フフ・・・気づいたらダンテになって幻想郷にいた・・・ 作:空の鏡
メタトロンが俺に急接近する。凄まじい移動速度。俺は咄嗟に反応できない。彼女を警戒していたとしても、瞬きする暇もなく、呼吸する暇もなく、俺の視界の中で、彼女は、その表情を変えないまま、拳を、心臓に向けて・・・・・・・・・なんてことくらい、予想通りだ。
どっっっがががぁぁぁぁぁあああああ!!!!!
という俺に拳が当たる音が王の間の響く————ことはなかった。せいぜい接近するときの風を切る音がしたくらい。それでも日常生活の中では聞くことがない音がしたが。
・・・・・あっぶな!!あっぶなぁあ!!!頭潰されるところだったよぉぉ!!!やっぱり俺には戦闘中特有のシリアスは無理だ・・・だって三ヶ月前は一般人だったんだもの。くそっ、何でこんな目に俺が合わなくちゃならないんだ!!!
「どこまで対策をしていたんですか?」
「はて・・・そんなことはしていないんだがね。」
メタトロンの俊敏はEランク。だから普通は遅い。しかし筋力はAランク、スキルの絶対の代行者はEXランク。故に俊敏のランクが低くても一瞬で攻めて来れるのだ。
ずるだずる!弱点を消すなこのずる天使!!お前がそんなことしたら俺勝てなくなんねんぞ!?
「全くとぼけて・・・なら"これ"はなんですか?」
メタトロンが聞いているのは不自然に止まった拳のこと。そう、拳が当たる音が響かなかったのは、空を切ったからではなく、目の前で止まったから。これが俺が作った、対象のあらゆる攻撃を全て防ぐバリアを出す玉座の力ァ!まあ突破手段もあるがネ。
「これは君への信頼の証だよ。」
「ならこんなものをなくしてほしかったのですが・・・・・今からでも良いですよ?」
「はっはっは。無理な相談だな。」
対策したのに全部消すとか、馬鹿でもアホでもしない、ただの虫の所業じゃあないか。そんなことは俺は絶対にせぬぞ。
「この玉座は、あることがされない限り、座っているものへの攻撃を全て等しく防ぐもの。」
「そのあることとは?」
「座る者が下す
これは守るだけではなく、対象に試練を与えることもできる。まさに攻防一体の玉座。ただし弱点もある。一つ、全ての試練を乗り越えられたら守りが消えること。二つ、試練は一つにつき一回まで出せること。
本当なら弱点0にしたかったけど、弱点がないと作れなかったから、こればっかりは仕方なかったってやつだ。
声を発することなく、メタトロンが急速に距離をとる。う〜ん、流石は幸運EX。危険には敏感だな。さすが大天使。略してさす天。
では早速一つ目の試練といこう。ここで加減すると俺が負けることになる。だから殺す気でやる。それでも負けそ〜。ま、こればっかりは仕方ないか。守りが消える前に弱体化してやるぜ。
「
というわけで召喚、神獣バシュム。コイツはメタトロンと霊基数値が同じなティアマトが生み出した十一の魔物の一体。コイツは令呪が使われないと一息でサーヴァントですら殺す。神獣、怖いなぁ!
「第一の試練、神獣バシュムの討伐。開始っ!」
それが通常時。
※ゲームみたいに弱体無効があったらおしめぇだ。
「槍をここに。」
そう呟くとメタトロンの手に二本の槍が現れる。外見はランサーのジャンヌが持っているものと酷似している。串刺し大好き!大天使様!・・・・・これが事実だなんて事実は小説よりも奇なり。
ほら、槍持ったメタトロンがバシュムを討伐しようとしてる。ウキウキで。誰でも良いからさ、ここから勝てる方法でも教えてくれないかい?一億出すからさ。土下座するからさ。だから助けて・・・。
十二の試練(ゴットハンド)
ダンテが作った玉座。ヘラクレスの持つ宝具とは読みが同じだけで効果は違う。名前が同じなのは良い名前が思いつかなかったから。
効果:ヘラクレスが十二の試練を乗り越えた様を対象に当てはめ、十二の試練を乗り越えさせる(事前に試練は用意する必要あり)。これは本来ならば魔術判定されるが、何故かダンテは現人神になっているため一部とはいえ権能の域に達しているため通用する。