ダイバーは透き通る世界で何を成す   作:余楽

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どうも余楽です
お気に入り登録して下さった方々ありがとうございます!

アル達のエミュが難しい…持っていないキャラがいたらキャラの理解度を上げる為に弟に見せてもらったり動画を見たりしてますが、それでも本当に難しい……




11話:襲撃!覆面水着団

 

 

ーーーーーーーー 闇銀行ロビー ーーーーーーーー

 

 

『お待たせいたしました。お客様』

 

「本当に待ったわよ!6時間も!ここで!!」

 

 

便利屋68は闇銀行にお金を借りに来ていた。

前回、全財産を賭けてアビドスを襲撃したのだが結果は失敗してしまった。アルはクライアントに依頼失敗の報告をしたのだ。今までコツコツを積み立てて来た信用が崩れてしまうだろう。また、一からやり直しなると思っていたが予想外な事にクライアントはまだ、信用していたのだ

 

『ここまでの練習は拝見したよ。で、実戦はいつだね?』

 

「…うえ? あれが実戦だったのです…が…あ、いえ、なんでもありません…」

 

『どうした? なにか問題でも?』

 

「いえ!もちろん実戦はすぐにでも…という感じで…」

 

『ふむ、次の襲撃はいつ頃になるかね?場合によっては、こちらからも…』

 

「あ、えっと、1週間以内には…はい」

 

『1週間以内か。 では、実戦が成功することを祈っているよ』

 

「ふふっ。はい、そうです…お任せください」

 

 

かなり状況は危ういが相手のことをよく分かってはいないが確実に超が付く大物だろう。そんな大物の依頼を成功させれば今後依頼が増えムツキ達に余計な負担を掛けずに済むだろう。だからこそ失敗する訳にはいかない確実に依頼を成功させるとアルは行き込んだ……が、状況が状況のため、少し溜め息が出てしまった

 

 

「…はあ」

 

「やつれたねえ、アルちゃん」

 

「社長、一体どういうこと…?まさか、また戦うの?」

 

 

「あのクライアントは、私も詳しくは知らないけど、超大物なのよ…この依頼、今度こそ失敗するわけにはいかないわ」

 

このチャンスを逃せば次はないだろう。ならば確実に成功させなければならない、会社のため、何より大切なムツキ達の為にこの依頼だけは確実に成功させなければならない

 

「だけどアビドスの連中、思ったより強かったじゃん。それに、あの『シャーレ』の先生が一緒にいるから、私たちだけじゃ無理だよ」

 

「前回はキリュウが予想出来ない作戦を組んで来た。また、私達が想像も出来ないようなイかれた作戦を組まれたらどうするつもり?」

 

 

カヨコがイかれていると言うのも納得出来る何をどう考えれば銃弾一発で死ぬ程脆いのにましてや本人も理解した上で自身を囮にした作戦を思い付き決行したのだろう。これをイカれてると言わず何と言えばいいだろうか

 

 

「それにお金も使い果たしちゃったしね。どう戦うのさ?」

 

「わっ、私がバイトでもしてきましょうか?」

 

「その稼ぎで傭兵を雇うには、全員あと1年は働かないと……こんな高いオフィスなんか借りるから、無駄にお金ばかりかかってるんじゃ……」

 

「う、うるさいっ!ちゃんとした会社なら、事務所は基本でしょ!その方が仕事の依頼が増えるんだから!」

 

「別に、私は前みたいに公園にテントでも構わないけどー?」

 

「黙りなさい!みんなうるさい!静かに!!」

「………」

 

 

期限はたったの1週間。その短い期間の間にアビドスと決着をつけなければならない…だが、傭兵を雇えるお金はなく今からバイトをしてお金を貯めても絶対に間に合わない……これだけは避けたかったが仕方がない

 

 

「…‥融資を受けるわ」

 

「は?アルちゃんはブラックリスト入りしてるでしょ?」

 

「違うわよ!私は指名手配されて口座が凍結されただけ!」

 

「そうだっけ?…あ、そうだった。風紀委員会にやられたんだよね」

 

「風紀委員会め…ここまで痛めつけられるとは思わなかったわ」

 

 

口座さえ凍結されてなければ夕食代や仕事の準備費用に困る事はなかったはずなのに。たが過ぎた事を思い出しても虚しく感じるだけなので考えるのはやめた

 

 

「中央銀行も、行ったところで門前払いだろーね。」

 

「うるさいってば! 他にも方法はあるんだから!」

 

「見てなさいよ、アビドス!このままじゃ終わらせないんだから!便利屋のミッションはこれからなのよ!」

 

 

そして、現在。お金を借りる為にブラックマーケットの闇銀行に来たのだが6時間も待たされていたがようやく名前呼ばれた。流石のアルでも時間が掛かり過ぎた事に少しでも文句を言わないと気が済まなかった

 

 

「融資の審査に、なんで半日もかかるの!? 先に人もいなさそうだったのに! 私の連れは待ちくたびれて、そこのソファーで寝ちゃってるし!」

 

『私どもの内々の事情でして、ご了承ください』

 

『ところで、アル様。 貴方はそのような態度を取れる状況ではないと思うのですが?』

 

「あ、うう…」

 

『当行の助けが必要なら、辛抱強くお待ちいただくことも大事かと。 それとお連れの方ですが、そちらでお休みになられては困ります』

 

『セキュリティ。あの放浪者……いえ、お客様を起こして差し上げなさい』

 

 

そうロボットが言うと近くにいた警備員がムツキ達を乱暴に起こした

その後は、審査官のロボット様々な確認が始まったが、終始舐められぱなしだった。

便利屋68はペーパーカンパニーではないのか、社員の数と肩書きを見て会社ごっこでもしてるか、事務所の賃貸料が今の財政状況とまったく噛み合っていないなどと言われた挙句、堅実な職につく事を勧められた

ここまで好き放題言われ怒らない人はいないだろう。アルは内心イラついていた

 

 

(ムカつく…もう、銀行のお金を持ち出しちゃおうかしら?)

 

 

だが、持ち出せた所でブラックマーケットから無事に逃げ出せる保証もなければ、ブラックマーケット全体を敵に回しムツキ達を危険に晒すリスクまでありアルにはムツキ達をそれ程危険な賭けに付き合われる勇気はなかった

 

 

(くそっ、なによ。情けない…キヴォトス一のアウトローになるって心に決めたのに。融資だのなんだの…こんなつまらないことばかりに悩まされて…何事にも恐れず、何事にも縛られない。ハードボイルドなアウトロー…)

 

(そうなりたかったのに…)

 

 

静かに自己嫌悪に陥っていたアルだが。唐突に銀行の電気が消えた事で意識を戻され何が起きているか分からず少し混乱していた。

だが、突然銀行内に銃声が響いた

 

 

「じゅ、銃声っ!?」

 

 

「うわぁぁぁ!?」

「いっ、一体何ッゴフ!?」

「クソ、前が見え…ガバァ!?」

 

 

複数の警備員の悲鳴に銀行内は更にパニックになったが。そこで、停電が普及すると先程までそこには居なかったカラフルな覆面を被った少女達が立っていた

すると青色の含めを被った少女がアサルトライフを構え周り人に聞こえる声で言った

 

 

「全員その場で伏せなさい!持ってる武器は捨てて!」

 

「言う事を聞かないと、痛い目に遭いますよ☆」

 

「あ、あはは……皆さん、ケガしちゃいけないので……伏せて下さいね…」

 

 

 

アルは確信する

そうこれは『銀行強盗』だと。

一方、銀行強盗だと察したロボットは急いでマーケットガードに連絡しようとしたが

 

 

『緊急事態発生!緊急事態発生!』

 

「うへ〜無駄無駄〜。外部に通報される警備システムの電源は落としちゃったからね〜」

 

 

ピンクの覆面を被った少女から告げられた事実に銀行員のロボットはショックを受け震え上がっていた

 

 

『ひ、ひぃぃ!!』

 

「ほら、そこ!!下手に動くとあの世行きだよ!!」

 

 

赤い覆面を被って少女が他の銀行員や警備員を脅す

脅された銀行員と警備員は一気に震え上がった

 

 

「皆さん、お願いだからジッとしててください……あうう……」

 

 

紙袋を被った少女は一見自信なさそうな喋り方で下っ端の様に見えるが周りと明らかに違う見た目であひ、彼女がリーダーだとアルは内心確信していた

 

 

「うへ〜ここまでは計画通り!次のステップに進もうー!リーダーのファストさん!指示を願う!」

 

 

「えっ!?えっ!?ファウストって、わ、私ですか?リーダーですか?私が!?」

 

「リーダーです!ボスです!ちなみに私は……覆面水着団こクリスティーナだお♧」

 

「うわ、何それ!いつから覆面水着団なんて名前になったの!?それにダサ過ぎでしょ!」

 

 

この場に居た殆どの人は赤い覆面を被った少女と共感した……たが、ただ一人だけは共感はおろか一切ダサいとは思わなかった

ただ、緑の覆面を被った少女は仲間から名前がダサいと言われ少しだけ苦笑いを浮かべていた

 

 

「…………」

 

「うへ、ファウストさんは怒ると怖いんだよ〜?言う事聞かないと怒られるぞ〜?」

 

「あう……リーダーになっちゃいました……これじゃあ、ティーパーティーの名に泥を塗る羽目に……」

 

 

ふと、ムツキ達は銀行強盗達の声に聞き覚えがあった様で銀行強盗の格好をよく見ると最近戦ったアビドスの物だと分かった

カヨコは何故アビドスがこんな事をしているか分からず少し困惑混ざりの声を漏らしていた

 

 

「あれ……あいつら………」

 

「あ……アビドス……?」

 

「だよね、アビドスの子達じゃん。知らない顔もいるけど。……ここで何やってるんだろ?それも覆面なんかしちゃってさ」

 

「ね、狙いは私達でしょうかっ!?それなら返り討ちにしちゃいましょうか!?」

 

敵対関係のアビドスが居ると分かりハルカは自分達が狙いだと勘違いし突撃しようとしたがカヨコに静止される

 

 

「いや、ターゲットは私達じゃあないみたい……あの子達、どういうつもり?まさか、本当に此処を………?」

 

「もー、アルちゃんは何してるのさ」

 

 

一言も話さないアルにムツキは目を向けるとそこにはまるで憧れている人を見ているような目で覆面を被ったシロコ達を見ていた。

一方、シロコは近くに居た銀行員に銃を突きつけていた

 

 

「そこの貴方、このバックに入れて。少し前に到着した現金輸送車の……」

 

『わ、分かりました!何でも差し上げます!現金でも、債券でも、金貨でも、いくらでも持ってってください!!』

 

「そ、そうじゃなくて………集金記録を……」

 

 

このロボットは誰から見て分かる程、パニックに陥っておりシロコが集金記録の事を言おうとしたがロボットには聞こえずカウンターへと行きお金と集金記録をシロコが持っていたバックに突っ込み素早くシロコに差し出した。

まさか、ここまで必死なるとは思っていなかったのかロボットの勢いにシロコは少しだけ困惑していた

 

 

『ど、どうぞ!これでもかと詰めました!どうか命だけは!!』

 

「あ……う、うーん……」

 

 

その頃、アルは覆面を被ったシロコに憧れの様な目線を送っていた。何故かというとブラックマーケットの闇銀行を襲っていたいたからだ、ブラックマーケットの銀行を襲うということはブラックマーケット全体を敵に回す行為そのものなのだ

自分ではできなかった事を目の前の少女達はやっているのだアウトローになりたいアルにとって憧れでしかない

 

 

(や、ヤバーい!!この人達何なの!?ブラックマーケットの銀行を襲うなんて!)

 

(どう逃げるのかしら?いや、それ以前にこんな大胆な計画を立てちゃうアウトローが未だに存在するなんて!めっちゃくちゃ手際いいし、超プロフェッショナル!まるでこの為だけに生まれたみたい。ものの5分でやってのけたわ!かっ、カッコいい……!シビれるっ!これぞまさに真のアウトロー!うわぁ……涙出そう!)

 

 

憧れのアウトローを目にしたアルは完全に自分の世界に入っており、アルは目の前の銀行強盗がアビドスだとは気付かなかった

完全に自分の世界に入ってしまったアルにカヨコは少し呆れていた

 

 

「全然気付いてないみたいだけど…………」

 

「むしろ目を輝かせちゃって」

 

「はぁ……」

 

「わ、私達はここで待機でしょうか?」

 

「……あの子達を手助けする理由も、銀行を手助けする理由もない。

それに社長が今あんな状態だから……取り敢えず隠れていよう」

 

 

カヨコがムツキ達に待機する事を伝えると二人は賛同しその場から動かないアルを引っ張り物陰まで連れて行き騒動が収まるまで隠れる事にした

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

集金記録を回収したシロコはセリカ達と合流し脱出の準備を整え始めた

本当はお金まで入っている事を伝えたいが時間は余りないこで言い出せなかった

ホシノ達は、目的の集金記録を回収出来た事が分かると素早く逃走した

 

 

「それじゃ逃げるよー! 全員撤収!」

 

「アディオ〜ス☆」

 

「け、ケガ人はいないようですし…すみませんでした、さよならっ!!」

 

 

ホシノ達が逃げ始めたタイミングに合わせ外から突然、スモークグレネードが投げ込まれた。突然起こった事にホシノ達は一瞬困惑したがホシノ達にとっては都合が良かったためスモークグレネードから発生した煙幕を利用して外へ出るとボロボロの制服を着た少女が入り口に立っていた。ホシノ達はあの子がスモークグレネードを投げてくれたと察したがお礼を言える程の余裕は無く急いでその場を去った

 

一方、銀行員は何としても銀行強盗を捕まる為にマーケットガードに連絡を入れようとすると外から声が聞こえてきた

 

 

『や、奴らを捕えろ!!通路を封鎖!マーケットガードに通報だ!』

 

「銀行強盗だぁ!!左に逃げたぞ!!」

 

『何だって!よし!左を徹底的に封鎖するんだ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

闇銀行から逃走したホシノ達だったが道中ハプニングは一切起きず何ならマーケットガードの一人すら見かけなかった。去り際、入り口に立っていた少女が何か叫んでいたが、何故あの少女が手助けしてくれたかホシノ達には分からなかった

 

無事にマーケットガードに見つかる事なく逃走出来たホシノ達は安堵した

 

 

「やった!大成功!」

 

『本当にブラックマーケットの闇銀行を襲うなんて……ふぅ……』

 

「ふひー、久々にこんなに走ったよー」

 

「はぁ…はぁ…こんだけ全力で走ったの久しぶりだ……と言うか最近はデスクワークばかりで体力が……」

 

「完全におじさんじゃん……と言うかそのダサい仮面いつまで着けてるのよ」

 

「すまん、逃げんのに必死で外し忘れてたわ……よし!思ったより外しやすいな」

 

 

そんな会話を他所にホシノはシロコに集金記録の書類を回収したかの確認をする。ホシノに声をかけられたシロコは一瞬ビクッと身体を震わせた

 

 

「シロコちゃん、集金記録の書類はちゃんと持ってるよね?」

 

「う、うん…バッグの中に」

 

 

シロコがバックのチャックを開けると札束が音を立てながら地面に落ちた。多量の札束がバックから出てきた事に全員は驚いていた

 

 

「…へ?なんじゃこりゃ!?カバンの中に、札束が…!?」

 

「うええっ!? シロコ先輩、現金を盗んじゃったの!?」

 

「ち、違う……目当ての書類はちゃんとある。このお金は、銀行の人が勘違いして入れただけで…」

 

 

シロコは怒られると思っているのだろうケモ耳がシュンと萎れていた。ホシノは幾らあるか少し雑ではあったが数えていた

 

 

「どれどれ…2千万、4千万、6千万…うへ、1億。 本当に5分で1億稼いじゃったよ〜」

 

「やったぁ!!何ぼーっとしてるの!運ぶわよ!」

 

 

セリカがバックに手を掛けようとしたが先生がセリカの手を掴んで止める

 

 

"ダメだよセリカ…お金まで取っちゃったら本当に犯罪者になっちゃう。私は、大切な生徒に過ちを犯してほしくはない……"

 

「セリカ、今回ばかしは先生の言う事は正しい。今回はあくまで集金記録の書類が目的だ金は要らねぇだろ」

 

「な、何で!?このお金はそもそも、私達が汗水流して稼いだお金何だよ!それがあの闇銀行に流れてったんだよ!それに、そのままにしたら犯罪者の武器や兵器に変えられたかも知らない!悪人からお金を盗んで、何が悪いの!?」

 

 

セリカの言っている事は正しくもあるお金を盗むのは犯罪だが、実際、ホシノ達が必死に働いて稼いだお金でそんなお金を犯罪の資金に当てられるのなら自分達が回収して正しく使えばいい、セリカやノノミはそう考えたようだ

だが、残りのメンバーはセリカの意見に難色を示していた

 

 

「……シロコちゃんはさ、どう思う?」

 

「……自分の意見を述べるまでもない、ホシノ先輩が反対するだろうから」

 

「へ!?」

 

「流石、シロコちゃん。私のこと、分かってるね〜」

 

「キリュウも言ってたけど私達に必要なのは書類だけ。お金じゃない。今回のは悪人の犯罪資金だからいいとして、次はどうする?その次は?」

 

「………」

 

「こんな方法に慣れちゃうと……ゆくゆくは、きっと平気で同じことをするようになるよ」

 

 

セリカは言い返せなくなっていた。セリカも本当は分かっているのだホシノが言っている事が正しいことを

ホシノはセリカを納得させる為に話し続けた

 

 

「そしたら、この先またピンチになった時……

『仕方ないよね』と言いながら、やっちゃいけない事に手を出すと思う。

うへ〜、おじさんとしては、可愛い後輩がそうなっちゃうのは嫌だなぁ〜。そうやって学校を守ったって、何の意味があるのさ」

 

「………」

 

 

先生がチラリと周囲を見るとシロコ達は少し驚いた表情でホシノの話しを聞いていた。

表情を見る限り意外といった反応だった。驚いているシロコ達にはホシノは気付いてはいたがそのまま続けて喋り続けた

 

 

「こんな方法を使うくらいなら。最初からノノミちゃんが持ってる愴然と輝くゴールドガードに頼ってたはず」

 

 

ホシノの言葉にノノミは昔の事を思い出していた

 

 

「……私もそう提案しましたが、ホシノ先輩が反対されて………先輩の気持ち、分かります。いくら頑張ったって、きちんとした方法で返済をしない限り、アビドスはアビドスじゃ無くなってしまう……」

 

「うへ、そういうこと。だから、このバックは置いてくよ。頂くのはこの書類だけね。これは委員長としての命令だよ〜」

 

 

そう微笑みながらセリカに言うとセリカは、もどかしそうにしながらもバックをその場においた。間違った道へ行こうとする後輩をしっかりと止めたホシノを見て先生とキリュウは、ホシノが居る限り道を間違える事はないだろうと思った

書類をバックから引き抜いた後、ノノミがバックを適当な場所に捨てようとしたが焦った様子のアヤネで通信が入った事でその場の全員が何があったんだと通信機を見る

 

 

『……!!待って下さい!何者かがそちらに接近しています!』

 

「…!!まさか、マーケットガード!?」

 

『……い、いえ、敵意はない様子です。調べてますね、あれは……べ、便利屋のアルさん!?』

 

「ま、マジか!取り敢えず先生は隠れとけ!」

 

"キリュウ君は!?"

 

「俺はコイツがあるから大丈夫だ!最悪、声を変えればバレねぇさ!」

 

 

先生を近場の建物の裏に押し込みキリュウは急いで仮面を付け直す

何故、先生と一緒に隠れなかったというと単純にそんな時間が無いからである。

先生を押し込めた後、ホシノ達に合流する為に戻ろうとするとアルの姿が見えて

 

 

「はぁ、ふぅ……ま、待って!」

 

「……!!」

 

「あっ、落ち着いて。私は敵じゃないから……」

 

(何であいつが……?)

 

(撃退する?)

 

(どうかなぁ。戦う気がないって相手を叩くのもねぇ)

 

 

後を追って来たアルをどうすればいいかホシノ達は悩み話しているとホシノ達の背後から聞き覚えない声がアルに呼び掛けた

ホシノ達はまさか本当に赤の他人に見られたと思い、声が聞こえた方を見ると怪しい仮面を付けたキリュウが立っていた

 

 

「そこのお嬢さん、私の部下になにか用かな?」

 

「え?あ、貴方は?」

 

「すまない、名乗ってなかったね。私の名前はラウル・クルーゼ

ほ……彼女達の上司みたいなものだ」

 

「え!?…はっ!……あ、あの……た、大したことじゃあないんだけど。貴方の部下の銀行の襲撃、見せてもらったわ…。ブラックマーケットの銀行を5分で攻略して見事に撤収…あなたたち、稀に見るアウトローっぷりだったわ」

 

「え?……あぁ、それは何よりだ。諸君彼女は君達に用があるようだ」

 

「あ、はい!」

 

 

(クルーゼの声練習してて良かったぁ〜……今思ったんだがもしかして、アル…ホシノ達に気付いてないのか?……うん気付いてないな。見た感じ極度の興奮で気付いてない感じだ、ムツキ達に見られたら確実に気付かれるだろうな)

 

突然、話しを振られたホシノ達は一瞬、困惑したが正体もバレてない様なので上手く話しを合わせる事にした

一方アルは、興奮したまま話し続けていたため、ホシノ達は完全に置いてきぼりになっていた

 

 

「すごく、衝撃的だったというか、このご時世にあんな大胆なことができるなんて…感動的というか。わ、私も頑張るわ! 法律や規律に縛られない、本当の意味での自由な魂! そんなアウトローになりたいから!」

 

「そ、そういうことだから…な、名前を教えて!!」

 

「ん…名前…!?」

 

「その、組織っていうか、チーム名とかあるでしょ? 正式な名称じゃなくてもいいから…私が今日の勇姿を心に深く刻んでおけるように!!」

 

 

完全に予想外なことを聞かられホシノ達はどんな名前しようかと話し合おうとしたらノノミが前に出て話し始めた

 

 

「…はいっ!おっしゃることは、よーくわかりましたっ! 私たちは、人呼んで…覆面水着団!」

 

「…覆面水着団!? や、やばい…!!超クール!!カッコ良すぎるわ!!名前だけで、どのような集団か丸わかりね!!

 

 

分かっていたつもりだが、この子超が付くレベルで純粋だぞおい。まさかあんな名前ですら信じてカッコいいと言うとは俺が騙してないのに謎の罪悪感が……

 

少し離れた所で買い叩いたキリュウそんな事を思ったが取り敢えず誰かに見られる前にさっさと此処から離れたいたいのでホシノ達に話しかけたが

 

 

「さぁ、諸君そろそろじ「うへぇ、本来スクール水着に覆面が正装なんだけどね、ちょっと緊急だったもんで、今日は覆面だけなんだ〜」

 

(なんか妙な設定付け足してる!?…と言うか今キリュウ話そうとしてたよね!?)

 

「ちょっ「そうなんです! 普段はアイドルとして活動してて、夜になると悪人を倒す正義の怪盗に変身するんです!そして私はクリスティーナだお♧」

 

「だ、『だお♧』…!?きゃ、キャラも立ってる…!?」

 

「ちょっと待っ「うへ、目には目を、歯には歯を。無慈悲に、孤高に、我が道の如く魔境を行く。 これが私らのモットーだよ!!」

 

「な、なんですってー!!」

 

「………ん"ん"、諸君そろそろ時間だ」

 

(あっ、やっと言った)

 

 

早めに切り上げようと話しかけたしたキリュウは気付いてもらえず話し続けていたホシノ達にキリュウは諦めかけたが丁度タイミングがよく話せそうだったので上手く割り込めた

一方ホシノ達は、話すのに夢中なってキリュウが話し掛けていた事に今更気付きひっそりと謝っていた

 

 

「それじゃあこの辺で。 アディオス〜☆」

 

「行こう!夕日に向かって!」

 

「夕日、まだですけど…」

 

 

ホシ……覆面水着団が去った後、一人佇んでいたアルは、胸に手を当てある決心を口に出した

 

 

 

 

「よし……我が道の如く魔境を……その言葉、魂に刻むわ!私も頑張る!」

 

 

 

決意を決めたアルを遠目でカヨコ達は真実は伝えない方がいいと決めた

その後、アルを連れて帰ろうとしたら偶然バックを見つけ中身を見て驚くのはまた別の話しである

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

あの後、アル達が目を離した隙に先生を連れてアビドスに戻り、全員で書類に目を通していた

全員が資料に目を通しているとセリカが声を荒げて勢いよく立ち上がった

 

 

「なっ、なにこれ!?一体どういうことなのっ!?」

 

「………!!」

 

「現金輸送車の集金記録にはアビドスで788万円集金したと記されてる…その後、すぐにカタカタヘルメット団に対して『任務補助金500万円提供』って記録がある…」

 

「ということは、それって…」

 

「私たちのお金を、ヘルメット団のアジトに任務補助金として渡したってことだよね!?」

 

「ヘルメット団の背後にいたのは、まさか…カイザーローン?」

 

 

アヤネが言った言葉に全員は固まってしまった

当たり前だ、必死こいて稼いだお金が自分達を追い詰める為に使われたとなれば誰だってショックでしかないだろう

 

 

「「「「「…………」」」」」

 

「ど、どういうことでしょう!?理解できません! 学校が破産したら、貸し付けたお金も回収できないでしょうに…どうしてその様なことを…?」

 

 

(何となくだが、想像は出来るが言うわないでおこう…あくまでも想像の域を出ないんだ。言った所で余計な混乱しか招かないからな)

 

そんな事を考えながらホシノ達の会話に耳を傾ける

 

 

「ふーむ…」

 

「この件、銀行単独の仕業じゃなさそうだね。 カイザーコーポレーション本社の息がかかってるとしか思えない……」

 

「…はい。そう見るのが妥当ですね」

 

 

ヒフミの言った事に全員が黙っていたが、時計を見るともう夕方になっていた、ヒフミはもうそろそろ門限になると思い出した

帰ると言ったので全員で見送る事にした

 

 

「みなさん、色々ありがとうございました」

 

「変な事に巻き込んでごめんなさい、ヒフミさん」

 

「あ、あはは……」

 

「今度遊びに行くから、その時はよろしく〜」

 

「はい、もちろんです。…まだ詳しいことは明らかになっていませんが……これはカイザーコーポレーションが犯罪者や反社会勢力と繋がりがあるという、事実上の証拠にもなります」

 

「戻ったら、この事実をティーパーティーに報告します!それと、アビドスさんの現状についても……」

 

「……まー、ティーパーティーはもう知ってると思うけどねー」

 

「は、はいっ⁉︎」

 

「あれほどの規模を持つ学園の首脳部なら、それぐらいはとっくに把握してると思うんだよー。みんな、遊んでばかりじゃないだろうしさ」

 

「そ、そんな……知っているのに、みなさんのことを……」

 

「ヒフミちゃんはいい子だねー。でも世の中、そんなに甘くないからさ」

 

 

ホシノは優しく微笑みつつヒフミに話し続ける

 

 

「ヒフミちゃんの気持ちはありがたいけど、そっちに知らせたところで、これといった打開策が出るわけじゃないし、かえって私たちがパニくることになりそうなんだよねー」

 

「そ、そうですか……?」

 

「ほら、今のアビドスって廃校寸前じゃん?トリニティやゲヘナみたいなマンモス校からのアクションをコントロールできる力がないんだよー。言ってる意味、分かる?」

 

「……サポートをするという名目で悪さをされても、それを阻止できない……ってことですよね。そうですね……その可能性もなくはありません。あうぅ……政治って難しいです」

 

「でも……ホシノ先輩、悲観的に考えすぎなのではないでしょうか?本当に助けてくれるかもしれませんし……」

 

「うへへ〜、私は人の好意を素直に受け取れない、汚れたおじさんになっちゃってねー。『万が一』ってことをスルーしたから、アビドスはこの有様になっちゃったんだよ」

 

 

ホシノは、優しく儚げな笑みを浮かべてヒフミ達に言った

ただ、一人。キリュウだけは、何故かホシノが無理に笑っている様に見えていた

 

 

「えっと……今日は本当に……色々なことがありましたね」

 

「そうだね、すごく楽しかった」

 

「……楽しかったのはシロコ先輩だけじゃないの?」

 

「あ、あはは……私も楽しかったです」

 

 

本当に今日は色々な事があった。よく見ればホシノ達も疲労が現れている様だ

 

 

「いやぁー、ファウストちゃん。お世話になったね」

 

「そ、その呼び方はやめてください!」

 

俺の知らないうちにコードネームでも出来ていたらしいな。

ホシノの茶化しにヒフミが首を何度も横に振った。

 

「ホシノ先輩、ヒフミさんが困っているじゃないですか」

 

「と、とにかく……これからも大変だと思いますが、頑張ってくださいね。応援しています!」

 

 

雑談していたが、アビドスでは、電車一本、バス一本逃すだけで今日中にトリニティに帰る事は出来なくなる

ホシノ達もそれを分かっている様で少し寂しそうにしていたが別れの時間だ。ヒフミも名残惜しそうに別れの挨拶をした

 

 

「それでは…みなさん、またお会いしましょう」

 

「またね〜」

 

"気を付けて帰ってね"

 

「よし、今日は解散だな。ゆっくり休めよ」

 

「うへへ、それじゃあ解散〜」

 

 

ホシノの合図と共にそれぞれは帰りの準備を終え、各々の帰路に着いた

 

 

 

 

 

 

 





ーーーーーーーーー 次回予告 ーーーーーーーーー


「うへぇ〜今回は一番忙しかったねぇ〜」

「そうですね。でも明日は学校休みですしゆっくり休みましょう」

「そういえば、休みだったね。明日サイクリングやる?」

「私は、明日ちょっと用事があるので、ごめんねシロコちゃん」

「うへ、おじさんもパスかなぁ〜」

「わ、私も明日図書館に用があるので」

「ごめん、私も明日バイトだから付き合えない」

「…………ん、わかった」


「「「「「次回【当たり前の日常】」」」」」

「ん、また見てね」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

最後までご閲覧いただきありがとうございました
投稿は遅いですが楽しでもらえたのならとても嬉しいです。


ブルフロガが戦闘するとするならどのデカクラマトンと戦闘して欲しい?

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