ダイバーは透き通る世界で何を成す   作:余楽

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どうも余楽です

早めに投稿するとか言ったのに遅れて申し訳ありません
書き直しや読み返し時の修正、内容の追加等で遅れてしまいました

そして、やっとブルフロガを暴れさせてやれるぜぇぇぇぇぇ!!!
ただし殆ど武装は使いません。理由としてはすぐに片付いてしうのとアビドスにとんでもない被害を出るので使いません。
ただし、今後使う予定なんで安心してください()


18話:守る為の覚悟

 

 

『アビドス対策委員会のみんなへ

 

まずは、こうやって手紙でお別れの挨拶をすることになったこと、許してほしい。おじさんにはこういう、古いやり方が性に合っててさ。

みんなには、ずっと話してなかったことがあって。実は私、ずっと昔からスカウトを受けてたんだ。カイザーPMCの傭兵として働く、その代わりにアビドスが背負っている借金の大半を肩代わりする……そういう話でね。

……うへ、中々良い条件だと思わない?おじさんこう見えて、結構能力を買われててさ~。

借金のことは、私がどうにかする。すぐに全部を解決はできないけど、まずはこれでそれなりに負担は減ると思う。ブラックマーケットでは急に生意気なことを言っちゃったけど、あの言葉を私が守れなくてごめんね。

これで対策委員会も、少しは楽になるはず。アビドス高校からも、キヴォトスからも離れることになったけど、私のことは気にしないで。勝手なことをしてごめんね。

でもこれは全部、私が責任を取るべきこと。私は、アビドスの最後の生徒会メンバーだから。

だから、ここでお別れ。じゃあね』

 

 

 

 

『先生へ

 

先生は気づいていたかもしれないけど、実は私、大人が嫌いだった。あんまり信じていなかった。シロコちゃんが先生を連れてきたあの時だって、「なんかダメな大人が来たな」って思ったくらいだし?

でも先生は、どんどんみんなと打ち解けていって、信頼しあえる中になっていた。だから、後は先生に任せるね。みんなが信じられる先生なら、きっと大丈夫だと思うから。

先生みたいな大人に出会えて、私は……いや、そういう照れ臭い言葉はいいよね。

シロコちゃん、ノノミちゃん、セリカちゃん、アヤネちゃん

お願い、私たちの学校を守ってほしい。砂だらけのこんな場所だけど……私に残された、唯一意味のある場所だから。

それから、私がもしこの先どこかで万が一、敵として相対することになったら……その時は、私のヘイローを「壊して」。

よろしくね』

 

 

ホシノが残した手紙を読み終えたシロコ達は、各々思う所があったのか誰も喋らない、ましてや泣いている子もいる

ただ、唯一セリカだけは怒りを露わに机を荒々しく叩いた。

だがよく顔を見てみると涙が溢れていた、どうやら勝手にいなくなったホシノに対する怒りや悔しさで感情が乱れてるのだろう

 

 

「何なの!?あれだけ偉そうに話しておきながら!!切羽詰まったら何でもしちゃうって、自分で分かってたくせにっ!!こんなの、受け入れられるわけないじゃない!!」

 

 

誰も言葉を発しない

聞こえてくるのはセリカの呼吸と啜り泣く声だけ

きっと我慢ができなかったのだろうシロコは銃ラックから愛銃を手に取り部室を飛び出そうとしたが先生に呼び止められた

 

 

"シロコダメだよ……"

 

「……助けないと。私が行く。対策委員会に迷惑がかかるし、私一人で……」

 

 

先生の静止を無視して飛び出そうとするシロコをノノミが手を掴んだ無理矢理引き止める

 

 

「落ち着いてください、シロコちゃん!」

 

「でも、ホシノ先輩が――!」

 

 

言い争っていると街の方から黒煙が上がった

 

……………気色悪い、吐き気すら感じる悪意が今アビドスを包み込もうと侵食して広がっていく

 

 

「爆発……!?」

 

「近いです、場所は……っ!? ……そ、そんな、市内……!?」

 

 

アヤネのタブレットに映し出された映像は光景はあまりにも悲惨なものだった

何の力を持たぬ一般市民が一方的に必死に逃げ惑いながら蹂躙されている光景だった

 

 

 

『……この自治区には、もう退去命令が下った』

 

『この地区を制圧するまで、撃ち続けろ!』

 

『……この自治区にはもう、退去命令が下った』

『ふふふっ、ふふふふふふふ…………! ついに、条件は全てクリアした。最後の生徒会がアビドスを退学……これで実質的に、アビドス高等学校は消えた!』

 

 

逃げ惑い何も出来ないまま蹂躙される市民

そして、邪魔だったアビドスが遂に無くなったことから理事はとても機嫌が良い理事は歩み続ける  アビドス高等学校へ向かって

 

きっと王手が決まったからこそ、勝利が確定したからこそ彼女達の絶望する顔を間近に拝む為だけに前に来たのだろう

 

 

『さあ、我らカイザーコーポレーションが、アビドス高校を占拠するのだ!!』

 

 

理事の顔は、既に勝利を確信して疑わない者の顔だ、勝利に酔っている

勝者が故の暴挙なのだろう無差別、無慈悲にアビドスの街を破壊して進行し続ける

 

 

「数百近い、カイザーPMC兵たちが進行中。市街地に無差別攻撃をかけています!」

 

「よりによって、何でこのタイミングで……」

 

「とにかく、応戦しないと……」

 

「でも、ホシノ先輩が!」

 

 

ホシノが居なくなった事で今後どうすればいいのか、ホシノが居ない今アビドスを守り切れるかと不安を抱え、今だパニック状態のシロコ達だったが先生が全員に声を掛けた

 

 

"皆んな、落ち着いて。今は市民の安全が最優先だよ。少なくとも……ホシノならそう言うと思う"

 

 

先生に諭され冷静さを取り戻したシロコ達は、急いで準備を終えると市民を救助する為に部室を飛び出して行ってしまった

先生も慌ててシロコ達を追っていく、そしてただ1人キリュウだけが部室に残っていた。

キリュウは、机の上に置かれていた自分宛に書かれた手紙を手に取り読み始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

市民救助の為大急ぎで学校を出たシロコ達は目の前に広がっている惨状に絶句していた

周囲の建物は砲弾が撃ち込まれた跡や爆破されて跡、そして聞こえてくる悲鳴、そんな地獄絵図にセリカ呟いた

 

 

「……酷い」

 

"今、ここで立ち止まっても何も変わらないよそれぞれ手分けして市民の救助をしよう"

 

 

先生の指示にシロコ達は返答しようとしたが聞き覚えのある声が校庭に響いた

カイザー理事だ、大勢の兵士を連れていつの間にか学校を囲っていた

理事は、先生を見下すように見下ろしていた

 

 

「ふむ。学校まで出向こうと思ったのだが、お出迎えとは感心だ」

 

 

理事は、まるで勝者の様に悠然としゆっくりと先生達に近づいてきた

 

 

 

「……これは何の真似ですか? 企業が街を攻撃するなんて……いくらあなたたちが土地の所有者だったとしても、そんな権利は無いはずです!」

 

「それに、学校はまだ私たちアビドスのものです! 進攻は明白な不法行為! 連邦生徒会に通報しますよ!」

 

「スカウトなんて、最初から嘘だったってこと? ……いや、それよりもホシノ先輩はどこ?」

 

「この悪党め……ホシノ先輩を返して!」

 

 

ノノミとアヤネが真っ当な主張をし、シロコとセリカがホシノの行方を問いただすが、当の理事はどこ吹く風で、まるで頭の良くない人を馬鹿にするように笑った

 

 

「……くくくっ、何を言ってるのやら。

連邦生徒会に通報だと? 面白いことを言うじゃないか、今すぐにでもやってみたらどうだ?」

 

 

大袈裟にわざとらしく両手を広げて、シロコ達に言い放った

 

 

「だが、君たちはこの状況について、今まで何度も連邦生徒会に嘆願してきたのだろう? それで、一度でも動いてくれたことがあったか?」

 

 

理事の言っている事は、正しい今まで私がシャーレに着任する前までは連邦生徒会は動かなかった

 

 

「無かったはずだ。何せ連邦生徒会は今、動けないからな。いや、連邦生徒会でなくても良い。今までどこか他の学園が、君たちのことを助けてくれたことはあったか?……そろそろ分かっただろう? 誰一人、君たちに手を差し伸べる者はいない。そして、アビドスの最後の生徒会メンバー、小鳥遊ホシノが退学した。アビドスの生徒会は、もう存在しないも同然。君たちはもう、何者でもない」

 

「……!!」

 

「公的な部活も、委員会も、生徒会も、自治区すらも無いアビドスは、学園都市の学校として自立・存続が不可能だと判断するしかあるまい──やれやれ、仕方ないな、この自治区の主人である我がカイザーコーポレーションが、あの学校を引き受けるとしよう。そうだな、新しい学校の名前はカイザー職業訓練学校にでもしようか」

 

 

理事の発言に私は、少し苛立ちを感じつつも分からなかった

何故、シロコ達が何者でもないと言えるのか。

私が考えているとふと、アヤネを見てみるとアヤネは、何かを理解したような顔をしていた

一方、セリカは理事の発言に反論したが……

 

 

 

「な、何を言ってるの!?

 生徒会が無くても、アビドスには対策委員会がある!!私たちがまだいるのに、そんな言い分が通用するはずないでしょ!!」

 

「対策委員会は……」

 

「アヤネちゃん……?」

 

 

理事の発言を理解したアヤネは弱々しく私達に言った

 

 

 

「対策委員会は、公式に許可を受けている委員会じゃない……」

 

「"えっ……?"」

 

 

私とセリカがアヤネの言葉に驚きを隠せなかった

 

アヤネの言葉を聞いた時にあること思い出し黙ってしまった

私が思い出したのは一度キリュウ君とシャーレに戻った時にキリュウ君が調べていた事だった、それはこの学園都市キヴォトスの常識や仕組みだった。

チラ見をしただけだが検索画面に表示されていた内容は今になって思い出した、内容は、学園の存在だと存在させる方法で内容を簡素にまとめると『学校を存続させる為にはその学園の生徒会及び連邦生徒会に正式に認められた部活がなければならない』それを思い出した私は何も言えなかった

 

 

「対策委員会が出来た時には、もうアビドスには生徒会が無かったから……」

 

「そうだ。所詮非公認の委員会、正式な書類の承認も下りていない。つまり、君たちの存在を示すものは何も無い。

 だが喜べ。アビドス高等学校が無くなれば、君たちはもうあの借金地獄からは解放さるのだからな」

 

「そんな、そんなことになったら、今までの私たちの努力はどうなるんですか……!?」

 

 

ノノミの訴えに理事は嘲笑うように言った

 

 

「ほう、まさか本気だったのか?本気で何百年もかけて、借金を返済するつもりだったと?

 これは驚きだ。てっきり、最後に諦めるとき『でも頑張ったから』と自分を慰める言い訳にするために、ほどほどに頑張っているのだと思っていたのだが……」

 

「……っ!?」

 

 

嘲笑する理事をセリカは、まるで仇を見つけたかのように睨みつけシロコは、理事に愛銃を向ける

 

 

「あんた、それ以上言ったら……」

 

「撃つ」

 

「で、ですが……」

 

 

いつものノノミらしくない小さくか細い声で呟く、それに続く様にアヤネも俯きながら小さく、絶望が滲みでた声で呟いた

 

 

「……今ここで戦って、何かが変わるんでしょうか?」

 

「アヤネちゃん!?」

 

 

セリカは、アヤネの呟きに言い返そうとしたがそれを遮りアヤネは更に呟く

 

 

「今も、すごい数の兵力がこちらに向かって来ています……

たとえ、戦って勝てたとしても……その後はどうすれば……学校が無くなったら、もう戦う意味がありません。学校をどうにか取り戻せたとしても、私たちにはまだ、大きな借金が残ったまま……」

 

 

突き付けられた重く苦しい現実が彼女達の心を少しずつ蝕み、折っていく、この場にいる全員は、理解している、理解しているからこそ誰も何も言えなくなってしまった。

アヤネのシロコ達は少しづつ絶望が現れ始める

だが、理事だけは機械にも関わらず待ってましたと言わんばかしにニヤけている様に見えた

 

 

「取引された土地だって戻ってきません。何より、ホシノ先輩もいない。生徒会もない、こんな状態で……私たちみたいな非公認の委員会なんかに、これ以上、いったい何が……。

 どうして、どうして私たちだけ、こんな……ホシノ先輩……私たち、どうすれば……」

 

 

アヤネの心が完全に折れかかった瞬間、北側から爆発音と共に閃光が迸った。

理事は突然の爆破に驚きを隠せていない様だ

そして、部下の1人が焦った声で理事に報告をした

 

 

「き、北の方で大きな爆発を確認!」

 

「合流予定のブラボー小隊が巻き込まれて――!!」

 

「何!?」

 

 

何が起きたか理事は確認しようとした瞬間、また別の方向から爆発が起こる

そして、その爆発に連鎖する様に連続で爆発音が様々な方向から聞こえてきた

 

 

「東の方でも確認!合流予定だったマイク小隊も、大量のC4の爆発で……!!」

 

「何が起きている!?アビドスの連中は、ここにいるので全員のはず……!!」

 

 

突然の連続爆破に加え、その爆発が全てカイザーを狙ったものだと分かりPMC兵達は同様を隠せず、シロコ達も見に覚えがないので混乱していると何処から何者かが歩いてくる音が聞こえた

 

 

「全く……大人しく聞いていれば、何を泣き言ばっかり言ってるのかしら」

 

 

コツ、コツ、コツっとハイヒールで音を立てながら堂々としかし美しくゆっくりと歩いてシロコ達に近付きながら問いただす様に言った

 

 

「目には目を、歯には歯を。無慈悲に、孤高に、我が道の如く魔境を行く……それが、あなたたち覆面水着団のモットーじゃなかったの?」

 

「……あ、あなたは!?」

 

 

シロコ達の前に現れたのは便利屋68の社長 陸八魔 アルだった

 

今のアルの立ち振る舞いは、何度か見てきた中で最もクールでハードボイルドなアウトローという言葉が似合う姿だった

 

 

「何をすればいいのか分からない、どうすればいいのかも分からない。やる事なす事、全部失敗に終わる。ここを潜り抜けたところで、この先にも逆境と苦難しかない……」

 

 

アルが語っていると増援のヘリが上空から現れる。

それを見た理事は「おぉ!来たか!」と勝利を確信した様な声で呟くがアルは、華麗に無視し深く息を吸い込むみシロコ達を鼓舞をする様に叫ぶ

 

 

 

「だからなんなのよっ!!!!」

 

 

 

片手にも関わらず一寸の狂いもない正確な射撃は、ヘリの尾翼部分を正確に撃ち抜き、尾翼が破壊されたことで空中での制御を失ったヘリは、PMCのど真ん中に墜落し大爆発を起こし理事やPMC兵は何も出来ず吹っ飛ばされてしまった

 

 

「仲間が危機に瀕しているんでしょう!?それなのに、くだらないことばかり考えて、このまま全部奪われて、それで納得できるわけ!?

 あなたたちは、そんな情けない集団だったの!?」

 

「ッ!!」

 

 

アルの叫びを聞いたシロコ達は、俯いていた顔を上げた。シロコはアルと目を合わせるその目は迷いを断ち切った決意を抱いた目をしていた

 

 

「いやいや、アルちゃんその辺で勘弁してあげなよ。メガネっ娘ちゃんは繊細なんだから、こういう時もあるって」

 

「ど、どうしてあなたたちが……!?」

 

 

ムツキは、アヤネに投げかけられた質問に答えるより前にアヤネの前に座り込むとアヤネの掛けていたメガネを回収し自分に掛けるとポケットからハンカチを取り出して目元の涙をハンカチで拭き取った

そして、アヤネにメガネを返すとムツキは振り返りいつもの可愛らしい笑顔から一変し狂気的な笑みを浮かべながら言い放った

 

 

「あはっ。それにしても、私の可愛いメガネっ娘ちゃんを泣かした罪は重いよ?

だからもうこれは……ぶっ殺すしかないよねっ!!!」

 

「ふふっ、ふふふふふ……準備はできています、アル様。仕込んだ爆弾もまだまだたくさんあります……」

 

「はあ。何でこんなことになったんだろう……」

 

「あの……どうしてあなたたちが、ここに?」

 

 

ノノミが抱いた疑問は正しい、偶然通りかかったとしてと乱入するメリットはないし、なんならデメリットしかない。

それなのに乱入しPMCに攻撃した理由が分からなかった。

ノノミの質問にカヨコが答えた

 

 

「依頼だよ。

偶然近くで戦闘に巻き込まれて、社長の指示で市民を避難シェルターに案内してたら急遽、キリュウから依頼してが来て頼まれたから来た………それで、依頼した張本人が居ないみたいだけど」

 

 

そう言われてシロコ達は今更ながら気がついたキリュウが来てない事に

気付かなかったのは単純に急いでいたのとキリュウが今日一切喋っていなかった故に気付かなかったのだ。

アヤネがカヨコにキリュウは部室に居ることを伝えようとしたが理事によって阻まれた

理事は、アル達を見るや否や声を荒げた

 

 

「便利屋ぁっ!!貴様ら、飼い犬の分際でよくも……っ!」

 

 

声を荒げる理事をアルは一瞥し、啖呵を切った

 

 

「うるさいわね、そんなの知ったこっちゃないわよ!あなたなんかより先生達の方が、一緒に仕事がしやすかった!それだけの話!」

 

「あはっ。雇い主を裏切ることくらい、悪党としては当然でしょ!そんなことも予想できなかったの?」

 

 

ムツキは、理事を小馬鹿にする様な笑みで煽られた理事は無いはずの歯をくいしばりながら声にならない声を上げた

そして、アルからの鼓舞を聞いたシロコ達は決意を固めた目で目の前の的へ向き直る

 

 

「お陰様で目が覚めました。私たちに迷ってる時間はありません」

 

「そうよ!非公認だか何だか知らないけど、そんなことは今、なんの関係もない!」

 

「ホシノ先輩を助ける。今大事なのはそれだけ」

 

 

シロコは強い覚悟の炎を宿した瞳で、真っ直ぐ前を見据える

勿論シロコだけではない、ノノミも、セリカも、アヤネも同じ決意を固めた確固たる意思を感じる眼をしていた。

そんな彼女達の目を見た、理事は忌々しそうな目で睨みつける。

 

 

「くっ、この期に及んで無意味な抵抗を……!」

 

 

PMC兵に指示を送り再び攻撃を開始しようとしたが独特な起動音で遮られる。

PMC達何が起きているのか分からず動揺しており、アル達も何が起きているのか分からず警戒したが先生達はこの起動音を知っていた

ブルフロガの方へ目をやるとブルフロガが立ち上がっていた。

PMCやアル達から動揺するけど声が聞こえて来るがブルフロガは、気にせず一歩また一歩と地面を踏み締めながら歩み先生達を守る様に理事の前に立つ

 

何度か見た頼もしいブルフロガだが、いつものブルフロガと様子が違う

いつもなら頼もしく感じるのだが今回は、頼もしいのは変わらないが何故か怒っている様に感じた

 

そんなブルフロガを見た先生は、小さくブルフロガに乗っている人物の名前を呟いた

 

 

"キリュウ君?"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーー十数分前ーーーーーーーーーー

 

 

部室に残ったキリュウは、自分宛に書かれた手紙を手に取り読み始めた

 

 

『キリュウへ

 

勝手に居なくなってごめんね。昨日キリュウが来たのは私を止める為だったのは分かってる、別れる時止めずにいてくれたのはきっと私を信用してくれてたからでしょう?………信用してくれてありがとう、そして嘘をついてごめんなさい。

うへ、手紙で謝るのってやっぱり変な気分かも。そういえばキリュウは、シロコちゃん達と先生に宛てた手紙は読んだ?

此処からは、手紙を読んだ前提で書くね、カイザーPMCの傭兵として働く、その代わりにアビドスが背負っている借金の大半を肩代わりするって話しだけど、きっと………皆んなの、アビドスの敵になると思うんだ。

その時さ、先生やシロコちゃん達は、きっと戦えないと思うたがらヘイローだって壊せないと思う。

だから、お願いキリュウもし皆んなの敵として皆んなの前に現れたその時は、私のヘイローを………ううん、私を『殺して』…酷いお願いなのは分かってるでも私には皆んなを……アビドスの敵になることは出来ない。だって、アビドスは私にとってかけがいのない居場所だから…

最後にキリュウ君の事もっと知りたかったな……』

 

 

手紙を読み終えるとキリュウは、手紙をクシャリと音立てながら強く握り締めた。

 

 

なんで居場所を守りたい奴らはこうも己を顧みずに犠牲にする…残された奴らの気持ちを考えろよ…どれだけ辛いか……どれほど無力な己を恨むか。

この世界ではもしかしたらこの光景が普通のことで当たり前なのかもしれない。……それでも、この光景を    

 

ふと脳裏に浮かんだのは親友の死に際に見た顔とホシノの顔が重なり握った拳に更に力を込める

 

 

不条理な絶望を、私欲の為にそれを子供に与える存在を……

 

「ふざけやがって」

 

 

街から上がった黒煙を背に低く怒りの籠った声で呟いた

手紙を乱雑にポケットにしまうと部室を出ると校庭に向かって歩み出す

キリュウは、手紙を入れた反対のポケットからスマホを取り出すとある人物に連絡を入れた

 

 

「アル今は、大丈夫か?」

 

『え?ちょ、ちょっと待ってて……カヨコ、この周辺の人の避難終わりそう?え、もう終わったの?それならいいわ!

えぇ!丁度一仕事終えた所よ。何か依頼でも?』

 

「それならいい、今すぐアビドス高校に来てくれシロコ達じゃあ人数不足だ、彼女達に加勢してくれ頼んだぞ、アル。」

 

『ちょ、ちょっとまt     

 

 

アルの静止も虚しくキリュウは、すぐに通話を切った

 

キリュウは、迷う事なく廊下を進んで行く

彼は、止まらない

居場所を守る為に自身を犠牲にした少女を救う為に

仲間が欠けようと自分達の居場所を守る為に歩みは止まらない

彼女達を守る為に……二度も同じ過ちを犯さない為に

 

 

 

そして現在、ブルフロガを起動しPMCからシロコ達を守る為に前に立つどうやら動くとは思ってなかったようでPMCから動揺の声が聞こえるが気にする程の興味もないのでシロコ達に通信越しで話しかけた

 

 

「すまん、みんな遅れた」

 

『"え?あ、大丈夫だよ。キリュウ君が来たお陰で敵の動きは止まったし"』

 

『キリュウ!遅い!もう少し早く来なさいよ!』

 

『セリカちゃん落ち着いて』

 

『遅い何してたの?』

 

「………後で話す」

 

 

キリュウは、アヤネにある確認しようとしたがある人物に通信に割り込まれ遮られる

 

 

『始めましてだねロボットのパイロット君?私は、カイザーPMCの理事。

突然の申し出だが、シャーレを辞め我らカイザーの側に着かないか?無論、何も条件がない訳ではない君が望む待遇を用意しようと。

その代わり君が乗っているロボットは解析させてもらう、それだけだ良い条件だろう?』

 

 

意図は読めたどうやら理事は、俺をどうやら引き入れたいらしい俺を引き入れれば自動的にブルフロガも手に入る、そしてこの状況も打破する為なのだろうが………まぁ、どれだけ金を積もうが無意味だ。

もう覚悟は決まった、彼女達を……子供を守る為に全ての障害を()()()()

 

 

『な!あんた!』

 

 

広域センサーを起動し敵の数と正確な位置を把握

各武装の動作確認完了、セーフティーロック解除

 

 

『キリュウは私達をけして見捨てないどれだけ言おうと無駄』

 

『何故そう言い切れる?なら何故彼からは返答が帰って来ない?それは簡単だ悩んでいるのだ私の提案を受けるかどうかをな。

そんなに悩むのなら悩みを無くしてやろう

どうだ、私達側に着くなら小鳥遊ホシノを返してやってもいいぞ?』

 

『…………!!』

 

『"キリュウ君……"』

 

 

各センサー起動、動作確認完了

頭部カメラの異常無し

各部関節の動作確認完了

バックパック『フルバーニアン』の推進剤残量確認問題なし

 

サブアームを動かしてフルバーニアンに装備してあるダブルヘビーガトリングを取り出し両手で持つ

それを見たシロコは声に不安が出ていた

 

 

『キリュウ………』

 

 

返答はない、シロコ達に更に不安が募り始めたがキリュウは理事の取引に返答することはなくアヤネとアルにある確認をした

 

 

「3つ確認したいことがある。

アヤネ、学校周辺の建物は所有者や住んでるいる人は居るか?」

 

 

『え?居ませんが…』

 

「分かった、次だ。アル周辺の一般市民のシェルターへの避難は出来るいるんだな?」

 

『え?えぇ出来てるわよ』

 

「それならいい、アヤネ最後の確認だ。

シェルターは完璧か?」

 

『え?え?』

 

「これ以上は言わないぞ、シェルターは完璧なんだな?」

 

『えっと……はい大丈夫です!』

 

 

突然の主語抜けたような問いかけにアヤネは一瞬困惑してしまったがいつも通りの声色なのに少し圧があるように感じを聞きヤケクソ気味にアヤネは答える

アヤネのヤケクソ気味の返答を聞いたキリュウは不敵な笑み浮かべるた。

そして、ガトリングの銃口をPMCへと向け、それを見たシロコ達は察したのか慌てて耳を塞ぐとキリュウは何の躊躇も迷いもガトリングのトリガーを引いた

 

 

 

次の瞬間、戦車など生温いような火薬の爆発音と衝撃が戦場に響き渡る

その衝撃で周囲の建物の窓ガラスは綺麗に割れ

学校正面を囲っていたPMCは、発生した風圧に吹っ飛ばされる者がいれば排葵された薬莢に押し潰される者もいた

時間にして20秒にも満たないのガトリングの掃射、通常のガトリングならば20秒にも満たない掃射など良くて複数人倒せる程度だが、ガトリングを放ったのは20m以上の巨体を持つブルフロガだ、2mも満たない有象無象を殲滅するくらいならこの程度掃射で十分だった

 

 

ブルフロガのガトリング掃射から逃れた……いや、ワザと外され生き残った理事とPMC達は、先程の衝撃で何が起きたから分からず混乱していたがブルフロガを見た理事は何があったかを思い出し、攻撃の指示を送ったが反応はない。

恐る恐る背後へと振り向いた理事はその光景に絶句した

 

阿鼻叫喚、地獄絵図、死屍累々

 

どの言葉も当てはまる様な光景だった。

最新鋭の兵器も精鋭といえる優秀な兵士達が物言わぬスクラップへと変わったのだ、たった20秒だけで

この場に意図的に残された者達は恐怖に支配された、誰も動けやしないそれは簡単だ目の前の巨大なロボットを操る操縦者の気分で殺されるのだから。

だが、理事だけは声を上げた。負け惜しみでしかないが決して覆る筈のない事実を叩きつけた

 

 

『こんなことをしてタダで済むと思っているのか!? 貴様の行為はいくら超法規的機関に所属してると言えど越権行為だ!』

 

「……………」

 

 

返答は無い。理事はきっと正論を言われ何も言い返せなくなったのだと思い込み、少し調子を取り戻し捲し立てようとしたがキリュウは口を開いた

声色はいつも通りだがヒシヒシと怒りの感情を感じるような声だった

 

 

 

「そうだな。確かにお前の言う通りだ。()()()()お前の主張は正しい、アビドス生徒会が消えたこの自治区は、誰も管理する者がいない。だからカイザーが引き受け管理する。ちゃんと筋の通った主張だ」

 

『分かっているなら、尚の事重罪だぞ! 正式に連邦生徒会へ抗議を  

 

 

だが訴えも虚しく遮られる

 

 

()()()()な」

 

『は?』

 

「理事、お前に非常に残念なお知らせだ。

昨日付けで、アビドス廃校対策委員会は認可された」

 

「「「「"え、えぇぇぇぇぇぇ!?"」」」」

 

『で、デタラメを言うなっ! 私が調べずにこんな事をしたとでも思うのか!? 有り得ない! 私は直前にデータベースの確認を  

 

「データベースが更新されてなかったんだろ?おおかた連邦生徒会で対処する仕事でもあって後回しにされたんだろうな。

ま、いいじゃないかたかが一つの学校のたった一つの部活の更新が遅れた程度なんの問題もないだろ。たった数時間の間に攻撃や侵略をするバカなんているはずないからな

……そうだ、理事お前に聞きたい事があったな。どうだ理事、長年積み重ね成就寸前で全てを崩されドン底に落ちる気分は最高に気分が良いだろ?理事。

それが彼女達アビドスを苦しめ続けたお前によく合ってるな」

 

『き、貴様ぁぁぁぁ!!』

 

 

ほかにも犯罪の証拠はあるしついでに煽り倒してもいいが黙っとくか腹いせにホシノに何かされたら意味がないからな。

さて、この後はどう動くか逃げてくれるなら無視をすればいいさっさとホシノ救出について考えないと行けないからな、鉄屑に構ってる暇はない

 

 

「……ちょ、ちょっと待って! え、申請書は!? そんなの書いた覚えないんだけど!?」

 

「ちゃんと書いてるぞ、詳しい詳細はまた後で話し合うとしよう。全員警戒しなヤツが何かするぞ」

 

 

全員が一切に理事の方へ視線を向けると理事は何かを見ていた、そして立ち上がり不敵に笑い始めた

全員は一気に警戒度を跳ね上げる

 

『ふはははは!!いいだろう……こうなったら、こちらも最大戦力を用意させてもらおう!

来いっ!!』

 

 

理事の叫びと同時にキリュウ達の前に勢いよく落下すると勢いで発生した風圧に砂が舞い上がり砂煙で視界が塞がれている間に理事は乗り込む

砂煙が晴れると黒いボディーの巨体?が立ち上がっていた

 

 

『見るがいい!我々の技術の粋を集めた超強化外骨格!最高純度の素材で組成したアクチュエーターを搭載した最新兵器『ゴリアテ』だ!!』

 

「…………」

 

「「「「「「"………"」」」」」」

 

 

ゴリアテの姿を見た全員は黙っていた

それも当然だ、何故なら

 

 

「いや……」

 

「「ちっっっさ!!」」

 

 

セリカとアルがこの場に居る全員の気持ちを代弁してツッコんだ

悲しきかな5m以上のゴリアテは誰から見ても大きいのだが、20m以上あるブルフロガを見てきた先生達は完全に感覚が麻痺していたのだ

そして、キリュウまたGBNでブルフロガやそれより巨体のMSを見てきた結果完全に感覚が麻痺していた

 

 

『黙れ!大体貴様らのロボットがデカ過ぎるだけだ!』

 

 

時間の無駄だな、さっさと片付けるか。あんな型落ちの鉄屑にこれ以上弾薬の無駄使いする訳にもいかないな……どうするかビームライフルはダメだな周囲への影響を考えると無し、ビームサーベル同じで無し、他にも武装はあるがビーム兵器が多いな実弾もなくはないが基本は、絡め手や相手への隙をついて攻撃する物がメンイ運用法だから無しだ……………仕方ない殴るか

 

そう考えたキリュウは、サブアームを動かしダブルヘビーガトリングをフルバーニアンにマウントするとスラスターを起動し一気に理事との距離を縮め、勢いをつけたままゴリアテ殴り飛ばした

 

 

『グハッ!?』

 

 

丈の差があるのは分かってたつもりだがにしても殴り辛いな

 

急接近したブルフロガにロボットはおろか戦闘すら素人の理事が反応出来る訳もなくモロに直撃したゴリアテは綺麗に宙を舞ったがブルフロガは間髪入れずゴリアテにスラスターを吹かし接近すると胴体を掴み道路へと叩き付ける

 

 

『グハ!な、何のこれしきぃ!』

 

ゴリアテは再び立ち上がろうとしたがそんな隙をキリュウが与える訳も無く再びゴリアテの胴体を掴み道路に叩き付けるとゴリアテを潰れない程度に地面に抑えつけたまま急加速しゴリアテを引き摺っていく

数十kmゴリアテで地面を抉りながら進んだ先に20階建てビルが見えたキリュウは、勢いをつけたままゴリアテをビルの上層目掛けてへと投げ飛ばす

 

 

『グワァァァァァァァァ!!!!』

 

「型落ちの鉄屑風情が、いちいち喚くな鬱陶しい」

 

 

キリュウの理事への罵りを通信越しで聞いた先生達は"口悪!?"と全員が思った

まさかキリュウがここまで声を荒げて口が悪くなるのは想像しにくかったのだろう

 

一方、ビルへ投げ飛ばされた理事は体制を立て直そうとゴリアテを動かそうとするが先程、引き摺り回されたことで機体の操作制御や姿勢制御

に不調が発生していたそれでも動かせない訳ではないので動かそうとしたが次の瞬間、既に殴る構えを取っているブルフロガが視界に入り咄嗟にゴリアテの腕をクロスし防御姿勢を取るが5m以上はあるがそれでも10mにも満たないのゴリアテが優に20mを超えるブルフロガの拳を受け切れる訳もなく殴られたゴリアテの両腕は潰れた空き缶の様に歪み、再び殴られたゴリアテはビルを貫通してしまった

 

 

「あ、あれは!?」

「理事専用のゴリアテだ!」

「何で空を飛んでいるんだ!?ゴリアテって飛べないだろ!?」

「知らねえよ!?」

 

 

理事はすぐには追いつけまいと残されたゴリアテの主砲のチャージを始めたが理事の予想はあまりにもツメが甘かった。ブルフロガはビルを破壊しながら突っ切るとゴリアテの脚を掴み下にいるPMC兵に目掛けてゴリアテを投擲する。

PMC兵達は、悲鳴すら上げる暇もなく投擲されたゴリアテに押し潰さた

 

ブルフロガのスラスターの出力を調整しゆっくりとゴリアテの前に降り着地すると再び広域センサーを使い敵の位置を探ろうとしたがアヤネから通信が来てたのが分かると手を止める

 

 

『キリュウさん!敵が撤退を始めました!』

 

「撤退を始めたか……アヤネ、敵の詳細位置情報をくれ」

 

『え?撤退してるのにですか?』

 

「あぁ、ブルフロガなら簡単に追いつける。ホシノを連れ戻す際に正面衝突は避けられない筈だ。なら今の内に減らしておいて損はないだろ」

 

『分かりました。すぐに送ります!』

 

 

アヤネから送られた情報を確認すると再び、ゴリアテの足を掴みスラスターを吹かし加速して敵の反応がある場所へと飛んで行く撤退を始めた部隊を殲滅はそれほど時間は掛からなかった。

当然と言えば当然だ、空中を高速で飛行出来るブルフロガから逃れられる訳もなく1つ1つ確実に敵を殲滅した

そして、最後の敵部隊へと加速する。一方理事が乗ったゴリアテは最早見る影もない程、歪んでおり両腕は棍棒の様に乱雑に扱われた結果外れており、各所から限界を表す様に火花や配線などが飛び出ていた、主砲はというと歪んではいるが一応は無事で今も反撃を狙ってチャージを続けていた

 

そして、最後の敵部隊に追いつくと既に情報は回っていたのか迎撃準備が整えられていた

 

 

「来たぞぉ!!」

「ありったけの火力を浴びせてやれ!」

「落ちろ!!カトンボ!」

 

 

軍事ヘリから放たれたミサイル、戦車や爆撃砲から放たれた砲撃かなりの物量だがその程度でブルフロガの装甲を傷つけられる訳がないが馬鹿正直に正面から喰らってやる意味もないかと言って回避も推進剤が勿体ないだけだ……ならやることは決まっている

 

ゴリアテを放たれた砲撃やミサイルに向け投げつけ相殺するとゴリアテは重力に沿って落ちていった

 

落下するゴリアテを無視し勢いよく地面に着地すると目の前を飛んでいたヘリを握り潰し乱雑にその場に投げ捨てるとPMC兵目掛けブルフロガの拳を振り下ろした

 

 

「うわぁぁぁ!?!?」

「グワァ!?」

「グハッ!?」

 

次の標的の位置を確認する為に頭部を上げると戦車が砲撃を放ったが、キリュウは即座に反応し頭部を左に逸らし砲撃を回避すると地面を蹴り勢いよく飛び上がり戦車との距離を詰めると着地と同時に戦車を押し潰しついでに爆撃砲を蹴り飛ばした。

これでアビドスを侵攻しようとした部隊は殆どを殲滅した、敵は少数この場に残っているが気にしないまともな武器すら持って奴にブルフロガが足元を掬われる事もない、それに少し残しておいた方が今後いい方向に働くだろう。

生き残った者は、確実にブルフロガの脅威を知られるだろうそうすればホシノを救出する際に此方に確実にヘイトが向くそしたらシロコ達はスムーズにホシノを救出出来るだろう。

そう考えながらキリュウは、敵の殲滅が終わった事を報告する為に先生達に通信をする

 

 

「先生、アヤネ、こっちは全部片付いたそっちは大丈夫か?」

 

『"大丈夫だよ、キリュウのお陰で敵は殆ど居なかったし…なんなら撤退しちゃったしね"』

 

 

理事はこのチャンスを見逃す殆ど馬鹿なロボットではなかった、最新鋭の兵器をまるでオモチャ、いや棍棒の様に扱った相手に一矢報いるチャンスがやっと到来したのだ。

奴は背後此方に向けた上に通信に夢中だ、これ以上ないチャンスを逃すまいとチャージした主砲をブルフロガの背部に向けると理事は叫んだ

 

 

『死ね!化け物がぁ!!』

 

 

ゴリアテの最大出力、並の兵器は耐えれる威力ではない無論ブルフロガでも直撃すれば大ダメージを受けるだろう。理事は中の奴は最悪殺さなくともブルフロガを無力化する方針にした

そして、主砲がブルフロガに直撃する          筈だった

 

なんと背後からの不意打ちにも関わらずキリュウは反応しスレスレで回避したのだ、普通の人間は愚かアニメの世界でもそんな事出来る人は限られるだろう。それが出来たのは一重に彼が生まれつき持っている天性の勘によるものだった

 

そして回避と同時にスラスター吹かし理事との距離を詰めると主砲に蹴りを入れ破壊する

 

 

『ば、馬鹿な……』

 

 

絶望を滲ませた声を理事が漏らす

キリュウは此処で理事を始末するのもいいがあり得ないと思うがネオ・ジオンのようにPMCが残党化されても面倒なので残す事にした

どうせ、ホシノ救出際に確実に全戦力を用いて俺たちを始末しに来るだろう、だがその方が好都合だ、1人残さず殲滅出来るのだから

 

低く恐怖心を煽る様な底冷えする声でキリュウは理事に言った

 

 

「どうする、まだやるか?俺は構わないぞ。

たが、お前達が今逃げるというのなら見逃すぞ、どうする?」

 

 

ボロボロのゴリアテから救出された理事は忌々しそうな目でキリュウを睨みつけたが此処で戦う選択をしても数十人程度までに減ってしまった戦力で勝てないことは分かりきっていた

 

『……一時退却だ。兵力の再整備に入れ』

 

『は、はい!!退却命令だ!繰り返す、理事から退却命令が出たぞ!!』

 

『覚えておけ……この代償は高くつくぞ』

 

 

兵に肩を貸されて逃げていく理事は、いつの間にか追いついていたシロコ達に向けて恨み言を呟きながら去っていった

先生達に気がついたキリュウは、コクピットから降りる

 

 

「ブルフロガ強すぎでしょう…あんだけ居た敵皆んな10分も経たないで全滅させるなんて」

 

「まぁ、丁度いい棍棒があったからなお陰様で拳に負担をあまり掛けずに済んだ」

 

"え?棍棒なんてあったけ?"

 

「あんだろソコに」

 

 

キリュウが指を指した先を全員が目を向けるとそこには見るも無惨な姿へと変わり果てたゴリアテらしき残骸が転がっていた

 

 

「も、もしかしてアレが棍棒って事?」

 

「そうだ。まぁ棍棒としては酷いもんだがな脆い上にリーチは短い上に持ち辛い武器と言うにもお粗末な出来だったな」

 

「そ、そうなのね」

 

 

敵も居なくなった事で緊張の系が途切れたのかアヤネは溜め息を吐きながら言った。

そして、アヤネにつられてキリュウを除いた全員に疲労の表情が現れる

 

 

「ふう。疲れました……」

 

「終わったんですね?」

 

「いやー、覚えておけなんて、実際に聞いたのは初めてだよー!

 

 

理事の負け犬の遠吠えをムツキが面白そうに笑う。

確かにここまで典型的な負け犬遠吠えを見れる日が来るとは思わなかったな、正直かなり滑稽だった。

 

 

"みんな、お疲れ様、本当に頑張ったね"

 

「うん……でも、殆どキリュウとブルフロガが片付けてた」

 

"そうだったね…

 

 

先生は苦笑いを浮かべながら納得する

 

 

"便利屋のみんなも助かったよ"

 

「と、当然じゃない。一流のアウトローを目指す私たちにとって、これくらいのミッションはなんてことないわ!」

 

 

アルが少し照れ臭そうにしていると、ムツキがニヤニヤとしながら近づいてアルをからかい始めた

 

 

「アルちゃん、張り切ってたもんねー。あの演説すごかったよー!」

 

「う、うるさいわね!」

 

 

みんなが楽しそうに笑い合う姿を見てキリュウも釣られて笑う

 

 

「さてと……それじゃあ、次は……ホシノ先輩を助けに  

 

「みんなで飯食いに行くぞ!」

 

「え?」

 

そこまで言い掛けてたがキリュウによって遮られる

理由としては簡単だ、彼女達は疲れている。そんな状態で行って下手すると返り討ちに遭うだけだろうなら一度休み準備を整える必要がある

 

 

「で、でも……」

 

「シロコ、君が焦る気持ちは本当に……本当に嫌って程分かるんだ。だからこそ一度冷静になって準備を整えよう。君達やブルフロガがどんなに強くても準備を怠れば足元を掬われかねない。

そうなってしまったら本当の終わりだ、だから一度休んで準備を整えよう」

 

「うん、分かった」

 

 

キリュウは、優しく微笑みながら優しくシロコの頭を撫でた

シロコは優しい笑みを見た瞬間少し顔を紅潮させてしまった、周囲に甘い空気が流れて始めたがその空気を破る人がいた

 

 

「さぁ、今日俺の奢りだ!さっさと行くぞ!色々な事情はその時に話すからそれまでは待っててくれ」

 

 

この空気を作り出したキリュウ本人だった

 

その後、柴崎ラーメンを屋台からやり直した事を知ったキリュウ達は柴崎ラーメンを食べに行ったが何故かシロコは頬を膨らましながら怒っていたそうだ

 

 

 





ーーーーーーーー次回予告ーーーーーーーーー

"キリュウ君、コレ見てくれる"

「?どうしたんだ先生?どれどれ…………先生、先行っててくれないか少しだけ準備したいから遅れそうだ」

"分かった"

「"次回【大人の戦い】"」

"また見てね"


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

最後までご閲覧いただきありがとうございます

目標のアビドス編年内完結は出来ない気がして来ましたがこれからもこの作品を読んで楽しんでもらえたならとても嬉しいです
また、次回もよろしくお願いします




ブルフロガが戦闘するとするならどのデカクラマトンと戦闘して欲しい?

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