初めての依頼から暫く経ちました。
その日から僕に向けた依頼がよく入るようになった。
先生と違って戦闘が出来る分、現場に赴く依頼が多い。
先生は書類仕事メイン、僕は実践系メインとなっている。
まぁいい分担にはなっているんじゃないだろうか。
治りずらかった傷もすっかり消え、身体全体に巻き付けていた包帯を取って生活出来るようになった。
そして、最近(3週間前)給料が入った。
通帳に60万ちょい入っていた時は腰が抜けるかと思った。
ちなみに顎がちょっと外れた。まぁすぐに戻したが。
まぁ話を進めよう。
給料が入った3日後ぐらいに5日間の合宿に行ってきた。
自動車の免許が取りたかったからな。
マニュアルの普通免許を取り敢えず受けた。
最初の1日目で道路交通法・標識・安全運転についての筆記試験だった。
…まぁ全て覚えているから問題はなかったが。
2日目は教習所で教習車を運転した。
小さい頃、父親によくサーキットに連れて行ってもらって運転させてくれたからな。
満点で合格。
3日目は公道を教習車で走った。
特に言われることなく安全運転で終了。
4日目は高速道路を走った。
この日も特に言われることなく終了。
そして最終日…5日目。
公道から高速道路に乗り継ぎ、高速道路を降りて峠へと向かう。
ミス1つなく難なくと車を走らせ、合格。
免許を取得した。
ちなみに仮免ではなくそのまんま普通の免許を渡された。
とりあえず行動でも車を走らせられる様になった。
普通の免許をパって渡された時は驚いたが、掛かった費用が15万ぐらいだったのが1番驚いたな。
僕が居た所だと30万ぐらいは掛かったはずなんだがな。
まぁ場所…ていうか世界が違うからなんとも言えないが。
後ついでにスマホも買った。
シャーレにあるバソコンは仕事用でギヴォトスについて検索をかけるのは気が引けたからな。
支給された仕事用のスマホじゃなくて個人用のスマホを買ったすぐに、最近起きたニュースだとかを見てみたんだが…
僕が来る少し前に空が赤く染まり、何やら滅亡の危機に瀕していたとか何とか…
あまりにも厄ネタ過ぎて検索するのを止めた。
ここで止めても文句は言われないと思う。
自分自身、厄ネタで固めた存在だと思っていたが…それ以上にここの厄ネタは酷いらしい。
…次の話をしよう。
なんとハナイさんがシャーレ部員となった。
コミュ障で中々人と話せないけど少しでも役に立ちたいとの事。
健気だねぇ…涙が出てくるよ。
それでシャーレに来た理由は書類仕事なら出来るし僕が居るからシャーレに来たと。
…僕なんかしたか?
依頼をこなしたぐらいしか特にないんだが。
まぁんな事置いといて。
ハナイさんと先生はどうやら気が合うらしく、休憩時間はずっとプラモとかメカとかの話をしてたよ。
お陰で毎日暖かい空間になった。
趣味の話に花咲かせるって言うのは1番いいものな気がする。
…僕はもう出来ないから。
まぁそんなこんなで、今日まで話が飛ぶんだが…
今日は先生・ハナイさん・僕の全員がDU地区の郊外に行くことになったから僕が車を運転して行くことになった。
レンタカーじゃなくて自分の車だ。
車をいつ手に入れたのかって?
それは移動中に説明でもしようか。
ブロロロロ…
DU地区の公道を赤と黒のツートンカラー、エアロパーツを付けたボディが映える旧車が走っていた。
「'凄い!何処から用意したのこの鉄仮面!'」
「しかもスーパーシルエットみたいなエアロも付けて!」
「凄い興奮してますね2人とも…まぁこの子は先日譲ってもらいまして」
「'譲ってもらったの?!'」
「どういう風にですか!」
「…そこ気になります?」
「'だってこんな凄いもの譲ってもらう場面なんて…'」
「凄くカッコイイじゃないですか!」
「えぇ…」
男は後部座席に座る女性と少女に困惑の表情を向けながら、静かに巡航ギアへと上げる。
「いやまぁそんなに気になるなら教えますけど…別に譲ってもらっただけなので面白くないですよ」
「'それでも聞きたいの!'」
「聞かせてください!」
「…先週の話ですよ」
DU地区って割と治安いいんだよな。
偶に銃声は聞こえるけどその程度、コンビニ強盗とかそういうのはほぼほぼ起きない。
ここが天国なんだなぁ…
見回りしてても特に問題は無いし、平和だと思う。
で、見回りが早めに終わったから少し休憩がてら中古車のカタログとかを見てたんだが…
まぁ高いね。
ローンとか組むのは再来月の給料入ってからかな。
て言うぐらい安定は取りたかった。
維持費が高いからね、仕方ないね。
その後も特に無かったからシャーレに戻ろうとした。
そしたら…
〘そこの若いの〙
〘…はい?〙
後ろからご老体の柴犬さんに話しかけれた。
〘車を探しておるのか?〙
〘え、えぇ…まぁ〙
〘ちょっと着いてきてくれんかね〙
〘あっ、はい〙
突然の事で頭が回らず、そのまま柴犬さんに着いて行った。
気づいた頃には、目の前にガレージがあった。
柴犬さんはそのガレージのシャッターを開けて、中へと手招きした。
引き下がろうと思っても、遠くまで来てしまったからにはもう進むしかなかった。
ガレージの中へと入ると、奥に鎮座する赤と黒のツートンカラーが特徴的な車。
R30型SKYLINE…通称 鉄仮面
更に驚くべきなのは、ゴツすぎるエアロパーツだろう。
スーパーシルエットに近いエアロパーツ、だが公道を走る為そこまでデカくはなかった。
その車に見惚れていると、柴犬さんが話しかけてきた。
〘この車、貰ってくれんかの〙
〘…え?いや、いやいや私なんかより相応しい人が!〙
〘いや、君に貰って欲しい〙
〘え、あっ、いや…デモ〙
黒崎 カオル
そいつについての情報を一つ教えよう。
押しに弱い。
物理的なものじゃなく、精神的なものだ。
つまり、カオルは押しに負けて貰ってしまった。
それじゃぁ、話を進めよう。
男と女の子、少女が並んでとある工場の前に立っている。
…うん?車での会話はどうしたって?
後部座席の2人が興奮してただけだからカットだ。
工場の何処からか感じる嫌な気配に顔を顰めながら男は口を開く。
「たむろしている不良達の撃退…ですよね」
「'うん、依頼としてはそうだけど…'」
「な、なんて言うか…物々しいですね」
目の前の工場からは、どこか物々しい雰囲気を出しながら圧を掛けてくる。
男はそんな雰囲気に、アレと似たようなものを感じて少し体調が悪くなる。
「…とりあえず、中に入りましょう」
「は、入るんですか?」
「'依頼をこなさないと行けないから…腹を括るしかないね'」
「ハナイさんは先生の傍で護衛しててください。前は私が出るので」
「はっはい!」
「'…怪我しないでね'」
「分かっていますよ」
男は言いながら左手に小型の盾を装備し、銀と黒の二丁の拳銃を取り出す。
二丁の拳銃は以前使っていたハンドガンより大きく、片手で持つことは本来厳しい物だと見て分かる。
だが、その二丁拳銃を持っている人物は例外である為、そんなのは関係ないだろう。
男が警戒しながら少し錆び付いた、鉄製の巨大な扉を横へとスライドさせる。
日光が差し込み、工場の中を照らす。
中に居た2体のロボットが赤い瞳を覗かせながら、こちらへと振り向く。
ロボット達が手に持つサブマシンガンを男達へと向け
ダダァンッ
るよりも早く、二丁拳銃から爆裂音と共に弾丸が発射され、ロボットの胸部部分にあるコアを撃ち抜いた。
男は顔を顰める。
(ギヴォトスで見た事がないロボット…それに、意思が全くもって感じられなかった)
「…奥に進みましょうか」
男はそう言いながら工場の奥へと進んで行く。
後ろの2人も、警戒しながら男の後ろへとついて行く。
少し奥へと進むと、地下へと向かう階段があり、男は嫌な顔をしながら階段を降りていく。
階段を降り、1番下に着く。
また扉があり、男は慎重に扉を開ける。
扉の奥には、数人の不良生徒が倒れており、傍に数体のロボットが立っている。
男は一気に扉を開け、目にも止まらぬ速さでロボット達へと近付き、コアへと弾丸を撃ち込む。
コートをなびかせながら、目の前に映る全てのロボットに弾丸を撃ち込んだ。
一瞬息を整えていると
カシャリ
背後から駆動音が聞こえる。
後ろへと振り向きながら拳銃を向け、音を出したロボットへと弾丸を撃ち込む。
だが、遅かった。
一瞬の立ち止まり、それがロボットから投げられた試験管に目をくばれなかった。
蓋がされていない試験管は、弧を描きながら男へと向かい、中に入っていた緑色の液体を頭から被る。
(なんだこれ?!)
考える暇もなく、嫌な予感を感じ取った男は先生達の方へと向く。
瞬間、男の身体から力が抜け、床に伏す。
嫌な予感は先生達に降りかかるものではなく、自分自身に降りかかった。
身体を動かそうとした、だがその前に意識が失われていく。
(あぁ…不味い)
男は大きな不安に襲われながら、意識を失った。
駄文です。
許してください…