フフ・・・気づいたらダンテになって幻想郷にいた・・・   作:空の鏡

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秘封倶楽部と送った二週間のお話(上)

 

 

どうも皆さん、おはよう或いはこんにちは或いはこんばんは。ダンテ・アリギエーリ(転生者)アルよ。

 

よく分からん赤い結晶を触れたら、よく分からん世界に来ちゃいました。ちなみに現状は↓だよん。

 

サーヴァント:なし

聖杯:予備もあり

令呪:三画あり

帰還方法:不明

お金:無一文

 

うーん、この。見知らぬ地に来たのに、こんな状況とか死ぬ気なんですかねぇ。まぁ蓮子の家に泊まらせてくれてるんで、まだマシですね。これに+で野宿だったら死んでいた。

 

そんな状態ですが、ここで皆んなにクイズ。この状況をより悪化する"ある出来事"が起きたの。さてそれはなんでしょう?

 

正解は()()()()です。『シンキングタイムがないのはクイズとは言わない』って?クイズと言いましたがこれはクイズではないのです。(支離滅裂な発言)

 

でも、聖杯戦争が起きたが私はサーヴァントを召喚していない。これが何を意味するのかと言うと、文字通りこの地域で聖杯戦争が起きただけってこと!

 

これなら、巻き込まれないように気をつけるだけで良い・・・・・・そう、これだけだったのなら良かった。

 

聖杯戦争とは参加者で聖杯を取り合う殺し合い。勝者は聖杯を使い、大金を手にしたり、祖国の救済を目指したり、根源へ至ろうとしたりする。

 

・・・もしも、()()()()()()()()()()()()()()()()()だったら、皆んなはどうする?私は絶望する。

 

何でだよ!!これは僕のだぞ!!!私が生まれ変わった時からずっといた子なんだぞ!!人の物を勝手に奪うのは犯罪だと教わらなかったのか!!??

 

そんなこんなで・・・改めて自己紹介を。サーヴァントがいないのに強制的に巻き込まれることが確定した男〜〜!ダンテ・アリギエーリ!ここに惨状!

 

あっ参上じゃなくて惨状であってますよ。何故かって?ハハッ、お前達は私の宝具が『絶望したら発動する』をことを知っているかい?

 

「くっ・・・!妾に対してなんて事をするか貴様!」

 

「だがあの男は聖杯を所持している。好都合だぞアサシン。」

 

それが最悪なタイミングで発動しちまいました。おい待て、この展開は前に見たのに何でまたこうなるんですか?誰か助けてください。マジで死んじゃう。

 

蓮子の家事を手伝いたくないから、情報収集と嘘ついて散歩に行く。

ワイ「せっかくだから俺はこの廃墟を探索するぜ!」

聖杯「聖杯戦争やってるで。ちな景品は私。」

ワイ「あ"あ"あ"あ"あ"!!!!!(地獄が溢れる音)」

溢れた地獄が、隠れていたクレオパトラとそのマスターにシュゥゥゥーッ!!超!エキサイティン!!

 

って経緯なんですけど、我ながら芸術点高くない?何だこれはたまげたなぁ。まるで人生を使った作品みたいだ。俺以外ので作っていやがれ定期。

 

「ほう・・・お前が聖杯を持っているのか。本来なら貴様の所業は処刑ものだが、それを献上するなら妾の部下になるだけで許してやろう。」

 

メタトロンがいたら生き残れるのに・・・何でいないんだよォーーー!!!これじゃ聖杯取られて、ついでに始末されるエンド不可避じゃないか。

 

「フフ・・・遠慮しておきます。」

 

「はあ・・・話が通じない愚か者が聖杯を持っているとはな。令呪を持って命ず———ッ!?」

 

令呪が赤く輝いた途端、魔術師は首を掴まれて声を出せぬようにされた。その力は凄く、魔術師からは『あ・・・がぁ・・・!』みたいな、苦しんでいる声しか発してない。

 

目の前でこんなことが起きると驚くが、私は一番驚いているのは"これ"じゃない。聖杯が景品になったことも、並行世界へ連れてかれたことも、一番のそれと比べれば全て些事。

 

()()()()()()()()()()()()。私が対裁判長のために作り出して、消滅したはずの自作サーヴァントがそこにいた。生きとったんかワレ!?

 

「妾のマスターになんて事を・・・!」

 

やばいこのままだとクレオパトラにオルタがやられちゃう!とりあえず近くの物投げるか。おら!くらえ!何かデバフいっぱいつけー!あっやべ。

 

「———え?」

 

「」

 

ごめん皆んな、()()()()()()()()。てへっ!これは完全に負けましたね。来世も人間でありますように・・・来世こそFGOを遊べますように・・・。

 

「何を考えたのか知らないけど、これで聖杯は私のものね。」

 

「よく・・・やった!は・・・やく・・・渡せ・・・・・。」

 

「聖杯を受け取ったあと自害させるでしょ?だから契約を切って、私の願いを叶えた後に上げるわ。」

 

「こ・・・の・・・サーヴァント・・・風情がァアア!!!」

 

ええ・・・何でこんなに信頼がないんですか(困惑)。ぐだ男とかザビ子みたいに、仲良くならないとダメなのに何をしてんの?私でも仲良くできるのに・・・これだから魔術師は。

 

「早速聖杯を———って何よこれ!?」

 

聖杯から黒い泥が溢れ、クレオパトラの手を包み、全身を包み込むためか広がっている。クレオパトラが抵抗しようとしているが、残念ながら効果はない様子。

 

さて、現実逃避はやめまして・・・あれなに?私知らない。怖い!何なのあれ!怖いよ!しかも泥がどんどん増えてるから、もしかしたら私達も巻き込まれる可能性ある?

 

「オルタ!逃げるぞ!」

 

聖杯が手元にない以上、宝具を使われると確殺される。だからオルタを連れて、変になった聖杯と、クレオパトラから逃げるのが最善策だ。

 

サーヴァントではない私は先に行ってる。必ず逃げてくれると信じてるからね!それじゃあバイバイ魔術師さん!

 

 

 


 

 

 

「貴方達!絶対に逃がさないわよ!」

 

後ろからクレオパトラの足音と声がする。オルタも私と一緒に逃げているが、足音もないし、喋らないどころか呼吸音も聞こえないから、本当にいるのか不安になる。

 

ちょっとだけ・・・ちょっとだけ見てみるか。でいじょぶだ。SAN値は残ってる。それに多少のことなら慣れてるし。チラッ…

 

「・・・何あれ?何なのあれ!?」

 

振り向き様に、縛られたままオルタに運ばれている魔術師、魔術師についていた令呪が手の甲にあるオルタが見えたが、それ以上に驚いたものがある。

 

・・・・・いや、何で運んでるの?!何で令呪を奪ってんの?!オルタさんや、君は何を考えているの?

 

「ああ、この腕のことね?剥がせなかったから腕を切ったのよ!」

 

「違う!それも驚いたが()()()()()!!」

 

「後ろ?」

 

片腕がないクレオパトラが後ろを向き、()()()()()()()()()()()()()()()()を目撃する。そして前を向きクレオパトラは叫ぶ。

 

「何なのよあれはァーーー!?」

 

「知らぬわたわけェーーー!!」

 

———黒い波の中に輝くものが見えた。あれはまさか()()()()()()()()()!?何であの中にあるの!?

 

まずい。本当にまずい。私達よりもクレオパトラの方が若干早い。私は全速力で息切れしかけてるのに、クレオパトラは余裕の表情をしているから、このままだと捕まってしまう。

 

「フフ・・・お前達がいくら走っても、ここから逃げることはできない。」

 

「ここは俺の工房だからぁぁああああーーー!?

 

典型的な悪役のセリフを言ってた魔術師は、縛られたままオルタに投げられたが、クレオパトラは助けなかった。

 

そうして私が初めて会った他のマスターは、悲鳴を上げたまま黒い波に飲み込まれた。消えていった。

 

「アサシンのマスターが死んだ!この人でなし!」

 

「何故私を責めるの!?投げたのは貴方のサーヴァントじゃない!!」

 

この子はあれだから、箱入りならぬ、地獄入り娘だから。少しはしゃいでるだけだからセーフ。何もしなかったお前のせいだな!アサシン!(ブーメラン)

 

「ちょっ・・・オルタ!?」

 

推しにいきなりお姫様抱っこされた、私の心情を10字以内で答えよ(唐突な問題)。(シンキングタイムは)ないです。ですので正解を発表しますね〜。

 

「マジ尊すぎる・・・。」

 

 

 


 

 

 

お姫様抱っこにより、至近距離で推しの顔面を見てしまった私を抱えて、単独顕現(天使)を使って人がいない場所にテレポートする。不甲斐ないマスターでごめんね・・・。

 

「その・・・大丈夫ですか?」

 

「私は無事・・・って喋れたのか!?」

 

オルタちゃん話せるの!?何それマスター知りませんよ!最高のサプライズになったわ、マジで嬉しいありがとうオルタ!

 

「嫌でしたか?」

 

「そんなわけない!!」

 

こんな美少女との会話が嫌いなやつなんか、この世界にも存在しないから安心せい!いたとしても私がぶん殴ってやる!!

 

「そう言って貰えると、勉強したかいがあって嬉しいです。」

 

あっ待ってガッツ発動しちゃう。したわ(事後報告)。

私悪くないでーす。美人で天使なサーヴァントのせいだと、ダンテ思いまーす!

 

オタクが女子に耐性ある訳ないからしゃーない。

 

「なあオルタ。君が良ければ何だが・・・。」

 

 

 


 

 

 


 

 

 


 

 

 

「フフ・・・買い物に付き合わせて悪いね・・・。」

 

「私はサーヴァントです。罪悪感を抱かずにもっと頼ってください。」

 

この堕天使・・・優しいし可愛いとか最強すぎない?対裁判長のために作ったのに、こんな心を持っているなんて・・・私、涙が出そうだよ。

 

「ダンテ。ここはどこですか?」

 

「私の居候先だ。」

 

蓮子さんの家に今日から住むからね。オルタは・・・地獄に戻りたいのなら戻すし、出てたいのならそのままにするけど・・・出てたい?OK分かった。

 

「ただいまー。」

 

「おかえりー。その子は?」

 

自己紹介は本人にさせ(ダンテ。私喋りたくないので代わりにお願いします。)・・・るのはやめて手本を見せんとな。地獄入り娘は人見知りなのかな?普通のことだな。

 

「紹介するよ蓮子。彼女はメタトロン・ジャンヌ・オルタ。英霊(サーヴァント)と言う私の使い魔だ。今日から住ましてやりたいのだが良いか?」

 

「良いよー。」

 

本当は名前はオルタだけ教えるつもりだったし、サーヴァントなことを言うつもりもなかったけど、良い言い訳が思いつかなかったから、真実を伝えました後悔しかしてないです。

 

・・・まさか説明を要求しないとは想定外だった。

 

「住まわせる代わりに、色々説明お願いね。」

 

訂正、想定通りの結果でした。でも面倒だから後でにしたい。ですので先に荷物を置きに行こう。

 

あっ待って荷物を部屋に持ってかないでオルター!

 

英霊(サーヴァント)って何!?どうやって使い魔を召喚したの!?はーやーくーおーしーえーてーよー!!!」

 

「ええい!離れろ!説明するから離れろー!」

 

 

 


 

 

 

「なるほど。教えてくれてありがと!」

 

舐めていた・・・女子学生のことを。前世とは違う強みがある。具体的には行動力パネェっすよ。そのせいで()()()()()()()()()()()も吐かされた。

 

「私は部屋を確認してくる。」

 

自分の部屋で疲れを取ろう。初日なのに戦闘には参加させられるし、洗いざらい吐かされるし最悪だ。

 

「ここが私の部屋か・・・・・()()()()()()()()()?」

 

机の上に聖杯が置かれている。オルタは私を見るやいなや、首を横に振っている。なるほど呪いのアイテムだったってことか。

 

よし除霊しよう。万能の願望器が変質すると世界が滅びるかもしれん。誰か巫女を・・・って今は呼べないか。詰んだくね?

 

「これを見て。」

 

オルタが紙を見せる。紙には『アサシンの討伐成功しました。』と書かれている。この文字なんな綺麗すぎない?まるでAIが書いたみたいだ。

 

「私が部屋に来た時には、すでに置いてあって・・・。」

 

「そうか。信じよう。」

 

まったく初日から飛ばしすぎなんじゃ。こういうのは三日目あたりからだろ!?人生ハードモードとは聞くけど、これだとルナティックだよ!

 

うわあああん!!早く帰りたいよおおおお!!!!

 

「・・・私はダンテのサーヴァント。ただ貴方の役に立つことが望みです。」

 

あれ?何か雰囲気が・・・。

 

「あの日以来、何者でもあれなかった私ですが、やっと機会が来たんです。」

 

「絶対に守ります。絶対に敵を倒します。絶対に聖杯は守り抜きます。失敗したあの日と違って、今回こそ成功させます。」

 

「だから・・・帰るのは聖杯戦争に勝ってからじゃダメですか・・・?」

 

すぅーーー・・・・・思ったよりも深刻だなこりゃ。何とか精神を安定させないと、呼延灼みたいにキラキラしちゃう!ええとなんて返そう!?ええと・・・ええと・・・よしこれだ!

 

 

 


 

 

 


 

 

 

メタトロン・ジャンヌ・オルタ。月での戦いに勝つために、作られた私の名前だ。ダンテの姿を捉えたのはあの時が初めてだが・・・それよりも前から、私は存在していた。

 

私の正体はサタン。といっても神曲に出てくるサタンであるため、本人ではないのだが・・・私の意識ができるよりも前から地獄の底にいた。

 

メタトロン・ジャンヌ・オルタと名前を付けられる前の頃の記憶はない。それもそうだ。サタンの再現なんて普通は無理なのに、形だけでも存在していただけ奇跡といっても過言じゃない。

 

地獄の奥底で、何も感じることも、考えることも出来なかった私に・・・ダンテは私に力を、名前を、知性をくれた。それがとても嬉しかった。

 

そのお礼に必ずや勝利をあげようとした。何一つ持っていなかった私の、今まで呼ばれなかった私の、役に立つこともできなかった私の、ただ一つの感謝を込めて。

 

そして足止めのために命を捨てた。まあ私は使い魔なので、死んでも復活しますから平気ですけど。怖いのは私の元になった、敵でもあるメタトロンですよ!容赦なく壊そうとしたきたんですよ!?

 

・・・・・その時は喜びました。使命が果たせたので。ですがダンテが刺されたのを見て理解したんです。私は初めから失敗したと。

 

一人で倒せず、守ることもできず、私ができたことは中途半端な働きをして地獄に帰っただけ。

 

その日から待ち続けた。謝罪をする日を。でも待てども待てども呼ばれなかった。第九圏の寒さを身に受けながら・・・ずっと。

 

ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと。

 

何度消えようと考えたかキリがない。名前を捨てて元の何もない(サタン)に戻ろうと考えたのも何度もある。結局、使われた霊基からの『また会いたい』との思いに逆らえなかった。

 

そして4ヶ月15日8時間32分19.854秒ぶりにダンテに会えた・・・・・呼ばれてないから勝手に出たけど許してほしい。

 

「・・・私はダンテのサーヴァント。ただ貴方の役に立つことが望みです。」

 

だからどうか・・・一度だけ信じてください。

 

「あの日以来、何者でもあれなかった私ですが、やっと機会が来たんです。」

 

あの日まで何も持ってなかった私に、全てを与えて役目をくれた私の主(ダンテ)に、今度こそ償いたいのです。

 

「絶対に守ります。絶対に敵を倒します。絶対に聖杯は守り抜きます。失敗したあの日と違って、今回こそ成功させます。」

 

形だけだった何もない私(サタン)への我が主の愛が籠った私(メタトロン・ジャンヌ・オルタ)も、私という存在も、使命を失敗したくせに償うことさえも捨てて、塵に戻ろうとしたけど・・・・・。

 

「だから・・・帰るのは聖杯戦争に勝ってからじゃダメですか・・・?」

 

見捨てないで・・・・・忘れないで・・・・・嫌わないで・・・・・もうあの寒さは・・・虚しさは耐え切れないの・・・・・。

 

お願い・・・早く答えて・・・。望んでるなら何でもするし、何でも捧げる!我が主(ダンテ)以外を崇める者を処刑だってできる!どんな行動も絶対にできるかr・・・!?

 

手を握られる。体を包んでいたあの頃の寒さが、手から伝わる熱に消えてゆく。ああ、なんて心地良いものなのかだろう・・・。

 

「令呪を持ってオルタに誓う。私にとってオルタはずっと、強くて優しくて愛おしい私の堕天使だ。」

 

・・・・・え?

 

「令呪を持ってオルタに誓う。守ってくれたし、戦ってくれたし、頑張ってくれた。オルタは常に私のために尽くしてくれたよ。」

 

・・・・・・・・・・え?

 

「令呪を持ってオルタに誓う。"3回目の"私の命を守る使命を、1回目みたいに成功させて、2回目みたいに生き残ってね。」

 

「・・・・・あっ!2回目はアサシンの時ね?分かりづらかったよね・・・ごめん。」

 

最初は霊基から来た物だった。他者の愛だったけど、いつしか私なりの感情を抱くようになり・・・寒さの中でまた会う日を待っていた。

 

久しぶりに会って、手を握られ、目を見てくれながら、令呪を共に言われたら、もう何の苦しみもない。

 

偽りのメタトロン。ただの役を羽織る者(プリテンダー)でしかないけど・・・願わくば側にいつづけれますように。

 

邪魔する者は(偽物)だろうと、主の代行者(ダンテのサーヴァント)として必ずや天罰を下しますから。




要望がございましたので、番外編にダンテと秘封倶楽部の聖杯戦争を書くことにしました。なんか初日からアサシンにあったり、オルタがヤバくなったりしてるが命が無事なのでヨシ!時間はかかりますが・・・気長になってもらえると幸いです。
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