ダイバーは透き通る世界で何を成す   作:余楽

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まずは謝罪させて下さい
此処まで投稿が遅くなってしまい申し訳ありませんでした。本当なら早く完成させるべきだったのですが、内容が上手く思い付かず書くのに手間取ってしまいました
結果、生き抜きの為に書いた作品が何故かめちゃくちゃ伸びてしまい赤評価もらってしまいましてある程度、投稿しつつ内容が思い付いたら書くを繰り返して遅れてしまいました
投稿頻度は低いですがそれでも楽しんでもらえるなら嬉しいです


話しは変わりますがUA10000を達成しました!!
これまで見てくれた読者の皆様には本当に頭が上がりません!本当にありがとうございます!
それと、お気に入り登録もありがとうございます!




最終話:隻眼の悪魔

 

 

システムが起動すると同時にキリュウにはなんとも言えない不快感が襲った。

直接脳を弄りま回される感覚

耐え難い頭痛

だが、それすら気にならなくなる程、頭はスッキリし感覚が研ぎ澄まされいく

 

n_i_t_r_oシステムは搭乗者を一時的にNTへ覚醒を促すシステムであるが、リスクはある。

NTへの覚醒の為にシステムが脳を弄る為、使用者に多大な負担は勿論脳を弄る影響で人格にも多大な影響があるのだ。時に影響を受けにくい者も居るがキリュウの場合は前者だった

 

 

「少しキツイが……今はこれでいい…!」

 

 

同じ人間とは思えない程、凶悪な笑みを浮かべる

そして、ブルフロガの各関節から蒼い炎が燃え上がった姿を見た理事達は少し動揺し部下の一人が不意に感じたことを口から漏らす

 

 

『ア、アイツ怒っているのか?』

 

 

誰かが言ったことに少し動揺が、理事は大した事ないと判断し攻撃の指示を味方に飛ばす

一方でキリュウは、即座に判断し全員に言った

 

 

『先生、皆を連れて地下に避難してくれ。此処からは俺が相手をする』

 

「ちょ、ちょっと待って下さい!私たちはまだ戦えます!1人であの数を相手するなんて無謀です!」

 

 

ノノミの言っていることは正しい、いくらブルフロガが強くともあの数を相手するとなると無傷ではいかない、最悪死んでしまうかも知れない

 

 

『無謀なのは知ってるよ……だからこそ、今度は俺が無茶をする番だ

俺はみんなを守りたいんだ。俺の我儘を聞いてくれないかい?』

 

 

「……分かった、キリュウを信じるよ」

 

「「ホシノ先輩!?」」

 

「信じてるけど……死なないでねキリュウ」

 

『死ぬつもりないさ』

 

"キリュウ君…此処は任せるね。皆んな行こう"

 

 

先生は頷きホシノ達を連れて地下へ避難して行った

それを見届けたキリュウは理事達に向き直る。

彼女達は安全場所へ避難した。そして此方を見てない、これで心置きなく思い切り暴れられる

鉄屑共には相応しい結末を見せてやろう             誰一人逃がさん

 

地を蹴り理事達へと突っ込んで行く。敵機が武器を構えるのが見えると同時に脳内に稲妻の様なものが駆け巡りどんな軌道で弾丸が放たれるのが()()()

反射的に機体を動かし回避行動取る

 

 

『あの密度の弾幕を避けた!?』

 

 

数十機から放たれた弾幕をブルフロガは全て避けることが出来た

普通なら出来ない事だが、今回は出来る理由があった。

理事達が乗っているMS擬きは碌な試験運用は疎かまともな調整も出来てない為、一機の操作性が非常に悪く操縦に致命的はタイムラグが発生したのだ

側から見れば弾幕を張れているように見えるが実際はまばらに弾丸をばら撒いているだけだった。その結果、簡単に回避することが出来た

 

そのまま近場にいた敵機に接近すると敵機もただではやられまいとバトルアックスを振り下ろすが、それに合わせ『フルバーニアン』の左スラスターを吹かして回避し、そのまま背後に周り込みコクピット付近にビームサーベルを押し当て至近距離でビームを発生させる

 

 

『待って!助け   

 

 

無駄な命乞いをするが勿論、キリュウに届く訳もなく兵士は跡形もなく消滅した。

そして,操縦者を失ったMS擬きは人形のように動かなくなる

それを見た兵士の一人は恐怖あまりかマシンガンを乱射するがMS擬きを盾にして射撃を防ぎながら接近するといつの間にか奪っていたバトルアックスを敵機のコクピットに押し付けパイロットだけを殺す

 

隙が出来た。そう思い込んだPMC兵達は背後から総攻撃をしようとするが、ブルフロガは腰背部にマウントしていた高出力大型ロングビームライフルを手に取ると最大出力モードに切り替えるとノールックでぶっ放し10機近く撃墜すると再びスラスターを吹かし敵機に急接近して、勢いを殺さずコクピットを殴り潰す

 

 

「ハハッ!大したことねぇなぁ。もっとテンション上げてこうぜ!!」

 

 

そう叫び、ビームライフルを放ちながら敵へと突っ込んで行く

乱雑に放たれたビームが敵機を掠め、命を刈り取っていく。この場にブルフロガを止める力をもつMSは存在しない

それも当然だ、10年以上も愛用し完成度を極限に高めたブルフロガと急拵えの劣化コピー品が戦えば言わずとも結果など見えて来るだろう。

 

圧倒的な力に仲間が蹂躙されて行く様にPMC兵は戦慄し、一方後退する。ブルフロガは立ち止まり不気味に燃え盛る眼が彼らを捉える

『そこから動けば殺す』そう圧を掛けられている感覚へ陥いる。動かなければやられるのは変わらないのに恐怖か、本能が訴え掛け身体の動かなくなる

仲間の一人が恐怖に耐えられなくなったのか背を向け逃げ出した

 

 

『死にたくない!誰でもいい助けてくれぇ!!』

 

 

「背中を向けるな!!」誰かが叫ぼうとするが最早手遅れだ

ブルフロガは逃げ出した奴に急接近し殴り倒すと片足で敵機の腕を押さえつつ片足立ちする

地面を片腕で掴むと『フルバーニアン』のスラスターを敵機のコクピットへ向ける

 

 

そして、一気にスラスターを吹かしコクピットを焼いていく

搭乗者は今まで味わったことのない熱と眼前に迫る恐怖から発狂じみた悲鳴を上げ機体を動かし暴れるがブルフロガはびくともせず、ゆっくりとじっくり相手を死へと追いやっていく時間にして1分も満たない間に敵機は動きを止めた

コクピットは高熱で融解し無惨な姿へ変わり果てていた

この場の全員が動かないなかゆっくりとブルフロガは立ち上がると残っている兵士達へ向き直ると小さく低く恐怖を感じるような声で呟いた

 

 

「…次」

 

 

返り血のようにオイルまみれになったバトルアックスを持ったブルフロガは次の標的を定めそのままスラスターの勢いを殺さず敵機へ急接近する

 

 

『来るな……来ないでくれ………頼む助けてくれ……!』

 

 

無意味だと分かりながらも命乞いをしたPMC兵は少しでも自分を守ろうと両腕をコクピットへ動かすが無意味である、正面を守るなら上から叩き潰すだけなのだから

バトルアックスを振り下ろすが別の敵機に阻まれる。そのまま鍔迫り合いに付き合っていると敵機から通信が届く

 

 

『貴様!よくも我々の仲間を殺してくれたな!』

 

『ふ、副隊長!』

 

「………」

 

 

答えるだけ無駄だな。どうせコイツも鉄屑にするんだもっと効率的に壊すか。

そんな事を考えつつ腰背部に高出力大型ロングビームライフルをマウトしていると相手が叫んだ

 

 

『こんなことをしでかしてタダで済むと思うなよ!犯罪者!!』

 

「無関係の一般市民を…ホシノ達を苦しめ続けてきたお前らに言われる筋合いはない。」

 

 

乱雑に振り下ろされたバトルアックスを奪ったバトルアックスで弾いたことで副隊長機に隙が生まれる。キリュウはその隙を突きブルフロガの空いた腕を動かし副隊長機のコクピット鷲掴みにし無理矢理引き抜くと見せしめるように高く掲げてゆっくりと圧力を加え始めた

 

副隊長は潰されまいと必死にコクピットハッチを開けようとするがハッチは既に歪み始めており開く気配は無い

最早助からないと悟った副隊長は自身の運命を受け入れゆっくりと潰されていく

その時、少し空いていた隙間から憎き悪魔の顔面が見える、額に文字が刻まれておりそれを見た副隊長は誰も聞こえない中静かに呟いた

 

 

『ガンダム……隻眼の…悪魔   

 

 

その呟きは誰の耳も届くことはなくコクピットはゆっくりと握り潰された

 

 

『そ、そんな……』

『ふ、副隊長が……』

『……あんな化け物どうすればいいんだよ…』

 

 

握り潰したコクピットとバトルアックスを乱雑に投げ捨てるとブルフロガはスラスターを吹かし一気に飛び上がる。

そして、『フルバーニアン』にマウトしていたガトリングを両腕で持つと敵機に向け構え、機体上部にあるメガ粒子キャノン向けるとマルチロックオン機能で複数の敵機に照準を合わせるとバルカン、胸部ビームガトリング、ダブルヘビーガトリング、メガ粒子キャノン、20連ミサイルポットの残弾を一斉掃射した

 

 

『うわぁぁぁああ!?』

『た、助け    

『ぐわぁぁ!?』

 

 

運の良い者はビームやミサイルはコクピットへの直撃を免れ、運の悪い者は跡形もなく消滅していく。

だがPMC達もただでやられる訳でもない、生き残った者や狙われていない者はミサイルやマシンガンなど掃射して攻撃を仕掛ける

 

キリュウはブルフロガの機動力を活かし攻撃を軽々しく避けるが先程の掃射と比べミサイルが増えたことで回避ルートが多少制限され回避の難易度を上げるだろう

だが、一時的とはいえNTへと覚醒しているキリュウにとっては無意味だった。射撃を避けつつ回避先に邪魔になりそうなミサイルを直感で頭部バルカンや胸部ビームガトリングで破壊しながらも繊細なスラスター制御で射撃を回避していく

 

 

『なんで当たらないんだよ!当たれよぉ!!』

 

 

ある程度、敵機の攻撃を回避していると弾幕が薄くなった

どうやら複数機が弾薬管理をミスしたみたいだマガジンを交換しているのを視認するとキリュウはその敵機達へ急接近する

 

ただ隙だらけの敵機を攻撃する為に接近する訳ではない。攻撃してきている敵機に標的が今は自分達だと思わせない為だ、自分標的だと分かれば誰だって攻撃は避けられるが自分が狙われなければ警戒心は少しだけ緩まる

キリュウはそのことを知っているからこそそれを逆手に取ることにしたのだ。隙を晒している敵機に接近するがスラスターを吹かしブルフロガを左右反転させ背後で攻撃しようと構えている敵機達に向け再び射撃武装の殆どを一斉掃射した

 

狙いなど定まってない無差別射撃だが、自分は攻撃されないと油断仕切っている敵機には回避しきれず直撃し一機、また一機と撃墜されていく

ただでさえ数が少ない味方が何も出来ず、呆気なく落とされていく

 

 

相手がどれだけ恐怖し命乞いをしようがキリュウとブルフロガは止まることはない、再び機体を反転させると片方のヘビーガトリングを投げ捨てビームサーベルをサイドスカートから取り出すとそのまま敵機に斬りかかる

敵機もマシンガンなど使い物にならないと察したのかマシンガンを投げ捨てバトルアックスでビームサーベルを受け止めようとでも考えたのだろう。

バトルアックスを構えるがただの実体武器がビームを受け切れる訳もなくそのまま一刀両断される

 

 

『もらったぁ!!』

 

ワザとらしく低い姿勢で着地し隙を作るとまんまと引っ掛かった敵機にキリュウは静かに呆れながら振り下ろされるバトルアックスに合わせスラスターを吹かし回避し低い姿勢のままビームサーベルをコクピットに突き刺すと敵機は動かなくなり、自身の自重に耐えられなくなり後ろへと倒れるがキリュウはブルフロガの腕を動かし敵機を乱雑に殴り飛ばした

 

 

そして,残された一機は効かないと分かりながらも乱雑にマシンガンを乱射するがブルフロガの装甲を貫くことも歪ませることもなく鉄同士がぶつかり合う音が響くだけでだった

マシンガンを乱射されようがキリュウは気にもせず敵機に近づくと片手で銃身を掴むとそのままの勢いで握り潰す

 

敵機は使い物にならなくなったマシンガンを手放すとバトルアックスを取り出し振り下ろそうとするがバトルアックスを握った腕を掴まれ動きを止められるが敵機は諦めることはなく空いている片手殴り掛かるがこれも難なく受け止めるとフロントスカートに組み込んでいた隠し腕に予備のビームサーベルを持たせて動かし、敵機の両脚ビームサーベルで切断する

手を離すと敵機は重量に負け地面へ叩きつけられる、必死に立ちあがろうとする敵機に対しキリュウは冷めた目で見ながらブルフロガの胸部ビームガトリングの照準を合わせ放った

敵機は防ごうと片腕をコクピットへ回す、最初こそ防げていたが時間が経つにつれて腕には穴が開きコクピットへと擦り始め、最後にはコクピットに直撃し無数の穴を開け敵機は動きを止めた

 

理事の周辺に固まっている護衛を除いたそれ以外の敵機は全て撃墜した、後は理事達だけだ、キリュウはブルフロガのカメラアイを理事達は向けるとそちらに向けるとゆっくりと歩み始めた

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

理事は戦慄していた。出撃する前は90機も居るのだアビドスの連中やシャーレを殺すにしては過剰戦力だと思い込んでいたと言うのに現実はどうだろうか、過剰戦力なんてことはなくたった1機のロボットに蹂躙

され、たったの10機まで減ってしまった

悪夢でももう少しマシな筈だ周りには部下だった物の残骸が山の様に積み上がっていた。理事はその地獄のような光景に後退りしながら自答する

何故こんなことになった?

一体自分達は何を相手しているんだ?

私は殺されるのか?

 

そんなことを考えているとオイルをかぶった悪魔が理事の乗る機体へ歩み始めた

その姿はまるで返り血を浴びた姿を連想させ、理事や周りの護衛で居た部下達は恐怖からマシンガンを悪魔へ向け放つがキリュウは避けることはせずそのままブルフロガを直進させる

理事達の放った銃弾はやはり、悪魔を貫くことも歪ませることもなく鉄同士がぶつかり合う音だけを奏でるだけで効くことはない

マシンガンは効かなくともミサイルなら少しは効くかもしれない理事は声をこれでもかと張り上げ指示を飛ばした

 

 

『み、ミサイルだ!ミサイルを使え!奴はミサイルを回避してた

回避するということは奴には効く可能性がある筈だ!ありったけのミサイルを撃ち込め!!!』

 

 

命令を聞いた部下達に合わせて此方もありったけのミサイルを何十発、何百発と撃ち込んだ流石の奴でもこれではひとたまりもないだろう

立ち昇る黒煙を見ながら静かにこれで終わってくれと思う者も居ればこれは勝ったと勝利を確信する者も居た。

だが期待を願いを砕く様に悪魔は黒煙から姿を現し、侵入時より比べられない速度で黒煙から無傷で飛び出した悪魔は理事達へと突っ込んで行く

 

『クッ…!化け物め!』

 

 

マシンガンで攻撃しても悪魔は止まらないと悟った理事は回避行動を取るとそれに釣られる様に部下達も回避行動を取るが後方に居た2人の部下は反応が出来ず動き出しが遅かったせいで回避が間に合わず悪魔の突撃を直撃しコクピットが押し潰された

 

たが、悪魔は止まることはなく部下を乱雑に退けると速度を保ったまま旋回しながら此方にミサイルを放ってくる

マシンガンで迎撃するが全て撃ち落とせず何発か地面へ直撃する

周囲には爆発で発生した黒煙と砂煙が混じった物が漂い始め視界が塞がれる

悪魔の姿は捉えらない、何処からどう来るから分からず身構えているが一向に姿を見せない悪魔に違和感を抱いた理事は部下と回線を繋げるとコクピットに部下の悲鳴が響き渡った

 

 

『うわぁぁああああああああああ    

 

 

理事はこの時理解した。

何故私を狙っていなかったのかを部下だ、あの悪魔は部下を殺し回っているから狙われていないだけだ。私など奴からすれば部下同様、殺すのにはさほど時間は掛からない筈だ………それなのに……何故私だけを残す…!

 

 

砂煙が風に流され視界が晴れるとそこには部下だった物が転がっていた

殴り殺された者

蹴り殺された者

蜂の巣された者

上半身と下半身を引き裂かれた者

斬り刻まれた者

その死に様は様々で上げればキリがない、今まで感じたことのない恐怖が理事を心を掴み冷静さを失わせる、無謀だと言うことは分かっている……それでもやらなければならない奴を   あの悪魔を殺さねば、地位など最早どうでもいい安心して生きる為には奴を殺す今はそれだけ。

ただ、それだけいい  奴さえ殺せれば他は何も必要ない…!

 

 

『消えろ!隻眼の悪魔!』

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『隻眼の悪魔』か……悪魔になってもいいかも知れない。

俺はあの時…親友が死んだあの日から俺には大切な人は居なくなった

今後俺は守りたいと思う人は現れないと思っていた…でも、キヴォトスに来て現れたんだ

先生やホシノ、シロコ、セリカ、ノノミ、アヤネ、俺と関わってくれる生徒達、今後俺が守りたいと思う人は増えていく…そんな人達を守れるなら俺は……………喜んで悪魔になろう

 

 

キリュウはブルフロガを脚を動かす、一歩、ま為に一歩と地を踏み締め蹴り加速して突っ込んでいく。

たが突如脳内に稲妻が走り警鐘を鳴らし、勘が訴え掛けてくる『左側に避けろ』と勘に従い咄嗟に左へ避けると低出力のビームらしき物が通り過ぎた行く

発射口は分かってる胸部だ。

相手を欺く為に随分コンパクトに作った様だが、出力がかなり低い不意打ち用として想定して作られているな

 

理事の専用機は他の機体と比べて差異が多かったからこそ簡単に気付けたがそれでもNTの勘は馬鹿にならないな

 

 

理事機へ肉薄すると頭部を鷲掴みにし勢いよく地面へと叩きつける

 

 

『ガァッハ!!!』

 

 

キリュウは反撃の隙を与えることはなく倒れた理事機の脚をビームサーベルで両断すると雑にビームサーベルを投げると理事機の胴部に何度も殴りつける。

殴られる度にMS擬きの装甲は歪み、凹んでいくがコクピットは押し潰さないよう細心の注意を払いながら殴り続ける

 

たが、理事とてやられてばかりではない

 

 

『な……舐めるなぁああああ!!』

 

 

理事は自身の機体に仕込んでいたナイフを展開しブルフロガへ突き刺そうとするが簡単に受け止め腕関節を無理矢理、逆方向へ曲げることで腕を破壊した

だが、理事は諦める悪く残された腕を振るうが此方も簡単に受け止めもう一本のビームサーベルを取り出し切断する

これで理事はもう何も出来ない。後は煮るなり焼くなり嬲り殺すなり自由に出来る

するとキリュウは理事の機体へ回線を繋げる

 

 

「理事、これが何年にも渡りアビドスを苦しめ続けた結果だ

お前のくだらない計画で多くの人が苦しみ、涙を流した。その命で償え」

 

 

恐怖など感じない程冷たく言い放ち、回線を切るとキリュウはブルフロガの腕を動かしビームサーベルを構えゆっくりと突き刺そうと腕を降ろそうとしたが、次の瞬間コクピットがスラスター音と共に打ち出された

ゴリアテにあった脱出機構をこのMS擬きにも仕込んでいたみたいだ

飛び出したコクピットを撃ち落とそうとメガ粒子キャノンを放つが運良くコクピットが傾きビームを掠るだけ終わってしまう

 

まだ狙えると再びメガ粒子キャノンの構えるが姿勢を崩したコクピットは地上へと落ちていく

あの高さだ助からないと踏んだキリュウはメガ粒子キャノンを構えるの止める

 

戦闘は終わった。n_i_t_r_oシステムを停止させると機体から溢れ出していた蒼炎は消えていった。

コクピットハッチを開け外へと乗り出す、先程まで殺し合っていたとは思えない程に静かな戦場に耳を澄ますと声が聞こえた

 

 

"キリュウ君ーーー!!やっぱり無事だった!!"

 

 

先生やホシノ達が此方に走って来るのが目に入る

キリュウはアンカーウインチに脚を掛け地上へ降りるとホシノの話し掛けてきた

 

 

「キリュウ…無事で良かった

うへ、これで一安心だね」

 

「言ったろ、俺は死ぬつもりはないって」

 

 

ワザとらしく軽口でホシノに返す

するとセリカがあることを暴露する

 

 

「ホシノ先輩キリュウのことめっちゃ心配してたもんね」

 

「そう言うセリカちゃんだってホシノ先輩の次に心配してましたけどね☆」

 

「セリカ、分かりやすかった」

 

「セリカちゃん、あそこまで露骨に心配そうな表情してたら誰だって分かるよ…」

 

「ちょ!?ノノミ先輩!シロコ先輩!それにアヤネちゃんまで!?何でそんな余計なこと言うの!?」

 

 

ありふれた高校生の会話、ただ楽しそうに笑い合う光景を見てキリュウは何故ホシノ達を守りたかったを理解した

 

似てるのだ、昔の自分達と何処までも似ているGBNで出来た友人であり仲間のみんなと性格、性別、関係、歳、どれもバラバラだったけどそれでも彼女達の様に冗談を言い合い笑い合える関係だった

そして、親友が死んだあの日全ては崩れてしまった。だからなのだろう自分とは同じ思いをして欲しくないと何処か心の奥底で思っていたのから必死に救いたい、守りたいと思ったのだろう

 

キリュウは静かに微笑みながホシノ達へと言った

 

 

「みんな、そろそろ帰ろうぜ。」

 

「そうだね。帰ろうホシノ先輩」

 

 

優しく差し伸べられたシロコの手をホシノ握りいつもの様に緩く微笑んだ

 

 

「帰ろう、アビドス(私たちの居場所)へ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奇跡的にブルフロガから逃げ延び生き残ることが出来た理事はアビドス砂漠を彷徨っていた

果てしない荒れ果てた台地、終わりの見えない砂漠を歩き続けるのは例え身体が機械の理事でも堪えるものがあり、限界を迎えた理事は地面へ倒れ伏した

理事は、此処での垂れ死ぬのだと中ば諦めてかけたが突然、周囲が暗くなる、理事は顔を上げると見覚えのある人物が立っていた

 

白いフードの付いたロングコート着ており、常にフードを被り顔を隠し、一切喋らず男か女かすら分からない不気味な奴が立っていた

黒服と何度か会った際に見かけたが喋ることは一切なくただ此方を見つめていた事は不気味で覚えていたのだ

 

 

『貴様は……そうか黒服の隣にいた奴だな』

 

 

ソイツからは反応は無い

ただ、不気味に此方を見つめるのみだ。余裕のない理事は苛立ちが募りソイツに掴み掛かる

 

 

『おい!聞いているの      !?』

 

 

思い切り掴み掛かったことでフードが脱げる

そこにはすでにこの世に居ない筈の女の顔が見えた

 

 

『な、何故…貴様が此処に居る…!貴様は死んだ筈だ!』

 

「………()()()()()()()()()()()がどうやらまだ、()()()()が色濃く残っていたか」

 

 

一体何を言っているんだコイツは?などと思う余裕は今の理事にはない

死んだ筈の人間が目の前にいる。髪色や声、身体付きなどは違うが確かに似ているが、記憶にある人物には掛け離れた雰囲気を放っている

 

纏まらない思考を纏めようとしていると目の前の女は話し出した

 

 

「理事、()()()()()の貴方の()()()は終わった。

安心して貴方の恐怖はこれで終わる」

 

 

そう言うと何処から共なくデザートイーグルが現れ手に握られていた

それを理事へと向ける

 

 

『ま、待て           

 

 

一発、また一発と理事にデザートイーグルが撃ち込まれいく

声を上げる暇もなく弾切れまで一発また一発とまるで今までの怨みを晴らすかのごとく弾丸を撃ち込まれた理事は声を上げること静かに絶命した

 

それを見届けた人物は背を向け歩き出した

するとその自分は独り言を言い始めた

 

 

「キミの身体は思ったより意思が強いな口調がかなり引っ張られてしまった。出来ればそう言うのは無いようにしてくれると嬉しいかな」

 

 

まるで誰かに言い聞かせる様に言ったかと思えば、誰かに話しかけられたかの様に話し続けた

 

 

「ん?()()()()()()()()()()()()()あまり文句は言わないでほしい?ごめんよ、文句を言ってる訳ではないんだ

何をしたら許してくれる?………()()()()()()()()()()()()()()()……ごめんよ、今は出来ないんだ。

……だけどもう少し先の未来でホシノと再会出来るから安心してくれ()()約束は必ず守るから」

 

 

そう独り言を呟きながら少女は砂漠へと消えて行った

 

 






最後までご閲覧ありがとうございました
投稿は相変わらず遅いままですがそれでも気長に待ってもらえるなら嬉しいです

時計じかけの花のパヴァーヌ編で新MSを出すか出さないか※作者としては出したい色々と書くのが楽になる

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  • 出さない ブルフロガで頑張れ(無慈悲)
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