東風谷さんと僕   作:覚め

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天邪鬼「やってやったぜ…」(早苗ちゃんの好感度反転させたら思ったより消費凄かったから他はやらなかった奴)


辛辣

「今まで、お世話になりました」

 

「すまない、今の早苗は私たちにもわからないんだ。一体何が起こったのか…」

 

「早苗がかずきのことを邪魔者のように扱うなんてね…しかも、ドッキリでもなんでもないと」

 

「これからは…ちょっと、紅魔館か命蓮寺に居ようかなと」

 

それなら紅魔館で、と神奈子様から言われたので紅魔館へ。まさかの蜻蛉返りである。僕は一体何をしているのか。なぜ急に嫌われたのか。わからない。原因があるなら知りたいし、もしそれが異変なら僕は何よりも率先して解決するだろう。紅魔館に着くと、門番さんが腰に手を当てていた。僕の顔を見た門番さんは、何やら慌てたように中に入って誰かを呼んでいた。それを門で待つ。

 

「は、はぁ!?あの巫女が!?」

 

「はい」

 

「…驚きよ…天地がひっくり返ってもあり得ないと思ってたのに」

 

「でも、現に嫌われちゃった。荷物をまとめて早く出て行ってくださいって」

 

「だ、大丈夫?」

 

壊れる、と言うのはこう言うことだろうか。ここに来るまでの道中ではかなり足場を踏み外した。何度か急降下を繰り返し、最終的に土塊を使わずに空を飛ぶほどに、僕は今力が入らない。体全体を呆気ないが包み、僕から力を奪っていく。ついには、その場に膝をついてしまうほどに。呆気ない。本当に呆気ない。門番さんに担がれて、客部屋に。レミリアさんが何かを言うも、聞き取れない。

 

「…」

 

「ダメね…精神的に衰弱してる。私たちの会話も理解できてるかどうか」

 

「パチュリー様は?」

 

「そうね、呼ぶしかないし…呼んできて。フランも」

 

「あ、しかし妹様は今現在就寝中ですが」

 

「あいつもかずきが好きなのよ。飛び起きてでもここに来るわよ」

 

荷物を置き、ふと思い出す。この鞄、確か早苗ちゃんと一緒に修学旅行に行くって言って譲ってもらった鞄だ。早苗ちゃんが早苗ちゃんのお母さんにねだって、僕は早苗ちゃんのお下がりを使う予定だった。結局僕は修学旅行には行けなかったけど、それでもあの瞬間は楽しかった。早苗ちゃんはあのことどう思ってるのかな。そう考えてるとパチュリーさんがやってきた。なにやら手をかざして来た。何?

 

「…異変はなし。私の感じた異変ではないわね。」

 

「へぇ」

 

「知ってるか知らないか分からないけど、おそらく今は異変が起こってるの。物が暴れ出したり、妖怪が暴れたり。」

 

「…聞くだけなら、早苗ちゃんの態度とは関係ないと思うけど」

 

「そう?まあ、そう思えるかもしれないわね。でも今は、楽に思えるためこう考えましょう。『東風谷早苗の感情は異変によって反転した』って」

 

「…そう」

 

「実際異変は起こっているわ。あなたが崩れ落ちてこの部屋で眠っている間も妖怪の暴れは止まらないし。」

 

「その件は咲夜に行かせたわ。」

 

「…僕も行く」

 

「ダメよ、貴方はダメ」

 

「その精神状態で行ったところで何もできやしないわ。そのまま寝てなさい」

 

レミリアさんにそう言われて身体を転がす。どうやら僕はそれほどまでに酷い状況らしい。パチュリーさんには、ただの失恋にしては精神ショックが大きすぎるとまで言われた。レミリアさんが言うにはまずもって顔がまずいらしい。なるほどそれは大変だ。二人が出払ったあと、フランドールさんが来た。こっちは寝起きのような顔だった。寝癖があったし。急いで来てくれたのか、それとも別なのか。

 

「聞いたわ、異変解決に走りたいんだって?」

 

「うん」

 

「それなら魔力が必要よ。貴方自身でも練ることは出来るようだけど、足りなくなったらいけないわ」

 

子機を渡されて魔力が流れる。少しして子機が取り上げられて、そのまま僕の懐に入れてあった巻物を取り出し、手に待たされる。巻物に魔力を流して、強化魔法を発動させる。精神状態がなんだ。可能性のある異変なら僕は何よりも率先して解決するんだ。その為には…やはり、命蓮寺で聖さんの巻物を借りることだろうか。フランドールさんに礼を言ってから窓を突き破る。行き先は命蓮寺。

 

「あれ、なんでフランドールさんも?」

 

「そりゃ、今回の異変で怪我でもされたら私が怒られるからよ」

 

「そうなんだ」

 

「でも、命蓮寺ねぇ…」

 

「何か?」

 

「わざわざ精神状態のよろしくない相手に、魔法を貸すのかと思って」

 

それもそうだが、まあなんとかしてほしい。こう、なんとか。命蓮寺に行く途中、上空の城が気になって仕方なかったのだが、恐らくはあれが違反の黒幕なのだろう。僕は聖さんの巻物を借りる借りないに関わらず、全力であの城まで駆けて行かねばならないのだ。駆けて殴り込んで、それで黒幕に異変の終わりを命ずる。そうすれば早苗ちゃんも、元の態度に戻る。そのはずだ。多分。そうであってほしい。

 

「聖さーん」

 

「おや、かずきさん。と、吸血鬼の方」

 

「ついでみたいに言わないで欲しいわ」

 

「ちょっと急なんだけど、聖さんの巻物を貸して欲しくて」

 

「…何故ですか?」

 

説明する。早苗ちゃんのことや、その黒幕かもしれないこと、出来れば自分の手で解決したいこと。それを話したら身体を重くする魔法ともう一つの身体能力を強化する魔法、魔力をただぶっ放す魔法を貰った。聖さん曰く、殴り合いになったら使えとのこと。そうか、基本は弾幕か。忘れていた。魔力をぶっ放す以外には何もできないのなら、ほとんど変わらないが。

 

「ありがとう!」

 

「いえいえ」

 

「うわぁ」

 

「見て村紗、聖様の顔がめちゃくちゃ緩んでる」

 

「あ、ほんとだ」




フランドールはどう考えても近接と魔法使える時点でレミリアに負ける要素ないよね。
え?レミリアの身体能力がおかしい?…ああ、そう。
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