フフ・・・気づいたらダンテになって幻想郷にいた・・・ 作:空の鏡
「ダンテはさ・・・
故郷にか・・・確かに戻りたいと思ったことは何度もある。たとえ帰れなくても、幻想郷から出て外の世界で暮らしたいと思ったこともある。だけど・・・それでも私は・・・絶対に帰らない。
「私はもう帰らなくても大丈夫。」
「理由、教えてくれる?」
何よ。『やっとまともな考えをしたと思ったら、結局は自分の欲望に正直で失望しました。』なんて目をして。転生者差別はやめてください。
そもそもさ!ネットでよく見かける殆どの転生主人公は、元の世界に何の思い入れもないかのように行動してるけど、私にはそんな思考回路はないんです〜!!えっ俗欲に従った時点でお前も同類?
・・・・・・・・・何だろう、正論やめてもらえますか?
そんなことはどうでも良いだよ。何て言い訳をするか。嘘は良くないから、ちょっと言い換えるか。皆んなも手伝って!聖晶石上げるから!
ふむふむ・・・ダメ?ケチ!!もう良いもん!私は優秀だから一人で何とかできるもん!見とけよお前達、私はぜーったいに怒られないからな!
「確かに戻りたいと思ったことは何度もある。全てを捨ててでも、帰りたいと願ったことも。」
「だけども・・・この旅で出会えた君達を、何が何でも失いたくないんだ。」
我ながら良い言葉を選べたと思う。やっぱりこの私は優秀で天才で神だ!!もう神(物理)だった。これでも一応、分類上では人間なんだよなぁ。
「そっか・・・君達か。」
さーてと、困難を乗り越えられたことだし読書を再開しましょ。もう十冊も読んだけど、まだ読める。読書なんてなんぼしても楽しいですからね。前世でも楽しかったし・・・べっ別に友達がいなかったとか、そんなんじゃないからね!
「こっち向いて。」
推しに言われたので読書をやめ、言われた方に顔を向ける。警戒なんてしなくても良いんですよ。だって怠惰ヌとはもう約1年間の仲なんだからさ。
膝に座っていたメタトロンが向きを変えていた。何故か赤面しており、私の頭を掴んでいる。どうやら目を離すことは許されないみたいだ。
「どうしたの?」
メタトロンと目が合う。目は宝具を使った時のピンク色になっている。ピンク目って・・・良いよね。このビー玉みたいな感じが最高だと思うんだけど、貴様らはどうなん?
「・・・キスして。」
いや〜それはちょっと無理かな。恐れ多いと言いますか、綺麗な物を汚したくないと言いますか・・・・・。とにかく!接吻はダメ!私は死刑!
「あのね・・・そう言うのは好きな人以外に言っちゃダメだよ。」
「知ってる。だからして。」
「好きと言ってもlikeじゃなくてloveの方だよ?」
「知ってる。早くして。」
知ってるなら頼んではダメなのでは???これは流石にマスターとして注意しないとダメだな。私がただのイエスマンだと思うなよ?やるときはやる男なんだ。異変解決すらできる程にはね!
「お願いダンテ。」
「くっそ可愛いな!(フフ・・・流石のその願いは、叶えられないから他のにしてくれないか?)」
「心の声と入れ替わってるよ。」
やばいやばいやばい!!!このままだと推しにキスすることになっちゃう!前にしたこともあるけど、それでも推しにそういうのはやっちゃダメなんだってば!!法律違反ですものー!
・・・何だかメタトロンの目を見てると、別にキスくらいしても良い気がしてきた。まあ、キスなんて減る物じゃないしね。さっきまで何でダメだと思ってたんだろう。
「これで準備よし。ではキスを・・・ちょっと何をするのさ!」
私の頭を掴んでいた手を離し、頭痛でもしたのか自分の頭を押さえるトロンヌ。その影響か、目もいつもの金色に戻っていた。
「どうしたんだメタトロン!?」
「ごめん今・・・裁判長から迷惑念話が・・・。」
迷惑念話!?並行世界にいるのに念話できることに驚くけど、何やってんだよ裁判長!?あのThe ルーラー(私の中では)である裁判長ともあろう天使が、迷惑メールを送る現代人みたいなことをして・・・何を考えているんだ?
・・・・・・・・・あれ?何かついさっきまで何を考えてたのか思い出せない。何だっけ・・・まいっか!忘れるということは大したことじゃないだろうからね!
「勝負が終わったみたいだ。戻ろうか。」
「えっ・・・あ、うん。抱っこして。」
てなわけで聖杯ワープで行くよ〜。パチュリーに怪しまれないようにしてね。守れなかったら・・・・・ダメ何も思いつかない。何しても聖杯が無事な未来しか見えない。