GQuuuuuuX式ちいかわ(臨戦)になった人がなんやかんやで諦める話   作:何でもいいでしょ?

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お待たせいたしました(*・ω・)*_ _)
あまり筆も乗らず、相変わらずの低クオリティとなっておりますが、どうぞ


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ジフレドに押し込まれるようにして、なにかの建造物を突き破る。

 

「ンぎぎぎぎ!!」

 

『いい加減諦めて貰えると楽ッ、なんだけどな!』

 

「そっちこそ!」

 

ジフレド目掛けて発砲。射撃を避けるように飛んで来たビットにビームサーベルを振りかぶる。

 

『っ!狙いはそっちか!』

 

「ニャアンの考えてること、ある程度はわかるもんね…!」

 

なんか今様子がおかしいけどっ!

 

『させるか!』

 

「っ、そこ!」

 

斬撃を避けるように蛇行したビットをがしりと掴み取る。

 

『なに!?』

 

「狙い通、りぃッ!」

 

野球のピッチャーの姿を思い浮かべ、ジークアクスに大きくスイングした投球フォームを取らせる。

 

『まさか…!』

 

「――っと見せかけどりゃー!」

 

『んなっ!?』

 

ビットではなく、持ったままだったビームサーベルをぶん投げ、回転を加えることでブーメランのような軌道を取らせる。

 

『ジークアクスを、完全に使いこなしてるッ!』

 

「いいのかなぁ……そっちばっか見ててさ!」

 

飛来するビームサーベルを迎撃すべく、同形状のビームサーベルを出力させたジフレドにビットを投げ付ける。

 

ビームサーベルとビットなら、どちらを優先すべきは一目瞭然。ビットの被弾は必要経費として、ビームサーベルの迎撃という選択を取る筈。

 

相手の行動を操り、自分に有利な状況を作り出す。おじさんの言ってたこと…!

 

ニヤリと歪む口元。

しかし、私のその予想は――外れることになる。

 

『馬鹿。いいから見てるに決まってんだろ』

 

「っ!?」

 

投擲されたビットから砲撃を放ち、同じく前から割り込ませたビットの砲撃に直撃、相殺させることで爆風を巻き起こし、ビットの軌道を強制的に曲げられたのだ。

 

「ってちょい!そんなのありなの!?」

 

『ありに、決まってんでしょうが!』

 

「ぐぅ…!お返し、だッ!」

 

不意打ちのアッパーカットを何とかシールドで防ぎ、お返しのかかと落としをぶち込んでやる。

 

『そっちこそ、ってなァ!』

 

「ウワァ!?」

 

死角からの十字砲火を、ジークアクスをコマみたいに高速回転させることですり抜けさせる。

 

しくったなぁ……ジフレド本体に意識を向け過ぎた。

 

ジフレドの頭部へと舞い戻っていくビットを睨みつけ、ビームライフルを発砲。

 

指くわえて見てると思った?残念でした!

 

「大人しく戻らせてもらえると思うなよ…!」

 

『射撃が正確!?……あれから半年も経ってないのにッ!』

 

お生憎。おじさんから散々叩き込まれたんでね!

 

『腐っても主人公てことかっ!』

 

ジフレドもまたビームライフルを握りしめ、ビームサーベルを握る右腕を狙った射撃を放って来た。

 

「見えてるっての!」

 

危なげなくシールドで防御。

おりゃ!お返しにビームライフル一丁――――って!?

 

「ぇぇ!?」

 

『攻撃は最大の、防御なんだよ!』

 

「いやシールド使おうよあるんだからさァ!?」

 

スラスター全開で向かってくるジフレド。

振り下ろされる斬撃をシールドで受け止めて、逆に右肩辺り突いてやろうかと思って―――ゾクリと走った寒気に即座にその場から飛び退く。

 

『ちっ、外したか』

 

「危なかった…!」

 

慌てて回避行動を取ったのにも関わらず、ジークアクスのスレスレを通り抜けて行った光の弾丸。

 

やっぱりビット兵器って厄介だなぁ…!

 

それを成した2基のビットをにらみつけ、引き金を引く。

 

『っ!』

 

即座に回避行動を取るビット―――

 

「――そこッ!!」

 

『何ッ!?』

 

今ニャアンはビットに意識を向けた。それは確実!

誤差レベルでおんなじタイミングで、ちょっとだけ本体の挙動が遅くなったもんねェ!

 

一気にジフレドの胸元に飛び込み、首目掛けて斬撃を浴びせる。

 

『チッ!』

 

「はやい!?」

 

色違いの光刃が私の斬撃の間に入り、光刃同士が激しい火花を散らしながら衝突する。

 

「ちょ、それ反応する!?」

 

『じゃなきゃ負けてたからなぁ…!』

 

っ!?まず、ビットが!?

 

2基のビットの銃口が光を纏う。飛び出すであろう光弾が向かう先は――ジークアクスの頭!

 

わかってるのに、防げないっ!この角度、盾でもどうにもできない…!

 

どうしよう…っ!?

 

『っ、な、なんだ!?』

 

「――あっ?」

 

ジフレドが、離れて…?……ッ!?

 

瞬間、私達はどこからか放たれた波動に吹き飛ばされ、壁へと激突した。

 

『なにが、何が起きたってんだ!?』

 

「グッ、うぅゥ!!」

 

ノイズ混じりのニャアンの声。

崩れた瓦礫を跳ね除け、ジフレドが飛び出すのに合わせ、フルスロットルでカッ飛ぶ。

 

ジークアクスの左腕はまだビームサーベルを手放してない!

 

柄を強く握り直し、機体全体で遠心力を生み出し、回転斬りを放つ。

 

『コノ!?』

 

私じゃなくて、別の方向に意識を向けていたからか、さっきとは違い、盾での防御を選択したニャアン。

 

……でも、無理な体勢で防いだからか受けきれてないっ!このまま押し切ったら優位に立てる!

 

『こんのぉッ!!離れろッ!!』

 

ビットが!?……でもッ!

 

『I字…バランス、っだと!?』

 

当たってやるもんかァ!!

……でも、今ので勢いが落ちたっ!まずい、これじゃあまずい!!

 

ニャアンも気付いたのか盾をどんどんと押し込んでくる…!

 

「んぬぅォォォォォ負けて、たまるかァァァァァ!!!」

 

姿勢制御バーニアも全て噴かし、今出せる最大出力で押し勝ちに行く。

 

『マチュ…!』

 

焦りを滲ませたニャアンの声。

そりゃそうだ。幾らこっちの勢いが削がれたといっても、向こうはもっと無理な体勢でこの押し合いに挑んでる!

 

ジークアクスの兄弟機な以上、オメガサイコミュみたいな機能は搭載してる筈。そこに更にあのビットも加わって……なるほど、確かに2号機なだけあって、こっちよりも性能は上なのかもしれない。

 

けどっ!今はどう!?ビットに意識割いてる余裕なんかある!?……ううん、そんな余裕は抱かせないっ!

 

「ニャアン!勝つのは、私っ!!」

 

『ぐぅぅ…!お、おぉぉしまけっ、るゥッ?!』

 

押せ!押せ押せジークアクス!そのまま押し切って、ニャアンに勝っちゃえ!

 

私の意思に応えてか、ジークアクスのツインアイが更なる光を迸らせ、スラスターが推進剤を燃焼させる速度が上昇する。

 

空いた片方の腕もシールドの保持に回さないと受けきれない。なんとか接地させた足も踏ん張るのが精一杯。……どっちも、攻撃には回ってこない!

 

ギシギシと嫌な音を立てながら、少しずつジフレドの盾をその胸部目掛けて押し込んでいくジークアクス。

 

どっちがこの音立ててんだろ?ジークアクスかな?それともジフレド?

 

……いや、今はそんなことどうでもけどさ!

 

「ぅぉぉぉぉぉぉ…!!!」

 

『こンのぉ…!!』

 

必死に踏ん張るジフレド。

その防御を、ジークアクスが確実に剥がしていく。

 

もうちょっと……もうちょっとで勝てる!

 

シールドを構える左腕が、その胸部装甲へと当たる――そう思った、まさにその時。

 

「ンッ!?」

 

細かい操作をする余裕も与えないようにしてたからか、目論見通りフラフラと浮遊するだけだった筈のビット。

それが、何故か今、唐突に過敏に動き出す。

 

でも、防御を捨てたらそれはもう私の勝ちっ!

 

勝利を確信し、自然と口元が緩むも……どうにも嫌な予感が拭えない。

 

パイロット(ニャアン)がビットに意識を向け始めたことで、さっきよりもジフレドの抵抗力は落ちてきてる。

当然のように、この押し合いは急速に私の有利に傾いた。

 

……そんなことをすれば、こうなるのはニャアンもわかってた筈。でも、なんでこんなことを…?

 

ビットは動き回るだけでこちらを攻撃してこない。無駄な動きばっかりして、どうにかこっちの目を逸らそうとしてくる。

 

考えろ……絶対になにか意図がある筈。

なにか、このタイミングで動く意味が…!

 

「っ!」

 

その時、私は見た。

シャロンの薔薇の周囲に、あの日見た光(ゼクノヴァ)が渦巻いていることを。

 

そうか……そうかっ!

 

『気づかれたか!』

 

「あれを狙ってたのか!」

 

私から見て対角線上に位置するシャロンの薔薇、そしてさっきの波動。

あれが今みたいな状態になったシャロンの薔薇が起こしたものだとすれば……

 

『気付かれたなら…しょうがないな!』

 

「このっ!」

 

ビットからの砲撃を瞬時に抜刀した2本目のビームサーベルで払い落とす。

ビーム粒子が霧散していくのが見えた、まさにその時、シャロンの薔薇から光が溢れ出す。

 

――天パの少年が、ガンダムに乗り込んで、赤い彗星のシャアを初めとする巨大な敵(ジオン公国)を相手に戦っていく光景。

――ニンジン嫌いの青年が、盗まれた試作機を相手に同じ試作機として生まれた兄弟を駆り、因縁の相手と戦う光景。

――青い髪の少年が、反連邦組織エゥーゴに所属し、ティターンズという組織を、引いては木星からやってきたとある男を相手に戦っていく光景。

――ジャンク屋の少年が、青い髪の少年が乗っていたガンダムを盗み、それをきっかけとしてハマーンという女性が率いるネオ・ジオンと戦っていく光景。

――忘れ去られたコロニーに住む少年が、流れ着いたジオンの姫君を巡って、ロンド・ベルという部隊とネオ・ジオンとの戦いに巻き込まれていく光景。

――天パの少年と赤い彗星、いつかのあの日からの因縁を背負った2人が激しくぶつかり合い、その果てに虹の先へと消えていく光景。

――出会った少女を助けたいと願った少年が、一角獣の名を冠するガンダムを託され、後に『ラプラス事変』と呼ばれることになる、とある秘密を巡る戦いへと巻き込まれていく光景。

――奇跡の子供たちの1人へと数えられた青年が、幼馴染から託されたガンダムと共に、『不死鳥狩り』と呼ばれる作戦へと飛び込んでいく光景。

――とある名将の息子として生まれた男が、いくつもの間違いを経て、反連邦政府運動マフティーのリーダーとして、腐敗した連邦政府を相手に戦っていく光景。

 

「今、のは……」

 

っ!まず、抜けられる…!

 

『オォォ!!』

 

「グゥゥォォアァ!!」

 

右足を振り上げ、ジフレドの腹部へとキックを叩き込む―――寸前にジフレドの左足が滑り込み、失敗。

 

火花を散らしながらシールドとぶつかり合うビームサーベル、ギリギリと重苦しい音を立てながら、押しては引いてを繰り返す足。

 

両方に力を込める。スラスター出力はずっと全開の…ままッ!

 

『――なんでだ』

 

――えっ?

 

『なんで……わかってくれないんだ』

 

静かな、ニャアンの声。

これまでと違って、一切の感情を削ぎ落としたかのような、平坦な声だった。

 

『マチュだってわかってるんだろ?イオマグヌッソが、どんなにおぞましい兵器なのか』

 

それは……

 

『さっきも言った筈だろ。こんなものは、この世界にあっちゃダメなんだって』

 

「それは、そうだけどっ!」

 

私が言いたいのはそっちじゃないんだって!

 

『"俺”は……やっと、覚悟を決められたんだ。だから……』

 

ジフレドの複眼が、ジークアクスのツインアイを貫く。

 

『邪魔しないで、くれよぉ…!』

 

……。

 

懇願するようなニャアンの声に、私は口から出そうとした言葉を呑み込んだ。

一度目を閉じて、再び見開く。

 

ごめん(・・・)

 

『ッ!』

 

その一言で、ニャアンには伝わったらしい。

息を飲むような声が聞こえてきて、ジフレドの力が一瞬抜けた。

 

その隙に、シールドと足、2つの防御をこじ開け、チェックメイト(王手)をかけた。

 

『なんで、だよ……』

 

なんで?

そんなの……決まってんじゃん。

 

「ニャアンのことが……好きだからに、決まってんでしょッ!!」

 


 

好き……?誰を?”俺"を?――私を?

 

『それにさ、この兵器を止めたいんでしょ!?だったら一緒に戦ってよ!死ぬんじゃなくて、生きて戦えよ!』

 

っ!

 

『勝手に死んで逃げようとすんな!生きる方が戦いだろ!』

 

「――それ、は……」

 

『逃げるな卑怯者!馬鹿野郎ッ!』

 

さっきと同じ、私を卑怯者だと罵るマチュの声。

けれど……さっきとは込められた想いが違うのを私は感じていた。

 

……………。”友達"に、ここまで言わせて……

 

「死のうなんて、さ」

 

操縦桿から手を離した。

 

こちらを真っ直ぐに見据えるジークアクスの双眸が光る。

そして、その手が、また私に向けられた。

 

「生きる方が、戦い……か。言い得て妙だね」

 

そういえば……お姫様(■■■)にも、この子(マチュ)にも、どっちも勝ち気の中に乙女的なところがあったっけ。

 

私の意思を読み取ったジフレドが、武器を手放した腕を伸ばし、ジークアクスから伸ばされた手をガシリと掴み取る。

 

『ニャアン…』

 

「わかった……降参」

 

『ニャアン!』

 

感極まったかのように、抱きついてくるジークアクス。

 

ウッ、インテンション・オートマチックなのは知ってるけど、絵面が……絵面が……うへぇ。

 

『もう!このわからず屋!バカバカバカバカ!』

 

「ご、ごめんて」

 

『全く、もう!』

 

「反省してるよ…ちゃんとコア・ファイターで脱出するって」

 

『本当の本当に?』

 

「本当の本当に」

 

『本当の本当の本当に?』

 

「本当の本当の本当に」

 

『………ならよし!』

 

マチュからのお許しにホッと息を吐く。

なんとか許可貰えてよかった。貰えなかった場合を思うとちょっとゾッとしたのは内緒。

 

『自分勝手な自己犠牲とか、絶対許さないからね!』

 

「自分勝手って……はいはい、わかったから」

 

ビシッと指を向けてくるジークアクスに辟易する。

前もそうだったけど、やっぱり私は、マチュを見くびっていたらしい。恋する乙女って、無敵なのね……

 

「それじゃ、自爆装置を作動させるから……マチュ?」

 

『私、コア・ファイターが分離するまではここにいるから』

 

「信用無いなぁ。はぁ」

 

なんとなく書き換えた4桁のコード『2887』を打ち込み、自爆装置を作動させ――ることはできなかった。

 

「えっ」

 

それどころか、ジフレド自体の電源が落ち、うんともすんとも言わなくなった。

自爆装置もそうだし、コア・ファイターも反応しない。

 

なにが、起きた……?

 

「――まさかっ!?」

 

……なるほど。あの人、なにか企んでるようには見えたけど、私の裏切りも最初っから見破ってたって訳か。

 

通りですんなり行くと思った。多少の想定外はあったとしても。

 

こうなると、あそこで先輩方と戦ったのも想定通りだった可能性もある。

 

もし、あの場で少尉だけでなく、他の先輩方まで協力してくれるなんて話になってたら、流石の私も不信感を抱かずにはいられなかっただろうから。

 

……キシリア様、やっぱり、あなたは大した人ですよ。

 

思わず遠い目をしてしまったついその瞬間、ジフレドが再起動。即座に再度コードを打ち込んだものの、変化はない。

 

というか、この感じ

 

「……操縦系が切り離された。自動操縦?オートパイロット?」

 

それか、あの汎用ヒト型決戦兵器でお馴染みの……ダミーシステム的なやつ?

 

もし私が想定通りに裏切ったとあっては、この(仮称)ダミーシステムで予定通りにゼクノヴァ砲を敢行、ア・バオア・クーと地球を消し飛ばすつもりたったのか。

 

「まぁなんにせよ――」

 

――キシリア様、あなたはあと1歩遅かったですよ。

 

轟音と共に、コクピットが激しく揺さぶられる。

 

「シャロンの薔薇はもうこっちの手にある。マチュを抑えられなかった……あなたの負けです」

 

壁かなにかに叩きつけられたかのような、凄まじい衝撃に意識を手放した。




次回の更新は未定です。

※ダルダルタルタルさん、笠鷺さん誤字報告ありがとうございます!

うちの子はジフレドくんに乗る?(4号機もエクシアとかストライクみたいな感じで、何かしらの形では出すつもりです)

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