⚠︎注意:この回は作者の独自設定が含まれています
それでもよい方は楽しんでくれたら嬉しいです
理事達PMCを撤退した後、先生達は屋台で再開した柴崎ラーメンを食べに来ていた。
ただ、初めて行った時の騒がしさはなかった、当然だ彼がキリュウがホシノを利用した可能性があるのだから
「じゃあ、あらためて話をしようか、キリュウ」
「あぁ……」
「じゃあ……対策委員会が正式に認可されたのは本当なの?」
「本当だ……昨日、連邦生徒会首席行政官である七神リンに承認された。その経緯についても話そう」
キリュウはラーメンを注文後廃校対策委員会が連邦生徒会に承認された事についての経緯を話した
シャーレに戻った際に先生のパソコンを調べた時にアビドス廃校対策委員会が承認されてない事を知ったこと
本当であれば相談し承認書を書いてもらうつもりだったが監視されたのに気付き方針を切り替え密かに書類を書くタイミングを待っていたこと
と
そして、ホシノを利用するつもりは一切なかったことを話した
「これが、君達アビドス廃校対策委員会が承認されるまでの経緯だ。と言っても君達は納得してくれないのは理解してる、ホシノを利用するつもりはなくとも利用した事実は残る……すまなかった」
キリュウは深々と頭を下げる
30秒、1分、時間は経てど頭は上がらない
頭を下げた状態でキリュウは話し始めた、シロコ達を裏切ったことへの償いをする為に
「こんな事で許されようとは思わない。だから何だって言ってくれ、シャーレを辞めろでも、ブルフロガを手放せでも、ホシノを一人で救出してこいでも……最悪ここで殺されても俺は何も言えない、それほどの事をしたんだ」
何でもしていいと言ったが誰も動かない
誰も俺を罵らない
それが逆に俺の罪悪感を掻き立てられた、罵られた方が正直な話し楽だ
なにより彼女達が楽になると言うのに彼女達は俺を攻めようとはしない
表情は見えないが、彼女達は彼女達なにり適切な言葉を探してくれているみたいだ
ただ、それでも許せない人は居る、当然だ信用したのに裏切られて許せる訳がない
「……そうですね。許しません」
「ノ、ノノミ先輩……?」
決意を固めた様な目でキリュウを見つめたノノミと目を合わせる為に顔を上げる
「許しませんよ、キリュウさん」
「………」
正直、意外だったな。まさかノノミが言い出すとはな、予想だとシロコかセリカ辺りが言って来ると思ってたんだが……いや、今はそんなことはどうでもいいかどの道、彼女達からの罰は受けるんだ
どんな事だって受け入れよう
「ホシノ先輩を一緒に助けて下さい、そしてホシノ先輩を助けたら直接ホシノ先輩に謝って下さい☆」
「………え?」
今、ノノミは何て言った?ホシノに直接謝る?いや、謝るつもりだけどまさか、それが罰なんてことないよな?
「えっと……ノノミすまないもう一度言ってくれないか?」
「分かりました。ホシノ先輩を一緒に助けて下さい、そしてホシノ先輩を助けたら直接ホシノ先輩に謝って下さい☆」
「ま、待ってくれ本当にそれだけなのか?こうもっとあるだろう?」
正直、罰にはならない。これは個人の主観ではない誰から見たって罰にはなりやしない、俺としては必ずホシノは助けるし謝りもする
その当たり前をするだけでは罰の意味がない、なのに何故ノノミは当たり前の事を罰にしたんだ……
「……ノノミ、それは罰なんかじゃない俺がやるべき事なんだ、当たり前のことだ。そんなの罰にはならない」
「それでもやってもらいます。それが私が貴方に与える罰です。
……キリュウさんは、私たちの為に…私たちのことを思って行動してくれて、私たちの為に戦ってくれたんです
これ以上、貴方自身を責めないで下さい…私たちは先生やキリュウさんのお陰で充分救われたのですから」
「………分かった。その罰を受けよう」
ノノミは、キリュウが罰を受け入れると言うと微笑んだ。
「ねぇ、キリュウ私達の罰も受けるつもりなの?」
「まぁ、最初からそのつもりだが」
次はセリカか、一体何の罰なのか……ノノミの罰の内容が内容だから正直、予想が出来なくなったな
出来れば俺の納得がいく罰であれば良いんだが
「じゃ、私の罰。キリュウ今度一緒にバイト手伝って」
本当、何で予想出来ない事ばかり言ってくるんだ。バイトを変わりにやれやら掛け持ちしろでなく手伝う?それって罰にならない気が……
「………いや、それだけなのか?バイトを変われって言ったていいだぞ」
「はぁ?そんな事してなんの意味あんのよ」
「だが……」
「あぁもう!一々ウダウダ言わない!アンタは私のバイトを手伝う!それでいいでしょ!」
「わ、分かった」
キリュウの覚悟とは裏腹に予想の付かない罰ばかりでキリュウは少し気苦労していた。正直な話しもっとキツイ罰を予想していたが一向にその様な罰は来ない。
素直に言うなら納得はいかないが、彼女達が罰と言うなら受けるしかない
「じゃあ、次は私」
次はシロコだ
この中で最も罰の予想が付きにくい子だった。何の罰を与えられる予想出来なかったキリュウは少し身構えたが結局は無駄に終わる
「今度一緒にツーリングして、それが出来ないならもう一度ブルフロガの手に乗っけて空を飛んでほしい」
「そ、それ本当に罰なのか………いや、もういいか。ツーリングってどれくらい走るつもりなんだシロコ?」
「取り敢えず200kmかな」
「………………………分かった頑張るよ」
200km………か走り切れるか分からないな……取り敢えず体力作りでも頑張るか
それにロードバイクも買わないとな、今回でかなりの出費だ……
「アヤネは何かないのか?」
「えーと……私は思いつかないので罰は無しってことは出来ますか?」
「分かった」
話し込んでいるといつの間にかラーメンは出来ていた様でシロコ達の前にラーメンが置かれるとノノミが話題を切り替えた
先程の重たい雰囲気はもうなかった
「ラーメンも来ましたし食べましょう☆」
和気藹々とした雰囲気に戻りラーメンを食べ始めた
最初こそ空気を読み黙っていたアル達だったが雰囲気が戻るや否や会話に入り少しうるさい食事になった。だがキリュウは思う
この幸せと言える光景を今度はホシノ達と一緒に……その為には助けないとな
食事が終わり各々は解散することになった
ーーーーーーーーその夜ーーーーーーーーーー
先生とキリュウは、明日は忙しくなるので仕事が出来ないと予想し連邦生徒会に連絡を入れ明日の分の仕事も処理しながら、昨日のホシノとの会話で手に入れたい話していた
仕事も大詰めと行った所で先生に一通のメッセージが届いた、内容は。
『小鳥遊ホシノの居場所を知っています。
知りたければ私の指定するビルへ』
そのメッセージを見た先生は眉を顰めた
当然だ、罠の可能性だってある。例え本当であったとして教える理由は?メリットはあるのか?そんな思考がずっと頭の中を巡る
考え事に集中していた様でキリュウが違和感を感じたのか先生に話しかけた
「どうしたんだ先生、さっきからずっと手を止めて何か考え事か?」
"ごめん、キリュウ君……実は変なメッセージが届いたんだ'
「変なメッセージ?見せてくれないか」
私は、キリュウ君にメッセージを見せた。キリュウ君もそのメッセージを見るや否や私と同じく眉を顰めた
「先生どうするこれどっからどう見ても罠だぞ」
"………私行ってみるよ。もし本当ならホシノの居場所が分かる"
「危険だ先生、もし先生になにかあれば 」
私は、キリュウ君を顔に両手を添えて見つめる
私の覚悟は決まっている、例え罠だとしても可能性がある私は向かうホシノを助けられるのなら私がどうなったて構わない
決意を固めた目でキリュウに訴えるとキリュウは諦めた様に溜め息を吐くがその顔は分かりきっていた様な清々しい表情だった
「分かったよ。取り敢えずこっちで仕事は片付けておくから先生は先に行っててくれ」
"分かった。先に行ってるね"
そうキリュウに告げると私は足早に家を出て行った
ーーーーーーーーーーーーー
私は、謎のメッセージ主に指定されたビルへと訪れていた
周囲を見渡してみると分かるがこのビル以外は他の自治区に比べると、だいぶ寂れてはいるみたい
正直不気味だ、このビル以外は光がないのが余計に不気味な雰囲気を醸し出していたが、立ち止まってはいられない私は、迷うことなくビルへと入って行った。
ビルの中は電灯が切れかかっているのかエントランスは少し薄暗いが電気は通っている見たいだ、エントランスを抜けるとエレベーターホールに着く、取り敢えず目の前のエレベーターに乗ろうとしたが勝手にエレベーターが開いた
"!!"
先生はすぐに警戒したが周りにはエレベーター以外は無く、ましてや誰も居ない。
警戒を解くことなくエレベーターに乗るが何か起きる訳でもない、エレベーターが閉じると勝手に最上階へのボタンが点灯するとエレベーターは最上階を目指して動き始めた
それほど立たずにエレベーターは止まったどうやら最上階みたいだエレベーターが開くとすぐにエレベーターを出ると目の前に扉があった、周囲を見渡すがこの扉と非常階段以外は何もないらしい、警戒しながら扉を開け中に入ると誰かの声が聞こえた
「お待ちしておりました、先生。貴方とは一度こうして、顔を合わせてお話ししてみたかったのですよ」
紳士のような態度と口調で目の前の男性 いや、人外は言った
何故人外と言い切れるのかシルエットだけで見れば確かに人に見えるだろうだが姿は人とは完全にかけ離れている
黒服を身に纏っているがそれ以外は完全に人ではない肌と言うか皮膚と言えるものはなくその上、不気味な程黒く全身に白い亀裂が走っている
顔を見るが案の定亀裂はあるだが、一段と不気味なだと感じた
理由は簡単だ、亀裂が人の顔の様になっており、まるで笑っている様に見えた
「……貴方のことは知っています、連邦生徒会長が呼び出した不可解な存在。あのオーパーツ『シッテムの箱』の主であり、連邦捜査部『シャーレ』の先生。貴方を過小評価する者もいるようですが、私たちは違います」
話しを聞いていて思う、不気味だ。
見た目だけじゃない話せば話す程、背筋がゾッとする、まるで心に付け込まれそうなそんな感覚に陥る
「まず、はっきりさせておきましょう。
私たちは、貴方と敵対するつもりはありません。むしろ、協力したいと考えています。私たちの計画において、一番の障害になりうるのは貴方だと考えているのです。
私たちにとってアビドスなんて小さな学校は、全くもって大した問題ではありません。ですが先生、貴方の存在は決して些事とは言えない。敵対することは避けたいのですよ」
矛盾してる。ホシノを拉致しておいて、敵対するつもりはという主張は通る訳がない
思った事を口には出さず呑み込むと私は今まで抱いていた疑問を投げかけた
"貴方は一体何者なの"
これは私が純粋に抱いた疑問、名前ならキリュウ君から聞いてはいる。
だけど私が知ってるのは名前だけそれ以外は何も分からない目的も何も分からない。
目の前の人外は柴大将みたいな動物でなければ、カイザーのようなロボットでもない、ましてや人ですらない
「……おっと、そういえば自己紹介をしていませんでしたか? 私たちは貴方と同じ、キヴォトスの外部の者……ですが、貴方とはまた違った領域の存在です。
適切な名前がありましたので、今はそれを拝借して使っております。私たちのことは『ゲマトリア』、とお呼びください。そして私のことは、『黒服』とでも。この名前が気に入っていましてね」
そう目の前の人外 いや、黒服は名乗った
それは楽しそうに、変わることのない不気味な表情で名乗った
「私たちは、観察者であり、探求者であり、研究者です。貴方と同じ、『不可解な存在』だと考えていただいて問題ございません。一応お訊きしますが、
"協力はしない。私は先生で研究者じゃない"
「真理と秘儀を手に入れられるこの提案を断ってまで、あなたはこのキヴォトスで何を追求するおつもりなのですか?」
そんなの決まっている、私は何もキヴォトスに求めてない私は大人として先生としてその役割を果たすだけ、真理や秘儀なんてものには興味はない
"私は真理や秘儀なんてものには興味は無いよ。私はホシノを取り返しに来た、ただそれだけだよ"
「……クックック。
今のあなたに一体何の権利があって、そんな要求をされているのでしょう?ホシノさんはもうアビドスの生徒ではありません。それなのに 」
"それは違う。黒服、貴方の契約は廃校対策委員会が承認された時点で破綻してる。連邦生徒会に認可された部活動である以上、生徒一人の一存では退部や退会はできない。
ましてや顧問である私が、まだサインをしていない"
「……ほう」
"正式な手続きを踏んでいない以上、ホシノはまだ対策委員会の所属で私の生徒だよ"
「………」
黒服は黙った。ただ何を考えているかは何も分からない、なんせ表情が分からないましてや理事の様に感情を露わにすることするない
「……なるほど。あなたが『先生』である以上、担当生徒の去就にはあなたのサインが必要……ふむ、なかなかに厄介な概念ですね」
何処か感心したような口調で黒服は話しながら私を見た
"貴方たちはあの子達の心を利用し、そして何の躊躇いもなく踏み躙り、その苦しみを利用した"
「ええ、確かにあなたの仰る通りです。他人の不幸よりも、私たちは自分たちの利益を優先しました。
それは否定しません。私たちの行動は、善か悪かと問われればきっと悪でしょう。しかし、ルールの範疇です」
そうルールの範疇である……それでも苦しんでいる子供を見てみぬ振りをする訳にはいかない
何も答えない私を黒服は気にせず語り続ける
「そこは誤解しないでいただきましょうか。
アビドスに降りかかった災難は、私たちのせいではありません。アビドスを襲ったあの砂嵐は、大変珍しいこととはいえ、一定の確率で起こりうる自然現象です。誰か明確な悪役がいるわけではない、天変地異とはそういうものでしょう。
結果、人々は喉の渇きに苦しむでしょう。そうなれば当然、水を売る者だって現れる。それもまた、自然の成り行きなのですクックック。
さして珍しくもない、世の中のありふれた話でしょう。持つ者が持たざる者を搾取する。弱い者に自分の未来を決める権利なぞありはしない。
先生、ホシノさんさえ諦めていただければ、アビドス高校については守って差し上げましょう。カイザーPMCのことについても、私たちの方で解決いたします。
取り戻せますよ、生徒たちが安心して学校に通える生活を。それはホシノさんも望んでいるはずです」
黒服は、椅子から立ち上がると此方に向かって手を差し伸べた来た
黒服の笑顔は崩れない、亀裂で笑顔に見える様な表情は変わらない。黒服は先生に先生にホシノを切り捨てる様に言った
だが、先生の考えは決して変わることはない
"もし……ホシノが…本当に望んでいたとしても皆んなは…シロコ達は望んではない"
「……どうして? どうあっても、私たちと敵対するおつもりですか? 貴方は無力です、戦う手段など無いでしょうに!」
"私にだって武器はある"
私は胸ポケットにしまっていた『大人のカード』を取り出す
それを見た黒服は表情を変えず、まるで親しい友人を諭す様な口調で語り掛けてきた
「大人のカードはしまっておいてください、先生。貴方にも貴方の生活があるはずです。
食事をし、電車に乗り、家賃を払う、そう言った無意味で下らない事を、きちんと解決しなければならないでしょう?
ぜひそうしてください、先生。あの子たちよりも、もっと大事なことに使ってください」
"断る"
力強い眼差しで黒服を見つめながらそう言い放つ
すると先程まで冷静だった黒服がまるで人格が変わったかのように疑問を投げかける
「なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?
理解できません、なぜ?なぜ断るのですか?」
"貴方には分からないよ"
「どうして?先生、それは一体なぜなのですか?」
先生の言葉を意に返さない黒服は先生に詰め寄るべく椅子立ち上がる
"あの子たちの苦しみに対して、責任を取る大人がいなかった……だから私がその責任を背負うただ、それだけ"
「あなたはあの子たちの保護者でも、家族でありません。
あなたは偶然アビドスに呼ばれ、偶然あの子たちに会った他人です」
確かに黒服の言う通り、私はあの子たちの家族でもなければ保護者でもないでも………それでも私は、助けを必死に求める子供がいるなら助けたい
"黒服。確かに貴方の言う通り、私はあの子達の保護者でも家族でもない、でもね子供が助けを求めて手を差し伸べているなら手を取って、辛い時は、一緒に悩んで、楽しいことは一緒に笑う。
そうして、生徒たちを正しく導く
それが、大人としての…先生としての役目だからね
「違います、大間違いです。
大人とは、望む通りに社会を改造し、法則を決めて、規則を決め、常識と非常識を決め、併存と非凡を決める者です。
権力によって権力のない者を、知識によって知識のない者を、力によって力のない者を支配する、それが大人です」
そうかもしれない、当たり前かもしれない……でも、私はそんな大人とは違う。私は私にしか出来ない事を成すだけ
"黒服、確かに貴方の言うことは正しい…でも、私は私だ貴方言う大人達とは違う
「理解できません。……あなたは、このキヴォトスの支配者にもなり得ました。
この学園都市における権力と権限。そしてこの学園都市に存在する神秘。その全てが、一時的とはいえあなたの手の上にありました。しかし、あなたはそれを手放した。
一体その選択に、何の意味があるのですか?真理と秘儀、権力、富、力……その全てを捨てるなんて無意味な選択を、どうして!」
「お前じゃあ、一生かけても理解出来ねぇよ」
背後の扉から聞き覚えのある声が聞こえると扉が勢いよくと開く
扉を開けて入って来たのはキリュウだった
"キリュウ君!"
「すまん、遅れて。仕事は早く片付いて追いついたんだが何故かエレベーターが動かなかなくてな、お陰様で非常階段を登る羽目になった」
私達のやりとりを見ていた黒服はさっきと違い静かだった
不自然だと思い私は、黒服へ目を向ける表情は変わっている様には見えなかったが何故か 黒服が驚いている様に見えた
「何故、貴方が此処にいるのですか……」
「まるで俺を知ってるみたいな口調だな。
まぁそんなことどうでもいいさ後で聞くことにするさ、俺が居る理由なんて簡単だ。先生に 」
「そういう意味ではありません。何故…何故、貴方がキヴォトスにいるのですか……勝坂キリュウ
黒服の発言に私は驚きを隠せずキリュウの方を見るが、当の本人も困惑を隠せていなかった
どうやらキリュウも自分が先生と言われたことに驚いているみたいだ
「何言ってんだお前?俺が先生?なに戯言ほざいてんだ。
俺は先生じゃない先生なら隣にいるだろ」
だが黒服からは返答が返って来ない。ただ小さく何かを呟いている、キリュウには聞こえない様だが私にだけは聞こえてきた
「……なるほど。
彼?一体誰のことなかは分からない。ただ分かることは黒服はキリュウ君の事を知っている、そして黒服はカイザーとは別に私達の知らない誰かと繋がっていることは分かる
「…………貴方が居るという事は敵対は避けられませんね。仕方ありません交渉は決裂です、先生。私はあなたのことを気に入っていたのですが……仕方ありませんね。
ホシノさんは、アビドス砂漠のカイザーPMC基地内の実験施設にいます。『ミメシス』で観測した神秘の裏側、つまり恐怖。それを生きている生徒に適応することができるか、彼女を実験体にして確かめたかったのですがね」
一体ホシノで何を確かめたかったのだろう、神秘の裏側、そして恐怖……このキヴォトスには私が知らないだけで何か私達の理解出来ない何かがあるのかもしれない
「
今回はあなたとこうして顔を合わせることができただけ良かったと言いましょうか」
黒服はクックックっと笑うが私達は表情は変えない問いただしたい事も多いが取り敢えずホシノの居場所が分かったのだ。それだけでも十分だ
「微力ながら、貴方達の幸運を祈ります
そして、忘れないでくださいゲマトリアは、あなた達のことをずっと見ていますよ」
2人は部屋を出るために振り返り歩みだそうとしたところで黒服が何かを思い出したようでキリュウに話しかけてきた
「おっと驚きのあまり伝え忘れていた事がありました」
「さっさとしてくれ俺としては一刻も早くホシノを助けに行きたいんだが?」
「安心して下さいただの言伝なので貴方の新たな力が2つ、このキヴォトスにあります。
一つはミレニアム郊外の廃墟にもう一つは、トリニティの大聖堂の地下にあるそうです。
詳細は分かりませんがね」
「そうかい、一応覚えておくよ」
そう黒服に告げると先生とキリュウは部屋を出て行った
先生とキリュウが出て行った後、黒服は静まり返った部屋でまるで誰かを待っているかの様に窓を覗いていると
突然、空間にノイズが走る
ザザッ
そのノイズ音と共に空間が裂け白いロングコートに付いているフードを深く被り顔を隠した人物から空間の裂け目から現れる
「久しぶりだね黒服、私が前に伝えていた男は来た?」
「えぇ、来ましたよ。ですが私のことは勿論、このキヴォトスについて忘れている様でした。何故彼の記憶を消したのですか?」
「覚えているだけ辛い記憶だからね覚えさせていた所で損しかないよ」
フードを被った人物は何処からか椅子を取り出しその椅子に座る
それを見た黒服は抱いていた疑問を投げかけた
「建前の会話はここまでにしましょう。
何故、貴方は再び彼をこのキヴォトスに招いたのですか?貴方以前言いました、失敗した者、適性のない者は招かないと……ですが今回は彼が来た。」
「……この物語りはね、何度もハッピーエンドに向かってはバットエンドを迎えてた……バットエンドを迎えないために私は何度もダイバー達をキヴォトスへと導き結末を変えようとしたが結果は、貴方が観測してきた通りだよ。
だけどね、遂に見つかったの。物語りをハッピーエンドと導く可能性を持った人物をね」
「それが彼ということですか……貴方は彼の勝坂キリュウの
「……
「……………」
「少しお喋りが過ぎたね時間になっちゃった、じゃね黒服。」
再び周囲にノイズが走り裂け目が開くとフードを被った人物は裂け目の中へと消えて行った
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
翌朝、先生とキリュウは急いで廃校対策委員会よ部室に向かうと、既にシロコ達は部室へと集まっていたみたいだ
ホシノは相当好かれてるみたいだな、これは気を引き締めないとな
「おはよう、先生、キリュウ」
「おはよう、セリカ」
セリカに挨拶を交わす。
すると全員の視線が先生に集まっていた、きっと情報を掴んでいると予想しての行動みたいだ。流石先生、信頼されてるな
「先生、お待ちしておりました!」
「先生!」
「先生……」
先生に声を掛けるシロコ達の目はホシノを必ず助かるという決意が籠った様な力強く眼差しだった
"みんな準備万端みたいだね"
「先生こそ、何か掴んだって顔に書いてある」
"ふふ、シロコも言うようになったね。
……改めて、ホシノを助けに行こう!"
「ん、行こう」
先生の掛け声に決意の込めた眼差しを先生に向けながらシロコは頷く
"ホシノにここが……廃校対策委員会がホシノの居場所だって証明してあげよう!"
「ついでに『おかえり』といって、『ただいま』と言わせるか!」
これは何も冗談で言ったことではない。キリュウにとってこの言葉は、親友にそう言い合える場所が居場所であると伝えて来たからこそ今度はホシノに伝え、アビドス廃校対策委員会がホシノの居場所なんだと気付かせるために。
「うん……えっ!?
何それ、恥ずかしい!青春っぽい!!背筋がぞわっとする!私はやんないからね!」
「それじゃあ〜仕方ない、セリカがやらないって言うなら俺がやるしかないな〜」
キリュウはワザとらしく言いながら、恥ずかしがっているセリカに言う
「いや、キリュウ。私がする」
「いやいや、私がしますよー!」
「わ、私も。ちょっと恥ずかしいけど……」
" いや、私がする!"
キリュウの代わりに自分が言いたいとシロコが名乗りを上げるとそれに続いてノノミとアヤネ、そして先生が名乗りを上げた。
ここまでくれば誰でも分かるだろうコレはド定番といえるあの流れである
そして、全員の視線がセリカに集まるとセリカは少し顔を赤ながら手を上げ名乗りを上げる
「じゃ、じゃあ……私が……」
「「「「"どうぞどうぞ!"」」」」
「……って、ふざけてんじゃないわよー!!」
そう大声でツッコミを入れるとキリュウと先生、シロコ、ノノミに怒って追いかけ始める
唯一追いかけられなかったアヤネはその光景に苦笑を浮かべる。
そして、追いかけられているキリュウは昔を思い出しながら笑う。
昔、フォースを組んでいた友人達と親友と、このド定番といえるネタをやりキレた親友と乱闘したことがあった、それが楽しくて忘れなかった
それと同時にキリュウは思う、やはり自分は過去に囚われているな
受けれいて割り切ったつもりでいただけだ、自分は何も受け入れてた訳でも割り切った訳でもはなかった訳だ、なんとも滑稽な話しだ……だも、今は違う。先生やホシノたちと出会ったことでやっと進み始めることが出来たもう立ち止まらない
再び、強く決意を固めたキリュウは立ち止まり先生達へと振り向く
「さて、ケンカはここまで!作戦会議を始めよう。先生、アヤネ頼んだ」
"分かった"
「分かりました」
2人は頷くとすぐさま準備に取り掛かった
先生は、昨夜黒服から受けとった情報をアヤネに渡す
アヤネは、シロコ達に見えるように端末を向けた
「先生から頂いた情報から、カイザーPMC基地の実験施設は基地の地下深くにあることが分かりました」
「でも、今の私たちだけじゃあ勝てない
だから、協力者を探す」
ごもっともではある。例えどれだけ先生の指揮が優れていて、シロコ達が強くとも相手はとにかく数がいる。ブルフロガは倒されはしないがシロコ達が数で押され捕まってしまえばそれで終わりだ
俺達には協力者が必要だ
「便利屋は?」
「確かに私たちのことを助けてくれましたが……もう一度お願いしても良いのでしょうか?」
「大丈夫だって!またどこに行ったんだか知らないけど、一緒に戦った仲だから何とかなるでしょう!」
確かに便利屋なら確実に協力してくれるだろうがそれではまだ戦力が足りない。
どうすればいいか各々が悩んでいると先生が立ち上がった
「先生?」
"みんな私に任せて!…私にいい考えがある"
きっと先生と考えは同じだ。必要なのは数と圧倒的な力である
ーーーーーーーー次回予告ーーーーーーーー
「取り敢えず、方針も決まったしさっさと終わらせよう」
"そうだね。結構移動するしテキパキ行動しないとね"
「公共交通機関は時間が掛かるしブルフロガで向かうか」
"え?"
「"次回、【守りたいもの】」
「次回もまた見てくれ!」
"待ってキリュウ君!電車使お!まだ私死にたくない!
ーーーーーーーーーーーーーーー
《専門用語解説》
『データの海』
ELダイバーにとってダメージによる強制ログアウトは"死"を意味し、死亡したELダイバーが帰る場所であり、他のELダイバーを構成する因子になってしまう。(因子はある程度引き継がれるが記憶や人格は異なり復活や転生する訳では無い)
《今作の独自設定》
学園都市キヴォトスはデータの海へと帰ったELダイバー達の記憶などの様々なデータによって構築された世界。その為、キヴォトスはGBNの多数あるエリアと酷似している点がある
また、キヴォトスは人工的に作られた『エリア』では無く、ELダイバー達のデータ構築された一種の『異世界』で人智の超えた事象が起こることがあり同じELダイバーですらすべてを把握するのは困難である
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最後までご閲覧ありがとうございます!
また、次回もよろしくお願いします
ブルフロガが戦闘するとするならどのデカクラマトンと戦闘して欲しい?
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ビナー
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ケテル
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コクマー
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ケセド
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ゲブラ
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ホド