ジークアクス世界の闇堕ちアムロ   作:gジェネサイコー

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後書きの下の方にこの話とジークアクス7話と絡めたモヤモヤを吐き出してるので見たくない人はブラウザバック推奨です


幕間: ドゥー・ムラサメ8 模擬戦

同時刻、別の発艦ゲート。

 

高出力の冷却ガスが霧のように吹き上がる中――

一機の白いMSが、ハンガーの中央にそびえ立っていた。

 

RX-78NT-1アレックス。

 

その装甲下には、連邦技術の結晶――バイオセンサーが埋め込まれている。

そしてそのコックピットには、ゼロ・ムラサメが静かに座っていた。

 

彼の目の前で、HUDが展開し、各種兵装データが表示される。

 

【装備一覧】

・バルカンポッド

・ビームサーベル×2

・ビームライフル

・ハイパーバズーカ

・腕部ガトリングガン

 

ハイパーバズーカが背部マウントから持ち上げられ、テスト発射。整備員が最終確認のジェスチャーを送る。

 

コックピットの中、ゼロは軽く呼吸を整えていた。

 

「……アムロさんやヤザンさんのようにはなれないけど。

僕には、僕の戦い方がある――それを見せるだけだ」

 

背後から、ヤザンの通信が割り込む。

 

「――行ってこい、代表。あの子に“俺たちの戦場”を教えてやれ」

 

ゼロは笑って応じた。

 

「了解。必ず、伝えてきます。僕が、何のためにここに立っているのかを」

 

発艦信号、点灯。

 

大型カタパルトに乗ったアレックスが前傾姿勢に入り、出撃を待つ。

 

 

模擬戦領域

 

空を突き抜けるようにして降下した二機。

 

・アレックス(ゼロ・ムラサメ搭乗)

・サイコガンダム(ドゥー・ムラサメ搭乗)

 

模擬戦領域の端、距離約1キロを隔てて配置されたそれぞれの巨影が、ゆっくりと対峙の体勢をとっていく。

 

サイコガンダムはその巨体からは想像できない滑らかさで滑走。

ドゥーの感応と連動するように、関節駆動が異常な精度で同調していた。

 

その腹部から、まず開いたのは拡散型メガ粒子砲――広域攻撃用の牽制射。

 

直後、アレックスのバイオセンサーが反応する。

 

「っ……!」

 

ゼロは即座に機体をバレルロール回避。バルカンを打ちつつ、接近のタイミングを見極める。

 

「この巨体――正面から受け止めちゃダメだ。

だが、力で劣っても、精度では負けない……!」

 

ハイパーバズーカを肩に構え、目視で狙いを定める。

 

発射。

 

だが――

 

「っ……速い!?」

 

サイコガンダムが、巨体をねじるようにして跳躍。巨体であることを逆手に取った慣性制御で、回避しながら間合いを詰める。

 

さらに、両手の指から複数のメガ粒子砲が放たれ、アレックスを包囲するように軌道が交差した。

 

「連射じゃない。“計算されてる”……!」

 

ゼロは瞬時に腕部ガトリングガンを展開。

サイコガンダムの左肩関節部に数発を叩き込み、微かに動きが乱れる隙に――

 

「そこ!」

 

急加速。接近戦。

 

ビームサーベルが白熱し、サイコガンダムの装甲に食い込む。

 

だが――

 

「……っ!」

 

直後、サイコガンダムの肘が、アレックスの胴体を殴打する。

その破壊力はMSの枠を超え、“戦艦砲弾級”の衝撃を伴っていた。

 

ゼロのアレックスが回避姿勢を取りながら、通信回線とは別の「感応」に気づく。

 

──それは、言葉ではない、思念の叫びだった。

 

『……なんで、“あなた”だったの?』

『僕じゃなかったのは、なぜ?』

 

(この声……ドゥー……!?)

 

『あなたが“人間”として扱われたせいで、僕は何も受けられなくなった……

僕が、ゼロになれないのは、あなたのせいだ……!』

 

その声は、怒りと――同時に、かすかな憧れを孕んでいた。

 

ゼロは、静かにサーベルを握り直した。

 

「――ドゥー。君は、僕に勝ちたいんじゃない。

君は、僕になりたかったんだね……」

 

そして、ゼロは理解しはじめる。

 

(そうか……ドゥーは、気づかないうちに、“真のニュータイプ”として僕を見ていたんだ)

 

(アムロさんでも、ヤザンさんでもなく。

彼女が目指していたのは、僕自身だったんだ)

 

(……だからこそ、僕が受けた強化の過程を、“奪われた”と感じていた)

 

一瞬、戦闘の流れが止まったように感じられた。

 

だが、次の瞬間――

 

「それでも、進むよ……ドゥー!」

 

ゼロは再加速。

今度は、真正面から、彼女に向き合う。

 

 

 

 

 

 

 

完敗と、それでも

 

模擬戦領域の静寂に、サイコガンダムの動作停止音が響いた。

ゼロのアレックスは、すでにサーベルを納めている。

 

両機とも機体には傷を負っていたが、明らかに勝敗はついていた。

サイコガンダムの巨体は仰向けに倒れ、その頭部カメラは虚空を映していた。

 

やがて、スピーカー越しに、ドゥーの声が届いた。

 

「……負けちゃったかぁ。

おまけに、気づいてなかったことまで気づかされて……完敗じゃん」

 

その声には、悔しさよりも――不思議と、どこか晴れやかさがあった。

 

「でも……なんで、あんなに必死だったの?

“ただの模擬戦”じゃなかったの?」

 

ゼロのアレックスも、ゆっくりと着地する。

音声通信を開き、静かに答えた。

 

「――本当は、負けたって良いんだよ。

僕たちは“同じ連邦の仲間”なんだから。

模擬戦で、僕はアムロさんやヤザンさんに何度も負けてる」

 

「でも今回は……僕は負けられなかった」

 

「……私たちのため?」

 

「それもあるね」

 

ゼロは、少し息を吐くように言った。

 

「でも他にも……尊敬する仲間のお相手の父親がさ、

過労死か、ストレスでハゲるかもしれないって思ってね」

 

ドゥーの目が丸くなる。

 

「……は?」

 

「だって、君が“やりたい仕事がある”なんて嘘ついて逃げ出したせいで、

あの人、バイオセンサーの調整や次の開発計画、全部ストップして資料作成と報告会と、他にも……

って、テムレイさんが怒鳴ってた」

 

「……まあ、悪かったとは思ってるよ」

 

肩をすくめるようにドゥーが言い、コックピット内で小さく笑った。

 

その笑いには、ようやく「仲間」の空気が混じり始めていた。

 

「でも……僕の負け“だけ”で、バスクの研究所を潰して、

あそこの実験体たちを全部助け出すのは……無理じゃない?」

 

「だってさ――

ジオンに恨みを持つ連中は、バスクみたいな強硬派を支持するでしょ?」

 

ゼロの顔が、そこで一瞬だけ曇った。

 

「……その“ジオンへの恨み”が、問題なんだよ」

 

「僕たちは、ジオンに勝つために動いている。

でも、バスク・オムは違う」

 

ゼロは、言葉に力を込めて続けた。

 

「彼は、ジオンと“同じ”になってまで勝とうとしてる。

ジオンと同じ手段で、ジオンを潰すことを選んでる。

それはもう、勝利じゃない」

 

「僕たちは、違う」

 

「僕たちは、“ジオンに勝つため”に――

人としての力で、希望で、勝たなきゃいけない」

 

静かだった空が、再び風を運びはじめる。

 

それはまるで――ふたりの心を、遠く誰かに繋ごうとするような、優しい気配だった。

 

 

 

 

 

それぞれの結末

 

模擬戦の終了を告げる信号が鳴り響いた。

 

コロニー内の視聴室。

大型モニターに映るサイコガンダムの停止と、ゼロ・ムラサメの勝利。

 

数秒の沈黙の後、ブレックス・フォーラが低く呟いた。

 

「――決着はついたな」

 

静かに椅子の肘掛けから身を起こし、視線を隣の男へ向ける。

 

バスク・オム。

腕を組み、画面を睨みつけながらも、表情を崩さなかった。

 

だが、その頬にはかすかに痙攣が走っていた。

 

「……それがどうしたというのだ?」

 

「あれはまだ未完成だ。

むしろ――未完成の状態でゼロ・ムラサメとあそこまで戦えた。

私の研究所の必要性は、むしろ強く証明されたと言えるだろう」

 

その声は苛立ちを押し殺してはいたが、明らかに張り詰めた感情の波が揺れていた。

 

ブレックスが怒りを込めて立ち上がる。

 

「……お前はまだ、そんなことを……!」

 

「――やめたまえ、ブレックス」

 

それを制したのは、ゴップ提督だった。

彼は重々しい動きで資料の山から一枚の紙を抜き取りながら言った。

 

「言っただろう。その男が、自分から“ジオン殲滅”を諦めることなどないと」

 

その言葉に、バスクが鼻を鳴らす。

 

「当然だ。

コロニー落としで、何人死んだと思っている?

あいつらも同じ目に遭わせなければ、死者たちは浮かばれん」

 

「――国民が納得する程度の反撃は必要だろう」

 

そう応じたゴップは、手にした紙の資料をデスクに“パン”と叩きつけた。

 

その音に、バスクの目がわずかに動く。

 

「だが、“同じ”になってはいけないのだよ」

 

室内の空気が、わずかに重くなる。

ブレックスが言葉を飲み込むように、ゴップの背中を見つめた。

 

「ブレックス――」

 

ゴップは立ち上がり、資料の一枚をブレックスへ渡した。

 

「君が引導を渡してやるといい」

 

ブレックスは無言でそれを受け取り、バスクに詰め寄る。

 

「――バスク。

俺たちは最後まで、お前が自ら計画をやめ、連邦の“かつての過ち”を悔いてくれることを望んでいた。

だが、それももう終わりだ」

 

彼は紙の資料を、無言でバスクの胸元へ突きつけた。

 

バスクがそれを見て、初めて――わずかに顔色を変える。

 

【機密資料:連邦内監査部提出】

・実験体確保のための不正徴用記録

・対外隠蔽された毒ガス保有の記録

・民間中立コロニーへの毒ガス使用計画

 →その後、住民が全滅したコロニーを“無人ジオン拠点”と称し、他コロニーへ衝突させる兵器転用計画

 

バスクの瞳が、一瞬だけ震える。

 

「……これは、何のつもりだ?」

 

「通告だ。君の行動は監視下に置かれ、すべての軍権が剥奪される。

今後、強化人間に関する一切の研究指揮権も、取り消される」

 

ゴップは静かに言った。

 

「これが、君の“敗北”だ、バスク」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

重い空気の中、フォウ・ムラサメは廊下のモニターを見ながら、静かに呟いていた。

 

「……終わったんだね、あの研究所は」

 

だが、心の奥ではまだ、浮かび上がる不安が消えてはいなかった。

 

――フォウ・ムラサメ。

 

彼女は廊下の端にある、小さな待機スペースの椅子に腰を下ろし、背中を丸めてモニターの余韻を見つめていた。

その視線は、勝者ゼロの姿ではなく、負けたドゥーの顔に向けられていた。

 

(……ほんとにさ。あの娘、頑張ったよ)

 

あの子が必死で掴みかけた“何か”を、もう誰にも奪わせたくない――

そんな思いが、今のフォウにはあった。

 

そこへ、ゆっくりと足音が近づいてきた。

姿を見せたのは、ブレックス・フォーラ准将だった。

 

彼は静かにフォウの正面に立ち、ひとつ、深い呼吸をしてから言った。

 

「――フォウ・ムラサメ君。

模擬戦、見ていたよ。……君の言う通りだった」

 

フォウが視線を上げると、その瞳は意外なほど柔らかだった。

 

「かつて、君たちに“自由”を与えると言いつつ、

強化人間になる道を閉ざした……我々にも、罪がある。

心から、すまなかった」

 

その言葉に、フォウの唇がわずかに震えた。

 

言い返す言葉が見つからないまま、ただその場に立ち尽くす。

 

すると、もう一人――ムラサメ博士が後ろから歩み寄ってきた。

 

「フォウ君。……すまなかった」

 

彼もまた、静かに頭を下げた。

 

「もう、かつてのような施術は……いや、“してはならない”。

だが、ゼロは今、強化人間としてではなく、ニュータイプとしての反応を見せはじめている」

 

「バイオセンサーの反応を分析した結果、身体への負担が少ない、意識操作型の訓練――

つまり、“感応力”の開発が、ある程度進められると分かった」

 

「だから、どうか……話してほしい。

君たちが何を願っているのか。何を恐れているのか。

私たちや、君たち自身が連邦の“犠牲”のままで終わってほしくない」

 

フォウは、ぽつりと呟いた。

 

「……そんな、いきなり“自由”なんて言われても……」

 

「孤児になって……実験体になって……

“戦うこと”しか教わらなかった私たちには……生き方なんて、わかんないよ……」

 

手のひらを見つめる。

 

何度も銃を握り、MSの操縦桿を握り、敵を倒すためだけに動かしてきた手。

 

「でも……ドゥーがあんなに頑張ってるのを見るとね。

逃げてばっかりだったのが、ちょっとだけ恥ずかしくなった」

 

そして、顔を少しだけ伏せて、照れくさそうに、でもはっきりと口にした。

 

「……嘘ついて逃げて、ごめんなさい」

 

それを、陰から見ていた二人がいた。

少し離れた廊下の陰――アムロ・レイと、シイコ・ムラサメ。

 

フォウたちの会話を遠巻きに聞いていたアムロが、ふっと笑って言った。

 

「……これで、強化人間計画に残ってた陰も、少しずつ晴れていくね。

何か言ってあげたら?」

 

その視線は、ムラサメ博士を見ていた。

彼の“娘”であるシイコへの言葉を、どこか期待するように。

 

だが、シイコは目を細め、言葉を選ぶようにゆっくりと答えた。

 

「……やり残しをやり切っただけでしょ。

研究所の“医者さん”に、言うことなんてない」

 

そう口にしながらも、その声にほんの少し、棘はなかった。

 

「……でも、ゼロの話を聞いて。

少しは、理解した。

父親が……何を恐れて、何を選んだのか」

 

アムロは、その言葉を静かに胸に刻む。

 

彼女が、父を“研究所の医者さん”と呼んだその声に、かつての嫌悪ではなく――

淡い距離と、わずかな許しが滲んでいたから。

 

 

















と言うわけでバスクオムにコロニーに毒ガスばら撒くとか、コロニー内でサイコガンダム暴れさせるとかさせません。退職させたら何するか分からないからずっと監視の中で大人しくしてもらいます。
アニメZのころにジムのビームガンでさえ、コロニー内でビームを使うのか!コロニーは地球とは地続きでないことにいつ気付く!ってシャアがキレるぐらいなのに、サイコガンダムがあんだけ派手に暴れてなんで無事なんですかね。
あのコロニー何製なのやら。
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