カミーラと使徒たちは去り、アルデンヌの戦いは終わった。ゼス軍の一部はカミーラを追撃すべきだと主張したが、セナがそれを強く拒絶すると、それ以上は求めなかった。
一つの戦いが終わっても、魔軍との戦争が終結したわけではない、千鶴子はすぐに軍を再編成し、首都ラグナロックアークへ援軍を出そうと計画した。
逆に首都から伝令がたどり着いたのは、その計画が実行される直前である。
ランスによる魔人サイゼルの撃退および魔人ジークの討伐。その戦果は魔軍の統率を破壊し、国王軍の勝利を決定づけるものだった。
つまり、アルデンヌ側の戦果も含めれば、ゼス軍と魔軍との戦いは大勢が決したということになる。
問題がないわけではなかった。ゼスに残っている敗走兵は多く、その対処に人々は追われている。一級市民、二級市民隔てることなく協力しているため、いずれは居なくなるだろうが、それでも多くの犠牲が出るだろう。
何より一番の問題は、マナバッテリーだった。実のところ、王者の塔のマナバッテリー修理は完了していた。それにも関わらず、マジノラインが復旧していないのは、ペンタゴンによる破壊を免れた日曜の塔のマナバッテリーが魔軍によって破壊されたかららしい。守護を担当していたナギ・ス・ラガールは現在行方不明だそうだ。
マジノラインが復旧しないことには、いずれこのような魔軍の侵攻が起きてしまう。そう皆が頭を悩ませたとき、意外なところから解決方法が出た。
「それらしいものを知ってるかもしれない」アリオスがそう言った。
セナがガンジー王の依頼を受けていた一か月の間に、アリオスとコーラは自由にゼスの迷宮を探索することが出来た。その時、マナバッテリーらしき遺物が眠っているのを見たことがあるというのだった。
ゼス側はもちろん仰天した。急いで捜索隊が編成され、アリオスの記憶を頼りにマナバッテリーを迷宮から見つけ出そうとした。
なんとあっさりと見つかる。それも二個。
基地でまったりとしていた、アニス、セナ、そしてアリオス同様セナの映像を見て、アルデンヌに加勢に来た不世出の天才、ミラクル・トーは迷宮に引っ張り出される。
通常魔法使い2000人分という途方もない魔力でのみ稼働するマナバッテリーを、たった三人で稼働させ、マジノラインを復旧した。
これで本当に魔軍との戦争は終結したわけである。
それだけやって、ようやくセナはランスたちに会うための時間を作ることが出来た。柔らかな時間を過ごすことが出来るのである。
それがたとえ次の戦いのための準備期間だったとしても、セナには素晴らしく幸福なことと思えた。
うぉー、ようやく6終わったー!
と見せかけて、その後もあります。
もうちょっとだけ続くんじゃ、です。
その後の分は再び書き溜めてから出すので、しばらく投稿はないです。