東風谷さんと僕   作:覚め

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妖怪と人の価値観なんて違って当然だろ!良い加減にしろ!


妖怪

「かー君」

 

「わっ」

 

「今日は誰かに誘われましたか?」

 

「い、いや…」

 

「それじゃ、私と人里に行きましょう!」

 

早苗ちゃんの一週間が変わった。休みが一日できたのだ。布教活動の日、そのあと五日間神社で働いて、一日休み。僕がレミリアさんについて行った翌日から出来た一週間で、僕が帰った時の神奈子様を見て察した。多分暴れたんだろう。それはもうすごく。さて僕は早苗ちゃんに捕まって人里に来ています。懐かしいなぁ、お祭りの日は早苗ちゃんに連れられて屋台をまわったものだ。今日はお祭りでもなんでもないが。

 

「かー君!一緒にこれを食べましょう!」

 

「幻想郷ってパフェもあるんだ」

 

「かー君はチョコも好きでしたよね?トッピングにチョコがありますよ」

 

「あ、ほんとだ!」

 

店員さんに注文を言う。そしてここにきて気付く。あれ、お金って…?そう言えば僕まだ無職じゃん。まだ僕自立できてないじゃん!?帰ったら早急に考えなきゃ…今は目の前のパフェだけ食べなきゃ…。幻想郷のパフェはなんと言うか、思った味ではなかった。甘ったるく、見た目だけ真似したようなものだった。僕の好みではない。腹に溜まるだけのものだ。ここまで言っておいてなんだが、まあ…チョコは好きだったよ。

 

「かー君も好きではありませんでしたか。」

 

「支払ってもらってなんだけどね」

 

「そうなんですか?ま、守矢神社も繁盛してますから。いくらでも頼って良いんですよ」

 

「頼りっぱなしは駄目だよ。自立出来ないし」

 

「自立?」

 

早苗ちゃんが歩みを止める。えっ…何?早苗ちゃんに対して何か言っただろうか。雰囲気が怖い。もしや自立は駄目?いやそれはない。流石にそれは許されるべきだし。早苗ちゃんが振り返って、僕の手を握る。心なしかかなり強い…気がする。気がすると言うか、実際に強いわけだが。痛い、そろそろ痛いよ早苗ちゃん。そろそろ手が開かなくなっちゃう気がするよ?

 

「かー君は自立しなくて良いんですよ?」

 

「えっ」

 

「かー君は私を頼れば良いんですから。無理して自立しなくても、私が養ってあげますから。そう言うのは気にしなくて良いんですよ」

 

「ぁう」

 

「かー君は私と暮らすんですよ。お金も、立場も、何も気にしなくて良いですからね。」

 

詰められている。早苗ちゃんに。いつのまにか顔が近いし。一歩退こうとするも、手を掴まれているのでなんの意味もない。でも痛い物は痛いから、なんとか手を振り解こうと頑張ってみても全然抜けない。すると早苗ちゃんがそんな僕を見て何を思ってくれたか手を離してくれた。その上で抱きついてきた。怖い。早苗ちゃんが何を考えているのかわからない。こんなにぶっ飛んでたかな。

 

「かー君。帰りましょうか。」

 

「うん」

 

「それじゃ、こっちですね」

 

「あら、こんにちは」

 

「…誰です?」

 

「あ、十六夜さん」

 

「イザヨイ…ああ、紅魔館の」

 

「ええ。そこの従者です。魔法について知りたくなったらいつでも。お嬢様が貴方のことを気に入ってるから門だって顔パスよ」

 

「まじか」

 

どうやら気に入ってもらえたらしい。だが悲しいかな、僕が森や神社を出る時、早苗ちゃんやら誰かに捕まらないといけない。前のように、魔法でやって貰えばそれも問題はないけど。それか僕が空を飛べるようになるとか。…多分無理だろう。そもそも高いところ苦手だし。守矢神社で暮らしてから多少マシになってはいるけど、空を飛んでいる時の感覚は慣れそうにない。早苗ちゃんに連れられて神社に帰る時も怖いし。

 

「早苗ちゃん?」

 

「…かー君、浮気したらチョークですよ」

 

「チョーク?」

 

「首締めです」

 

「えっ」

 

「早苗…そう言うのは付き合ってからにしなさい」

 

「はーい」

 

神奈子様に助けられた形ではあるが、しかし首絞め。以前誰かにやられてから少しトラウマ気味の僕がそれをやられたら、多分だけど泣きじゃくるだろうな。簡単に想像できる。泣きじゃくるどころか、顔とか叩きまくるかもしれない。早苗ちゃん怖いよ。夕飯を食べた後、諏訪子様と神奈子様に呼ばれた為外に出る。少し散歩に付き合えと言われ、山を歩く。体力持つかな?

 

「お前は早苗がどれくらいお前について考えてるか知らないだろうと思ってな」

 

「?」

 

「早苗はさ、志望校を合わせるくらいかずきのことが好きなんだよ。」

 

「はぁ」

 

「…これは私たちからの頼みだ。神託と受け取っても良い。早苗を拒絶するなら、せめて傷つかないようにしてくれ。」

 

「お互いにそうした方が良いと思うよ。私達も、かずき関連で暴れる早苗を取り押さえれないからさ」

 

「そうなんだ」

 

返事が適当だからなのか、背中を叩かれる。シャキッとしろ、と言う意味だと受け取った。神社に戻ると早苗ちゃんが居た。特に何をするわけでもなく、巫女服を着るわけでもなく。僕は早苗ちゃんに駆け寄って今日一緒に寝ることを提案した。目を丸くして驚いていたが、すぐに受け入れてくれた。少し用意するから、となぜか僕が僕の部屋を追い出されて、どうぞと言われてようやく眠れることに。

 

「…早苗ちゃん」

 

「なんですか?」

 

「この枕、何?」

 

「イエスノー枕です!外の世界にいた頃、お母さんに無理を言って買ったものがありました!」

 

「そうなんだ。」

 

枕をNOの面にして布団に入る。なんだか少し怖かったので、保険のような使い方をさせてもらった。でも多分、使い方としては間違ってないだろう?

 

「…私はYESですよ!」

 

「早く寝ようよ…」




イエスノー枕のRな使い道について
早苗→知ってる。
かずき→知らない
神奈子→知ってるしそれ関係で一度早苗を叱ったことがある
諏訪子→知ってるがあまり好きではない
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