東風谷さんと僕   作:覚め

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地霊殿の温泉って絶対温泉辺り湿度やばいでしょ。服着てるだけでじっとりしそう。鬼は全員出す予定です。
天邪鬼も。




「早苗ちゃーん」

 

「なんです?」

 

「あれなに?」

 

「…魔理沙さんが言っていた未確認飛行物体では?」

 

「…追いかけてくる!」

 

バイクの形をした土塊で空を飛び、船を追いかける。と、後ろから早苗ちゃんも来た。音も鳴らないし振動もないただの模型なんだよな。どこかでどうにか出来ないのかな。船に向かっている最中に何回も妖精とすれ違う。早苗ちゃんが近づく前に全て落としているのが笑える。土塊を乗り回しながら船に辿り着こうとした時、謎のネズミが僕と早苗ちゃんの前に立ち塞がった。いや、浮き塞がったの方が正しい?

 

「男か。ここでは珍しいね」

 

「早苗ちゃん」

 

「弾幕ごっこです。食べる食べられるの話ではないので、安心してどうぞ」

 

「生意気なことを。私に勝てる前提の話じゃないか」

 

「…じゃあ僕先行ってるから」

 

「えっ」

 

「あ、え?」

 

二人のことを置き去りに、船に向かう。船についたら変な人に出会った。まだバイク乗ってるから降ろして欲しいんだけど…あ、良いの?ありがとう。どうやらお相手は一輪さんらしい。土塊を消してじゃあ弾幕ごっことかやるんですか?と聞く。そしたらお相手も、じゃあやる?と言う感じだった。やらないと答えて何をしようとしているのか聞いてみると、とある人の復活らしい。イエスキリスト?

 

「あんなのじゃないです。そもそも仏教だし。まさか、異教徒?」

 

「知らんのか。今の日本は基本無神論者だぞ」

 

「じゃあ仏を信仰してるのね」

 

「嘘だろ?」

 

「…で、どうするの?この船から降りるか、降りないか。」

 

「降りない。楽しそうだし」

 

そう言うと、一輪さんの後ろに謎の塊、それが人の形を作り出した。なんだろう?僕は一体、何をされるのだろう?一輪さんを見てみると先ほどとは顔つきが違う。僕も慌てて土塊に乗り、そのまま逃げ出す。僕が来た方向とは真逆、つまり今まで通りに進む。速度を目一杯上げて、とにかく早く。この船大きい!なんて思いながら。でも一輪さんの後ろにいる人の手がクソでかいし速いわ。その図体でその速さ、なんなの?

 

「っ…ぃやっ…」

 

「一輪〜うるさ…うわ人間!?」

 

「待ちなさい!この不法侵入者!」

 

「うるさい迷惑防止条例違反!」

 

「なっ…!?」

 

「ちょ、ま、待って一輪!?」

 

呼び止められたっぽいので僕も止まる。そのまま一輪さんのところに戻る。一輪さんに迷惑防止条例違反者め、と言うと殴られそうになる。怖いわ妖怪。さっき一輪さんを呼び止めたのは村紗さんというらしい。村紗さんはこの船の船長らしい。そんで持って僕に対して注意喚起をして来た。これから魔界に突入するから危ないよ、早く帰りな、と。魔界か。危なさそうだな…確かにそれなら帰った方が良さそうだ。早苗ちゃんが来なければな。

 

「じゃあ寝る」

 

「寝る!?」

 

「…もう、知らないよ?私は言ったし」

 

「おっしゃ」

 

「貴方、もしかして意外と荒んでる?」

 

「荒れてた時期はあるよ」

 

「あるんだ…」

 

「今から一応魔界に入るんだから、星に話通した方がいいよねこれ」

 

「まあ、うん…じゃあ私呼んでくるから、村紗はここにいて」

 

早苗ちゃんは一切来ない。あのネズミにそこまで手間取ってるんだとも思ったが、道中もう一人変な妖怪がいたのを思い出した。確かあれは、からかさお化けだったかな?いやまあ、バイクで轢きかけて、必死に避けたけど。危なかったよほんとに。急に飛び出てくるんだもん。まあそれでももうそろそろ来るでしょ。村紗さんと共に、星さんを待つ。出て来たのは大きい金髪の女の人だった。まあ妖怪だけど。

 

「貴方が…」

 

「一応魔法が使えるので、死ぬことはないと思いますが…」

 

「そうですね…歳も17くらいでしょうから…まあ、多分」

 

「すっごいアバウトだぞこの人」

 

「一応毘沙門天代理だから偉い方なんだよ…」

 

「一応ってなんですか一応って」

 

「日頃から宝塔を失くす奴は一応で充分です」

 

「まあでも、魔界は魔法が使いやすくなるので…一応聞きますけど、自衛の手段はありますか?」

 

「ないよ。飛ぶことしかできないし」

 

「無謀すぎます!村紗、今どこですか!?」

 

「え、もう魔界だけど」

 

「うぇえ!?ちょ、もうっ…どうもできないじゃないですか!?」

 

「ワハハ」

 

「待ってください、飛べるだけでここへ?同伴者は?」

 

「いたけど全然来ないね」

 

星さんは項垂れた。僕は村紗さんになんであんな項垂れてんだろうねと首を傾げたところ、村紗さんからお前がおかしいんだよと笑いながら言われた。しかしまあ、ここまで素直に付き合える人ができたのはいいことだ。まあそこには、未だバイクに乗っていることもあるんだろうけど。のそのそと降りて、さてどうする?魔界に行ってはっきり分かったことと言えば、土塊の出が早いのと消えが早いくらい。魔界ってすげー。

 

「これ殺したら私の責任ですよね…」

 

「死んだら、死んだらだから。怪我ならまだ私たちの責任ではないから」

 

「かずきもなかなかにやってくれたよな」

 

「知らないよそんなの」

 

「知らないって…まあいいか。とにかく今から聖様の前だから。数百年単位の封印からの目覚めだから、うるさくしないでよ?」

 

「はーい」

 

「一輪、どうして帰さなかったんですか!?」

 

「仕方ないでしょ雲山でも捕まえられなかったんだから!村紗の忠告もほぼ無視だったんだよ!?」




早苗ちゃん「ネズミと傘に八つ当たりしたら船を見失ってしまいました…」
魔理沙「パチュリーに捕まってたら異変消えた…」
霊夢「…え、異変?」
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