「何、なんなのさ!」
「いえいえ、魔法の手解きをと」
「嫌じゃい!い、一輪さん!」
「私に頼られてもなぁ…」
「星さん!」
「すみません…」
じゃあなんすか。僕は大人しく教えられろってことですか。そんなの嫌だ!せっかく来たが早速帰らせてもらう!土塊バイクで颯爽と帰るぜ、ヒャッハー!進み始めて2秒後、土塊は霧散した。前方には、かつて土塊があった場所に手を添えて勢いのまま飛び出た僕を抱える聖さん。もう泣きそう。嫌になる。何が悲しくてこんなことしなきゃ行けないのさ。泣くよ。ウグイスじゃなくても。
「ヤンチャですね」
「中学時代は荒れてたらしいですよ」
「チュウガク…?ま、まあ。ところでその魔力。どうやって手に入れましたか?」
「えっとな…こう、相手の魔力を流して…その時の力の流れを体で覚えたら出た」
「…そのお相手は、妖怪ですね?」
「妖怪だよ」
「共存…?」
「私もびっくりしたよー。一輪が追いかけてるやつ、魔法使いなのか妖怪なのかわかんないとか思ったら人だったから」
「うるさい」
聖さん曰く、まともな魔力を流すには身に染み付きすぎていてもう手はつけられないとのこと。むしろお前それで傀儡になってないのすごいよとも言われる始末。聖さんの知る妖怪は全員悪意の塊らしい。周りを警戒する。怖い、死ぬ?この寺は除くらしい。良かった。そのままの足で僕は帰ろうと後ろを向くも、何やら聖さん。おかしいな。もう一回後ろを向く。聖さん。なんの嫌がらせ?
「なんでこんな目に」
「いえ、人妖共存の良い手本ですので」
「ぃやだぁ!」
そのまま抜け出し逃げ出す。土塊を出して囮にし、別方向に。結果?今寺にいるよ!分かったね?土塊で聖さんを囲んで見たりしたが、1秒もかからずに壊された時は項垂れた。流石にね。しかし聖さんのお話が一区切り着いたのか全然聞いてないのでわからないが、とにかく解放らしい。そそくさと逃げ出す。紅魔館に行って攻撃魔法を教えてもらおう。反動とか、そう言うのがあるくらい強いやつ。
「で、私に出会ったと」
「早苗ちゃん…」
「紅魔館ですか…まあ、良いですよ。私もあそこの吸血鬼とはまだ話がついてませんから」
「あやや!御二方も紅魔館へ?私もなんですぎょっ」
「失せなさい。直ぐに。」
「ひぃっ」
「…先行くよ?」
「かー君待って〜」
「あれ、紅魔館ってどっち?」
「えっこの方向じゃないんですか?」
赴くままに。そう言って右往左往して、着いた場所は見覚えのある館。紅魔館である。門番さんは寝ている。おかしいな、僕が来る時は大概起きてるとはずなのに。と言うかそう言われた。レミリアさんに。いやまあ、運命云々の能力が使えないってのが本当なら僕が来るのがわからなくても不思議ではない…のかな。うん、わかんないわ。僕にはわかんないね。そんなこんなで早苗ちゃんはレミリアさんと、僕はパチュリーさんに会いに行った。
「…お、いつぞやの子供じゃないか。」
「誰」
「お、とくと聞いてくれた。私の名を聞いて驚きすぎるなよ?泣く子も黙る、酒呑童子様だ!」
無視。まあ要は鬼ってことだ。鬼とは関わるな。誰に言われたわけでもないけど、妖怪の代表みたいな奴だ。関わらんとこ。あれ?そうなると吸血鬼達も…いや良いや。それはそれとして、パチュリーさんのいる図書館へ行き、攻撃魔法を教えて欲しいの、と叫ぶ。断られた。フランドールさんに頼む。快諾。やったぜ…持つべきものは知り合いってことね。小悪魔さんとフランドールさんに教えてもらうから良いもんね。
「じゃ、まずこのレーヴァテインを出すことから」
「待った、待った」
「?」
「何よ。魔力量ならまだ私のがあるから足りるでしょ。別に、私と同じくらいのものは出させないし」
「…はぁ。小悪魔、貴女が抑えるのよ。良い?」
「え、マジですか?」
どうやらそれ相当に難しい話らしい。え、怖い。難しい話をされてわけわかんないな、とも思っていたが、そしたら魔導書も何も渡されずにフランドールさんがどこかから謎の物体を見せて来た。何やら変に大きい物だった。それに炎を纏わせ、更には軽々と振り回し始めた。熱くないの?熱くないんだ。でも僕は熱いよ。どうやら所有者は熱く感じないようだ。便利だなぁ。
「基本となる魔導書自体は私が作ったから、これね」
「…なんでにやけるの」
「え、あ、っ…」
「嬉しいんですよねフランドール様は。だってす」
「うるさい!」
「ぎゃっ」
顔面が弾け飛んだ…あ、治った…えー…わかんねー。とにかく、手元に持った魔導書に魔力を通す。イメージとしては…そうだな、フランドールさんの持ってたやつをイメージしよう。あとは魔導書の文字が読めるかどうか。あ、いや読めるわ。全然読めた。じゃあ多分できるな。魔力を流して、フランドールさんの持っているレーヴァテインをイメージ、とにかくそれをイメージ…
「ん!」
「あら、上出来」
「できちゃった…」
「じゃあ次、それに魔力を流してみて。とにかくいっぱい」
「ふんっ」
爆炎ですらない。小さな火。炎と呼ぶには小さく、それはやはりどう見てもライターから出るような微かな火だった。フランドールさんと顔を見合わせる。フランドールさんの手にあるレーヴァテインはまだ爆炎を作っているが、僕のは火。今まで少しだろうけども出来ていたから、なんだか落ち込む。今度は小さめのレーヴァテイン作ってみようか、なんて話されても…。
「フラン、準備して」
「…はぁ。」
「小悪魔、避難。その子も」
「はい!」
「ぅあっ!?え、何、何!?」
「久しぶりね」
「そっちはね。そっちの赤いのは知らないけど」
萃香「私の口調がよくわからない…酒で酔わせたようにすれば読みづらい…」
フランドール「処す?」
パチュリー「処す処す」