ブルーアーカイブ -LOST MEMORY DISORDER- THE RELOADED   作:かな餅

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【トリガーのメモ:アビドス高等学校】


 
 たった5人の生徒だけが在籍する、廃れた高校。



 昔ははキヴォトス最大にして最長の歴史を誇るマンモス校で。



 アビドス砂漠のオアシスでは”砂祭り”が開かれていたみたい。



 今は砂塗れでその威厳はないけど今の僕にとって人がいない分目立たないでよかった。


 
 


願いも目的もあるにはあるけど

 次に話したのは黒見セリカ。

 

 

 

 他の子たちとはちょっと違って、未だにツンツンしてる感じ。

 

 

 

 

 でも、それが“敵意”ってわけじゃない。

 

 

 

 あれは……そうだな、“慎重”ってやつだと思う。

 

 

 

 つまり、まだ僕のことをちゃんと見極めようとしてる。   

 

 

 

 それだけの話。

 

 

 

「……なによ?、挨拶ならもうしたでしょ?」

 

 

 

 

『委員長からお話ししてこいって、何を喋ったら良いのかわかんないけど』

 

 

 

 

「……聞きたいことは?」

 

 

 

 

『セリカは僕が怖い?』

 

 

 

 

「……はぁ?なにそれ。」

 

 

 

『いや、まあ一応対人兵器の分類ではあるから。他の目にどう映るのか知らないとね』

 

 

 

 

「まあ、怖かったわよ。不良生徒だって言っても子供だし本人達はもっと怖かったでしょうね」

 

 

 

 

『そっか』

 

 

 

「でも、ムカついてたし今思えばちょっとスッキリしてたかも」

 

 

 鋭い目つきが柔らかくなって声色もすっかり本来の彼女の声になった、別に嫌われているわけでもなさそう。

 

 

 

「特にあの……不良生徒を盾にしながら突っ込むやつ?、やり過ぎ……とも思ったけどちょっと痛めつけた程度じゃ懲りない奴らだったしこれで少しは大人しくなるでしょうね。だからって同じことをして良いかって言われたら、まあ……あれだけど」

 

 

 

 

『別に介入するわけじゃなかったんだけど、戦車が見えちゃったから』

 

 

 

「……そう言えば戦車がどうとかも言ってたわね、よくよく考えると5人相手に勝てないからってあいつら戦車を持ち出して来たわけ?……ッッムカついて来た……!」

 

 

 

 

 特にさ、別に盛り上がった会話してたわけじゃないんだよね。

 

 

 

 

 セリカは、あの猫耳がぴくって動いてさ、目つきもちょっと鋭くなって急に、喋る喋る。

 

 

 

 

 しかも僕の方なんて見ないまま、なんかこう……恨み?妬み?怒り?

 

 

 

 

 そういうのをごちゃ混ぜにしたような言葉を、立て続けに一人で喋ってる。

 

 

 

 

 なんか見たことあるなって思ったんだよね、あれ。

 

 

 

 

 昔の記憶の中にあった、ショート動画で文句言いながら鳴いてた猫にちょっと似てた。

 

 

 

 

 僕をある程度気にしなくなってるし、これセリカなりの““慣れてきた”かな思った。

 

 

 

 

「ッッ……はぁ、終わったことに何言ってもしょうがないわね」

 

 

 

 

 

『セリカはどうして学校を守りたいの?』

 

 

 

 

「いや急に……まあ、自分に出来ることをしたいと思ったから。今はそれだけ教えてあげる」

 

 

 

 

『そっか』

 

 

 

 

 

 

 

 

 次に話しかけたのはたぶん対策委員会の中で一番背が高くて、力も強そうな子。

 

 

 

 名前は、十六夜ノノミ。

 

 

 

 ふわっとした見た目だけど、あの体格でガトリング持って笑ってるの、ちょっと反則だと思う。

 

 

 

 

 

「あら?、どうしました?迷子になっちゃいましたか?」

 

 

 

 

『ホシノが皆んなと話してみなって』

 

 

 

 

「そうなんですか?、そうですねぇ……」

 

 

 

 ノノミを見つけたのは……体育館。

 

 

 

 

 

 でも、いわゆる“授業で使う場所”って感じじゃなかった。

 

 

 

 

 

 なんか、トレーニング器具とかいろいろ並んでてこれ、たぶんトレーニングスペース?。

 

 

 

 

「これが気になりますか?、実は最近いつもと違う場所でショッピングをしていたら……何とジムのトレーニングセットが特売で売り出されていまして!」

 

 

 

 

 

『それ品質大丈夫なのかな。』

 

 

 

 

 

「私も最初そう思ったんですが、確かめて見たところ全て正常に動きます……!」

 

 

 

 

 いくらで買ったのかは知らないけど、ルームランナーにベンチプレスのあれ、それと……ダンベルが何個か。

 

 

 

 

 

 全部、中古っぽい。

 

 

 

 

 

 でもよく見てみると案外しっかりしてて、少なくとも“壊れてない”。

 

 

 

 

「これで皆さんと仲良くトレーニング!……と行きたかったんですがぁ……」

 

 

 

 思いついたのは良いものの突発的な行動で後のことを考えてなかった。

 

 

 

 

 体育館をそのままトレーニングスペースにするのは良いと思うけど。

 

 

 

「頭の中にイメージはあるんですけどぉ……そのぉ」

 

 

 

 

『大画面のテレビを見ながらトレーニングとか考えて液晶テレビも買ったんだ』

 

 

 

 いや本当にデカい、金持ちがたまに待ってる壁に埋め込むタイプ?。

 

 

 

 

『……まあ、使える様にはできるだろうけど……てかいくらで買ったの?そんなに詳しく無いけど業務用のやつとかじゃ無いのこれ』

 

 

 

「……ええと?、確か粗大ゴミに出す予定のものだったそうなので、13万ほど……?」

 

 

 

『……この世界の物価は知らないけど僕が思うにこれら全部新品だったら軽く100万超え、中古で型落ちだとしてもこの品質なら50万以上は硬いんじゃないのかな』

 

 

 

「……やっぱり良くないものでしたかね?」

 

 

 

 

『……まぁ、音沙汰がないなら別にこのままでも』

 

 

 

 

そういえばだけど、車で移動してるときに聞こえてきたラジオニュース。

 

 

 

 

 

”どこかのジムがまるごと盗まれた”って話、確かに聞いた気がする。

 

 

 

 

 

 で、アヤネにちょっと調べてもらって。

 

 

 

 

 ノノミが器具を買ったって店をロバート経由で追ってみたんだけど結果は、うん、真っ黒。

 

 

 

 

 

 手口としてはこう。

 

 

 

 

 その店で長く働いてた店長が、表向きは”メンテナンスします”って顔して。

 

 

 

 

 実際には偽の業者と組んでジムの器具を根こそぎ回収。

 

 

 

 

 

 盗んだのはいいけど、売り先が無くて。

 

 

 

 在庫だけがどんどん溜まって、値段もどんどん下がっていって。

 

 

 

 

 15万になったところでノノミが”お得だ〜♪”って笑顔で購入。

 

 

 

 

 ……まあ、悪意がないのが逆にすごい。

 

 

 

 

 

 最終的には、ロバートに警察機関と持ち主に密告させてこの件は片付いた。

 

 

 

 

 

「いやぁ……まさかとは思っていたんですが……」

 

 

 

 

『まあ、15万が消えたと考えてお礼に貰った数個ダンベルは価値がやすいけど……対策委員の仕事ができて良かったんじゃない?』

 

 

 

 

「いえいえ、私は特に何もしていません。"トリ"くんが気づいてくれていなかったら店主さんもずっと困っていたでしょうし……」

 

 

 

『うん……うん?……うん??、"トリ"くん??』

 

 

 

 

「はい!、トリガー……といきなり呼ぶのは少し慣れないので、あだ名をつけて見ました!」

 

 

 

 

『そっか、ありがとう』

 

 

 

 

「はい!どう致しまして」

 

 

 

 

『却下。』

 

 

 

 

「ええっ!?」

 

 

 

 

 

 そんな、まるで"そんな馬鹿な"って言ってるような顔で。

 

 

 

 

 だったらこれならどうだって、次から次へと“準・キラキラネーム”みたいなのを提案してくる。

 

 

 

 

 

 ……まあ、キラキラネームってそういうものなのかもしれないけど。

 

 

 

 

 普通に、嫌だ。

 

 

 

 

 笑顔のガトリンガーから逃げて、この日の締めとして会いに行ったのは砂狼シロコ。

 

 

 

 

 

 教室の窓際、ちょうど夕日が視界に差し込むタイミングで、彼女は1人でぼんやりしていた。

 

 

 

 

 

 誰かと喋るでもなく、何かをしているでもなく。ただ、そこにいた。

 

 

 

 

 

 昨日、僕の首に巻かれてたマフラーはカプセルで眠ってるあいだに彼女が回収した。

 

 

 

「……ん。」

 

 

 

 

『今日はお疲れ?』

 

 

 

「ううん」

 

 

 

『黄昏てるだけ?』

 

 

 

 

「ん、トリガーも座る?」

 

 

 

 誘われて座ってみる。

 

 

 

 

 夕日が横顔を照らして目の前にはシロコの顔。 

 

 

 

 

 初めて会った時よりも顔がよく見える気がする。

 

 

 

 

「ホシノ先輩とは何をしゃべってたの?」

 

 

 

『色々、その後はみんなと話してた』

 

 

 

「ん、そっか」

 

 

 

『シロコの言ってた暴れん坊は見かけなかったかな、どこにいるんだろ?』

 

 

 

「……ん、探すのはあとでもいいと思う」

 

 

 

 

『……シロコは僕の事怖くない?』

 

 

 

 

 銃を持ってるのに、人を殺さない子たちがいる。

 

 

 

 何も持ってないのに、人を殺せる僕がここにいる。

 

 

 

 

 この世界では、銃で人は死なないらしい。

 

 

 なのに、僕は銃よりもずっと“人を壊せる”。

 

 

 

 

 理性で引き金を引けなかった記憶と、理性があるから誰かを殺してきた経験。

 

 

 

 ”殺さない”ことで怒られたことがある。

 

 

 ”殺した”ことで褒められたこともある。

 

 

 

じゃあ、あの時僕が手を止めたのは何の記憶だったんだろう。

 

 

 

「怖くないよ、私よりもずっと、トリガーみたいに強い人がいるけど。その人も怖くない」

 

 

 

 

『どうして?』

 

 

 

「その人は私に居場所をくれて、いつか私の方がその人みたいに強くなりたいから」

 

 

 

『憧れってこと?』

 

 

 

 

「ん、でも私がトリガーを怖くないのは”似てる”って思ったから」

 

 

 

『誰に?』

 

 

 

「暴れん坊に」

 

 

 

『どこが?』

 

 

 

「……何もなくて、ほっといたら倒れそうな所とか。ちょっと常識外れ?なとことか」

 

 

 

『……まあ、確かに何もないかな。今持ってる記憶他人が持ってたものだし』

 

 

 

「……アビドスに来る?」

 

 

 

『だから僕は兵器だって』

 

 

 ひとまず敵対はしなさそうなのだけ確認できてよかったと思ってる、ただ不良生徒には結構手荒なことしたしあとを付けられて飛行機を襲撃されると僕が困るな……どうしようかな。

 

 

 

「私が最初にトリガーを見つけたから私の物、という事は対策委員会の兵器、だから――」

 

 

 

 

『……』

 

 

 

「……ん、だからいちゃいけないなんてことは思わないべき。」

 

 

  アビドス自治区に存在する“正体不明の兵器”

 

 管理を行うのは、対策委員会になる。

 

 

 

 ……つまり、事実上は“保護下にある”ってことになる?。

 

 

 

 でも実際は、そういう時間も余裕もない。

 

 

 

 だってこの学校、借金まみれなんだから。

 

 

「ん、自分の”武器”は見える自分の傍に置いておくのがキヴォトスの常識」

 

 

 

 

『……何でみんな入ってこないの?』

 

 

 

 

 そう言うガタって音鳴らした後ホシノだけが何食わぬ顔で入って来た。

 

 

 

 

 

「いやぁ、二人でどんな秘密のお話をしてるのかなぁって……気になってねぇ?、シロコちゃんがまさか勧誘してると思わなかったけど」

 

 

 

「……ん」

 

 

「2人だけじゃなくて私達にも関係ありそうな大事な話をしてるみたいだし……代表しておじさんも混ぜてもらおっかな?」

 

 

 

『内容としてざっくり言うと』「内容としてざっくり言うと」

 

 

 

『「……」』

 

 

 

 

『自治区内に現れた兵器をどう管理するのか』「行き場のないトリガーをアビドス生徒にするか……」

 

 

 

 

『そう考えるんだって』「まずトリガーに返事を聞いてる」

 

 

 

 

 

 

「2人とも被ってるのに遠慮せず喋る所そっくりだね」

 

 

 

 

「……ん、トリガーが話を聞かない」

 

 

 

 

『シロコが僕の本質を理解しようとしない』

 

 

 

 

 

「まあまあ……」

 

 

 

 

 ひとまず、間に入ったホシノが場をまとめる役を買って出てくれた。

 

 

 

 

 まあ、正直どっちでも“腰を落ち着ける場所”って意味では同じなんだけど……問題は立場。

 

 

 

 

 “生徒”として扱われるなら、それなりの権利と保護が付いてくる。

 

 

 

 

 人間扱いってやつだ。響きは悪くない。

 

 

 

 

 でも、いざって時に困るのは彼女たちのほうだ。

 

 

 

 

 だったら最初から“兵器”として見られてた方が、扱いも責任も曖昧にならないし。

 

 

 

 きっとその方が、無難。

 

 

 

「トリガーはまあ、現実的だねぇ。シロコちゃんは?」

 

 

 

「……ん、昔の私みたいでほっとけないから」

 

 

 

 

「……こんな大人しかったっけ」

 

 

 

 

 

「んッ‼︎!」

 

 

 

 

「まあ、言いたい事は確かにわかるけどね?。でも言い分としてはこの子の方が現実的なんじゃないのかな?。ほら、シロコちゃんの時は結構な暴れん坊だったけど私の方が強くて今の今まで抑え込めたしこうしてやっていけてる。」

 

 

 

『やっぱりシロコだったんだ』「ん……」

 

 

 

「この子は確かに良い子……うん、それは分かる。でもおじさんとしては一線引いておくべきだと思う。兵器が自称だったとしてもその名に恥じないくらいには強いし……戦車を1人で追い払って言うのも気になるかな」

 

 

 

『砲塔を曲げたら帰ってくれたよ』

 

 

 

 

 

「なるほどこりゃ兵器だ」

 

 

 

 

「ん、ホシノ先輩も戦車くらい」

 

 

 

 

 

「いやショットガンと盾だけじゃ厳しいって」

 

 

 

 

 出来ないとは言わないんだ。

 

 

 

 

 

「……だけど、まあひとまず私たちが面倒見ないといけないって言うのはあるんだよね。トリガーは素直で物分かりがいいからその辺は特に心配ないけど」

 

 

 

 

 

『借金でそんな暇ないんじゃ?』

 

 

 

「そうそう……それもあるんだけどさ、ちょっと良いこと思いついて」

 

 

 

 

『良い事?』

 

 

 

 

「トリガー……うちで働かない?、住む場所(学校)あげるからさ」

 

 

 

『……』

 

 

 

「助けてくれるのは嬉しいけどさ、やり方って言うのもあるし……それに。私達のために何か間違いを犯すことって会って欲しくないからさ。シロコちゃんもこれでどうかな?」

 

 

 

 

「ん」

 

 

 

 

 ……働かせる、か。

 

 

 

 でも実際、僕に何ができるんだろう。

 

 

 

 対策委員会は、手配犯の捜索やら、外部からの依頼をこなしてなんとか稼いでるみたい。

 

 

 

 それでやっと、借金の“利子”を払ってるレベル。元本はほぼそのまま。

 

 

 

 つまり、やることはあるけど、時間も余裕もないってことだ。

 

 

 

 

「で、提案しておいてあれなんだけど何ができるのかな?。アヤネちゃんとかから聞いた話だと戦闘だけじゃなくて頭もいいそうだし……どう?」

 

 

 

『出来ないこと以外』

 

 

 

 

「ん~まあ、明日こっちで考えとくよ」

 

 

 

 

 

 そんなこんなで、今日の話は一区切り。

 

 

 

 帰りは車で近くまで送ってもらって、あとは徒歩でのんびり戻るつもりだったんだけど。

 

 

 

 気づいたら、ホシノが横を歩いてた。

 

 

 

 なんで?って聞いたら、

 

 

 

 ”いやぁ〜なんとなく♪”って言って、こっち見ずに笑ってた。

 

 

 

「……う~ん、きた覚えはあるけどやっぱり捨てられる建物のせいで地形が変わってるねぇ」

 

 

 

『砂漠の地形なんてすぐ変わると思うけど』

 

 

 

「砂漠って言っても何かしらの残骸はあるからさ」

 

 

 

 

 

 

 膝まで届くピンク色の長い髪が、僕の視界を横切った。

 

 

 

 ただ長いだけじゃない。色も質感も、全部違うのに。

 

 

 

 それが揺れるたび、風になびくたびに、

 

 

 

 記憶の奥にいる“あの人”と重なって見えた。

 

 

 

 違うと分かってるのに。

 

 

 

 だから、できるだけ早くその場を離れたくなった。

 

 

 

「ね、トリガーは何がしたいとか何かしなきゃいけないとかってある?」

 

 

 

 

『気にしてない。関係ないし』

 

 

 

 

「関係ないって?」

 

 

 

 人を守りたい。

 

 

 

 大切な人と一緒に居たい。

 

 

 

 世界で一番強くなって認められたい。

 

 

 

 頭の中には色んな願いがあって関係ないのにふとそれがやりたくなる。

 

 

 

 それでやってみる(人助け)と終わった後にはちょっと虚しくなる。

 

 

 

 「じゃあ欲しい物とかは?」

 

 

 

 

 『……なんでついてくるの?』

 

 

 

 

「いや、まあ。ちゃんと帰れるのかなって……それで何かある?」

 

 

 

 

『……自分を何か証明する物?』

 

 

 

 

「それってなに?」

 

 

 

 

 

『自分が”兵器”だってこと』

 

 

 

 

 

 そんな風に話してるうちに、倉庫――あの飛行機が隠れてる場所に着いた。

 

 

 

 

 今日の終わりは、ロバートに今日あったことを報告して、ついでに身体のチェック。

 

 

 

 

 この身体、無理させるとすぐズレるから。

 

 

 

 

 で、あとやることは……うん、少しだけ考えごと。

 

 

 

 それだけ。

 

 

 

 

「へぇ~ここが坊やのお家かぁ~いやぁ、広いねぇ~おじさんびっくりだぁ」

 

 

 

 

『ここが家とは思ってないよ、帰るべき家なんてないんだからね』

 

 

 

「……そっか、じゃあそろそろおじさんは御暇しようかなぁ」 

 

 

 

 

『うん、ばいばい』

 

 

 

 

「ばーいば~い……あ、そうそう」

 

 

 

『なに?』

 

 

 

「おじさん、坊やにはクールな顔よりも……うへぇっていう表情が似合うんじゃないかなぁって」

 

 

 

 

『……?』

 

 

 

 

「それじゃあねぇ~」

 

 

 

 よくわからない言葉を残してからピング髪のおじさんは車の方へと走って行った。

 

 

 

 

『……うへぇって何?。』

 

 

 

 

 

 

 次合う時には少しだけ明るい表情になれってことだったのかな。

 

 

 

 

 

 

 

 あまり不覚は考えずそのままロバートに元に戻ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『てか、”坊や”って?』

 

 

 

 

 




【トリガーのメモ:小鳥遊ホシノ】


小柄な体型・ピンク色の長い髪の頭頂に一本の巨大なアホ毛を持つ生徒。


恐らく対策委員会の中では一番強いと思うけど何故かあまり本気で戦おうとしない。


後輩を育てたいのかな?。



たまにシロコと一緒に様子を見に来て夜はたまに2人で散歩もする。

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