GQuuuuuuX式ちいかわ(臨戦)になった人がなんやかんやで諦める話   作:何でもいいでしょ?

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たった1話ながら、もう赤バーついててビビりました(震え声)


02

「ニャアン、その機体……なに?」

 

「あ、え…」

 

なんで……

 

「ガンダム4号機…だっけ」

 

なんでそんな顔してるの……?

 

「私、ニャアンがガンダムに乗れるなんて、知らなかったけど」

 

怒ってるの……?どうして…?

 

「ねぇ」

 

私は、マチュとシュウジのために……

 

なんで黙ってるの?

 

「っ!」

 

平坦な声色の中に、底冷えするなにかを感じ取り、思わずブレザー越しに体を抱きしめる。

 

「ち、違うの」

 

「違う?なにが違うの?」

 

分からない。

なんで、なんでマチュは怒ってるの…?

 

「私のこと、騙してたの?」

 

「だ、騙してなんか!」

 

「じゃあなんで今まで黙ってたのッ!」

 

「っ」

 

それは……

 

「私を騙して楽しかった?ずっと黙っててさ」

 

「そんなつもりじゃ……」

 

「いいよね、ニャアンはさ。自分のガンダムも持ってて、バトルも強くて」

 

「マチュ、話を聞いて…」

 

「みんなも言ってたよ。ウチ(ポメラニアンズ)が勝ってるのは私のお陰じゃないって」

 

「あ…」

 

突然俯き、目元を暗くしたかと思えば、狂ったように言葉を吐き出し始めるマチュ。

 

「ニャアンとシュウジが組んだらさ、もう私お役御免だよね」

 

「そんなことは…!」

 

「じゃあ話してよ!」

 

「っ!!」

 

顔を上げたマチュ。

その目には――涙。

 

「マチュ…泣いてるの?」

 

「っ、うるさい!早く答えて!」

 

「ぅ…」

 

……どうしよう。

 

私は悩んだ。

ここでマチュに全部を話せば、恐らく彼女は私を避ける。もう会おうとも思わない筈。

……もう何人も殺して来た以上、覚悟はしてた。けど、

 

あの日から今日まで。初めてで……嬉しかった。

こんな私を、友達だって言ってくれたのは、あの2人だけで。

 

人殺しの分際で何言ってるんだって話だけど……怖かった。

 

私の過去の悪行を話して、それで……

 

「……話してくれないんだね」

 

「ぁ…待って!マチュ!!」

 

「最ッ低!」

 

走り出したマチュに、慌てて手を伸ばす私。でも、彼女に届く筈もなくて……

 

「まって……ぅぅ」

 

力無くその場に座り込む。

18m級のMSのコクピット、そんな所から手を伸ばしたところで空を切るだけ。……分かってても、手を伸ばさずにはいられなかった。

 

「なんで…なんで、こうなるの」

 

話してたら、こうじゃなかったのかな……

 


 

「おい!?ちょ、何してんだよ!」

 

「……誰?」

 

声をかけられ、振り向く。

誰かと思ったら、ジェジーじゃん。

 

「なにか用?」

 

「なんか用って、おま、こんな雨の中傘もささずに何やってんだよ!?」

 

雨?……あー、そっか。確かに今って雨だっけ。

 

「ごめん。気づかなかった」

 

「いや気づくだろ…で、ここに来たってことは、ウチになんか用で?」

 

「ここ?…あ」

 

ここ……ポメラニアンズじゃん。

 

「とりあえず入れ。風邪ひくぞ」

 

「風邪――ぅっ」

 

「お、おいどうした!?」

 

頭が、いたい……

なんで、なんで急に?

 

「くそっ世話かけやがって…!」

 

突然の頭痛に苦しむ私を見かねてか、背中におぶって運びだすジェジー。

大袈裟だって、そこまでじゃないよ、そう言おうとして……言葉が出なかった。

 

あ……れ……?

 

――そんな感じに意識を失って、目覚めてみれば……アンキーおばさん。

 

「失礼なこと考えてそうな顔だね」

 

なんで分かるの。

 

「顔に書いてる」

 

「顔に」

 

「で?こんな雨の中ウチに来たのは?なに、クラバの謝罪でもしに来たのかい?」

 

「クラバ?あっ」

 

そうだった。そういえば私今日のクラバブッチしちゃったじゃん……謝らきゃ。

 

「ご、ごめんなさい」

 

「ふっ。まあいいさ、お友達が勝ってくれた訳だしね」

 

「お友達?」

 

お友達って、誰だろ。勝つってことはクラバだよね?

そんなことできそうな友達いたかな……

 

「知らないのかい?あんたが連れてきたあの運び「待って!待って待って!」待つ?まあ構わないけど」

 

なんでか分からないけど、その先を聞いちゃいけない気がする…

警鐘を鳴らす勘に従い、慌てて遮る。

 

ふぅ。

でも、本当に誰のこと言ってるのかさっぱりなんだけど……そもそもクラバなんて知ってるの2人くらいしかいない筈。

 

半目になりながら、アンキーの顔をじっと見つめる。

 

「?」

 

聞きたい。この不思議そうな顔してるおばさんから聞きたくてしょうがない。

……でも聞いたらダメだって私の勘が言ってる。

 

「なんだこいつ、ひとりで百面相して」

 

「めっちゃシワ寄ってるっすね」

 

「別にいいだろ。ひとりで勝手に悩ませておけ」

 

「そこ、聞こえてんだけど」

 

失礼なことを宣う男共に目を向けると、程なくしてアンキーが立ち上がった。

 

「とりあえず、だ。なんで今日は来なかった?」

 

「あっ、それはー、えと、バレちゃって?」

 

「バレた?っ、まさか!?」

 

「多分、そのまさか」

 

両手の人差し指を突き合わせながら答えれば、返ってきたのはクソデカため息。

 

「不味いことになったね」

 

「アンキー、どうする?」

 

「ジークアクスはジオンの最新鋭機だし、もう今にでも来てるかもしれないよ……上に浮かんでるし」

 

「おいおいどうすんだよ!?」

 

一気に騒がしくなる事務所。

今更ながら、私のやらかしがどれほどのものだったか思い知らされる。

 

「騒ぐのは後。マチュ、どういう経緯でバレた?」

 

私を見るアンキーの顔は真剣そのもの。

いつもの感じはどっか行っちゃってるし、なによりも、オーラ?が変わった感じがする。

 

「えっと。ニャアンが軍警に絡まれて、助けようとしたら……ジークアクスの元パイロットっぽい人にロッカーに詰め込まれたーって感じ」

 

「あ?なんだそれ?」

 

「前に言ってた男のことか。他の人間は?」

 

「いない、と思う。あそこに居たのは…多分あの人一人」

 

「ふむ」

 

顎に手を当て考え込むアンキー。

なに考えてるんだろ……顔からじゃ読み取れない。

 

「ひとまず、だ。ジークアクスは暫く出さない」

 

「えっ」

 

そんな…!

 

「身バレしてるとなると、リスクが高すぎる。当面は、Black Catに頑張ってもらうしかないね」

 

っ!

 

「試合を見た感じだと、あのガンダム……4号機、だっけ。ビーム兵器の威力も凄かったし、多分ジェネレーター出力が高いんだと思う。固定武装もそこそこあるし、手持ち武器が無くなっても戦えそうだよ」

 

4号機――ぅっ!

まただ…また、頭が痛い。

 

「まだ分からないことだらけだが。確かに、ジークアクスを使うよりは、リスクも低いか」

 

「性能に助けられてるとこも結構あったけどよ。ハラヘリムシがいるなら、大丈夫そうだよな」

 

「そのハラヘリムシ、なんか今日調子悪そうだったっすけど」

 

「名前の通り腹でも減ってたんじゃねーのか?」

 

待ってよ、みんな…!

 

「そういうことだ。当分はウチにも来ない方がいいだろう。今の時点でヤバいんだ、これ以上のリスクは背負うべきじゃない」

 

「で、でも…!」

 

「でももなにもない。これは、大人としての忠告だ」

 

「ッ!」

 

アンキーの窘めるような声に、歯を食いしばる。

強く握った拳が痛みを訴えてくる。

 

よく分からない感情が私を支配し、胸がざわついて落ち着かない。

 

「マチュ」

 

「分かってる、けど…!」

 

「一旦落ち着きな。あんたは私が見込んだ相手だ。そう簡単にクビにはしないさ」

 

「う、んぅ……」

 

「けど、状況が悪いのも事実。今から隠し通せるか?」

 

アンキーのおかげでちょっとだけ落ち着けた。

他にもまだなんか言ってたみたいだけど、声が小さくて聞こえなかった。

 

だいたい想像はつくけど……

 

コップのお茶に口を付け、ほっと息を吐く。

同時に、ジェジーがパソコンを弄るケーンの傍で体を屈め、なにかを表示しているその画面を覗き込む。

 

「えーっと?たしか、ニャンコとかそんな名前だったか?」

 

「違うっすよ。ニャンコじゃなくて、ニャ・ア・ン」

 

「あーそうそう!ニャ「ニャアン!?」っうぉびっくりしたぁ!?」

 

なぜか(・・・)過剰に反応してしまう体が、勝手に立ち上がる。

 

「あっ……ごめん

 

たちまち集まった訝しげな視線に小さく謝罪、またソファーに腰を下ろす。

 

「ね、ねぇ」

 

「あん?どうした?」

 

「さっきの、ニャアンの…話してたけど、なんで?」

 

なんでかはわかんない。

でも、私の勘が重要な話だって言ってる。

 

……でも、聞きたい気持ちもあるけど、聞きたくないって思ってる私もいるのが気になるんだよねぇ。無意識に耳塞ぎたくなってくるし。

 

これって…怖い、で合ってるのかな?なーんか変な感じだけど……

 

「なんでって、そりゃ……あのガンダムのパイロットだからに決まってんだろうが

 

「――」

 

私の中で、なにかが壊れる音がした。

 

『――私のこと、騙してたの?』

 

『――だ、騙してなんか…!』

 

なに……?

 

『――私のこと騙して楽しかった?ずっと黙っててさ』

 

『――そんなつもりじゃ……』

 

なにこれ……?

 

『――……話してくれないんだね』

 

『――ぁ…待って!マチュ!!』

 

『――最ッ低!』

 

私…何言ってるの?

 

「おい、マチュ!」

 

「っ、は!?」

 

さっきのは――あぁ、そっかぁ……

 

私、ニャアンに酷いこと言っちゃったんだ

 

「大丈夫かよ、マチュ」

 

「私はね。でも、ニャアンは……」

 

「ニャアン?あいつのことか?」

 

「うん…」

 

ニャアン、怒ってるかな……ううん、絶対怒ってる。

本当…なんで私、あんなこと言っちゃったんだろ……

 

激しい後悔に苛まれながら、あの時のことを思い出す。

親に捨てられた子供のような、泣きそうな顔をしたニャアンの姿が思い浮かび――なにかを考えるよりも早く、体が勝手に走り出した。

 

「っ!私、ニャアンに謝らなきゃ!」

 

「謝る?お、おい!急に飛び出すんじゃねぇ!」

 

後悔しても遅いかもしれない。けど!

 

雨は止んでも、まだ明けない夜の闇の中へと走り出す。

あの後、ニャアンがどこに行ったのかは分からない。でも、見つけなきゃ…!

 

「見つけて、謝って。……許して、くれるかな」

 

ううん!

そんなの考えるのは後!今はニャアンを見つけるのが先!

 

神社……いない。

橋……いない。

ファミレス……いない。

カラオケ……いない。

コインランドリー……いない。

弁当屋さん……いない。

 

これまでニャアンと行った場所に行ってみたけど、結果は空振り。あとは……あの駅だけ。

 

「ハァ…ハァ……ニャアン、いるかな…?」

 

膝に手を当てた体勢で少し呼吸を整え、また走り出す。

 

そこそこ距離があったこともあって、駅に着く頃には夜の帳も消えかかり、朝日が段々と顔を出してくるところだった。

 

遅くなるって伝えてはいるけど、お母さん心配してるよね…一応連絡……

 

「うわぁ」

 

案の定、鬼電が入ってた。

マナーモードにしてたのもあるけど、ずっと走ってたからかな。全然気づかなかった。

 

と、とりあえず電話してみよ。

 

「も、もしもー『アマテ!今どこにいるの!?』うわっとと」

 

『遅くなるとは聞いてたけど、まだ帰ってこないじゃない!ずっと心配してたのよ!?』

 

うひゃー、これ相当お冠だ。

 

「ご、ごめんなさい」

 

『……それで、今はどこにいるの?迎えに行くから言ってちょうだい』

 

迎えは、今はちょっと……

 

「あ、後にしてくれない?」

 

『後?なんでまた』

 

「友達にさ、謝りたくて…」

 

『友達って、前に言ってた子?喧嘩でもしたの?』

 

「……うん」

 

唾を飲み込みながら電話越しに頷き、お母さんの返答を待つ。

許してくれるかな……

 

『…………。はぁ、帰ってきたらちゃんと説明すること。いいわね?』

 

「う、うん!絶対話す!」

 

『じゃ、待ってるから。ちゃんと仲直りしてきなさい?』

 

通話が切れ、スマホからツーツーという音が鳴り出す。

スマホをポケットに仕舞い、母の顔を思い浮かべる。

 

「ありがとう、お母さん」

 

普通のお母さん。

前までは普通なのはつまらないって思ってたけど……今はちょっと変わった。

 

そういえば、ニャアンも言ってたっけ……

 

『――普通がいいこと?』

 

『――うん。マチュはそう思ってないみたいだけど』

 

『――そりゃそうだよ。普通ってつまんないじゃん!』

 

『――……。つまらないのがいいんだよ。普通の、幸せ』

 

普通の幸せ、かぁ。

ニャアンが言いたかったのって、こういうことなのかな。……仲直りできたら聞いてみよ。

 

そんなことを思いながら、駅に入ろうとした――その時だった。

誰かが私の前に立ち、その足を止める。

 

「ちょっと、そんなとこで止まられたら邪魔なんですけど」

 

「アマテ・ユズリハ、だな」

 

「えっ」

 

なんで、私の名前……あっ

 

「ジークアクスについて、話がある。ついてきてもらおうか」

 

そこにいたのは、紛れもなくあの時のパイロット。……昨日私をロッカーに押し込んだ男だった。

 

「じ、じーくあくす?な、なんですかそれ?そんなの聞いたこともないんですけど……というか、そもそもあんた誰なんです?」

 

「とぼけても無駄だ。悪いが、一緒に来てもらうぞ」

 

ど、どうしよう!?こういう時ってどうすればいいの!?

こいつ完全にロックオンしてるみたいだし、誤魔化すの厳しそうなんだけど!?

 

なんとかこの状況を打開できないか、必死に頭を回転させていると、足音と共にどこからか声が聞こえて来た。

 

「――その必要はありませんよ。エグザベくん」

 

「えっ」

 

「だ、誰?」

 

こっちに向かって、ゆっくりと歩いてくる。特徴的な髭を生やした緑のおじさん。……いや、本当に誰?

 

こんな知り合いいたっけ…いやいなかったよね?とテンパリながら考えていると、緑のおじさんがニコリと笑う。

 

「初めまして。私はシャリア・ブルという者です。アマテ・ユズリハさん」

 

「は、はぁ……」

 

シャリア・ブル?誰だろ。こいつとは知り合いみたいだけど……

 

見覚えのないおじさんから話しかけられ、困惑顔を晒す私。

――しかし次の瞬間、その顔を凍りつかせることになる。

 

「それとも、こうお呼びするべきでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――マチュさん、と」




あ、あれぇ?
おかしいな、話数がどんどん増えてく予感が……

うちの子はジフレドくんに乗る?(4号機もエクシアとかストライクみたいな感じで、何かしらの形では出すつもりです)

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