さとり「え?」
学園祭当日、つみきと正邪はアルミ製A型黒板に絵や文字を書いてると、つみきさんつみきさん、と真宵が呼びかけて来る。
つみき「ん?」
真宵「徹夜作業してもらったのに悪いんじゃがそろそろ仕込み始めたいから伊御さん起こしてきて」
正邪「ん~、もうそんな時間か」
んーと背伸びしながら呟く正邪に同じ様に背伸びした榊が任せて良いのか?と聞く。
つみき「?」
真宵「寝てる伊御さんを起こすだけじゃよ?」
正邪「! 寝ている伊御を起こす……!」
起こす位大丈夫では?と首を傾げる真宵の後に正邪がハッとした顔をする。
榊「ふっ、どうやら神那は気づいちまったようだな」
正邪「……つみき、伊御の寝顔見て平気でいられるか?」
つみき「!」
その指摘につみきはハッとなる。
そう、その通り!と正邪のを肯定して榊は続ける。
榊「普段の不愛想な表情とは違うあどけない伊御の寝顔を前にして果たして我慢できるのかと」
真宵「はっ!それは無理じゃあ!」
つみき「#」
そう告げた榊のに同意する真宵につみきは怒った後……
ゲシッ!!!
真宵・榊「アッ―!」
回し蹴りを炸裂させて吹き飛ばした。
バディア「ふざけるからだ全く」
正邪「けどつみき。ホントに行けるか?あまり見た事のない伊御の寝顔だぞ?」
そんな真宵と榊にバディアが呆れる中で正邪は念押し確認をする。
つみき「伊御の寝顔……」
バディア「(赤くなってるなつみき。どんな想像しているのやら)」
頬を赤らめるつみきにバディアは苦笑する中で正邪もどうせだし見に行くかと付いて行く事にし、2人で伊御が仮眠してる家庭科室へ向かう。
正邪「伊御ー、起きてるかー?」
つみき「伊御」
声をかけてから中に入った2人は寝ている伊御をすぐに視認する。
ぐっすりと寝ている伊御に2人は近づく。
つみき「……ぐっすり……」
正邪「寝てるな……」
そのまま伊御の寝顔をじーと見る。
つみき「寝顔……きゅん」
正邪「っ///」
その愛らしさに2人は頬を赤くする中でつみきは顔を近づける。
つみき「………」
正邪「お、おい。つみき?」
そのまま伊御の顔に近づきそうになった所で正邪に声をかけられて我に返る。
つみき「! 今、何を……!?」
慌ててはわわとなるつみきに止めて良かったと正邪は安堵する。
正邪「一回深呼吸してみたらどうだ?」
つみき「……うん。すー……はー……よし」
アドバイスにつみきは受け取って深呼吸して落ち着いたので声をかける。
つみき「伊御。もうすぐ始まる時間」
伊御「Zzzz……」
声をかけるが伊御はなかなか起きない。
じーーっ
正邪「(……見てるな榊たち)」
そんな後ろで自分達を見てる視線に気づき、誰かも察した正邪は何やってんだよと思った。
すると伊御はうっすらと目を空ける。
つみき「…伊御?」
正邪「お、起きたか?」
しゃがみ混んで覗こうとする正邪とつみきに伊御は手を伸ばし……正邪の頭を撫でてからつみきの髪の一房を掴む。
正邪&つみき「!?」
伊御「おはよう、つみき、神那」
まだ寝ぼけてる様で、寝ぼけ眼の伊御のに2人は……
ぶしゃーーーーーーー!!!
鼻血をぶっかけた(爆)
真宵「二人ともしゃがみ混んで覗こうとする正邪とつみきに伊御は手を伸ばし……正邪の頭を撫でてからつみきの髪の一房を掴む。
正邪&つみき「!?」
伊御「おはよう、つみき、神那」
まだ寝ぼけてる様で、寝ぼけ眼の伊御のに2人は……
ぶしゃーーーーーーー!!!
鼻血をぶっかけた(爆)
真宵「我慢できずに二人ともノックアウトなんじゃよ!?」
榊「ついキュンとなって」
姫「動機がロマンチックです!?」
バディア「いや、絵面はロマンチックとは程遠いぞ姫;」
驚く真宵の後に言った榊のに驚く姫にバディアはツッコミを入れる。
伊御「すまない、誰かタオルをくれないか?」
バディア「はい。ついでにあっちで顔洗って来たらどうだ?」
そうすると渡されたタオルを持って伊御は歩いて行く。
榊「用意良いな。予想してたか?」
バディア「一応な。あの二人が伊御関係で鼻血出すの多いだろ」
感嘆する榊にバディアはそう返す。
そうだなと納得する榊は内心こう考えていた。
榊「(なんと言うか不思議だよなバディアって、色々と先を読めてる様な感じに見えるんだよな……)」
バディア「(さて今日は転生者も居なさそうだし。のんびり文化祭を楽しむとするか)」
☆
しばらくしてさっぱり起きた伊御は屋台つつみんに戻って来る。
真宵「さあ!店の準備も終わった事じゃしユニフォームに着替えて戦闘準備なんじゃよ!」
伊御「本当にホストの恰好しなきゃダメか?」
榊「今更だなー。似合うから良いじゃん」
気合を入れる真宵に再確認する伊御へもうホストが着てる様な服に着替えた榊が言う。
伊御「お前は違和感なく着てるよな」
バディア「なんと言うかヤクザにいても違和感ないな」
正邪「なったらみいこ姉に怒られそうだな」
各々に感想を述べる正邪達にお前らな……と呟いてから榊は伊御を指す。
榊「て言うか伊御がそれ着ないと御庭と姫と蛇正が……」
伊御「?」
なんで3人の名前が出るのかに疑問を思った後……
榊「泣くぞ?」
姫「泣きません!」
つみき「泣かないわよ…」
正邪「泣かねぇよ!」
出てきた言葉に3人は否定する。
真宵「あれ、私は?」
バディア「泣くメンバーに入っていないんだろ」
含まれてなかったので聞く真宵にバディアはそう言う。
伊御「とりあえず、着替えるか」
つみき「そうね」
正邪「そうするか」
そろそろ着替えておかないと時間を見て言う伊御に誰もが賛成して早速制服に着替える。
☆
真宵「あっはーん♥」
正邪「どうだ?伊御」
各々に制服に着替えてアピールする真宵の後に正邪が聞く。
聞かれて伊御はうーむ……と唸った後……
伊御「これまた普通過ぎて意外な……真宵が団子じゃないけど」
真宵を見てそう述べる。
ちなみにつみきは猫スーツを着せられている。
バディア「サイズピッタリだな」
姫「皆可愛くて素敵です~」
真宵「榊さんの希望じゃよー」
榊「俺達は真宵の勧めでホストだったからな。女子チームの衣装はこちらから案を出させてもらったのだよ」
伊御「どんな案だ?」
そう言った榊のに伊御は聞く。
その問いに榊はふっふっふっと笑い……
榊「そのテーーマは……新婚さんだ!」
真宵「この服にそんな狙いが!?」
姫「新婚さんですかー」
バディア「新婚さんか……」
正邪「……一人明らかに違くね?」
つみき「むぅ~~」
ロマーンと込めて言う榊に驚く真宵と感心する姫だが、バディアと正邪は1人だけ違うつみきを見てそう述べた。
伊御「新婚さん……言われてみると確かに家庭的で可愛く……」
テーマを聞いて真宵と姫達を見て感想を述べてる途中で……
がぶっ!
つみきに噛み付かれる。
伊御「…痛い」
痛いで済ませるお前は凄いよ伊御、とバディアは思った。
つみき「……私もそっち着る」
真宵「つみきさんはそっちの方が似合ってると思うんじゃよ」
榊「右に同じく」
バディア「まぁ、客寄せと言う意味では良いと我は思う」
不満たらたらなつみきに真宵と榊はそう言い、バディアは別の観点からそう述べる。
それでもつみきは不満そうにぶーたれる。
榊「伊御のせいだな」
伊御「なんでそうなる;」
正邪「じゃあ妥協案でこういうのはどうだ?」
どんなの?と聞く真宵に正邪はそれはな……と少し間を空けて言う。
正邪「更にエプロンを装着するんだよそうすれば……」
こうなると言ってエプロンをつみきに装着させた。
つみき「………」
そこには見事なエプロン猫が立っていた。
ガリッ
正邪「ぎゃー!?」
次の瞬間、正邪は頭を齧られたのであった。
榊「なんか神那がお仕置きを受けるのは珍しいな」
真宵「珍しい光景なんじゃよ」
伊御「主に榊と真宵で見る光景だからな」
にゃあにゃあと騒ぐ2人を見ながら3人はそう述べるのであった。
☆
真宵「さーてそろそろー」
そろそろ始まるので気合を入れようと白衣を取ろうとする真宵だがその前に榊にとられてしまう。
榊「せっかく衣裳着ているんだから白衣は今回没収」
真宵「にゃー、そんにゃー!?」
伊御「ナイスだ榊」
折角似合っているのに隠したら勿体ないもんなと思っているとワイワイと賑わってる声が聞こえる。
女子生徒A「あー、かわいー!」
男子生徒A「御庭ってなんかそういうの似合うよなー」
女子生徒B「姫ちゃんも似合う」
女性生徒C「うんうん!かわいー!」
顔を向けると複数の生徒達に囲まれたつみきと姫の姿があった。
賑わってるなと正邪とバディアは思っていると生徒達はこちら側に顔を向ける。
女子生徒D「ねえねえ、見て」
真宵「え」
その内の1人が真宵を見て心底驚いた顔をし、他の者達も気づいてざわめく。
男子生徒C「真宵が白衣じゃない!?」
男子生徒D「白衣、榊が持ってるぞ!?」
女子生徒E「マジ!?やだ!」
真宵・榊「え?」
なんで自分達の反応が違う事に驚いてる間にさらにざわめきが強くなる。
女子生徒A「ヤバいんじゃないかしら…」
女子生徒F「そうよね…」
真宵・榊「ちょっ……」
男子生徒A「誰かー!学級委員…いや、生徒会か先生、警察を呼んできてくれー!」
なんでヤバいってなるの!?と生徒達の反応に驚くのにまぁ、日ごろの行いだなと伊御とバディアと正邪は思った。
正邪「(いつも騒動の中心に居るからなぁこの二人)」
バディア「(それ故の今であるな)」
☆
伊御「よし」
つみき「やっぱりエプロンは着るのね……」
正邪「シュールな組み合わせだな」
エプロンを着る伊御を見て正邪はホスト服とじゃあ違和感あるな、とつみきと共に思った。
伊御「さて、つみき。神那。何食べたい?」
つみき・正邪「?」
突然聞かれた事に2人は首を傾げるのに伊御は言う。
伊御「クレープ。最初に食べさせてあげるって言っただろ」
つみき・正邪「!」
そう言えばと伊御が言っていた事を思い出す。
正邪「お、覚えていてくれたのか」
つみき「っ~~~~~」
伊御「えっと…喜んでる?喜んでる?」
照れる正邪の隣で頬が緩みそうなのを必死で我慢してるつみきに伊御は戸惑う。
バディア「良かったではないか2人とも、最初の客に選ばれたな」
くすくす笑うバディアの後に伊御は早速ボウルにホットケーキミックス、卵、牛乳と淹れてからしっかり混ぜ合わせて出来た生地を油をしき、熱したクレープパンに流し込んでからT字型のトンボを使って薄く広げる。
少しして焼き上がったのを確認してスパチュラで持ち上げ、その後に生地を流し込んでもう1枚作る。
伊御「それで二人とも何にする?」
2枚目も焼き上がった後に伊御は要望を聞く。
つみき「チョコ……バナナ」
正邪「私はチョコカスタード」
承りましたお嬢様方と返してからまずはつみき用のクレープに生クリームを絞って2カ所に盛り付けるとその間に半分に切ったバナナ2個乗せてからチョコレートソースをかけて綺麗に畳んで三角袋に入れる。
次に正邪用の生クリーム、カスタードクリームと交互になる様に絞って盛り付けてからチョコレートソースをかけて同じ様に畳んで三角袋に入れる。
出来上がった2つにアザランを振りかける。
伊御「お待たせ、チョコバナナとチョコカスタードだよ」
はい、つみき、神那と伊御は出来上がったのを差し出す。
つみき「い、いた…いただくわ」
正邪「お、おう」
受け取ったクレープを2人は口にする。
つみき&正邪「う、うまぁ~♪」
口に広がったのに2人は笑顔になる。
伊御「良かった」
真宵「伊御さん伊御さん。私も食べたいにゃあ」
バディア「我も一つ貰っていいか?」
聞きつけた真宵がすぐさまお願いし、バディアも乗る。
それじゃあと伊御は真宵にイチゴを入れた苺クレープを、バディアにはマンゴーを入れたマンゴークレープを作って2人に差し出す。
真宵「んっ、んっま!」
バディア「おお、美味い!」
ほんわ~となる4人に嬉しそうに伊御は笑う。
ー伊御は真宵とつみきと神那とバディアの餌付けに成功したー
伊御「妙なナレーションすな;」
余計なナレーションを付ける榊にはすぐにツッコミを入れる伊御であった。
☆
少しして……
桐野『あー、あー、マイクテス、マイクテス』
榊「おーそろそろ時間か」
正邪「そうみたいだな」
真宵「じゃね」
聞こえて来たアナウンスに誰もが見上げる。
桐野『マイクテス、マイクパス』
相方『は?』
姫「パス?」
バディア「ん?」
出て来た単語に誰もがハテナになった後……
桐野『マイクパス!!』
ゴーン!
相方『ホントにパスするな!』
響いた音と声に誰もがズコーとなる。
桐野『てへっ♪』
正邪「てへっ。じゃねぇだろ;」
誤魔化す桐野の声に正邪はツッコミを入れる。
桐野『えー、気を取り直して……皆さん!まもなく学園祭の開場時間です。徹夜明けの人もそうじゃない人も準備は万端ですか?それでは!めいいっぱい楽しみましょー!!」
おお!と言う歓声と共に学園祭は開始された。
少しすると人で賑わって来る。
正邪「いっぱい人来たな」
伊御「そう言えば神那。コナン君たちにはアレ送っておいた?」
呟く正邪に伊御は準備しながらとある事で知り合った探偵達に関して聞く。
バッチリだぞ、と正邪はそう返す。
正邪「もしかしたら店に来るかもしれないな」
伊御「そうだといいね」
ふふっと笑った後に前を見ると何時の間にか金髪の女性が立っていた。
その隣にピンク髪の少女がおり、伊御と榊はその2人を見て驚く。
女性「ご機嫌よう音無伊御君。こうやって対面するのは初めてだったわね。八雲紫よ」
少女「どうも無理やり連れて来られた古明地さとりです」
伊御「紫さん、来ていたのか」
榊「あ、どうもなんか姉と知り合ってるようで……ってかなんでここに?」
気になって聞く榊にそうでしょうね、とさとりもつくづく同意と頷いてから紫を見る。
さとり「手伝ってと言われて無理やり連れて来られて、学校ですからビックリですよ。まぁ、事情は読んで知ってますけど」
紫「まああなた達にはかかわりのない事だから心配せずに学園祭を楽しむと良いわ」
伊御「は、はぁ……それでご注文は?」
くすくす笑って言う紫に伊御は気を取り直して注文を聞く。
紫「猫ちゃんクレープチョコ味を一つ」
さとり「では、私はティラミスクレープを」
かしこまりましたと返し、まずは紫ので絞ったクリームの上にチョコソースをかけて畳んで大きい三角袋に入れた後にクレープの上にアイスクリームを乗せてチョコを耳に見立てて付けて目と髭を描いて尻尾と言う事で白いチョコ棒を挿す。
続けてさとりのにスポンジケーキを乗せてコーヒーシロップをかけ、その上にチーズクリームを絞って乗せた後にその周りにクリームを絞って畳んで行く。
伊御「お待たせしました」
紫「ありがと。可愛い猫ちゃんね」
さとり「美味しそうですね。では……」
早速2人とも各々のクレープを食べる。
さとり「これは良いですね」
紫「流石伊御君ね。とっても美味しいわ」
伊御「ありがとう二人とも」
頬を緩める2人に伊御はお礼を述べる。
紫「その言葉はこちらのセリフよ、それじゃあお店頑張ってね」
さとり「それと件の名探偵は少ししたら来ると思いますよ」
伊御「名探偵ってコナン君たちのことですか?」
正邪「ってか心読めてるのとどこかで知ってるだろうけど、秘密にしといてやれよ」
さとりの言葉に正邪はそう注意する。
そこは大丈夫ですよ、と返して2人は歩き出す。
さとり「あ、家の子達、宜しくお願いします。帰りに引き取りに来ますので」
と思ったら振り返ってそう言い残すと紫と共に歩き出す。
家の子?と伊御は思った後ににゃ~と言う鳴き声に下を向くと……1匹の黒猫とその背に乗った1羽の某配管工に出るキューちゃんの様な鳥がいた。
伊御「いつの間に……」
姫「はぅー!可愛いですー!」
驚く伊御の後に鼻血を噴き出す姫に猫と鳥は伊御の後ろに隠れる。
姫「あう~、隠れちゃいました」
正邪「なんだこの猫と鳥は…?」
つみき「……もしかして……」
何時の間にかいた黒猫と鳥につみきは伊御を見る。
榊「まぁ、十中八九、お空こそ霊烏路空とおりんこそ火焔猫燐だろうな」
伊御「えっと二人?もなんか食べる?」
お燐「んじゃあお兄さんなんか変わり物のを食べさせて欲しいな」
お空「うにゅ!」
猫が喋る事に改めて驚くつみき、姫、真宵に苦笑しながら伊御はふむと呟く。
いかんせん、妖怪であるとはいえお空はともかくお燐は猫である故に食べさせる物に気を付けないといけない。
それと変わり物と言われたのでこれにしようと2枚焼いてからクレープパン退かしてフライパンを置いてそこに横半分に切ったウインナー2本分置き、チーズを少々入れて蕩けるまで少し焼き、その後にそれぞれのクレープにウインナーと蕩けたチーズを配置し、その上にピザソースをかけてからレタスを置いて空の方にはマヨネーズをかけて巻いて2枚の紙皿にそれぞれ乗せて2匹の前に置く。
伊御「おまちどお、ソーセージチーズピザだよ。お燐の方は考えてチーズ少な目のマヨネーズなしにしといたよ」
お燐「おや、お気遣いどうも」
お空「おいしそ~!」
2匹は早速いただきま~すと言ってからクレープをガツガツ食べてうま~~~と声をあげる。
伊御「それと、さとりさんから言われてるかもしれないけどあんまり人前で喋らない様にね」
お燐「はいはい。普通の猫みたいすればいいんだろ?」
お空「はーい!」
注意する伊御のに2人が元気よく返事をするとあ、あったよ!と言う声に顔を上げると見覚えのある一同、コナン達がいた。
いるのはコナンと蘭に小五郎の他、園子、歩美、元太、光彦、哀に服部と和葉もいた。
榊「おー、毛利さんたちじゃねぇか!」
伊御「来てくれたんですね」
蘭「うん!折角だしね」
服部「んで丁度遊びに来てた所でお前さん等の学園祭を聞いて俺等も付いて来たっちゅう訳や」
榊「そう言う事か。ようこそ!クレープ屋つつみんに!」
正邪「早速何を食べたい?」
代表して言う蘭の後に服部が自分や和葉がいる理由を述べて、榊が挨拶した後に正邪が聞く。
歩美「私、苺のクレープ!」
元太「オレはお腹が溜まるヤツを!」
園子「あんたね;」
光彦「元太君、クレープ屋なんですから;」
伊御「お腹に溜まる奴か……ふむ」
早速注文する歩美に続いた元太のに園子と光彦はジト目になる中で伊御は少し考える。
伊御「それなら、丁度良いのがあるからそれにする?宜しかったら男性陣はそれにしますか?」
小五郎「君がお勧めするならそれにしてみるかな。みいこさんからは音無君の腕はぴか一と聞いてるからな」
コナン「僕も良いよ」
服部「音無の腕前、見せて貰おうやないか」
光彦「僕も気になるのでお願いします」
提案する伊御に小五郎は笑っていい、コナン達もそれで良いと続く。
了解と返して準備に取り掛かる。
園子「あ、あたしはチョコバナナで」
蘭「私はイチゴチョコクレープで、哀ちゃんは?」
哀「私はチョコブラウニーで」
その後に他の女性陣も注文する。
姫「わかりました。少々お待ちください」
正邪「よし、作るか伊御」
ああ、と返して。女性陣の方を正邪に任せて伊御は早速作りにかかる。
クレープを焼いてから事前にスライスして焼いておいた鶏肉を5枚敷いてその上にスライスしたピクルスを敷き、照り焼きソースをかけてからマヨネーズをかけてレタスを敷いて折り畳む。
伊御「はい、てりやきチキンマヨネーズおまちどお」
元太「おおすげぇ!!」
光彦「クレープにこんなメニューがあったんですね!」
真宵「クレープも甘いだけのじゃなくおかずみたいなのもあるんじゃよ」
姫「蒸し鶏を巻いたのとかポテトサラダを巻いたのとかあるそうですよ」
感心する光彦やコナン達に真宵と姫が説明する。
正邪「ほい、こっちもできたぞ」
歩美「ありがとうございます!」
いただきま~す!とそれぞれ渡されたクレープを食べる。
園子「ん~美味し~」
元太「うんめ~~~!」
服部「こりゃあ凄いな、クレープを舐めとったで」
榊「な?美味いだろ」
感嘆する一同に榊は笑う。
コナン「うん!凄く美味しいよ」
小五郎「いやホント美味いな!みいこさんの話通りだ」
伊御「ありがとうございます。というかいつの間にみいこさんから聞いたんですか?」
褒めた小五郎のに伊御は気になって聞く。
小五郎「ああ、あの事件の後にポアロに来た際に教えて貰ったんだよ」
園子「いやぁ~ホント良い主夫になれるんじゃない」
つみき&正邪「主夫……!」
茶化す様に言う園子のに2人は反応する。
榊「まー確かに伊御ならなれそうだよな」
真宵「伊御さんなら絶対に……奥さんがマッタリできますな」
それには真宵と榊も賛同し、ですねと姫も同意する。
姫「でも伊御くんの料理が上手すぎて奥さんが落ち込んじゃったり、凹んだりしそうです」
バディア「色々器用だからな伊御は……」
伊御「そうか?」
そこまで器用かな?と首を傾げる伊御に十分器用だよ、とコナンは内心空笑いする。
元太「あー美味かった!」
伊御「元太君、満足できた?」
榊「足りなかったら別の頼むか?」
確認する2人に大丈夫と元太は答え……
元太「他のも見て行くからな!」
コナン「(主に食べ物だろうな;)」
光彦「元太君。ちゃんと食べ物以外のも見るんですからね;」
正邪「お化け屋敷とかもあるみたいだぞ」
お化け屋敷と聞いて蘭と和葉は顔を引き攣らせる中で園子は楽しそうに笑う。
園子「良いね良いね~どうせだしあたし等はそっちに行きましょうかねぇ~」
姫「い、行くんですかぁ!?」
真宵「お化け屋敷は3-2でやってるんじゃよ」
あんがとね~と慌ててる蘭と和葉の腕を掴んで園子は走る。
バディア「……お化け役の奴ら、無事だといいな」
榊「……あ」
小五郎「い、いや、蘭も流石に怖がって攻撃はしないからな;」
服部「和葉も怖がっとったら普通やしな;」
そう呟いたバディアのに顔を引き攣らせながら小五郎と服部は否定する。
元太「んじゃあ俺達も色々と見に行こうぜ!」
歩美&光彦「さんせ~!」
つみき「迷惑かけないようにね」
真宵「気をつけて遊ぶんじゃよー」
そう言って歩美達も見に走っていく。
小五郎「しっかし、屋台の設備が凄い感じだな;」
真宵「ソーラーパネル設置しとるんじゃよ。あの耳部分がそれじゃよ」
服部「太陽電池で動いとったんかこれ!?」
見送ってから屋台を見上げて呟く小五郎のに答えた真宵に服部は驚く。
哀「色々と付けてるのね」
真宵「そりゃベスト屋台賞狙っとるじゃからね☆」
コナン「(屋台でソーラーって十分狙えそうだなホント)」
にょほ♪と笑う真宵にコナンはははは……と空笑いする。
小五郎「違和感ない様にしてるのも凄いな……まさか他に別の機能があるとかないよな?」
正邪「あるぞー。屋台のバッテリーには新開発のナトリウム二次電池を使っていてソーラー使えなくても24時間は使えるし」
真宵「パッシブレーダーで光学迷彩の客も探知できる機能も搭載済みじゃよ☆」
服部「どこのヒーローもんにありそうな設備やのう;」
試しに聞いてみた小五郎に正邪と真宵は解説する。
どんだけやねん、と服部は呆れ果てる。
真宵「更にオール電化!」
榊「設備だけ見ると普通にレストランの様な豪華さだな」
しみじみと述べる榊にホントだな、と伊御は呟く。
コナン「(博士がいたら絶対に馬が合って話してそうだな)」
真宵「これで賞はうちらのものなんじゃよ!」
つみき「これ以上凄いのがあったら凄いと思うわ」
今回用事で来れなかった知り合いを思い浮かべてるコナンを知らずに真宵は自信満々に言い、つみきはぼそりと呟く。
確かに、とコナンはもう空笑いしかしてないなと思いながら同意する。
小五郎「おっと、そろそろ邪魔になりそうだから移動するか」
服部「そやな。営業がんばりや」
榊「おう、頑張るぜ」
伊御「皆は学園祭楽しんでくださいね」
ああ、と返してから小五郎が他の皆の分も含めて料金を支払った後に服部と共にその場を離れる。
ちなみにコナンはその場に留まるようで屋台の横に置いた椅子に座る。
真宵「ん?コナンくんは行かないの?」
伊御「色々と見て回ったらどうだい?」
コナン「いや、俺はここでのんびりしとくよ」
周りに人がいないので素の口調でそう返したコナンに誰もが首を傾げ……
コナン「お前等の様なビックリ仰天な奴が他にあったら逆に疲れそうになるしな」
正邪「あー……確かに」
伊御「?」
何とも言えない顔で言ったコナンのに正邪とバディアは同意した。
☆
暫くして人が集まり、賑わって来た。
榊「いらっしゃい子猫ちゃん」
伊御「普通に接客しろよ;」
正邪「ホントにホストみたいな事をするなよ」
呼びかけが普通でないのに調理しながらツッコミを入れる。
榊「いらっしゃい子猫ちゃん」
伊御「だから普通に……」
つみき「?」←にゃん
しろ……と言う前につみきを見て……
伊御「それはあってる…!?」
正邪「確かに;」
コナン「いや、つみきお姉ちゃんは従業員だから違うでしょ;」
お燐「にゃ~;」
ははは、と笑う榊に思わず納得する伊御と正邪にコナンと彼の膝に乗ってるお燐はツッコミを入れる。
☆
???「音無さ~ん」
少しして客足が減った所で2人の少女が来る。
伊御「お、来てくれたんだ」
少女「こんにちわ~」
姫「伊御くんのお知合いですね~」
挨拶する少女2人を見て姫は聞く。
伊御「うん。近所の子。好きなの選んでいいよ。おごりだ」
近所の少女A「ホントっすか!ありがとうございます!えっとじゃあ私はマロンカスタードっす!」
近所の少女B「私はチョコバナナ生クリームで。あと……」
顔を見合わせてふふふ、と笑ってからせーのと言い……
近所の少女ズ「「スマイルください♪」」
姫「あ!伊御くんどうします?」
追加注文に伊御はふむ……と呟く後ろで……
つみき&正邪「(じーーーー)」
真宵「(気になるんじゃな;)」
バディア「(気になっているのだな;)」
見続ける2人に真宵とバディアは冷や汗を掻く。
そして近所の少女ズに対する返答は……
伊御「お持ち帰りですか?」
姫「!?伊御くんをテイクアウトですか!?」
コナン「いやそこはクレープをでしょう;」
返された事にそう言った姫にコナンはツッコミを入れるが近所の少女ズとつみきと正邪、ついでに姫は鼻血を噴き出して倒れた。
コナン「伊緒さんよぉ……鼻血で殺人事件を起こさないでくれよ。そんな事件の捜査は俺は心底嫌だからな;」
伊御「えっと……ごめん?」
バディア「(無自覚だからなぁ……)」
倒れ伏した5人を見て心底嫌そうに頼み込むコナンに戸惑いながら謝罪する伊御の後ろでバディアはそう思いつつ流れ出そうになる鼻血に耐えるのであった。
☆
再び列が出来て伊御達は忙しなく商売していた。
榊「ありがとうございましたー!イチゴは次のでおしまいだぜ」
伊御「ああ」
手渡してからそう言う榊のを聞きながら伊御は盛り付けて行く。
真宵「姫っちー」
姫「はい?」
屋台裏で在庫を確認した真宵が姫に呼びかける。
真宵「売り切れたメニューに品切れシール張ってきてん」
姫「はい。表のメニューですね。わかりました」
正邪「頼んだぜー」
品切れシールを貼りに行く姫を見送る真宵と正邪にバディアは言う。
バディア「行ってから言うのもなんだが……姫の場合、素直に客の列に並んで品切れシールを貼る可能性があるのだが……大丈夫であるか?」
真宵&正邪「……あ」
つみき「それは流石に……あ」
ないのでは……と確認したつみきは声を漏らす。
コナン「……並んでたね、律儀に;」
お空「うにゅ」
同じ様に見たコナンは律儀に客の後ろに並んでいる姫を見て呆れた顔をする。
真宵「姫!なんて律儀な子!」
伊御「ツッコむとこ違うだろ;」
正邪「姫ー、並ばなくてもいいぞー」
コナン「店員さんなんだから一言品切れシール張りますって言えば良いだけなんだよ;」
戦慄する真宵に伊御はツッコミを入れて、正邪とコナンが呼ぶ。
☆
夕方になった所で完売し、売れたな~と榊は呟く。
コナン「見ていたけど完売するまで客が全然途絶えなかったな」
正邪「そんだけ伊御のクレープが美味かったってことだろ」
片付けを見ながら呟くコナンに正邪も手を動かしながら返す。
コナンく~んと言う声に歩美達が手を振ってるのが目に入る。
コナン「んじゃあ俺は帰るわ」
伊御「ああ。気をつけて」
榊「ちゃんと蘭ねーちゃんと手を繋げて帰れよ~」
茶化す様に言う榊をジト目で見た後にコナンは皆の元へと走っていく。
それと入れ替わる様に疲れた顔で紫とさとりが来る。
伊御「紫さん。疲れているようですけど……大丈夫ですか?」
紫「ええ。ちょっとね。死神の力、恐るべしって改めて戦慄したわ;」
さとり「話を聞いて眉唾でしたが……久々に恐怖しましたね;」
ふうと息を吐く2人に伊御とつみき、榊と正邪は首を傾げるがバディアはああ……と納得する。
バディア「(
くったくたな2人の様子から2桁は行ってるだろうな……とバディアは思う中で伊御は少し考えてから少し待っててくださいと行って走り……
伊御「これ、自販機のですいませんがオレンジジュースです」
少しして戻ってくるとそう言って2本の缶ジュースを差し出す
さとり「あ、ありがとうございます」
紫「あら、ありがとう。助かったわ」
丁度喉が渇いていたから助かる、と2人はジュースを一気に飲む。
お燐「さとり様。お疲れ様です」
お空「お疲れさまー!」
さとり「ええ、2人ともありがとうね」
胸に飛び込むお燐を抱きかかえ、頭にお空を乗せたさとりは伊御を見る。
さとり「2人を見てくれてありがとうございます」
伊御「いえいえ。二人とも良い子でしたよ」
榊「それにマスコットみたいな感じになってくれて良かったぜ♪」
礼を述べるさとりに伊御はそう言い、榊のに苦笑する。
のんびりしてるコナンと一緒にいていただけだが、そののんびりしてる所が歩いてる人の目に入り、そのままクレープの所に来てくれていたのもあったからだ。
それにさとりはそうでしたか、と笑うとそれではと頭を下げる。
紫「それじゃあね。もしかするとまた何かで頼むかもしれないから」
榊「そんときはお手柔らかのを頼みますわ」
それは相手次第かしらね、と困った様に笑ってから紫は歩き出し、さとりも続いてそんな彼女の頭と腕の中にいるお空とお燐は尻尾と翼を振って伊御達も手を振って見送る。
榊「何はともあれ一日目しゅうりょ~」
伊御「お疲れ」
つみき「お疲れ様」
正邪「ん-、疲れたなー」
バディア「む?そう言えば真宵と姫は?」
ん-と背伸びする榊と正邪は言われてみればとこの場にいない姫と真宵に気づく。
伊御「少し学際回ってくるってさ」
正邪「へー」
真宵「ただいまー!」
つみき「……ちょうど戻ってきたわ」
エプロンを外しながら理由を述べる伊御のに正邪がそういう事かと納得してると件の2人が丁度戻って来た様だ。
真宵「クレープ交換券あげたら風船くれたにゃん」
姫「沢山貰っちゃいましたー」
榊「メルヘングッズなのに怖え!?」
つみき「貰い過ぎよ;」
笑顔で言う2人だが、その手に持ってる風船は軽く10個以上は超えていた。
榊「メルヘングッズなのに怖え!?」
つみき「貰い過ぎよ;」
それに榊は驚き、誰もがエーとなる中で真宵と姫は笑顔でつみきに近寄る。
つみき「?」
真宵「これはつみきさんに装備じゃ!」
姫「とても可愛い案ですね!」
正邪「面白そうだな。手伝うぜ」
そう言って正邪も加わってつみきに風船を付けて行く。
伊御「似合いそうだな」
バディア「まあ確かに似合うと思うが……」
見守りながら言う伊御のにバディアは先の展開を知ってるのでなんとも言えない顔をし……
真宵「完成~」
その言葉と共に風船を腰に巻き付けたつみきが披露された。
伊御「おお」
榊「嵌りすぎだな;」
うわおと榊が呟く中でつみきは歩き出そうとする。
つみき「お?」
伊御「? どうした?フラフラして」
ただ、歩き出そうとしたつみきだが上手く動けず……
つみき「お?おお?」
そのまま浮き上がりだす。
伊御&真宵&榊&姫&正邪「浮いたぁ!?」
つみき「おー」
姫「つみきさんが空にー!?」
伊御「行くな!」
がしっ!
それに伊御が助けようとつみきの猫着ぐるみの尻尾を掴む。
が、そのまま伊御ごと浮かぶ。
真宵「さらに浮いた!?」
榊「行くな!」
がしっ!!
続けざまに榊が伊御の右足を掴むが降りずにさらに上昇する。
榊「おお!?」
真宵「榊さんまで空に!?」
姫「はうー!!」
正邪「どうすんだこれ!!?」
バディア「真宵飛べ!!」
慌てる真宵にバディアは叫ぶ。
真宵「行くにゃ!」
その言葉に従って今度は真宵が榊の左足を掴む。
それにより、風船が浮かべられる限界に来たのか、下がり始める。
姫「真宵さんの重みで地上に!?」
真宵「その表現はやめてー!?」
それに姫が感嘆するが言い方に真宵は悲鳴を上げるのであった。
こうして1日目は終わりを告げたのであった。
紫「次回、学園祭二日目⇔黒のお茶会。今後ともよろしくねさとり☆」
さとり「やめろ~!(過労で)死にたくなーい!死にたくなーい!死にたくなぁぁぁぁぁぁぁい!!」