思い付いたヒロアカ系短編集   作:色々残念

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とりあえずこの話は短編集に移動させておきます


マジシャンズレッドだこれ その1

普通の世界で死んでから、異世界に転生するということを何度も繰り返すことになり、様々な敵と戦ってきたりもした僕。

 

波紋という技術を使う波紋戦士として柱の男達と戦って、風を操るワムウと相討ちとなって死んだジョジョの世界が、最初の異世界。

 

武術家として一影九拳の1人に挑み、拳聖を倒したが、身体に限界が来て死んだ史上最強の弟子ケンイチの世界が2番目。

 

戦士として勇者アバンの弟子となったが、武神流という武術を使うブロキーナにも預けられて武道家にもなって、最終的には真・大魔王バーンの両腕と引き換えに死亡したダイの大冒険の世界が3番目。

 

過去の日本で悪霊や悪質な妖怪を退治する霊能者として生き、まだ人を食べていた頃の雷禅を追い返したが、霊力を使い果たして死んだ幽☆遊☆白書の世界が4番目。

 

他にも様々な世界に生まれ変わって僕は死に、転生を繰り返してきた。

 

その世界の技術などを習得して引き継いで、次の世界に生まれ変わるということを続けてきた今の僕なら、様々なことが可能になっていることは確かだ。

 

これまでの世界で習得してきた技術などを用いて生きていると、即座に死亡するということもなくなり、寿命で死ぬことも多くなってきた僕は、大往生することもできるようになる。

 

さて、次はどんな世界なんだろう、と思いながら穏やかな死を迎えた僕。

 

再び僕が目覚めた新たな世界は、個性という超能力が存在する僕のヒーローアカデミアの世界だったけど、主人公である筈の緑谷出久に生まれ変わっていた僕は、何故か無個性ではなく個性があった。

 

父には火を吹く個性が、母には引き寄せの個性があり、僕の個性は、その2つが複合したような個性ではある。

 

眼光鋭い鳥の頭部を持つ赤い人を自由に出現させたり消したりが可能で、更にはその人を自在に操れるだけじゃなく、鳥の頭部の口からは火も吹けて、火を自在に操ることも可能な、僕の個性。

 

マジシャンズレッドだこれ、かなりマジシャンズレッドだよこれ。

 

ジョジョの奇妙な冒険に登場する超能力を具現化したような存在こそがスタンドと呼ばれ、モハメド・アヴドゥルという男のスタンドこそが、マジシャンズレッドという火を自在に操るスタンドだ。

 

どう見ても僕の個性は、外見も能力もマジシャンズレッドにしか見えない。

 

ヒロアカの世界のナンバーワンヒーローであるオールマイトと、ジョジョのアヴドゥルは声優さんが一緒だったけども、それ繋がりなんだろうかと頭を悩ませた僕。

 

ヒロアカは、無個性の少年が、ナンバーワンヒーローから力を受け継いで最高のヒーローになっていく話だったけど、僕に個性がある時点で、もうそうはならない。

 

ワン・フォー・オールを受け継いで使いこなせるのは無個性だけで、個性持ちがワン・フォー・オールを受け継いだら寿命を縮めてしまう。

 

それは避けておきたいとは思うけど、僕が選ばれることは無さそうだから大丈夫な筈だ。

 

何故なら、完全に爆豪くんの幼馴染みポジションに納まっていた見知らぬ誰かが無個性だと言われていたからである。

 

無個性だが、爆豪くんに一目置かれる存在であるらしい彼は、何故か特に関わりのない僕を、幼い年齢に合わないような見下した目で見てくるので、中身は僕と同じ転生者である可能性が高い。

 

たまに転生先で、僕以外の転生者と出会うことはあるが、善良だったり、悪質だったりと人によって様々ではあった転生者達。

 

そんな転生者達に聞いたところによると、神様による転生であると特典をもらえることがあるそうだ。

 

今回の爆豪くんの幼馴染みポジションな彼は、恐らく神様に特典としてワン・フォー・オールを受け継げるようになりたいとでも願ったのだろうね。

 

それが巡りに巡って緑谷出久な僕に個性が発現したということになったのかもしれない。

 

他人を見下した目で見るような存在がヒーローに向いているとは思わないけれど、僕に害がないなら関わることもないから、彼のことは放置だ。

 

それから個性の訓練と、これまでの世界で身に付けてきた様々な技術を、また使いこなせるように鍛練を積んでいった僕は、爆豪くんやその幼馴染みとは別の小学校に行くことに決める。

 

そうすると、何故か轟焦凍くんと同じクラスになった僕は、たまに彼と話すこともあった。

 

既に虐待のようなエンデヴァーの指導は始まっているようであり、怪我をしていた轟くんを見ていられなくて、波紋で彼の怪我を治療したことを切っ掛けに、話すことが増えた僕と轟くん。

 

波紋による治療を「暖かい」と言って気に入った様子を見せていた轟くんを治療していく日々を過ごしていると、何故か轟くんの自宅に呼ばれるようになった僕。

 

轟くんを治療していたことで、エンデヴァーに貴重な治療系の個性持ちだと思われたのか「報酬は支払うから焦凍の怪我を治せ」と言ってきた轟くんの父。

 

とりあえず轟くんの治療をした僕は、此方を覗き見していた轟燈矢さんを素早く捕獲し、巫力を用いた霊能力の治療と、治療だけに特化した念能力の併用で完全な治療を施して外見を元に戻してから、エンデヴァーこと轟炎司さんに引き合わせておく。

 

どうやら今日は、焼け死んだとされていた轟燈矢さんが施設から脱走し、荼毘となる前に自宅に戻ってきていた日だったみたいだ。

 

成長していても息子の轟燈矢さんだとわかる外見の相手を轟炎司さんは抱き締めて離すことはない。

 

「燈矢」

 

「お父さん」

 

「お前のことを忘れたことはなかった」

 

不器用な轟炎司さんが、父親として息子の燈矢さんとなんとか話そうとしているところに僕や轟くんが居ると邪魔かと思って一緒に退室。

 

「腹減った」と言っていた轟くんの為に、成人男性並みな大きさであるマジシャンズレッドを動かして料理を作っておき、完成したオムライスを轟くんに食べさせておいた。

 

その日から、轟家には家族が1人戻ってきたようで、虐待まがいな訓練をエンデヴァーが行うことも無くなったらしい。

 

頻繁に轟家にお邪魔することになった僕は、轟くんと結構仲良くなっていたことは確かだ。

 

精神的に落ち着いた様子を見せるようになった轟炎司さんに、妻である轟冷さんも精神が追い詰められることが少なくなってきていたようだが、まだ本調子では無さそうに見えたんで、一応メンタルも癒す霊能力のヒーリングによる治療を施しておく。

 

しばらく治療を続けていくと、精神的に安定していった轟冷さんは、元気を取り戻していた。

 

「母さんが元気になった」

 

そう轟くんが喜んでいたんで、轟冷さんを治療して良かったのかもしれない。

 

母親である轟冷さんから顔に煮え湯を浴びせられることもなかった轟くんとは、小学中学と同じ学校に通うことになり、雄英に進学するつもりな轟くんは、どうやら僕も雄英に来てほしいみたいだ。

 

「出久ならヒーローになれる」

 

なんてことを言ってくる轟くんは、僕と一緒に雄英のヒーロー科に通いたいようである。

 

「ヒーロー科を受験して受かるかも分からないし、A組とB組があるみたいだから、同じクラスになれるかも分からないよ」

 

「出久なら受かる。違うクラスなら昼休みに会いに行くから大丈夫だ」

 

そんな会話をした日も過ぎ去って、友人である轟くんの頼みで雄英高校を受験することになった僕。

 

筆記試験は問題なし、実技試験は個性名マジシャンズレッドを用いて、沢山のロボットを破壊していった僕は、雄英高校に合格する。

 

僕はヒーロー科の1年B組になり、担任となるのはブラドキング先生。

 

そこまでやる気がない僕は1年A組だったら除籍されてたかもしれないから、B組なのは良かった。

 

雄英高校で過ごしていた僕は、昼休みになると轟くんと毎日一緒に食事をすることになったけど、A組にはやたらと話しかけてくる夜嵐イナサくんが居るそうだ。

 

轟くんの性格が柔らかくなっていたことで夜嵐くんも雄英高校に入学していた為、A組B組共に21人存在するヒーロー科の1年生。

 

通常は20人が定員であるようだけど、優秀な生徒は落としたくないと考えて、今回は21人を定員にしたらしい。

 

しかし穏やかな日々は長くは続かず、ヴィラン連合による最初の襲撃があるUSJで、事件は起こる。

 

A組はなんとか襲撃を乗り越えたようで、大きな怪我をした人はいなかったそうだ。

 

それからしばらくして、開始された雄英体育祭。

 

半冷半燃の個性を駆使して、トップになった轟くんを見て、唖然とした顔を見せながら「轟が原作と違う」と呟いていた生徒は、昔見た顔だった。

 

どうやら爆豪くんの幼馴染みポジションとなっていた彼は、ヒーロー科A組の生徒になっていたようである。

 

無事に障害物競争を突破した僕は、1位の轟くんに誘われて騎馬戦のチームを組んだ。

 

騎馬戦の最中にマジシャンズレッドを用いていた僕を見て、爆豪くんの幼馴染みポジションな彼は「はぁ!?何で無個性がマジシャンズレッド使ってんだよ」と言いながら戸惑っていたんで、彼が転生者なのは確定だろう。

 

騎馬として轟くんを支えながらマジシャンズレッドを操り、ハチマキを獲得していった僕。

 

僕以外の転生者な彼は爆豪くんと組んでいたが、そんな彼等からもハチマキを奪っておく。

 

それから半冷半燃の個性を惜しみ無く使った轟くんが1位をキープしたまま終わった騎馬戦。

 

転生者な彼は「何もできない筈の緑谷なんかに、俺が負けた」と愕然としていた。

 

相変わらず此方を見下していたことには変わりがないらしい。

 

その後、体育祭のトーナメントの決勝戦で轟くんと戦うことになった僕。

 

「本気の出久と戦いたい」と頼んできた轟くんの願いを叶える為、僕はマジシャンズレッドと共に武術家としての技を用いて、轟くんに勝利する。

 

トーナメントに優勝した僕はオールマイトからメダルを受け取り、体育祭が終わってから自宅に帰宅した。

 

翌日、エンデヴァーに呼び出された僕は、極秘でインゲニウムの治療を頼まれたので、死者すら蘇らせることが可能な、巫力を用いた霊能力治療でインゲニウムを完治させておく。

 

兄が無事に歩けるようになったことで、憎しみが薄れた様子を見せていた飯田くん。

 

今の飯田くんならいきなり復讐しようとすることは無さそうだ。

 

じゃあ飯田くんは大丈夫だろう、と思っていたが予想外な出来事が起こる。

 

なんと、ステインによって、爆豪くんの幼馴染みポジションな転生者が殺害されてしまったらしい。

 

偽者だと判定されたことで、ステインによって殺害されることになったんだろうが、自分なら大丈夫だと思っていたのかもしれないな。

 

ワン・フォー・オール消滅しちゃったんじゃないかなこれ。

 

一応、蘇生できるか試してみて、駄目そうだったら、どうしようか。

 

頑張れって感じなデクが頑張らないと駄目かもしれないね。

 

 

ステインに雄英のヒーロー科の生徒が殺害されたことで、ヒーロー殺しステインの悪名が更に高まったりもしたそうだ。

 

これ以上ヴィランであるステインの悪名が高まる前に事態を終息させようと、プロヒーロー達はステインを捕まえる為に動いているが、それでもステインは捕まってはいない。

 

生徒の安全がどうなっているのかと、雄英に通う生徒達の保護者からの問い合わせが多数あり、一部のメディアにも批判されていた雄英高校。

 

そんな雄英高校の1年A組は、クラスメイトが死んだことに衝撃を受けたようで、幼馴染みが死んだ爆豪くんが特にショックを受けていたらしい。

 

クラスメイトを1人失った1年A組の雰囲気は暗く落ち込んだままであるそうで、同じ組のクラスメイトを失った状態で直ぐに気持ちを切り替えて、明るくなれるような生徒達ではない1年A組。

 

基本的に優しいA組の生徒達には、同じクラスの仲間であった存在を失ったことは辛いんだろう。

 

いつもはA組を煽るような物間ですら、今のA組を挑発するのは止めておこうと考えており、何もせずにそっとしておく程度の気遣いは物間にもできるみたいだ。

 

隣のA組がそんな状態である中、B組の方もヒーロー科の生徒が殺害されたことは重く受け止めていて、ヒーローという職業が命を落とすこともある職業であると、改めて実感していた生徒は多かった。

 

それでもヒーローを目指すことをやめないB組の生徒達は、別の科に転入するつもりは無い。

 

実際にヴィランによって殺害された生徒が身近に出たとしても、ヒーローになるという夢を諦めることはないB組。

 

雄英高校のヒーローの1年生は、そんな状態であるが、僕は僕で様々な技術を駆使して、こっそりとステインに殺害された生徒の死体と対面していた。

 

別世界から転生してきた魂は、死後に再び別の世界に移動することが多いようで、死んだばかりならまだ遠くには行っていないので引き戻せるが、時間が経過し過ぎていると魂が別世界に完全に旅立ってしまう。

 

ステインに殺害された火山九郎という名の転生者を、シャーマンキング式の巫力を用いた霊能力の蘇生術で生き返らせることができるか試してみたが、やはり死後に時間が経過し過ぎていたので、蘇生することは不可能だった。

 

死体として発見されてから1日以上が経過していて、更に相手が別世界からの転生者の場合、蘇生術でも蘇生はできなくなる。

 

麻倉ハオのように、魂がその世界の存在であるなら転生者であっても、ある程度時間が経過していようが蘇生は可能だけど、別世界からの魂は死後に長く留まることはない。

 

これでワン・フォー・オールを復活させることも不可能になった訳だけど、闇のブラコンであるオール・フォー・ワンが、永遠に弟を手に入れられなくなったと知ったら、何をするかが分からないよね。

 

「お前が居ないと駄目なんだ」と言ったり「大好きなんだ」とか弟に言うオール・フォー・ワンは、歪んだ愛情を弟に持っていたから、弟が手に入らない世界ならいっそのこと、と考えて世界を滅ぼそうとしてもおかしくないのが、とオール・フォー・ワンのヤバいところだ。

 

ワン・フォー・オールを受け継いだんなら、彼にはちゃんと死柄木弔とオール・フォー・ワンを倒しておいてほしかったけど、ステインに殺害される程度の強さなら、ワン・フォー・オールがオール・フォー・ワンに奪われていたかもしれないから、なんとも言えない。

 

ワン・フォー・オール持ちな転生者の火山九郎は死んで、生き返らせることも不可能なら、僕が頑張らないと死人は間違いなく出る。

 

林間合宿でヴィラン連合の襲撃があるとするなら、僕が何もしないでいると出水洸汰くんがマスキュラーに殺される可能性は高そうだ。

 

そんなことを考えている間に、火山九郎の死体を回収しようとしていたのか、現れた殻木球大。

 

気配を完全に消している僕には気付いていない様子の殻木は、恐らく雄英の生徒である火山九郎の死体を脳無にしようとでも考えているのだろう。

 

クラスメイトが脳無にされたとすれば、それは1年A組の消えない傷となってもおかしくはない。

 

死者を冒涜し、生者を苦しめるような行いをさせるつもりはない僕は、気配を消したまま殻木に直接触れることなく放った小さな念弾で、殻木の心臓にだけ穴を開けた。

 

倒れて動かなくなった殻木の死体を放置して、その場から立ち去った僕。

 

裏の顔はオール・フォー・ワンの協力者である殻木球大には、蛇腔総合病院の理事長という表の顔もあり、殻木球大の死はニュースにもなったようだ。

 

脳無の製造には殻木球大の協力が不可欠である為、これ以上脳無が増やされることはない。

 

それでも殻木球大が製造した脳無は残っていて、トゥワイスが捕まってもいない現状は、危険だ。

 

トゥワイスがトラウマを克服してしまうか、もしくはトゥワイスから2倍の個性をオール・フォー・ワンが奪い、特に自分を増やすことに抵抗がないヴィランに与えてしまうだけで、戦力は一気にヴィランに傾いてしまう。

 

いつ割れるか分からない薄氷の上で平和が保たれていることに気付いているのは、僕だけになるのかもしれない。




ワン・フォー・オールを受け継ぐまでを特典にしていた神様転生者の火山九郎によって、洗脳に似た状態となったオールマイトは強制的にワン・フォー・オールを火山九郎に継承させられることになりました
継承した後に正気に戻れたオールマイトは火山九郎を警戒していたようです
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