転移後世界の仕様が変更されました   作:リセット

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レベル21 スレイン法国の今昔

 こつり。こつり。彼女は自らの住処である、スレイン法国にある古い神殿の廊下を歩く。今しがたモンスターとの戦いを終えて来たばかりの彼女は、ちょっと疲れてはいるが……まぁ、いつものことだと意図的に疲労を無視する。

 

 変に疲れた顔をしても、幸せはやってこない。数十年前に老衰で亡くなった母の言葉であり、今も守っている約束の言葉。

 

 ヨシッと疲れを取った後は、表情を整えて扉の前へ。神殿内部はいくつもの居住エリアに分かれており、ここの扉が彼女が現在毎日寝泊りしている部屋に続いている。扉を開けたらいつもの玄関──六大神が遺した資料を参考にしているので、2000年代前半の日本家屋がモデル──があり、同じく日本家屋を参考にした短い廊下を抜けたら居間へと続いている。扉を開けたら父がソファーに座り、何やら資料に目を通していた。

 

「ただいま、お父さん」

「む? ああ、戻ったか。今日の戦果は上々だったか?」

 

 父親──20代前半の細身で、左右の色が違う瞳を彼女に向ける。娘の心配ではなく、戦果から聞くことに少々ムッとする彼女だが、若干の無神経さもいつものことかと無視する事にした。ストレージから帰りに買って来た食材を取り出し、『保存庫』に仕分けしながら彼女は答える。

 

「そんなに。いつもの、しょうもない小競り合い。私が出る意味があったのか分からないや」

「いつもの……となると、エイヴァーシャーの魔獣か?」

「そ、あんな魔獣数体で、どうして漆黒を呼ぶのやら……」

 

 やれやれと言わんばかりの彼女に対して、父親はそう言うなと返答し──

 

「それだけ期待されているのだ。生来の才能と併せて、お前はこの国でも屈指の実力者なのだからな」

「そんな期待いらないよ、私もう百歳超えてるんだよ?……代わりにお父さんが行ってよ。たまには漆黒として働いてさ」

「無茶を言うな。ベヒーモスを大戦で失って以来、私の戦闘力はガタ落ちしているんだ。適材適所、出来る者が出来る事をすればいい」

「誤魔化し始めたよ、この親父……ベヒーモスが何なのか知らないけど、そんなのいなくとも、あの娘達がいるでしょ」

 

 真面目にやればそれなりに強く、また法国でも切り札と呼べるワイルドカードを持つのに、どうにもしゃっきりしない父に彼女は呆れた顔をする。

 

 はぁ……と再度呆れるが、昔からこう──百年以上こんな感じの父親なので、今更ではあるかと納得する。同時に空腹も覚えていたので──

 

「ご飯は?」

「まだだ」

「そ、じゃあ何か作るね」

 

 家にいるなら作ってよ……とは彼女は言わない。母が亡くなってから、父が不慣れながらも料理をして、とてもではないが喰えたものじゃない劇物が完成した。それを口にして以来、父親に対して何か料理をしてくれと、彼女は一度も言っていない。作って欲しいのはダークマターではなく食事なのだ。青い光を放ち、近づくだけで全身の細胞が壊れ、回復魔法を使わないと治らなくなる物体では決してない。

 

 ちゃちゃっと汁物を作り、パンと肉を魔力を吸って熱される魔法鍋で温め、葉野菜を千切って盛り付けたら夕食の完成だ。

 

 テーブルに並べたら父親と共に座って──

 

「いただきます」

 

 六大神が遺した食事前の作法。いつものルーチンを済ませてから、もそもそと彼女はパンやら肉やらを胃に流し込んでいく。味付けは塩だけだが、肥沃な大地を持ち多数の種族がこぞって品種改良をしている連邦産の小麦と豚を使っているので、たしかな旨味が口に溢れる。

 

 いつもの味ではあるが、これが喰えなくなったら嫌だなぁ……と言うのが彼女の本音だ。父親も文句を言わずに食べているので、似たような気持ちを持っている。

 

「そう言えば、そろそろだな」

「そろそろって、何が?」

「ファーインの命日だ。そろそろ五十回目になるだろ」

「あー、そろそろだっけ?」

 

 彼女が壁に下げられた日付表を見てみると、確かに命日まで2週間もない。法国ではこれも六大神の教えとなるが、命日には親族で集まって死者を弔うのだ。そう言えば忘れてたなと、彼女は思った。

 

「休みは空けておくんだぞ」

「はいよー、それじゃその日は休みを空けて貰うよう、神官長に直談判しておくねー」

 

 軽い言葉を返してから、また食事に戻る。食べ終えたら片付けは父親の仕事だ。一日に2000Lまでの水が出るちょっと高級な蛇口の前で、水を付けて拭くだけで皿の汚れが消えるスポンジ片手に奮闘する父親を置いて、彼女は自室に戻る。

 

「今日は何を聞こうかな」

 

 最近連邦で開発された、最新型の音楽器に円盤をセットする。円盤はレコードと言って、円形の中には魔法陣が刻まれており、これを音楽器に入れると振動系魔法が発動。音楽器には振動すると音を出す板が複数仕込まれていて、この振動を受けると板が鳴り特定の音が出る。これ全てを組み合わせることで、まるで目の前で演奏されているかのように音楽が鳴るのだ。

 

 レコード毎に組み込まれている魔法陣が違い、作り手によってどんな音楽にもなり多種多様に種類も変わる。彼女が好むのは弦楽器の音で、気に入った曲を聞きながら微睡みに体を委ねる。

 

「お風呂……めんどいな……<清潔(クリーン)>」

 

 そう言えば湯浴みをしていないなと思った彼女だが、面倒くささが勝ったのか魔法で体から汚れと埃を消してしまう。そのままベッドに倒れ込み、今日と言う一日を終えたのだった。

 

 晴れて翌朝。朝食を作り食べ終えた彼女は、神殿の廊下をいつものように歩く。その途中、見知った顔に出会った。

 

「よう、アンティリーネ! 朝っぱらから眠そうだな!」

「……おはよ、神槌。貴女は朝から元気だね」

「おうよ、たっぷり寝て、腹いっぱい朝飯食ってるからな。これで元気が出ないなら、そいつは人間じゃねえな」

「なら、私は異形種か亜人かな? お腹いっぱいに朝食を食べて、昨日も音楽を聴きながらだけど早く寝たのに眠たいわ」

「おいおい、あんま異形とか亜人とか言ってると、まーた白い目で見られるぞ。ただでさえ、連邦製品を神殿に持ち込んでる件で、お前さんけっこうな神官から睨まれてるんだろ?」

「後ろ指を指して、私の嗜好品にまでケチを付けられる覚えはないよ。そんな神槌こそ、向こうの蒸留酒をたくさん持ち込んでるじゃん」

「あれはいいんだよ、清酒ってやつだ。法典にも乗ってるだろ? あと仕事の時以外に、俺のことを神槌って呼ぶんじゃねえよ。ちゃんとガガーランて呼んでくれ」

「えー、めんどくさ……いいじゃない、神槌でも。ガガーランだと五文字もいるけど、神槌なら四文字で済むんだよ?」

「たった一文字すらめんどくさがるなよ。仇名ならまだしも、役職名で呼ばれんのは好きじゃねえんだよ。お前さんにも、そう言うのってないか?」

「どうだろ……考えたこともないかも。まぁ、神槌……ガガーランが嫌だって言うなら、役職呼びは辞めるけど」

 

 そこから二人で仕事場まで移動することに。別に仕事と言っても、アンティリーネもガガーランも常に仕事がある訳ではない。二人ともスレイン法国の最強部隊兼表には絶対に出ない裏部隊──漆黒聖典の隊員だ。他種族の侵攻に対する備えとして呼ばれたり、魔獣退治に引っ張り出されることもあるが、普段は表向きの仕事──アンティリーネであれば神官として、ガガーランであれば力仕事の雑務などをこなしている。

 

 今日は偶々どちらも漆黒としては非番なので、仕事と言っても緩い内容だ。どちらも昼前には終わってしまうようなちょっとした雑務。なので仕事が終わったら、どこかに出かけないかとガガーランはアンティリーネを誘ってみた。

 

「どこかって……どこ?」

「そうだな、飲み屋なんてどうだ? 新しく大通りに開いた店があるみたいだぜ」

「えー……お酒はそんなに好きじゃないな。それなら第三通りにある、白鯨でトゥーゴーパーソナルリストレットベンティツーパーセントアドエクストラソイエクストラチョコレートエクストラホワイトモカエクストラバニラエクストラキャラメルエクストラアーモンドトフィーエクストラクラシックエクストラチャイエクストラチョコレートソースエクストラキャラメルソースエクストラパウダーエクストラチョコレートチップエクストラローストエクストラアイスエクストラホイップエクストラトッピングダークモカチップクリームフラペチでも試してみたいかも」

「なんて?」

「聞こえなかった? トゥーゴーパーソナルリストレットベンティツーパーセントアドエクストラソイエクストラチョコレートエクストラホワイトモカエクストラバニラエクストラキャラメルエクストラアーモンドトフィーエクストラクラシックエクストラチャイエクストラチョコレートソースエクストラキャラメルソースエクストラパウダーエクストラチョコレートチップエクストラローストエクストラアイスエクストラホイップエクストラトッピングダークモカチップクリームフラペチだよ」

「……それなんの飲み物だよ……」

「なんのって……そりゃトゥーゴーパーソナル──」

「分かった。その長ったらしい何かが呑みてえんだな。だから何度も言わなくていいぞ」

「そ? それか連邦に、新しいレコードを買いに行きたいかな」

「連邦ねぇ……別にレコードなら、法国でも手に入るだろ?」

「分かってないね。新盤の多さなら、どうあがいても連邦だよ。白鯨にしたって、連邦のカフェ文化が入って来たもの。最新文化はいつも連邦にあるんだもの。法国内だと色んな事が保守的すぎ」

「まぁ、それは否定しねえけどよ。でも仕方ねえだろ、聖典や法典の関係上、どうしたって連邦の文化や製品を、そのまま国内に持ち込むのは結構ご法度なんだからよ」

「その辺を含めて、古いなぁ……て話なんだけどね」

 

 はぁ……とアンティリーネは内心ため息を吐く。六大神への信仰を疑っているわけではないが、如何せん書かれている内容に若干の古臭さを感じる溜息だ。その古臭さとは……亜人や異形に対する強硬な態度の事だ。

 

 現在アンティリーネが使っている連邦製品にしても、大半は任務ついでにこっそり持ち込んだもの。こっそりと言っても、神殿で働くような神官はみなその事を知っている。表立った批判はしないが、ガガーランが指摘するように神官たちは白い目で見ている。なんて不信心な、と。

 

 ……スレイン法国の国教である六大神信仰。これが今日まで法国を存続させた要因であり、同時に現在の五国同盟において国の在り方を縛り付けている最大の枷でもある。

 

 元々六大神信仰の教えでは、弱者である人間は全員で手を取り合い、他種族からの侵攻に備えなければならない……と言うのが前提である。事実、この手の内容が法典にも聖典にも記されている。スレイン法国の建国神話を信じるならば当時の人間種は酷く脆く、洞窟や森の奥深くに隠れて生き延びていた。もしも亜人や異形にでも見つかれば、彼らの食卓に並ぶか奴隷として玩具にされる。それが当時の人間種であった。

 

 彼らが他種族のように隠れ住まなくて済むようになったのは、六大神が彼らを見つけて保護し、村を興す手伝いをしたから。他種族は弱い人間種を餌や玩具にしようとしたが、当時地上の覇者であった竜王達とすら互角に戦える六大神と、彼らに付き従う従属神達に守られた人間種には手出しできなかった。

 

 しかし六大神がお隠れになられてから、人間は自分達だけで人間種と言うものを守る必要が出来てしまった。けれど人間は弱い。弱いからこそ亜人や異形が出る目を潰し、全員で力を合わせて同じ方向を向き他種族を弾圧しなければならない。

 

 と言うのが、六大神信仰の教義だが……しかしながら、現在この教えそのものが根底から揺れている。なにせ現在の人間は、一対一でも他種族と対等に戦える。その辺を歩いている一般人ですら、仮に亜人と戦いになった場合勝率は半々だ。だから聖典が記す弱者とは一体何を指しているのか? 亜人ですら人間種が弱いと聞いて、嘘つけこの野郎あいつらに殴られたら奥歯砕けたぞお前と言う時代が現代だ。

 

 ……誰も覚えていない。人間種主体であるが故に、スレイン法国には当時を知る者が殆どいない。かつての人間種は弱く脆く、今の時代から信じられない程に弱かったことをまるで知らない。300年より前では、一般人が赤子と大して変わらないほどに弱者だったなど……遠い昔の出来事なのだ。知っていそうな人物としては長命種であるエルフなども一部にいる。特にアンティリーネの父親など300歳以上なので覚えていても良いのだが、彼は大戦期に法国に捕まって色々とあったらしく大戦以前の記憶が不確か。その他のエルフにしても当時の事となると記憶が薄すぎて、そうだったか? と言わんばかりの有様だ。

 

 ともかく現代の人間から見ると、良くも悪くも対等に戦えるからこそ、経典に記される他種族への憎悪に共感が湧きにくい。とは言え熱心な信徒が多く、幼少期から六大神信仰にどっぷり浸かっているので、一応教えとして人間種こそこの世で一番の種だと信じ込む信徒も多い。しかしアンティリーネのように、この教えってなんだろと考えて、若干信心が薄れている信徒も出つつあるのが現在のスレイン法国だ。それにすぐ傍には人間種と亜人種と異形種が手を取り合い、新たな時代を築く連邦が存在する。あれを見ていたら自国はなんだかなぁ……だ。

 

 なお六大神信仰が連邦で流行らなかった理由だが、亜人や異形がいると言うのもあるが、それ以上に仮に連邦の人間が六大神信仰の聖典を読んだとて、どうしてもこう思ってしまうのだ。

 

「なんでこの聖典の登場人物は、亜人に殴られっぱなしなんだ?」

「普通やり返すよな?」

 

 ……まるで事情が違う。クラス補正値により亜人に負けない強靭さと腕力を持つ現代人は、貧弱だった古代人の目線にどうしても立てない。共感できない教えが広まる訳もなく、連邦では貨幣を神とする信仰の方が人気だった事もあり、六大神信仰はそういう信仰もあるんだねで終わった。

 

 むろん連邦であれば、大戦前の人間種の脆さを覚えている異形種なりもいるが、今の強くなった人間種のイメージが強すぎて、聖典を読んでもそうだった気がするなぁ……とエルフのような感想で終わってしまう。

 

 しかし法国は六大神への信仰で成り立ってきた国。大戦から200年以上経つとは言え、簡単に聖典の内容を書き換える訳にもいかない。依然として亜人や異形への薄っすらとした敵意は存在し、それが理由で法国内には人間種以外が殆ど存在しない。仮にこの国で国民として認められたくば、前提として人間種でなければならない。それに伴い、連邦の製品──亜人や異形が関わった品物の輸入も簡単に認められていない。

 

 食糧などは特例として認めているが、娯楽品となると遅遅として取り入れられていないのだ……だからこそアンティリーネのように連邦の娯楽製品を持ち込む人物は、白い目で見られていたりする。

 

「第一エ・ランテルで共通貨幣経済制度の条文に調印しているんだから、この国もいい加減大規模な貿易路線に舵をきったらいいと思わない?」

「それ、あんま大きな声で言うんじゃねえぞ? ……仕方ねえだろ。聖典の内容と、他種族との貿易自体が噛み合いが悪すぎるんだ。調印した当時は違ったかもしれねえが、当時の大戦を知る人間なんて殆ど残っちゃいねえ。お前さんの親父さんだって、大戦期以前の記憶は失ってんだろ?」

「らしいけど……真相は分かんない。でもさ、もう亜人とか憎むのめんどうじゃない? 娯楽にしたって連邦に負けちゃってるし。そりゃ、こっそりなら娯楽製品を持ち込めるよ? でも表立って持ち込めないから、新しい遊びが欲しかったら連邦にまで遊びに行かなきゃいけないし……」

「ふぅん……アンティリーネってあれだよな。けっこう新しい何かが好きなのか? えらく連邦文化への憧れみたいなもんを感じるが……」

「好きだよー、凄く好き……私が子供の頃、大体今から百年以上前? の法国内の娯楽ってすごく地味な物ばかりだったの。幼少期にはルビクキューで遊ぶぐらいしかなかった」

「ルビクキューてあれか、六面に同じ色を揃える箱」

「それそれ。今から見れば地味だなーて思うけど、当時はあんなのでも凄く楽しくてね。ずっと六面全部揃えようと頑張ったな……で、そうこうしてる内にお母さんも老衰で無くなっちゃって、お父さんと二人で暮らすようになって。その辺でお母さんの代わりに漆黒聖典に選ばれて、初めて法国から出たの。その時に初めて行ったのが、連邦内の魔獣退治。任務自体は凄く簡単だったから時間が余っちゃって……それで帰りにエ・ランテルによってね……凄く楽しかった」

 

 目を瞑ればアンティリーネは今でも思い出す。街自体が活気に満ち溢れていて、法国内では見ないような光景──亜人と人間が肩を組みながら酒樽片手に通りを歌いながら歩く姿や、異形と亜人が実演販売と称して爆発している姿をだ。眼に触れる全てが新鮮で、それはもう彼女は楽しんだ……

 

「それ以来かな? 連邦製品を積極的に集めるようになったのは」

「ほぉん……俺は連邦出身だからあんま分かんねえが、他所から見たらおもしれえ光景だったんだな」

「そうよ……そうだ! いっそのこと、連邦にでも遊びに行ってみない? 転移魔法を使って」

「転移? 俺は転移を使えねえし、お前さんが使うにしても馬鹿高いスクロール必須だろ? 明日が休みなら話は違うが、そうじゃねえんだし今日はこの都市内で十分だろ」

「そうかしら……残念ね」

 

 本当に残念そうにしながらも、アンティリーネはこれ以上の無理強いはしない。あくまでも遊ぶだけなのだから、この都市でも出来ると言えば出来る。だから固執する必要はないのだ。

 

 そんな考えをしているところに──

 

「ここにおられましたか絶死絶命様、神槌様」

「あん? どうした」

 

 神官が一人駆け寄って来た。彼を見て、アンティリーネもガガーランも表情が変わる。駆け寄って来た神官は二人も知る人物で、同時に彼がどう言う役目をしているのかを良くご存じだからだ。彼の役目、それは──漆黒聖典への伝達係。

 

「……漆黒の皆さま全員に、招集命令が出ました。第三会議室に集合とのことです」

「あら? 何か重大事件?」

「内容まではなんとも……ただ、これを伝えれば絶死絶命様ならすぐに理解されると」

「どんな内容かしら?」

「──百年の揺り返し……とのことです」

「──そう。そう言えば、もうそんな時期だったかしら」

「百年の揺り返し? なんだそりゃ」

「神槌は知らない? それじゃ招集場所に行くついでに、色々と教えてあげるわ」

 

 ……百年の揺り返し。それがどう言う意味を持つのかをガガーランに教えながら、アンティリーネは急ぎ足で第三会議室に向かうのであった。




漆黒聖典:原作と変わらずスレイン法国最強部隊。この世界基準での英雄級以上だけで構成されている
アンティリーネ:原作と変わらず漆黒聖典所属。家族仲はそこそこ普通なご家庭。若干めんどくさがりなところがある
ガガーラン:原作では王国のアダマンタイト級冒険者。本作では法国放浪中にスカウトされて漆黒聖典入りした
アンティリーネのお父さん:大戦期に色々とあったらしく、大戦前の記憶は大部分が消し飛んだ
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