですがね、そしたらあの馬鹿、うちのカスに部下の手柄を自分のものにするとか、人種対立を煽るとか、無謀な出撃を強要するとか、超普通の事しかさせねえんすよ。
そういうお遊戯的な事は、幼稚園で卒業してて貰わないとですよね。


スパロボ参戦したカス

固有スキル
エンデュミオンの凶鳥:気力130以上で毎ターン集中と、6マス以内の敵機に対して挑発が掛かる

フッケバイン・プロトコル:自機が攻撃する際、対象の敵機が行動可能な味方戦艦の射程内にいる場合、対象戦艦からの支援攻撃が発生する。これは通常の援護攻撃とは別枠となる。
※エースボーナス:味方戦艦→味方機
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