ジークアクス世界の闇堕ちアムロ 作:gジェネサイコー
マチルダ&ウッディ報告場面
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ミライ・ヤシマが静かに応接室を辞した後。
扉が閉まってほどなく、マチルダ中尉とウッディ大尉が連れ立って入室した。
「中将。」
ウッディが直立不動で報告に入る。
「避難民の現時点での記入内容について、簡単にご報告を。」
ゴップは椅子に深く腰を預けたまま、頷いた。
「うむ。まず――アムロ・レイは軍人になると?」
ウッディが即座に答える。
「はい。
モビルスーツのパイロットに志願する旨を記載しております。」
ゴップの口元がわずかに緩んだ。
「それはよかった。」
そしてすぐに次の確認に入る。
「他の避難民たちにも、問題のある対応はしていないね?」
ウッディは力強く頷いた。
「当然です。
彼らはジオンに襲撃された被害者であり、我々が巻き込んでしまった面も大きいのですから。」
ゴップは満足げに目を細めた。
「君のように分かっている人間ばかりなら、
わざわざ畑違いの君たちを補佐につけることはなかったのだがね。」
ふと顔をわずかに崩す。
「……あの士官は?」
ウッディは少しだけ苦笑して言った。
「我々に任せると言い残して、部屋に戻りました。」
「……そうか。」
ゴップの目が一瞬冷たくなる。
その奥では既に「権力を掌握した後、左遷してやろう」と算段を巡らせていた。
沈黙が落ちた空気の中、ふとマチルダが静かに口を開いた。
「お聞きしてもよろしいでしょうか。
何故、ここまでされるのです?」
ゴップはわずかに笑みを深めた。
「……ミライさんと言い、君と言い、まったく。
まあ、君は軍人だ。話さないでいるべきことはわかっている。
それに、いざという時のために知っておいてもいいだろう。」
姿勢を崩さぬまま、淡々と語り出す。
「アムロ・レイのスコアの件もある。
だが――それだけではない。
彼に、“連邦の希望”となってもらうためだよ。」
マチルダの眉がわずかに動いた。
「……希望、ですか?」
ゴップは椅子の肘掛に手を置きながら、低く続けた。
「サイド7から命からがら避難してきたというのに――
その父親は“檻”なんて場所に左遷されている。」
ふう、と息を吐いた。
「だからこそ、避難民には可能な限り
ジャブロー内で仕事についてもらいたいのだ。」
視線をウッディに向ける。
「避難民の中には、彼――アムロ・レイの友人たちもいるのだろう?
彼らが今後アムロと行動を共にする可能性は高い。」
ふっと笑みを浮かべる。
「それに――もしこの戦争が長引き、あるいは我々が負けたとしてもだ。
アムロ・レイが希望となるならば、彼の傍には自然と影響力が生まれる。
だがもしその時、連邦全体が“敵”と見なされては困る。」
声が僅かに冷たくなる。
「上層部の愚かな連中がやらかすことは避けられん。
あの“檻”送りもそうだ。
……まったく、馬鹿どもがテム・レイを“檻”に入れなければ、
こんな“もしも”に備える必要などなかったのだがな。」
皮肉の滲んだ声に、ウッディが僅かに躊躇しつつ問いかけた。
「……“負ける”とお考えで?」
ゴップは肩をすくめるように笑った。
「国力差は約30倍。
負けるとなれば、よほどの愚将の集まりでもない限り、そんなことは起こらん――と思いたいがな。」
わずかに目を細め、低く続ける。
「……だが、一つ気がかりがある。
技術部の奴らが上げてきた“軽キャノン”という新型モビルスーツだ。」
一瞬、ウッディとマチルダが顔を見合わせる。
ゴップは椅子の肘掛に指を軽く叩きつつ、冷たく言った。
「“ジム”と“ガンキャノン”の“いいとこ取り”などと言っているが……
怪しいものだ。
現場を知らん者ほど、紙の上では夢物語を描く。
……その夢が悪夢にならなければいいがな。」
その目の奥には、現実と政治の両面を見据える冷徹な光が浮かんでいた。
少し間を置いてから、ゴップは静かに続けた。
「……だからこそ、避難民にはきちんと仕事を与えておく。
いざという時、ジオンと愚かな上層部だけが損をするようにな。」
ふっと皮肉めいた笑みが口元に浮かんだ。
───
マチルダとウッディは目を合わせた。
(この人は善人ではないだろう。
だが――愚将でもない。)
(やっていることは冷徹な計算に裏打ちされている。
だが結果的に、避難民たちにとっては間違いなくプラスだ。)
───
マチルダが一歩前に出た。
「中将。
我々も、避難民に対しては誠意ある対応を続けてまいります。」
ウッディも力強く頷いた。
「当然です。誠意をもって対応いたします。」
ゴップは僅かに満足げに頷いた。
「……それでいい。頼むよ。」
その声には、確かな重みがあった。
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こうして、会談は静かに終わりを迎えていた。
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翌朝・フラウとアムロ
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─── 翌朝。
ジャブローの仮設居住区に、人工照明の朝の光が差し込んでいた。
まだ早めの時間帯。
廊下を歩く足音もまばらな頃だった。
アムロは居室の前で軍の訓練用の資料をまとめていた。
軍人志願の手続きを出すつもりで、その準備を整えていたのだ。
そこへ、フラウ・ボウが顔を見せた。
「おはよう、アムロ。」
「おはよう。」
ごく自然なやりとり。
だがフラウは手に一枚の紙を持っていた。
「ねえ……今、ジャブロー内でショッピングモールの新しいスタッフ募集が出てるの。
私、そこのレストランで働こうと思ってて……アムロも、どう?」
小さな希望を込めた声だった。
アムロは顔を上げ、ちらりと紙を見る。
「修理屋とか電気屋の募集もあるみたいだけど……アムロ、機械に強いし、どうかなって。」
彼女の瞳には、ほんの少しだけ期待が浮かんでいた。
だがアムロは静かに首を横に振った。
「……僕は、もう軍人になるって決めてるから。
いいよ。ありがとう、でも気持ちだけで十分。」
その声は淡々としていた。
無理をして強がっているわけではない。
だが、どこかに静かな決意と諦念が滲んでいた。
フラウは言葉を飲み込んだ。
けれど、ふと悲しげな目でアムロを見つめた。
「……そうね。
アムロのシミュレーターの成績、すごかったものね。」
視線を伏せがちに言葉を続けた。
「カイさんもハヤトも最初から超えてたって言うし……。
ジャブローに降りた時、難易度を見た軍人さんたちが驚いてたよ。
“この船にはトップエースが乗ってたのか”って……。」
その声には、寂しさと誇りが入り混じっていた。
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フラウはわかっていた。
アムロが軍人になるのは――仕方のないことだ。
表向きは「親父だの、軍だの」と文句を言っていたアムロ。
だが、フラウには知っていた。
本当は父親――テム・レイと仲が良いのだと。
ガンダムを盗まれた時の、テム・レイの落ち込み。
それを見ていたアムロは、言葉にしないだけで深く傷ついていた。
そして、ジャブローに降りてからは――父親は“檻”に入れられている。
アムロが戦わずにいられるはずがなかった。
それを理解していたからこそ、フラウは止めようとは思わなかった。
ただ、寂しかった。
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ふと明るく振る舞うように、フラウは笑顔を作った。
「……たまには、私が働くことになるレストランに食べにきてね。」
アムロは柔らかく笑った。
「うん、行くよ。必ず。」
それが今の彼にできる、最大の優しさだった。
カイ・ハヤト・リュウ パイロット志願前の会話シーン
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─── ジャブロー司令部 志願者用事務ブース前・休憩スペース
軍志願の手続きを終えた兵士や民間人が行き交う一角。
端のベンチにはカイ・シデン、ハヤト・コバヤシ、リュウ・ホセイの三人が並んで腰を下ろしていた。
リュウは既にジャブロー勤務の正式配属を終えていた。
カイとハヤトはモビルスーツパイロットへの志願書を手に、これから提出するところだった。
缶入りの飲料を開けながら、リュウが口を開いた。
「……お前たち、パイロットに行くってのは本気なんだな?」
カイが肩を竦めて笑った。
「ああ。本気だよ。
サラミスで話したろ。俺のスコアならパイロット試験は通るだろうってさ。」
リュウは頷いた。
「お前の成績ならな。
適正は十分ある。何より、お前は動きが柔軟だ。」
「ま、家もねぇ、学もねぇ、ってやつだ。
ここでパイロットになっときゃ食いっぱぐれはないしな。」
冗談めかして言いながらも、カイの目はどこか据わっていた。
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隣のハヤトは、スコア用紙をぎゅっと握りしめたまま、黙っていた。
「……ハヤト?」
リュウが声をかけると、ハヤトは小さく息をついた。
「……アムロに追いつきたいんです。」
言葉は短かったが、胸の内は明確だった。
「シミュレーターじゃ全然歯が立たなかった。
それに……アムロばっかり目立ってるから。」
リュウは優しく笑った。
「そりゃ正直な動機だな。
でもな……アムロに追いつくのは――かなり難しいぞ。」
ハヤトが悔しそうに眉をひそめる。
「基地に着いた時な。」
リュウは缶を机に置き、ゆっくり話し出す。
「訓練済みのパイロット連中が、アムロのスコアを見て、驚いてた。
“どこのトップエースが潜んでたんだ”ってな。」
カイが苦笑いする。
「あの成績はなあ……チートだろ。
あれは選ばれた天才ってやつだ。俺たちがいきなり追いつけるもんじゃない。」
ハヤトはぎゅっと拳を握った。
「それでもやるさ。逃げたくないんだ。」
リュウは満足そうに頷いた。
「それでいいさ。戦うってのはそういうもんだ。
それにな、俺はそういうお前たちが嫌いじゃないぜ。」
カイはふっと笑った。
「ま、せいぜい撃墜数でも稼ぐさ。
アムロに並べなくても、生き残った方が勝ちだ。」
その言葉に、ハヤトも微かに笑みを浮かべた。
三人はそれぞれに思いを胸に、手続き所へ向かうべく腰を上げた。
─── 彼らの未来は、まだ誰にも見えていなかった。
─── ジャブロー・モビルスーツ訓練施設
パイロット志願の手続きを終えたカイ、ハヤト、リュウは、そのまま訓練用シミュレーター施設に案内されていた。
通路を歩きながら、ハヤトがやや浮き足立った声を出す。
「……僕、ホントにやれるかな。」
「へへっ、やる前から弱気かよ、ハヤト。」
カイがにやりと笑って肩を叩く。
「だ、大丈夫ですよ……それなりに練習はしてきたし。」
「まあな。」
リュウは二人のやり取りを見て静かに微笑む。
(こいつら……どうにか生き残ってくれよ。)
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やがて案内されたシミュレーター室に入る。
だが、目に入った機体のリストを見て、三人とも目を丸くした。
「……軽キャノン!?」
カイが真っ先に叫ぶ。
「えっ……僕、ジムが使えると思ってたのに……。」
ハヤトも困惑気味。
「俺もだ。……おかしいな。」
リュウも眉をひそめる。
試しに操作パネルで性能データを確認するが――軽キャノンはジムよりパワーが低く、動きが重かった。
ビームサーベル、ビームガン、肩のキャノンと武装は多いものの、実際にはもっさりとした挙動に三人とも顔をしかめる。
「こりゃ……ダメだな。
動きが硬ぇしパワーが足りねぇ。ジムの方がはるかにマシだぜ。」
カイがぼやく。
「肩にキャノンつけたせいで……全然動けないじゃないですか。」
ハヤトも不満げだ。
三人は、傍にいた担当の教官に声をかけた。
「あの、教官。」
リュウが代表して尋ねる。
「なんでジムのデータは無いんですか?」
教官は一瞬眉を上げた。
「お前ら志願兵なのにジムを知ってるのか?」
カイが苦笑しながら肩をすくめた。
「まあ、はい。サイド7から来る途中、テム・レイ博士がシミュレーターにデータ入れてくれてて。
あっちじゃアップデートごとにジムの性能も上がってた。だから余計にコイツ(軽キャノン)が使いづれぇって思っちまって。」
教官は三人を見回したあと、周囲に人がいないのを確認してから、そっと別の隅へと連れて行った。
「……そうか。お前ら、テム・レイ博士と同じ船で避難してきたんだったな。」
皮肉な笑みを浮かべて教官は低く続けた。
「相変わらず非常識に優秀な人だな。
技術部の上層部は、あの博士が“ガンダムを盗まれた”ことを理由に檻に放り込んだ。」
三人は息をのむ。
「挙句、ガンダムが盗まれたせいでな。
連邦で使う予定だったジムは“ガンダムのコピー”だと嫌がられた。
それで技術部がジムのデータをシミュレーターから消して、“軽キャノン”なんてものを入れたんだ。」
教官は小さく溜息をつく。
「口上としては“ジムとガンキャノンのいいとこ取り”だとさ。
……だがな、現場からすりゃ迷惑な話だ。」
「いいとこ取りって……」
ハヤトがぽつりと呟く。
「明らかに弱くなってますよ。
肩にキャノンつけたって、動きが悪すぎてまともに接近戦ができません。」
「だよな。サーベル抜いても機体が追いつかねぇ。」
カイも苦笑する。
「まあ……今の連邦の上層部じゃ、そんな判断もあるってこった。
お前ら、訓練はちゃんと受けとけよ。
いざって時は、道具に文句言うヒマはないんだからな。」
そう言い残し、教官は去っていった。
三人は互いに顔を見合わせた。
「……やれやれだな。」
カイが肩をすくめる。
「僕……絶対ジムに乗りたいな……。」
ハヤトが小声でぼやいた。
「俺もだ。けど今はこれでやるしかねぇな。」
リュウは淡々と、しかしその目には三人を見守る優しさがあった。
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こうして、三人の訓練は皮肉な現実から始まったのだった。
既に幕間が本編の2倍あります。かといってアニメが進んでジオン周りの情報が出ないと次が書けません。読者様方てきにはどんな感じですか?
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幕間が3倍になろうが4倍になろうが↓
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関係ない。書け(無慈悲)
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アニメが進んだら書いて(慈悲)
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作者のペースで書いて(聖人かな?)
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どうでもいい
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以上テスト兼読者様の意見を聞く回でした